2026年01月01日

第3820夜:ドランカー東のプラプラ勃ち喰い麺・東北編【Aho-Boiled】(その3)

🍜宮城・仙台駅ホームの「黒石つゆやきそば+黒石やきそば」

 黒石つゆやきそば。青森県黒石市のB級グルメとして確固たる地位を築き上げている東北の雄である。東日本大震災の前年、仙台駅在来線ホームで昼食を兼ねた遅めの朝食を腹に入れようとホーム中ほどに見える立ちそば屋を目指した。空腹のため急ぎ足だ。

 券売機の前で、我が目を疑った。定番中の定番・天ぷらそばを注文しようとしたが、メニューにない。あるのは3種類。「ラーメン」「黒石やきそば」「黒石つゆやきそば」のみ。呼吸と指が止まってしまった。これは面白い。

 1000円札を投入。黒石系のどちらのボタンを押すか迷った。13秒ほど悩みに悩み、決断した。両方のボタンを押した。程なく130円のお釣りが吐き出された。

 調理熟女に2枚手渡した。「2種類両方ですね」と何度も念を押された。大きな誇らしさと、小さなし恥ずかしさを感じた。

 焼きそばは作り置きと思っていたら、何と鉄板で一から調理し始めた。駅のホームの立ち麺屋にて、鉄板がある店など他に知らない。私は度肝を抜かれた。ジャージャー、ジュッジュという音色とともに、スープの香ばしい香りがホームに立ち始めた。

 まずは「黒石やきそば」(380円)。ソースの暴力的なまでに魅惑的な香りが鼻に飛び込んでくる。少し酸味の効いたソースが平打ち麺に見事に馴染んでいる。出来たての旨さに痺れる。

 続いて真打ち「黒石つゆやきそば」(390円:当時)。調理過程をつぶさに観察していたのだが、先程のソース焼きそばを皿ではなく丼に入れ、ツユを注いて刻みネギと天かすをトッピング。ダシは真っ黒。黒石の名に恥じない力強いビジュアルである。

 まずはダシ。……。うどんダシに焼きそばからにじみ出たソースが溶けだしている。ソース味の和風だしというのか、とにかく怪しげな旨さだ。ソースの味が少しする細うどん、といった風情。うどんと焼きそばの固定観念を覆す全く新しい味といえる。

 ソースと和風だしをうまく取り持っているのが天かす。天かすからにじみ出るコクが両者を絶妙に融合させている。国際結婚を取り仕切る神父のような存在と言えばよいのだろうか。

 とにかく怪しげな旨さだ。完全にハマってしまうと抜け出せそうにない。結局ダシも麺も一滴一本残らず食べつくした。もちろんダシに浸かっていない黒石やきそばも完食。当たり前だが満腹だ。つゆ入りの方が10円高いだけ(当時)という芸の細かさにも感心する。

 おそらく家庭でも似たような味は再現できるのかもしれない。うどんダシにソース焼きそばをぶち込めばよいのだから。私は試そうとも思わないが、決して上手くいかない気がする。やはり免許皆伝を得た本場の秘伝が隠されているはずである。〔次夜最終〕

東北A仙台.jpg

(付記)

上ネタも年明けうどん代わりに15年以上前の死蔵ストックより。このバカブログをご笑覧のセニョール&セニョリータ、新年あけましておめでとうございます。旧年中もご愛顧賜り誠にありがとうございました。本年も半年〜1年の遅れの時空歪み投稿になりますが、何卒御贔屓に。

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2025年12月31日

第3819夜:ドランカー東のプラプラ勃ち喰い麺・東北編【Aho-Boiled】(その2)

🍜岩手・盛岡駅構内<はやて>の「磯のりそば」

 <はやて>。盛岡駅構内にある立ち蕎麦屋である。コロナ以降、岩手と御縁が無くなったので本日時点でその存在は定かでない。乗換時間が余りない空腹時はよく利用した。

 十年ほど前の冬の冷え込んだ盛岡駅の朝。<はやて>へ向かう。天ぷら、月見、めかぶなど様々な種類あれど、私はこの店では「磯のりそば」を偏愛。黒い磯の香りがスープと湯気に溶け抜群。天かすとの相性も見事。思わずうっとり笑みを浮かべてしまう。

 見慣れぬPOPがドアに貼られていた。「三陸岩手わかめフェア」。何と「わかめ盛り放題」イベントが開催されていた。時間は10時からとある。時計を見る。957分だった。

 心が騒いだ。しかし、冷静になった。今飛び込むと、わかめ取り放題祭をフライングしてしまう。店の前でアザラシのようにウロウロしながら3分間待つ。カップ麺の出来上がり時間より長く感じられる。

 10時ちょうど。店に飛び込んだ。厨房のオネエサンが丼鉢にたっぷり盛られたわかめをカウンターに置いている姿が横目で確認できた。券売機に小銭を投下し、「磯のりそば」(370)のボタンを押す。鼻息を荒げつつ、オネエサンにチケットを手渡す。

 1分ほどで「磯のりそばのお客さま〜」とお声が掛かる。私はブツを受取り、わかめに目を移した。トングに手を伸ばし、たっぷりと乗せる。あまり乗せすぎると冷めそうだし、何より視線が気になる。「あんまり取るなよ、このデブ!」と心の声が聞こえてきそうだ。

 恥ずかしいほどこんもりと乗せて我が領地に戻る。店のオネエサン以上にすでに啜っていた客たちが唖然としていた。わかめを今から乗せてもいいものか迷っている様子が伝わる。

 一味唐辛子をパラパラかけ、啜る。わかめと磯のりの海草ダブルパンチ。これを葱と天かすが仲人を決める。わかめのシャキシャキ感が凄まじい。ポン酢で喰ってもウマいだろう。

 三陸岩手わかめは歯ごたえ良く、冷たく栄養に富んだ親潮が寄せる岩手の冬の荒波にもまれ、切れ込みが深く肉厚になるそうだ。岩手県内だけでも洋野町(最北)から陸前高田(再南)まで産地(漁協)が24もある。我が宮古市内だけでも3か所(田老・宮古・重茂)だ。

 わかめは葉体とくき、めかぶに分かれる。捨てるところなく2mに成長するらしい。三陸わかめフェアは約2か月間開催されており、盛岡駅構内の飲食店がほとんど参戦。

 パンフレットを読む。よく通った<小吃店>の三陸岩手わかめスープじゃじゃ、立呑<えびすけ>の三陸岩手わかめのおつまみかきあげにも惹かれるが、すでにそばで満腹。

 何か持ち帰ろうと、よく利用した<iwate tetoteto>で海の幸とアボカドのバジルソースサンド(三陸岩手わかめ入り)を捕獲。帰神後にかぶりつく。……。ヘルシーである。酸味のバランスがスバらしく、わかめもアクセントとしてシブい仕事をこなしていた。〔次夜その3〕

東北C盛岡.jpg

(付記)

十数年前の死蔵ネタをピックアアップ。大晦日は、やっぱり蕎麦ネタで。古すぎてガラケー撮影ゆえ、データが小さくてが画像もミニサイズに。

このバカブログをご笑覧の全宇宙ウン十人の皆々様、本年もご愛顧有難うございました。皆々様にとって新年もステキな1年でありますように。大晦日の夜も、ご安全に。新年も、御贔屓に!

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2025年12月30日

第3818夜:ドランカー東のプラプラ勃ち喰い麺・東北編【Aho-Boiled】(その1)

 『ドランク塚地のふらっと立ち食いそば』。BSで放映中の30分番組である。説明の必要性全く感じない分かりやすいタイトル。私の昼メシドラフト1位はラーメンだが、立ち蕎麦も好き。本格よりも立ち蕎麦を溺愛。昨今イス有り立ち蕎麦が席巻だが「立ち啜り」に拘りたい。

 私にとっての謎は、何番線まであるのか知らないが東京駅ホームになぜ立ち蕎麦屋がないのか。新幹線18番ホームの立ち蕎麦は滅失。在来線ホームはジューススタンドとか。私が知る限り広大極まりない改札内に2店舗だけ。都内に縁がなく他の駅はあまりよく分からぬ。

🍜福島・会津若松駅構内<鷹>の「牛肉そば+コロッケ」

 会津若松駅構内の立ち蕎麦屋。以前は別の店だったが、居抜きで別会社に変わったっぽい。

 会津若松ミッション最終日。郡山からバスでミッション先の神明通りへ直行せず、途中の会津若松駅で下車。この日は朝8時前に富良野の定宿1階でモーニングをご馳走になった。遅い午後は会津で蕎麦。北日本から東日本を蹂躙である。

 券売機と対峙。以前ラーメンがあったが、今はない。天ぷら(かき揚げ)が売切れていた。初めての立ち蕎麦店では95%以上かき揚げそば。それに生卵を足す。それが出来ない。

 後ろに誰もいないので戦略を練る…。「山形のだしそば」が気になったが、「コロッケそば」がオススメとある。3秒ほど迷い「牛肉そば」をプッシュ。あるようで無いメニューである。

 何かトッピングを足したい。生卵が好適なのは分かっている。しかし、ひとひねり欲しい…。コロッケを単品で追加。オススメと会った故に乗っかった。

 店内はカウンターとテーブル席。客はゼロなのでどこでも良いが「立って」啜ることに醍醐味がある。旨さが倍加する。

 会津は南東北。当然に12月は寒い。ホームの吹きさらしが最も旨いシチュエーションだが、世知辛い世の中の昨今。吹き曝しは絶滅寸前である。真夏でも温かいどころか「熱い」そば(ラーメン)を好むゆえ、なおさらである。

 ブツを受け取る。コロッケは別皿にしてもらったが、すぐにオン。七味をパラリ、まずは出汁…。牛肉の甘みが溶け込んでいる。

 完全にスープに浸りきっていないコロッケを齧る。かなり大きい。冷たいコロッケだが、熱々のそばには悪くない。むしろ良い。蕎麦を啜る。なかなかののど越し。出汁が旨い。願わくばもう少し牛肉が多ければだが、その分をコロッケが補っている。

 出汁1滴残さず啜り切り、定宿まで25分歩く。普段ならこんな距離歩かないが、体が温まっている。しかし、願わくば寒空をたっぷり歩いて体が冷え切ってから啜ると旨さがさらに増すだろう。暖房の効いた高速バスを降りてすぐよりも。〔次夜その2〕

東北@会津若松.jpg

数年前のネタであります。

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2025年12月29日

第3817夜:サードシーズンの流儀【春日部(埼玉)】

 ネクスト。スクラム。そして「トライ」。

 2019年から3年間は「ネクスト」として春日部駅東口商店会連合会、1年の空白期間をおいて2023年から2年間は「スクラム」として武里駅前3商店会、そして春日部市内商店街伴走プロジェクト3部作最終章が20254月から始まった。タイトルは「トライ」。フィールドは東武野田線の南桜井駅周辺エリアである。

 暑くも寒くもない絶好の行楽日和な4月下旬の正午過ぎ。1カ月半ぶりに春日部へ。駅前では「藤まつり」が開催中。

 ミッション会場の市役所庁舎へ向かう途中のスーパー(Yオコー)で埼玉の地パック酒、Yオコー直輸入激安ワイン、ニンニク系スナック菓子、このスーパーの愛してやまないパン2種(チーズSIX・ブルーベリー&クリームチーズ)を捕獲。

 メイン入口に世界屈指に有名な幼稚園児であるしんちゃんとその弟だか妹の立像がお出迎えして下さる春日部市庁舎にて我が春日部商店街3部作最終章であるサードシーズンが起動。

 舞台の南桜井駅周辺は春日部駅から東武野田線で野田市方面へ2駅の距離。800sの大凧を飛ばす祭で有名な地だった。すぐ隣は千葉県野田市であり、20年ほど前に春日部市と合併するまでこの周辺は「庄和町」という独立自治体だったそうな。

 打合せを終え、庄和町を視察すべく公用車へ。「ヒロシとミサエの前に来てくれ」とのこと。何のことが分からなかったが、しんちゃん兄弟(兄妹?)とは別にその両親の立像があるという。私の愛読コミックの一つが「野原ひろし昼飯の流儀」なのにピンとこずに情けない。

 南桜井駅北口には2時間ほど前に買物した巨大スーパーがあり、庄和町内にはイ●ンモールもある。北口駅前は150世帯弱の分譲マンションが新築中。

 南口エリアには住宅が密集しており、商店会も存在。バスツアーのコースにもなっている地元密着の超人気スーパーが屹立している。駅から少し離れているが<道の駅庄和>も活況を呈している。道の駅を運営する庄和町商工会の方々にミッション開始のご挨拶に伺う。

 サードシーズン初回は現況確認と現地視察。ちょうど1か月後から本格スタートする。この日は日帰り。乗り換えの大宮駅周辺で新幹線晩酌のツマミを補充。<力>で焼とん6本(シロ・カシラ・タン)とレバカツ5ヶともつ煮込。<炎>でパリパリ皮串4本。<日本一>で焼鳥14本とカレー味唐揚3ヶ。すべて喰いきらんので何を新幹線晩酌に選択するか。ちなみに正午にスーパーでスナック菓子やパンを購入している。

 東京駅にて乗換10分の間に切符を発券し売店で発泡酒ロング缶、缶チューハイロング缶、都内のカップ地酒を捕獲し新幹線に乗り込む。

 第1弾は品川を越えたあたりから静岡の手前あたりまで。ポテトチップス、ニンニクスナックをツマミに発泡酒ロング缶と缶チューハイロング缶とカップ酒。

 第2弾は静岡あたりから京都の手前まで。カップ酒の空容器に埼玉の酒造メーカーの900mlパック酒を注ぎ、皮串4本と焼きとん6本。

 3部作最終章(第3弾)は京都あたりから目的地の新神戸まで。チーズSIXパン。焼とんのたれを付けながらパック地酒で。日本酒、カップとパックを全部1080ml飲み切った。発泡酒とチューハイのロング缶で1000ml。

 食欲と酒量も大充実の、50歳で迎える春日部サードシーズンの幕開けである。

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春の風物詩「藤まつり」。

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ワインにピッタリA

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オヤジさんとオフクロさん。

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庄和銀座商店会。

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大人気の道の駅。

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ヤミツキ味。

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意外と珍しい都内の蔵元。

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新幹線をマイ個室に。

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<力>の焼とん。

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2025年12月28日

第3816夜:春の九州パンまつり【小倉(北九州)】

 春のパンまつり。大女優の笑顔が爽やかなポスターが散見する某巨大パンメーカーが長年仕掛ける春の風物詩である。余談だが、数年前にさいたま市内の焼肉屋で店主が笑顔で同じ図柄のポスターを作っていた「春のタンまつり」の印象が鮮烈に残っている。

 2025年度一発目の北九州は夜の旦過市場ミッション。終了後、6人で超絶人気居酒屋<本陣>。終了間際に1人合流。令和7年になってもビール大瓶380円の破壊力は他の追従を許さない。料理の旨さ、提供スピード、メニューの豊富さも。

 翌日は14時から神戸の自宅事務所でオンラインため10時前に小倉馬借の愛してやまない定宿(Cラウンパレス)をチェックアウト。新幹線乗車まで40分。年明け、というより年度明けうどんでも啜るかと魚町2番街を歩いて24時間営業の至宝<資さん>に向かっていると、いつも行列ができているパン屋<SHUN PAN LABO>の前に誰もいなかった。チャンスでないか。

 小倉から帰る際、以前は駅前<シロヤ>で買い込んでいたが、近年は駅前セントシティ地下<ルミエール>で九州の地場パンメーカー「リョーユーパン」「フランソワ」の菓子パンや総菜パン毎回510ヶ買いだめする。行くたびに新商品がある。

 今回も10時のルミ開店と同時にリョーユーパンとフランソワを買いまくる作戦だったが、つい行列パン屋へ入ってみた。

 「ベーコンほうれん草クロックムッシュ」「明太バケット」「ガーリックバターバケット」「レーズンはちみつ」「究極のフレンチトースト」の5品で1700円ちょっと。激安ワインに合いそうな3品とスィーツ系2品の完璧な配分。

 独りでニヤケながらセントシティへ。到着と同時にお店も開店。まずは総菜コーナーへ。カツ丼、エビマヨ、エビチリ、唐揚、小海老かき揚げ、ポテサラなどをカゴに入れる。

 そして、パンコーナーへ。九州のスーパーは地場のパンメーカーが熱い。この日(令和74月中旬)はリョーユーパンが九州フェアを展開。初めて目にした「鹿児島安納芋あんバターフランス」「長崎みかんのチーズ蒸しケーキ」「福岡あまおうジャム&ホイップ」をカゴに。

 フランソワの特売(たしか50円代)の練乳あんパンも外せないが、この日は「ごろっとお豆のあんバター」。私、『バター』『ガーリック』というワードに弱い。

 レジを済ませエスカレーターで地上に向かう前に<たかもとや>の「のり弁」が並んでいた。500円。3週間前に試し衝撃を受けた。令和7年の春時点、私が最も愛する弁当である。

 新幹線に乗り込む。金曜の朝だが、混んでいる。年度明けうどんのつもりが、思わぬ春の九州パンまつり。どれを腹に入れようか悩んでいると、新神戸に到着してしまった。

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行列無き奇跡。

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戦利品。

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このコーナーは毎回目が離せない。

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九州モード。

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これも好き。

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こののり弁、一番好き。

posted by machi at 10:06| Comment(0) | 福岡県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする