2024年05月20日

第3422夜:熱狂の坩堝【門司港(北九州)】

 栄町銀天街。いつもは速足で通り抜けるだけだが、時間に余裕があったのでゆっくり歩く。

 コロナ禍に一気にブレイクした冷食系自販機が設置されている。令和5年の秋では全く珍しい光景でないが、ある説明書きがあった。「眠らない小さな商店街プロジェクト」。

 説明は割愛しても、設置者の思いは伝わるだろう。素晴らしく凝った雰囲気が好もしい酒屋さんが設置者のようだ。後から知ったが、この酒屋さん、プラザ祇園で開催された秋まつりに御出店頂き、生ビールなどを販売して下さった。

 海鮮パフェは圧倒的な斜め下の映え感。ホントにクリームだったらドン引き。他にも昭和な雰囲気のおもちゃ屋、不動産情報掲示板…。個性的かつ魅力的な店舗が多い。私の歩いている時間帯はシャッターが閉まっている時だった。フルオープン時にじっくり歩いて買物したい。

 プラザ祇園へ。新規出店した「いやしらぼ」さんが全力で動いた「秋まつり」が開催。市場内の空き区画でキッズのダンスやフラダンス。令和の鉄板のステージイベントである。親の熱心さがすごい。そして、その親たちが市場でガンガン買物して下さる。私も笑みが漏れる。

 二十数年前、商店街のステージと言えば、おなじフラダンスでもキッズでなく熟女。キッズダンスではなく何かの婦人舞踊だった。フラダンスもキッズダンスも女の子が弾けている。

 今回のイベントは超低コスト。広告ほぼゼロだが様々な工夫を凝らし圧倒的な集客。近所の子供や隣町の子供、その親。凄まじい集客だった。市場関係者を含め、皆が度肝抜かれた。

 音響設備の準備が漏れていたため声も音も聞こえない熱気である。大変失礼だが、これほど集客しているプラザ祇園、御縁を頂き1年半になるが、初めて見た。

 空き店舗には1日限定お試し出店やキッチンカー、屋台、縁日イベント、そしてテーブルとイス。そこには市場内で仕入れた食いものと酒で楽しんでいる客が多数。

 ステージイベントが18時40分ごろ終了。最後は19時半からのジャンケン大会。ステージの観客がすべて掃けてしまい、人がいないのではないかと危惧していた。実際に、大勢が帰ったようだ。テーブルと椅子で引き続き飲食しているグループや家族が数組だけ。

 ところが、ジャンケン大会の準備を開始5分前に始めたら、一気に人が集まりだした。エッ?どこにいたのか。気づけば圧倒的な集客。フェス状態である。

 H村理事長が台の上に立つ。しかし、マイクがないので地声。賞品は2つ。ふぐ刺身セットと現金5000円。H村理事長と一斉にジャンケン。勝てばステイ。あいこと負けは脱落だ。

 1回目、最後に2人の小学生が残った。2人なのでジャンケンしてもらった。優勝者の男の子、現金が欲しかったようでフグ刺に微妙な反応を醸している。

 狂乱の2回目。大勢の子供たちが仕込みかと思うほど盛り上げてくれる。最後は若い主婦と小学生の決勝。小学生、見事5000円ゲット。同じ小学生らから胴上げされている。

 ジャンケン大会、こんなに盛り上がるものなのか。ビンゴ大会より熱狂が凄い。そして、どこまでも簡単である。シンプルな分かりやすさ。ベタな昭和の伝統文化。

 子供も大人もお年寄りも参加できるジャンケン大会の究極っぷりに驚嘆。バル(はしご酒大会)しか知らなかったとき、黒崎の大乾杯大会の仕組みを知った時も度肝抜かれた。

 今回のイベント、新たに出店してまだ半年のお店が頑張って実現した。まさに新陳代謝。市場の皆さまも効果を半信半疑だったが最後はノリノリ。それをしっかり下支えする北九州商工会議所門司サービスセンターの英雄たちに最敬礼である。

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活性化の新拠点。

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市場でたっぷりお買い物。

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お買い上げありがとうございます。

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キッズダンスは親が夢中。

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シンプルな熱狂。

posted by machi at 08:36| Comment(0) | 福岡県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年05月19日

第3421夜:月と沈黙【小倉(北九州)】

 月。有史以前から唯一無二の掛け替えのない地球のダンスパートナーである。そんなパートナーがもし滅失したら…。

 その恐ろしすぎる影響を活写した傑作SF漫画『ムーン・ロスト』(星野之宣)は、月が消滅し(人類の誤算で)地球規模の危機を回避すべく木星の衛星を引っ張ってきて月の代役を担わせようとする壮大無比な物語。この作品を読むと、お月様のありがたみをしみじみと実感できる。

 ある秋の夜。小倉魚町<本陣>で軽く陣を敷いた後、紺屋町のスナック<Moon>に着陸。

 半年前に筑前の酒友らに連れて行ってもらった際、4軒ハシゴした中の2軒目。少なくとも店の方々と話した記憶は1oもないが、ママ、私の顔どころか名前まで憶えておられた。度肝抜かれた。その見事な記憶力に感服してジャックをキープ。

 ママ含めカウンター女性は5名。最初は他に客はいなかったが、徐々に増えてきて掛け値なしに超満員に。

 この店に限らず、スナックのママの記憶力は凄い。店が流行っているかどうかはその記憶力と比例している気がする。

 某市の某スナックなど、初めてダイブしてボトルまでいれて、2週間後に再訪したら私の名前どころか顔も忘れ、ボトルすらどこかに流されていた。神戸から来たと聞いて、二度と来ないだろうと思われたのだろう。ダチョウなみの脳みそである。

 翌朝。定宿から徒歩5分もしないチャチャタウンのシネコンで『沈黙の艦隊』。まさかの実写映画化。海江田役のO沢たかお氏はプロデュースも兼ねていた。年代的に氏は学生時代にドはまりしたクチだろう。深町役のT木宏氏も熱演。配役はなかなか的を得ていた。

 前日の夕刊レビューで気の毒になるほど酷評されていたけど、それほどでもなかった。ただし、最低でも5部作にせねばならぬ。

 まあまあの満足感で小倉駅へ向かう途中<H蔵>というラーメン店の前を通る。我が小倉の定宿からもっとも近いラーメン店かも。一度は行ったが、かなり前なので味も忘れている。

 入ってみる。客はパンチパーマ親父とかなり若いヤンキーママ、その子供2人といういかにも小倉な休日の光景。店主もなかなかコワモテだ。

 券売機と対峙。私の選択は「680円(大もり)」+「300円(チャーシュー)」+「60円(半熟玉子)」。硬めを所望する。

 TVのクダらない情報バラエティを無視し店内のPOPを鑑賞。「ごまは擦って」「紅生姜は入れすぎないで」「にんにくは注文時に言って」「禁煙」などルールが細分化。

 しかし、それを凌駕する「年中無休」の4文字。そして、昼休憩を挟まない10時〜19時という営業時間。ちなみに年中無休の4文字の下に「22時〜4時半」とある。営業時間でなく「睡眠時間」とある。実に微笑ましい。「スリープが終わり次第働きます」に笑みが漏れる。

 ブツ降臨。チャーシューたっぷり。胡椒をパラリ、スープから…。濃厚だけどパンチあり。獣臭キツめのワイルド系で、コクが深い。麺も絶妙の硬さ。チャーシューの味の濃さと柔らかさ、そして芳醇。白飯が、ビールが欲しくなる。

 ごまは擦って、紅生姜を途中から少しだけ投下。後は一気呵成。私は一言も発することなく沈黙を維持した。ただし、啜り音だけはソナーから全開に響いてしまったけれど。

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第1陣。

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第2陣。

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数カ月ぶりに着陸。

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観ずにいられない世代の私。

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シンプルな券売機。

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微笑ましい張り紙。

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美味しいですぜ。

posted by machi at 06:49| Comment(0) | 福岡県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年05月18日

第3420夜:シークレット・スポット【上三川・佐野・栃木(栃木)】

 シークレット・スポット。訳せば「穴場」。お得感、淫靡感、優越感、レア感、背徳感が共存するキラーワードである。世の中には「あらゆる分野」に穴場は潜んでいる。

 ある残暑の午後。上三川町の中心部に茂る<旧生沼邸>を町役場の方々に特別に見学させて頂く。個人の所有物だったが、役場に三十数年前寄贈されたという。

 古民家だが、単なる古いという概念を超えている。広さも3,000uで食品スーパーや大きなドラッグストアが駐車場付きで進出できる広大さ。至る所に贅が尽くされている。

 持ち主はどれだけ金持ちだったのか。茶室もあれば、住居も。しかし大きすぎて持てあます。有効活用策がなかなか思い浮かばない。強烈無比な穴場と言えぬこともない。

 翌朝。30分以上早く佐野市役所に到着。7階の展望ロビーへ。まだ数度しか利用していないが、いつもガラガラ。佐野市内を一望しながらPC猿打できる。Wi−Fiまで飛んでいる。

 佐野駅前はファストフード系カフェがなく地味に困っていたが、一気に我が難題も解消。この穴場ほどオーパ!な気分はなかった。

 佐野ミッション終了後、両毛線で栃木駅へ。駅からミッション会場の市役所まで歩けば25分ほどかかる。その途中にスタバがある。ただしこのスタバ、いつも混み混み。コンセントのある座席もなかなか確保できない。

 栃木駅前観光案内所内のコワーキングスペース、ここも超穴場。各ブースにコンセント2ヶ、USB差し込み口も。学生が多く勉強している中でオヤジ(私)は浮いているが。

 この日は市役所まで行かず、<キョクトウとちぎ蔵の街楽習館>へ。商工会議所M戸氏のご案内で1か月後の貸店舗ツアー物件下見。驚愕だった。こんな穴場の極上物件があったのか。

 栃木駅から東武特急で北千住まで。東武改札内の<チキンディッシュ>で新幹線晩酌用のツマミを捕獲する。大宮なら駅1階の<日本一>の焼鳥や唐揚。北千住なら、ココ。

 焼鳥、弁当も旨いが、最強の穴場的ツマミが「ペッパースモークチキン」。軽く燻製しており香ばしい。しかし、鶏のぷりぷり感が横溢。味が濃いのでチビチビ齧りながら痛飲できる。

 ホクホク顔で捕獲。北千住から快速1本で東京駅。ロング缶4本、ポケットウィスキーを売店で捕獲。思っていたより空いていた新幹線で帰神。もう、呑むだけである。

 東海道新幹線の車内販売が4日後に終了する(とニュースにあった)。ロング缶を4本飲み干し。ポケットウィスキーを取り出した。売り子さんから缶ハイボールを買う。そして、カップにたっぷり氷を入れてもらう。

 缶ハイボールは飲まず、氷カップにウィスキーをドボドボ注いてロックに。東京から名古屋までの2時間弱は缶で、名古屋から新神戸までの1時間はウィスキーロック。

 この穴場的テクニックの賞味期限も後4日間である。

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上三川町中心部の広大な古民家。

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佐野市宅所7階の展望ロビー。

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貴重な飲食可能物件(2階)。

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東武鉄道北千住駅改札内のお気に入り。

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コレが特にお気に入り。

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新幹線晩酌スタート。

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もう見られない光景。

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車内販売で氷をゲット。

posted by machi at 07:01| Comment(0) | 栃木県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年05月16日

第3419夜:小湊の流儀【春日部(埼玉)】

 <小湊>。武里駅東口の居酒屋である。そして、武里東口商店会の本部である。本部プレートが商工会議所会員章よりも大きく目立っている。オーナーのS田氏は東口商店会の会長。超御多忙の折、我が武里ミッションの「昼の部」にご参加賜っている。

 幾分夜に涼しさが混じりだした初秋の夜。この日の月イチ武里ミッションは初の夜開催。居酒屋を営むS田会長はご参加できぬ。ゆえに、ミッション終了後に独りで東口本部(小湊)へ。

 ドアを開ける。そこには、15分までまでミッションでご一緒した西口商店会のT中会長がご臨席されていた。T中会長とキンキンに冷えた生ビールで乾杯。

 毎回、昼ミッション時は15時過ぎに終了するので、他の街に旅立つか神戸に戻ってしまう。T中会長とは夏祭りの際に少しの時間酒席をご一緒した。<小湊>で我がプロジェクトの事務局チームたちと懇親したことも。

 S田会長は他のお客のさばきもこなしつつ、時にを我らのテーブルにも顔を出して下さる。そしてたっぷり3時間以上、T中会長と話し込んだ。

 T中会長は貸本屋からスタートし、現在は西口駅前で古本店を経営。私も読書が圧倒的な趣味。ただし漫画とミステリ小説に偏っているが。

 私も仕事柄、本屋経営者とこれまで何度か呑んだことがある。ただし、サシ呑みでなく、大勢の懇親会の中の一コマ。今回、たっぷりと本屋業界のことをお聞きした。どれも興味深く、目からうろこが落ちる話ばかり。私の杯を開けるピッチもあがる。

 数種類の小鉢やもつ煮込、海老餃子スープなどを肴に、群馬の地酒「水芭蕉」。純米吟醸と、その冷やおろしを飲み比べ。素晴らしい口当たり。バカ舌の私には厳密な味の違いは正直分からぬ。けど、口当たりの良さと深さは実感できる。

 S田会長からお店の内装や厨房などを見学させて頂く。私はついつい内装に目をヤってしまう。随所に工夫が施されている。

 東京方面の普通電車は1時間前に終電終了。一方、南栗橋まで向かう普通電車は遅くまで走っている。両会長にお礼を告げ、二駅離れた春日部へ。

 定宿へ向かう途中、某牛丼チェーン(Nか卯)の前を通る。特に入る気はなかったが、店頭のノボリやポスターに驚嘆。「和風ぼっかけカレー」が新発売されていた。

 二十数年前、神戸新長田で産声を上げた「ぼっかけプロジェクト」、遠くなはれた春日部まで、そして天下の大チェーンまで広がってきた。

 春日部の、武里の名物が新たに生まれ、神戸や全国でも見かける日が来ることを夢見ながら店をスルーした。私、お好み焼としての「すじコン」は大好きだが、それ以外には惹かれないからである。

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味わい深い武里駅東口エリア。

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東口活性化の拠点。

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キンキンに冷え冷え。

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地酒を満喫。

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なみなみと。

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絶品のもつ煮込み。

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感慨深い。

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結局道路対面の<M屋>でオーソドックスに。

posted by machi at 09:28| Comment(0) | 埼玉県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年05月15日

第3418夜:豊川のセンター すわまち【豊川(愛知)】

  「豊川のセンター」。豊川市諏訪町エリアで活躍する「すわポン商店会」2023年度スローガン(≒キャッチコピー)である。7年前に設定した際は「やりすぎ諏訪町」だった。

 7年前は、やりすぎどころか「もう少しやろうぜ」とツッコミそうになったが、この7年間で大きく変貌。アフターコロナになり、7事業所も商店会に新規加盟した。全国の商店街法人組織や任意商店会組織の解散が加速している昨今、世界的規模の令和の奇跡といえる。

 7年ぶりに御縁が復活した私は月1回ペースで約半年間、諏訪町へ通った。夜はめっきり秋の気配が濃厚になった2023年9月下旬、ラストダンスと相成った。

 最終回に初参加された方、前回(1か月前)から今回の間に新規出店しそのまま研修に参加された方には研修内容どころか、商店会活動やそもそも諏訪町の特性すら意味不明だったろう。

 回を重ねるごとに参加者も増えた感覚があった。そして、参加者が大幅に若返った。最年長でも還暦をわずかに超えた程度だ。

 この7年間、商店会不動の「センター」を担ってきたのが40代半ばのT木会長。就任当時は40歳前後だった。T木会長は7年前の参加者では圧倒的に若手だった。それが年齢的には中堅、もしかしたら平均の上に世代に。

 最後にお1人づつ感想を述べられた。「風通しの良さ」がキーワードに聞こえた。風通しの良さは多様な意見、多様な業種業態、多様な世代を受け入れるすべての触媒。T木会長が風通しを差配されている。それを支えるS原氏をはじめ裏方チームの活躍も見逃せない。

 最後の懇親会は<ラ・リータ>。人気店である。店内、掛け値なしに超満員。我らも15名以上で座敷を陣取る。生の後はハイボールを浴びつつ絶品の大皿料理をたっぷり堪能。

 バケット&ハチミツバター、ベーコンポテトサラダ、キスフライ&タルタル、天麩羅、鶏せせり&もも焼、ポテトフライ…。どれもプロの技でアレンジ。〆は玉子焼とおむすび。

 満腹、満足、感無量。様々な気持ちが入り混じり、極上の酔い心地に。十数年前からお世話になっている市役所のS田氏&H手濱氏も駆けつけて下さった。

 24時ごろまで鯨飲した翌朝、7時半過ぎに定宿をチェックアウトして諏訪町駅へ向かう。正午過ぎまでに栃木県上三川町へ向かわねばならない。

 名鉄豊川稲荷線は単線ゆえ、ホームは片側1つ。私が乗る逆方向の電車(豊川稲荷行き)が発車し、乗客がホームに降りて改札に向かっている。

 その光景に、呆然とした。2つある自動改札機、降車客の行列が途切れない。2分ほど待ち、ようやく改札を通ることができた。豊川のセンター「諏訪町」のポテンシャルを改めて実感した朝だった。

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会員増加中という奇跡。

posted by machi at 10:41| Comment(0) | 愛知県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする