2024年05月28日

第3427夜:男のジャンボ炒き飯【札幌(北海道)】

 <満龍>。札幌の町有名町中華チェーンである。町中華という概念より斜め上を走っている。昭和46年創業とあるから、私が生まれる前から札幌市民に愛されている。

 私が札幌に住んでいた四半世紀前にも屹立していたはずだが、入ったことがなかった。恥ずかしながら、その存在をほとんど認知していなかった。

 四半世紀前、私はラーメンといえば札幌では<山岡家>以外で啜った記憶がない。当然他の店でも啜っているが、当時の私の舌で山岡家以外に旨いと思えた店は、寮生がバイトしていた<五丈原>ぐらいか。

 町中華的な存在なら、北18条〜北24条あたりで済ませてきた。ススキノで、私はラーメン横丁で啜ったどころか、横丁を通ったこともない。観光客しかいかない=高いという固定概念に囚われていた。それから幾年月。札幌のラーメンはとんでもなく進化していた。

 北海道ラーメン道場、札幌らーめん共和国(崩壊)…。ラーメン横丁は相変わらず未踏だが、山岡家以外のラーメン店もかなり攻めてきた。旨い。

 秋の涼しさが全開なススキノの夜。塩ホルモン店と回転すし店を独りでハシゴして超絶満腹に。ススキノの定宿まであと数十秒というあたりで信号待ち。その場所が<満龍>総本店。店頭にほぼすべてのメニューが掲示されている。

 時間潰しに何気なく目をやった。ラーメン、一品料理、飯類…。人気ナンバーワンからスリーまでが味噌ラーメン、焼飯、あんかけ焼そば。カレーライスに町中華の香りがする。

 いくつかの品に「普通」「ミニ」そして「ジャンボ」と書かれている。ジャンボ?一品料理はすべて「小皿」「中皿」のみ。独欲の世界感だ。気になりつつ信号が青に変わり、店の前を立ち去った。そして翌日の昼。ほぼ開店と同時に飛び込む。すでに2名の常連風が。

 メニューを観る。「大盛」でなく「ジャンボ」である。麺類は別途大盛り(プラス120円)とある。ジャンボは「あんかけ焼きそば」「ソース焼そば」「炒飯」「ファイヤー炒飯」「男の焼き飯」「麻婆豆腐丼」「中華丼」の7種。私はジャンボの中から選択することに。

 最近、単品メニューの大盛に惹かれなくなってきた。加齢もあるが、味に飽きてしまう。人気ナンバーツーの炒飯にしようと思ったが、途中で味変が必要だ。

 私が選んだのは「男の焼き飯」。「男の」に惹かれた。オトコたるものの、老いても枯れても大盛で攻めねばならない。普通が950円。ジャンボが1100円。

このメニューだけ「ミニ」はなかった。「男の」という形容詞に「ミニ」は不要なのだろう。ザンギ(北海道唐揚)も1ヶから注文できるらしく、1ヶ追加。

 厨房で「男の焼き飯ジャンボ入りま〜す」と店員さんの声が聞こえた時、何故か恥ずかしさを感じた。

 店内はあっという間に満席に。サラリーマンもいるが、作業着が多い。作業着が集う店にハズレなしは縄文時代からの日本の理。

 ススキノの昼は閑散だが、至る所で大小の工事がさかん。作業員も多いはず。ススキノでラーメン以外で昼営業している貴重なオアシスなのかもしれない。

 ブツ降臨。圧巻である。かなりのボリュームの真ん中に白葱の細切りがこんもり。ネギフェチには嬉しい。そして、分厚く大きな焼豚が4枚、四方に鎮座している。朱雀・白虎・青竜・玄武。私の焼き飯を守護する魔方陣。

 スープで心を落ち着かせ、揚げたてザンギから。何もつけず旨い。ビールをヤリたくなる。

 いよいよ、男。チャーハン、パラパラ系。味はそれほど濃くないが飽きのこない味。これが濃かったら食べきれないだろう。私はしっとりも好きだが、パラパラの方が量を食べられる。

 チャーシューも柔らかくて味が染みている。ネギの細切りが絶妙のアクセント。爽やかさを口内で広げてくれる。

 ラスト3分の1は苦しくなったが、一気呵成。いやはや旨し。気づけばペロリ完食だった。

 また訪ねる機会はあるだろうか。あれば、次回はあんかけ焼きそばか。中華丼か、麻婆豆腐丼か。夜ならビールとソース焼そばもイケるかもしれない。

 <満龍>の「満」は、満足・満腹・満点。食べ過ぎると、胃の内容物が昇竜のごとくせりあがってくるかもしれないけれど。

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ススキノで昼営業の貴重な中華。

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男のジャンボ炒飯、ザンギ追加。

posted by machi at 06:42| Comment(0) | 北海道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年05月27日

第3426夜:力強すぎる北国の回転寿司【札幌(北海道)】(後編)

  司ネタでも刺身でも、最も私が愛するのは貝類。ただし、この店でもオススメされていたが、アワビはコリコリが強すぎて寿司に私は合わない。烏賊類は寿司では欠かせない。山わさびは最高の薬味。道内で瓶詰めを見つけたらつい買ってしまう。

 塩バターや塩レモンというひとシゴトも貝の旨いを引き立たせる。蛸も柔らかい。生蛸は大好物。しかし、何故か海老に関しては刺身でも寿司でもあまり口にしない。海老は、フライか天麩羅にトドメを刺す。

 たらこの握り、そのまんまだった。そのまま口にしたら塩っからすぎるので、チビチビとたらこのみを酒のツマミに。いくらも軍艦でなくそのままおつまみに。痛風に最悪だが、日本酒のピッチを雪崩式に加速させる。

 ほっきサラダ軍艦、マヨネーズのコクが究極の味変。〆は山わさびを使った巻物に。かっぱ(胡瓜)と鉄火(鮪)が同じ値段なので迷わず鉄火。かっぱの方が粋なのだろうけど。

 さすがに満腹。もうラーメンは入らない。汁物で締めようとタッチパネルをいじる。ボタン海老の頭の味噌汁が品切れだった。粗汁や岩海苔汁もあったが、熱燗と店内の熱気で少し汗ばんできた。1軒目の塩ホルモン店では甲類焼酎のみ、2軒目の回転寿司店では熱燗のみ…。

 究極のシメがひらめいた。タッチパネルのドリンクコーナーへ。最後に選んだのは「サッポロクラシック生 グラスビール」。中ジョッキでなく、グラス。満腹に中ジョッキはキツい。キンキンに冷えたグラスビールを3口で呑み干す。サウナ上がりの爽快さ。完全に整った。

 カウンターは中国人ばかりだが、握り場や厨房は中東系の外国人多し。店長っぽいベテランの職人が若い外国人に英語で笑みを交えながら丁寧に何かを教えている様子が視界に入る。ガハハハ系の熟女店員も流暢な英語を駆使して接客している。

 お会計に向かう。名札から見ても、お顔を見ても、明らかに東欧系の若い美女。この方は1oも日本語に訛りなし。日本人は外国語を、外国人は日本語を流暢に話す札幌ススキノ回転寿司。日本語もおぼつかなく、外国語など全く分からない私はすっかり化石だ。

 もう何も入らない。まっすぐススキノの定宿に向かう。すぐ隣が焼肉居酒屋。ふと看板が視界に。塩ホルモン&牛カルビなどの食べ放題コースがあった。

 <七厘>以外にも塩ホル店があるのか。今度試してみるか。値段を観たら120分4000円。飲み物は込みか別か分からない。

 先ほど、塩ホルモン、ラム肉、巨大おにぎり、鏡月フルボトル(カットレモン)で80分約4500円。つい七厘と比較してしまった。肝心なのは、味と接客と店の雰囲気である。

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第一陣系。

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第二陣形。

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第3陣系。

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最後の陣形。

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整える。

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我がススキノの定宿。

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今度、チャレンジしてみるか。

posted by machi at 08:18| Comment(0) | 北海道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年05月26日

第3425夜:力強すぎる北国の回転寿司【札幌(北海道)】(前編)

 <活一鮮>。私が札幌で愛してやまない「回転」寿司である。

 独り<七厘>を堪能した札幌の夜。巨大おにぎりでかなり腹は張っているが、時間はまだ19時。もう少し飲みたいが、札幌市内で2軒目に相応しいバーやスナックを全く知らない。知らないというより、忘れてしまった。

 大通りからススキノまで腹ごなしに散策。私が住んでいた四半世紀前、これほど店は多かったか。垢ぬけぬイメージが、今は店や街のセンスは日本屈指。エネルギーに満ち溢れている。

 某巨大中古書店でグルメコミックを200円で購入。ブラアヅマ効果か、小腹が空いてきた。

 先ほどはシメですじこおにぎり。海鮮モードが高まっていた。刺身ではない。炉端でもない。寿司。しかし、ススキノで寿司屋はどれほどトラれるか分からない。

 <七厘>に独り通っていた20年前、同様に札幌に行けば必ず通っていた回転寿司を思い出す。<活一鮮>。七厘から歩いて3分ほど。

 このバカブログの超初期である第2夜(2010年6月頃)がこの店。タイトルは「力強い北国の回転寿司」。第1夜は真剣にまちづくりをテーマに絞ったブログ宣言だったのだが、いきなり第2夜目にこの店の感動を熱筆。以降、すっかりバカブログ路線となり3000回を超えた。

 屋上に観覧車があるアミューズメントビル地階。店の前は並んでいる。番号札を取る。5組待ち。ベンチに座ってぼんやりしていると、店員さんが番号札を呼ぶ。ピクリとした。店員さん、最初から英語で呼びかけている。私の前の4組、すべてC国人だった。

 私は独りゆえ、それほど待たずに呼ばれた。何故か私の番号は日本語で呼びかけられた。指定されたカウンターに座る。私の隣は中国人カップル。そのカップルが店を出た後に着座したカップルも中国人だった。

 注文はすべてタッチパネル。地酒もあったが、面倒なので日本酒の熱燗を2合。銘柄分からぬが、私のバカ舌には何でもよい。

 塩ホル&ラム肉&巨大おにぎりの後。豊富なメニューからテーマを持って選びたい。ずばり「北海道」。道外産はすべてスルー。3〜4皿注文し、日本酒2合で切り上げる作戦を立てた。

 結論から申し上げる。目も眩むのような北の海の宝石に魅力に乾杯。結果、皿10枚に日本酒4合となった。

・函館産朝採り生真いか2貫(山わさび)

・宗谷産活たこ(ポン酢)2貫

・活ほっき貝2貫

・ほっき貝ひも2貫

・炙り北寄塩バター2貫

・白つぶ貝塩レモン2貫

・厳選たらこ2貫

・ほっきサラダ軍艦巻2貫

・生いくら醤油漬(おつまみ)

・山わさび鉄火巻6切 〔次夜後編〕

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地下1階。

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風格。値付けの端数が回転寿司の矜持。

posted by machi at 10:21| Comment(0) | 北海道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年05月25日

第3424夜:孤独の塩ホルモン【札幌(北海道)】(後編)

 スマホで塩ホルモン3人前、ラム肩肉1人前、カットレモンを注文。目の前に七厘がセットされ、肉とレモンが運ばれてきた。

 小皿にレモンを絞って味変アイテムに。絞った残りはそのままグラスへ。エコである。ロハスである。

 まずは塩ホルから。3〜4切れづつ焼く。最近の七厘会ではプロ並みの焼手が参加しているので自分で焼く機会も減った。片面だけ焦げ目が少しできるぐらいが好みだ。

 まずはそのまま…。旨い。レモンをチョン付け…。旨い。鏡月が合う。甲類焼酎など北海道以外で呑もうとも思わないが(ホッピーの中は別格)、北の大地は甲類が、鏡月が相応しい。

 塩ホル、素晴らしい酒のツマミである。量も多く、チビチビと焼いていたらそれだけで1時間も経過した。

 店内の男性3人組は明らかに私より年輩だが、ひたすら芸能人の話をしている。ラフな服装。どこかのイベント会社だろうか。男女2人組は明らかに不倫っぽい。そこそこ大きな声で下ネタを話している。

 普段は他の客の会話など耳に入ってこないが、独りでスマホも見ずに飲み食いしていると耳になだれ込んでくる。すると、1人の男性客が入店。かなり慣れた感じである。私も独り。その背中を眺めながら、同好の志士に乾杯する。

 ラム肉が残った。ライスで喰いたいが、そのままでは芸がない。

 ふと思い出した。七厘会メンバーがこの店で注文する巨大おにぎりのことを。大きすぎて箸で食べるしかない。おにぎりの具の影響が及ばない白地地帯はラム肉で味わおう。

 焼く。タレにつける。おにぎりにチョン付けし、口に…。野趣溢れる風味とコクのある脂が口の中で広がった。すかさずおにぎりの白飯部分で追いかける。思わず目を細める。

 おにぎりの具は「すじこ」。札幌に住んでいた30年前、すじこどころかいくらも食べられなかったが、いまや大好物。北海道らしさも味わいの一つ。ラム肉を食べ終え、残ったおにぎりの残骸を手にして喰い切った。

 残った鏡月ボトルはトートバックに入れてお会計。滞在時間は80分ほどだったか。七厘会では3〜4時間滞在する。お会計は、七厘会の独り分とほぼ同じ。

 独りでも旨かったが、何か足りない。巨大おにぎりが来ても、1杯目から鏡月ボトルでも誰も突っ込んでくれない。最早、七厘は私一人で楽しむのではなく、仲間と満喫すべき至高の存在へ昇華していた。

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まずは3人前。

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のんびりプシプシ焼く。

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巨大さがあまり伝わらない。

posted by machi at 06:53| Comment(0) | 北海道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年05月21日

第3423夜:孤独の塩ホルモン【札幌(北海道)】(前編)

 「狸COMICHI」。屋台風の飲食店が十数店舗入店している北海道の須弥山・狸小路に誕生した新シンボルである(たぶん)。2023年10月上旬、「1周年」という垂れ幕が掛かっていた。

 その3週間ほど前、3年半ぶりに札幌中心部(狸小路〜すすきの)に足を運んだ際は、愛するメンバーと「七厘会」を決行。その時は次回の札幌入りを見通せてなかったが、航空機等の諸事情で急遽札幌で宿泊することに。多忙極まりない七厘会メンバーへの声がけは憚られた。

 年1回、または十分に間隔を開けて半年に1回程度ならメンバー(北海道商連&札幌市商連青年部)も笑顔だろうが、毎月ペースなら辟易されるだけ。独り吞みメシすべくススキノの定宿を出て狸小路方面へ。ススキノは店が多すぎて迷う。狸小路あたりがフィットする。

 ジンギスカン、海鮮、寿司、炉端焼、お好み焼(広島風)、たこ焼、中華、べトナム、ラーメン、ステーキ…。ほぼすべての飲食業種が狸小路にも揃っている。

 この十年ほど、札幌で泊まる際に独り吞みなどすることなく、ほぼ100%近い頻度でメンバーと<七厘>だった。いざ独り吞みをしようとしたら、店が定まらない。

 冒頭の「狸COMICHI」にも入ってみた。行列の店もある。観光客より地元が多そうだ。構造、レイアウト、スペース活用など某市場の某プロジェクトにも少し活かせそうである。

 狸小路を一丁目から七丁目まで歩く。外国人観光客(90%はC国人)で溢れている。歩き疲れた。この日は朝飯しか喰っておらずかなりの空腹。そろそろ店を決めたい…。

足 は、自然に<七厘>へ向かっていた。この店は地元率が極めて高く、観光客は国内外問わず少ない。私が初めて店に入ったのが恐らく21歳か22歳の頃。四半世紀以上通っている。当然に、3週間前も足を運んだ。賑やかすぎる外国語をあまり耳にしたくない。

 店内へ。独りと告げた。笑顔で通された。すでに明らかに地元風の2組が煙を上げている。独り七厘、前職の神戸新長田時代以来。恐らく20年ぶりぐらいか。

 QRコードをスマホで読み込んで注文するのだが、1杯目のドリンクは口頭で。生でもハイボールでもチューハイでもなく、いきなり「鏡月」。それも720mlボトルで。

 独り客の振舞ではない。それでも若い美人店員さんは1oも動じることなく、ほんのわずかの間もなく笑顔で承って下さった。プロである。

 店頭の提灯にはジョークで「塩対応」とあるが、1gもしょっぱさは感じない。厨房の方もホールのバイトさんも、恐らく私が通い始めたころはまだ生まれていなかった御年ごろ。時の流れの速さに引いてしまう。

 1杯目からグラスに氷、鏡月、水を入れてグビビビビ。呑み放題なら90分2000円。鏡月は飲み放題ではないけど1680円。まあ、飲み放題みたいなものである。〔次夜後編〕

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すすきのの旧ロビンソンも一から完全に建て替え。

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豪快な「空き地」。

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狸小路の新たなシンボル?

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参考になります。

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世界で一番好きな店かも。

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こんな塩対応なら大歓迎。

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ひとりで鏡月ボトル。北海道は何故か「鏡月」が主力。

posted by machi at 10:02| Comment(0) | 北海道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする