2023年11月20日

第3298夜:あまり明るくないアヅマ【小倉(北九州)】

 「心配しないでください」。何を心配するのか。日本と大英帝国においては「パンツ」を履いているかどうかである。

 旭川空港から羽田空港を経由して福岡空港へたどり着いた梅雨の午後遅く。予定より15分博多駅着。新幹線改札すぐ横が「博多めん街道」。その一番改札寄りに新店がオープンしていた。<モヒカンらーめん>。久留米系である。一番シンプルで安い800円ラーメンのボタンを押す。

 ラーメンが着丼すると「いってらっしゃい!」。店を出る時も「いってらっしゃい!」。不思議な世界観だが、ラーメンは抜群に旨かった。私、久留米系を豚骨では最も愛するようになった。

 新幹線15分で小倉。富良野より寒い。間髪入れず17時より魚町商店街ミッション。終了後、5人で<和や>。生から初めてハイボール、芋焼酎の水割り、そして芋焼酎をロックでガバガバ。

 この店ではいつも創作串焼コースだが、この夜は単品。お通し4種(生野菜・板わさ・数の子・もろきゅう)が嬉しい。名物の皮ごぼうから始まり、明太ささみ焼、厚揚田楽、粗びきウィンナー、ベーコンエノキ巻おろしポン酢、レバー、ずり、椎茸肉詰、じゃがいもバーコン巻き…。

 白眉はチーズオムレツ。キッシュのようだが、180円は最早立ち飲み価格。〆の洋風味噌汁まで見事な展開である。

 夜は長い。M渡氏と<ムーラン>。1軒目でも2軒目でも行く先々で氏は知り合いに遭遇。氏秘蔵のハナタレ焼酎をロックで鯨飲しながらマスターの料理を舌鼓。マスターは夏の〆によく素麺を作ってくれる。たまに冷やし中華も。

 私にとって冷やし中華は酒のツマミ。たっぷりの具をツマミにプレミアム焼酎を鯨飲するヨロコビ。ハム、玉子、胡瓜…。そして、最後は麺を全力でフィニッシュ。

 この日は昼に羽田空港でカツカレーの大盛、夕方に博多駅で久留米ラーメン、夜の一軒目で創作串焼10本ほどに洋風味噌汁、そして夜の2軒目でえんがわ刺身や冷やし中華。さすがに大満腹。お腹がさらに出っ張っている。自分の腹を、太り具合を心配せねばならない。

 店内のTVでユーチューブが観れる。私はとにかく明るいY村氏がイギリスのオーディション番組で決勝進出した画像をリクエスト。

 圧巻だった。氏のパフォーマンスもだが、審査委員や観客の盛り上げが素晴らしい。私も昔、補助金の審査員などを仰せつかった際、難しい顔をして説明者に質問とかしていた。

 私は、反省した。スバらしい提案ならば、目を見開き、口を半開きで「Wow!」。スタンディングして拍手せねばならない。

 鯨飲して定宿に戻る。シャワーを浴びる前に、部屋の鏡の前でボクサーブリーフ1枚になった。そのブリーフをぐっと縮め、ブリーフのサイズに。そして「ドーント ウォーリー!アイム ウェアーイング!」。

 様々なポーズを決めてみた。しかし、どうしても腰のあたりがパンツが見えてしまう。安村氏の芸、私のような腹の出た肥満ならだれでもできると思いきや、そうでなかった、角度、キレ…。超絶クロウトなスキルだった。ワァオ!

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博多めん街道。

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好きです、久留米系。

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馬借の名店。

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創作串焼コース、絶品。

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〆の洋風スープも極上。

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超レア。

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パブとは思えぬ手の込んだツマミ。

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具沢山。ハッピー。

posted by machi at 07:23| Comment(0) | 福岡県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年11月17日

第3197夜:格下げから得るモノ【羽田空港(東京)】

 ステイタス。私には縁のない世界の出来事だが、唯一「ステイタス」らしきものを十数年間教授してきた。JALカードのステイタスだった。

 富良野から3年以上ぶりにバスで旭川空港へ。カードラウンジで珈琲飲んで、10時過ぎの羽田行きJALに乗る。ちなみに旭川空港や神戸空港のラウンジ利用に関し、ステイタスとは少し異なる。余分な年会費さえ払えば利用できる。

 コロナ前あたりから北海道と沖縄以外は日本中どこでも陸路移動が増えた。飛行機にしても神戸空港発着ばかり利用するようになった。

 神戸において圧倒的に幅を利かせているのがSKYANAも一応存在するが、JALは影形なし。神戸から新千歳、那覇、長崎などが発着し、凄まじく便利だったのでこの3路線をヘビーユーズしていた。そして、コロナ以降は年に1度程度しか飛行機を利用しなくなった。

 結果として何が生じたか。私のJALカードのランクダウンである。一時期は最高位のダイヤモンド会員まで上り詰めた。ラウンジもサクラでなくダイアモンドと最上級。マイルは有効期限なし。我が保有マイル、最大で45万マイルほどあった。

 昔、アメトーークでロケ芸人特集があった。D川氏だけは100万マイル以上保有し圧倒されたが、他の芸人さんは私よりも少なかった。ちなみに四十数万マイルとは、日本⇔ロンドンをビジネスで3往復、世界なら2周できるそうな。

 JALの利用頻度が減少し続けて、ダイヤモンド会員からサファイア会員に格下げになっていた。サファイアになると、マイルの有効期限が発生する。コロナ以降、毎月のようにマイルの有効期限が迫る。飛行機など乗らないので、何らかの商品をマイルと交換していた。

 コロナが5類なった20236月。旭川空港から羽田を経由して福岡空港へJALを乗り継いだ。その時、私の保有マイルは10万を割っていた。そして、ステイタスもサファイアからヒラに。

 ヒラになれば、ダイヤモンドラウンジは当然としてサクララウンジも使えない。機内に荷物を預けても優先的に扱ってもらえない。専用検査場も通れず混みあう一般検査場に並ばねばならない。そして搭乗の際、優先登場できない。

 旭川空港で優先登場開始のアナウンスが流れた。今までの習性でつい颯爽とゲートを通りそうになった。危うく大恥だった。華麗に優先搭乗するエグゼクティブな皆さまを見送る。敗北、卑屈、後退、落伍…。見送る方は、こんな気分だったのか。

 旭川空港発便は定刻に羽田に到着。福岡行きまで1時間。コロナ前まで、羽田空港内ではダイヤモンドラウンジを使っていた。おにぎりやスープなど、軽食も食べ放題だった。サクララウンジでもゆったりと珈琲を飲んで寛いでいた。しかし、私にはラウンジを利用できる権利が滅失。

 福岡行き搭乗ゲートのすぐ横に小さなフードコートがあった。。北海道味噌バターコーンラーメン1100円、荻窪ラーメン800円、しらすおろしぶっかけうどんとじゃこ天うどんが650円。

 フードコートといえ、羽田空港の、しかも搭乗ゲート付近であることを勘案すれば安いだろう。

 私が選んだのは、唯一の麺類以外メニュー「金沢(ロースカツ)カレー」。ゴーゴーカレー監修とある。並で1100円、大盛1200円。100円の差なら迷わず大盛りである。

 4人掛けテーブルしか空いておらず、肩身狭めに待っていると私の番号(50番)が呼ばれた。受け取る。ずしり重い。値段分の価値はたっぷりありそうだ。

 さっそく食らいつく。ゴーゴーカレーの味である。濃厚で舌に絡みつく。カツも大きい。願わくば福神漬入れ放題、千切りキャベツ用のマヨネーズが欲しいところだが、空港内フードコートでは満足この上なし。格下げされなければ出会えなかった体験だ。

 そのフードコートは本屋を併設している。食後の腹ごなしに新刊(文庫・コミック)をチェック。そして、雑誌コーナーへ。充実のラインナップの中で、ひときわ私の関心を惹いたのが『ムー』。圧倒的情報量も活字量、付録もついて950円。

・ヒトラーの大予言と最終軍隊ラストバタリオン

・エリザベス女王の葬儀に巨大UFOが出現していた!!

 こころ踊る特集タイトル。思わず手に取り、レジへ向かった。私は昔から「ムー系」であったが、この日から本格的な「ムー人」になる決意を固めた。マイルやステイタスだけでなく、これからさらに多くのモノを失いそうだけど。

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posted by machi at 10:11| Comment(0) | 東京都 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年11月16日

第3196夜:深窓の令嬢【富良野(北海道)】

 深窓の令嬢。この5文字からの連想に関しては、全世界のオスにとってはある程度共通のイメージを有する思われる。私にとっては、小さな小窓から差し込む月光を見上げる美少女をイメージする。服装は白っぽいドレス…。令嬢というより、軟禁生活を強いられる薄幸の少女っぽい。

 コロナが全世界を席巻する直前まで北海道入りしていたが、コロナ禍の3年間、北海道出禁状態に。ようやく年季が明け、3年以上ぶりに富良野入りした。お宿はもちろん<トマール>だ。

 シングルルームにチェックイン。そもそもシングルルームがあったのか。ドアを開ける。2段ベッドだったが、奥に小上がりが出現していた。荷物置いたりPCできるスペースが増設されていた。抜群にシゴトしやすくなった。小さな窓が深窓の令嬢っぽい。

 3年ぶりの新相生商店街ミッション終了後、7人で<ふらの家>。サッポロクラシック生のメガジョッキが染みる。

 愁眉は「焼ホワイトアスパラ」。豪快に野焼きされ、熱々の焦げた皮をむしる。すると中からアイボリーな深窓の令嬢が。襤褸を纏っているが、一皮むけばシンデレラというヤツである。

 ピンクかかった塩で軽く化粧する。口に運ぶ…。シュワっと密が弾けた。瑞々しいスプラッシュ。上品を極めた野生の甘さ。野趣なのに可憐、白黄にして無垢、天と大地。私だけ数本口に運んでしまった。深窓の令嬢を野菜に例えたら、私の中ではホワイトアスパラがぶっちぎりである。

 地酒を挟み、メガハイボール。牛タンカツ、ピザを楽しんでいると、〆のタイミングで大きな生牡蠣が大皿いっぱいに降臨。ホワイトアスパラ、牡蠣、サッポロクラシック生…。北海道を思う存分満喫する。

 1軒目は新相生の皆さまと絶品料理に舌鼓が基本。そして2軒目は、富良野の夜のパトローラー・Aキラ氏の世界へ。会議所K川田氏と3人で向かったのは1軒目の<ふらの家>正面のお店の2階。<ファミリーコンパ フロリダ>。私は初訪問である。

 ネーミングもたまらなく昭和場末でグっとくる。かなり店内は広い。ママと娘さんで切盛り。昭和のキャバレーのような内装である。人工的でないホンモノの昭和が眼前に広がる。ホントに今は、コロナ禍を乗り越えようとしている令和の世か。

 ママさんは神戸のご出身という。しかも、須磨。私も生まれ育ちは神戸市長田区・新長田「丸は市場」だが、20年前から須磨に住んでいる。

 ママさんは私が生まれる前(1974年)に北海道へ。どのような経緯か存じ上げぬが、富良野で<フロリダ>を創業して半世紀という。娘さんは私と同世代だろうが、抜群の話術と接客。CDも出しているという。次月、歌を聞かせてねと懇願。

 北海道で焼酎と言えば、甲類。鏡月を鯨飲しつつカラオケしていると深夜1時に。お宿の<トマール>に戻る。お宿から歩いて5分の<山岡家>も閉まっている。深窓のオヤジは2段ベッドの下段で爆睡した。

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トマール。

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クラシック生。

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生牡蠣。

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ホワイトアスパラ。

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フロリダ。

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昭和。

posted by machi at 10:42| Comment(0) | 北海道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年11月14日

第3195夜:4年ぶりの黄金夜市【小倉(北九州)】

 黄金ふれあい夜市。北九州屈指に出店希望者の多い小倉北区香春口三萩野駅すぐ「黄金市場商店街」最大最強の夜祭である。コロナ明けの6月上旬、4年ぶりに復活した。

 4年ぶりだからブランクは相当あるだろう。店主たちもきっちり4歳、年を取っている。しかし、新規出店相次ぐ黄金らしく、若い店主たちも大活躍。福岡ひびき信用金庫から行員さんたちが大量応援。地元の大学、高校も大挙して黄金の祭りをサポートされていた。

 原則として現金は使えない。1(円レート換算で100)から遊べる。1つづりが6G。焼そばなどが2G。缶ビールでも3G。破格の安さである。

 当日券発売所は長蛇の列。1時間ほど待っていた人もいるかもしれない。チケットの完売タイミングを計るのが難しいが、H山前理事長の見事なさばきできっちり完売。

 私は黄金夜市初めて。こんなに人が来るとは。まっすぐ歩けぬいとは。向こうが全く見通せないとは。

 射的などのオーソドックスから、いかにも今風ITゲームまで多様。呑み友達である小倉競輪のHチヤ選手たちが自転車をこいでかき氷をつくる催しは黄金夜市名物。私はバタバタして観ることができなかったのが心残りだ。

 市役所、会議所、呑み仲間らと出会う。黄金ポロシャツを着て当日券販売所の交通整理やごみ袋回収をしていると「今日、どうしたんですが?」。少なくない数から声を掛けられた。

 無事終了。撤収スピードわずか30分。ドリフなみである。皆さん、体で覚えているようだ。。

 事務所で缶ビールや缶チューハイをヤリながらプチ打ち上げ。キンキン冷え冷えが毛細血管まで染み込む。

 貸店舗ツアーのようなイベントを除けば、半年前(202211月)の『タンガレンガ広場を創ろう!』以来のイベント現場か。昔よりも遥かに体力は落ちているが、テントを設営撤収したりしていると、体が、血が騒ぐ。そして、自然と体で覚えているものである。

 「商売繁盛ヨイヨイヤー」3連発で中締めし、黄金商店街で夜中2時頃までやっているらしい<RINDA>へ。ハイボールや芋焼酎ロックをやりつつ談笑。

 唐揚、チキンカツカレー、チキンカツレツ…。どれも特大サイズだが美味しい。オヤジ5人で呑んでいると、門司から妖精・Y子嬢がタクシーで降臨。華が咲く。

 タクシーで焼きそば焼に大活躍してくれた30歳でバーのオーナーという御仁の店へ。大人気である。DJブースもある。若者で賑わっている。

 若い常連客がギターを弾き語りしてくれる。実にいい感じである。店を出たら深夜2時。私にとって初めてで、そして最後の黄金夜市になるだろう。感慨深いものがこみ上げてきた。

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黄金市場商店街のポテンシャル。

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事務所で0次会。

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2軒目へ。

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一皿が巨大。

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濃厚な旨さ。

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好きです、これ。

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3軒目は街なかのバーへ。

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2023年11月13日

第3194夜:創業××【栃木(栃木)】

 サロン。オトナの諸事情で、栃木県内において「私」は『サロン』という言葉を使うことが制限されている。

 そのサロンに変わるワードは何かないか。栃木市役所商工振興課のスターたちに投げかけたところ、ぴったり50に及ぶ「創業××」の『××(チョメチョメ)』が提案された。

 結果から申し上げると「創業アトリエ」が採択された。

 アトリエには「作業場」「展示場」「交流場」などの意味があるそうで、栃木市内の「店舗」で集うイベントを開催する際、店舗(作業場)で商品やサービスを体感し(展示場)、参加者同士が交流できる。まさに、これ以外にないといった名称である。

 しかし、栃木市役所の皆さまが提案して下さったその他49のワードにも秀逸なものが多かった。中でも私の印象に残った作品をいくつか紹介したい。

  • 栃木市創業スタジアム:バトル的スケールを感じさせるが、私の担当事業はこじんまり。
  • 栃木市創業し隊:地域おこし協力隊を連想。しかし私が「隊長」の姿を想像すると思わず苦笑。
  • シン・創業人フェアー:「シン」は流行り。ちなみにこの1時間ほど前、役所近くの「シン・町中華」を堪能。
  • 創業牧場:かなり惹かれた。牧歌的でもあり、育成感もある。しかし、参加者を家畜化するイメージは問題かも。
  • 俺たちの創業:昔の青春ドラマのよう。夕日をバックに涙しながら創業を語るのも悪くない。
  • U.S.A(ウルトラ(U) 創業(S) アソシエーション(A)):踊りだしそうなパワーを感じさせるが、オヤジの私には少し厳しい。
  • 創業BAR:許されるならこのネーミングにしたいが、惜しかった「創業café」と同様「サロン」イメージから抜け出せない。
  • 創業教室のトライ:分かるようでよくわからないが、本家から怒られそうである。
  • 要・不要!経験豊富な先輩たちに聞ききたいことあり!:要・不要!に勢いを感じる。私の存在は最早不要です。
  • 創業塾名物〜相談祭〜:世に様々な祭りあれど「相談祭」は唯一ココだけかも。
  • 創業どうでしょう:好きですけど、「進め!創業少年」でも同じかな。
  • 創業いろはにほへと:次年度の大河ドラマ(光る君へ)的な世界観。何となくですが。
  • 創業GYM:脳筋あふれる力強さ。私はトレーナーの役割だが、勤まる自信なし。
  • 創業について本気で考えてみる日:これもシビれたが、悲壮感溢れる創業希望者ばかり集まったら疲れそう。

 改めて「創業アトリエ」の素晴らしさを実感した次第である。

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初回は明後日(11月15日)。

posted by machi at 09:41| Comment(0) | 栃木県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする