冷やし中華。夏の季語であり、町中華に張り出される「冷やし中華始めました」に夏の訪れを感じる愛好者は無限のはずである。
冷やし中華が最も旨い7月下旬の酷暑の朝。多治見を10時過ぎに発ち、11時前に名古屋着。そのまま11時オープンの<豚山>へ直行。並ばずにカウンター席確保成功。
名古屋へ向かう車内で、豚山メニューをスマホでチェックしていた。6月1日から9月30日までの期間限定で冷やし中華を見つけた。普段なら迷わず汁麺(ラーメン)だが、二郎インスパイア系の冷やし中華というレア感溢れる惹きには敵わない。
水を飲みながらぼんやり待っている。どんどんお客がご来店。我らの座るカウンター席の後ろに行列ができている。真後ろの近接的距離感。なかなかのプレッシャーである。
出来上がり直前の客から「呪文」を唱えていく。そこそこ二郎系の修行を積んできた私でもさっぱり分からぬ文言を耳にすることも。組み合わせると1000種類以上ありそうだ。
この日、厨房は店長さんっぽい若い男性と外国人女性の2人だけ。この二人で麺を湯がき、席を誘導し、食器を片付けて洗い、呪文(トッピング)に対応していく。
店長だけでなく外国人バイトさんも、日本人でも意味不明な呪文に対し、よく間違えずに対応しているものである。ここに謎の呪文を書き記したいのだが、覚えていないので書けない。
私の番が回ってきた。冷やし中華の呪文は初めてだが、これで3度目となる<豚山>での呪文は「野菜マシマシ・ニンニクマシマシ」。呪文のレベルでいえばレベル2程度。かなりの初級である。外国人女性バイトさんに少し安堵の笑みが浮かんだ気がした。
ブツ降臨。「小ぶた」なので豚5枚。麺の量は小。ミニと大の間である。たっぷりの刻み生野菜にガーリックマヨネーズたっぷり。豚の存在感もパンチあり。
フライドガーリックも添えられている。そして、マシマシのニンニク。今日は誰とも会話することなく神戸の自宅に戻るだけ。思う存分、ニンニクにまみれる所存。
まずはマシマシの生野菜。サラダは久々である。麺を絡めて啜る…。酸っぱさのない、完全に二郎なつけダレ。一般の冷やし中華と真逆の方向性。背徳の旨さである。
汁麺で「小」はキツいので毎回「ミニ」だが、今回は冷やし中華ゆえ「小」。それでも十分すぎるボリュームである。紙エプロンにハネが印象画を描いていく。
何とか完食。これ以上多ければ(豚8枚・麺大盛)食べきれなかった恐れあり。特に無料トッピングのお残しは超弩級のマナー違反である。満腹感と安堵感に包まれる。
私の生活圏にこのチェーンは無く、豊川か多治見の行き帰りに乗り換える名古屋駅前のこの店に飛び込むしかない。冷やし中華で夏を満喫した。つけ麺の期間も9月30日までだった。
私はまぜ麺、つけ麺よりも圧倒的に汁麺派なのだが、二郎系つけ麺に外れる予感を1oも感じない。9月末までに名古屋駅の改札を出て、さらにニンニクマシマシに出来る日はあるか。
脳内スケジュール帳の8月と9月のページを開いた。チャンスは1回ありそうである。
名古屋駅前。熱い2店舗の競演。
もはや麺料理に見えぬ。
(付記)
大宮駅東口にもオープンした。阪急十三駅前でも見かけた。早く神戸にも出店して頂けぬものか。

