2026年07月21日

第3965夜:新大阪駅「(神戸)牛とろローストビーフ弁当」【駅弁】

 神戸ビフテキ亭。新大阪駅在来線改札内の物販ゾーンで存在感を放つ煌めいている肉系弁当や総菜のテイクアウト専門店である。51歳(当時)の私はそのうち45年以上神戸市民だが、この店がどこにあるのか知らぬ。新神戸駅にはない。三宮や元町あたりにあるのかもしれないが。

 コロナ前、ここ赤身のローストビーフ丼を賞味した。旨かった記憶がある。ただ、新幹線車内か紀南へ向かう特急車内でパクついたのかは覚えていない。

 アレは何だっんだと全世界の黒歴史になったコロナが明けて数年後の秋の3連休の中日。新大阪駅は人種のるつぼ的な混沌賑わいに満ち溢れている。紀伊田辺へ向かう特急くろしお号発車まで10分弱。遅めの昼メシを捕獲すべく物販ゾーンへ向かう。

 巨大な駅弁専門売場もあるが、何故かここはめったに利用しない。神戸の雄・A路屋様が大阪だけでなく京都も制圧している。何となくだか、大阪っぽい店で買いたくなる。しかし<神戸ビフテキ亭>の惹きに抗えない。神戸で買えない、神戸。‘弊店の神戸牛は最高ランクの『本物の神戸牛』です」と何故かかなり控えめに小さく表示されている。

 数年前、この店のラインナップを観て唖然とした。「日本一の牛肉弁当」が32,400円(税込)である。その横がその10分の1程度1000円代から4000円代がずらりと並ぶ。

 この日、私が手にしたのが「牛とろローストビーフ弁当」。税込1760円である。令和になり、1000円以下の駅弁が絶滅の危機に瀕している。1500円前後が定番になりつつある昨今、1760円は決して高すぎない。店員さん曰くこれが1番人気らしい。そして、ラスイチだった。

 ご飯が見えぬほどにびっしりと美しいサシが入った(神戸)牛が並べられている。値段の安さから、本当に神戸牛?と神戸市民の私は訝しんでしまう。

 私は霜降より赤身好き故、和牛よりも米国牛を好む。しかし、たまに和牛を食べたくなる。前夜、小倉の肉屋でマボロシの小倉牛が半額だったので3切だけ購入。広げるとフライパンいっぱいのサイズ。それぞれ塩コショウ、ポン酢&葱、すき焼きタレ&生卵で堪能した。とてつもなく旨かった。決して安価でないが、外食で食べることに比べたら凄まじくお得である。

 特急くろしおに乗り込む。眩しい太陽光線がローストビーフをきらめかせる。ミッション前故、アルコールはご法度。ペットボトル水である。

 3種の小袋があった。ステーキソース、洋風わさび、そしてウニソース。ステーキソースとウニソースで分断。洋風わさびはウニに寄せる。

 特急が動き出した。まずは一切れ…。蕩けた。しつこくない。実は「軽く温めますか」と店員さんに聞かれて激しく首肯。わずかな温めが脂を溶解させサラリと仕上げている。ソースとの相性も良く、ライスにも風味が移転している。

 ウニソースは新発見。刮目の旨さだった。洋風わさびを添えると味変どころでないウルトラ確変に突入。後は無我夢中。じっくり味わうつもりが、隣の大阪駅に到着する前に完食。

翌日は逆ルートゆえ、正午過ぎに新大阪駅で特急から神戸線に乗り換える。明日も買おうかな。今度は神戸の自宅に持ち帰り、晩酌の肴として。

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肉弁当のジャングル。

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思わず目を疑う(上段)。

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掛け値なく絶品。ぜひお試しあれ。

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翌日はミニサイズなどを自宅で。

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2026年05月04日

第3914夜:福山駅「二代目あなごあいのせ重」「元祖珍辨たこめし」【駅弁】

 「浜吉」様。三原が本社の備後最大最強の駅弁調整元である。明治23年創業という。

 ある9月下旬の午後。福山駅改札外の土産物売場で福山駅弁を2ヶ購入。1年ほど前に福山で駅弁を買って喰った経験はあるが、広島市が拠点の他の調整元だった。駅弁は可能な限りご当地で、ご当地の調整元とハグしたい。

 この日は井原ミッションを終え、飲み食いせず福山戻りが早ければ20時半、遅ければ22時。呑み屋街はホテルと逆方向で、ホテル途中の居酒屋では7カ月前に同様のルートで22時から30分独り飲みを経験済。

 この日は街歩きでたっぷり汗をかく。ホテルのシャワーでサッパリし、部屋でのんびり福山駅弁をツマミに福山の、広島の地酒を居酒屋気分で楽しむことができる。地酒はすでに駅前スーパーで捕獲済である。

 井原で実質2時間半ウロウロ歩き、宿に戻れたのは21時過ぎ。地酒は部屋の冷蔵庫に冷やしているが冷たい缶類がない。宿に戻る途中のコンビニで抜け目なく仕入れる。

 ユニットバスに湯を張って凝りを解し、ホテルの無料サービス朝刊を広げながら発泡酒ロング缶をカシュッ。駅弁を「使う」前に、オードブルとして井原町商店街にプレオープンした駄菓子屋<トモキチ>で仕入れた駄菓子をツマミにスタート。ヒトに生まれた以上、駄菓子1ヶでロング缶1本を空ける慎ましやかなペースを維持したい。

 ロング缶が3本空に。地酒を冷蔵庫から取り出す。1箱目は「二代目あなごあいのせ重」。初代が妙に気になるが、何を「あいのせ」しているのか。「焼」と「煮」である。掛け紙に「関西は焼あなご」「関東は煮あなご」と記されている。

 私は社会人になるまで鰻を食べた記憶がない。神戸人の私は「穴子」。確かに「焼穴子」だった。大学生の頃、札幌の回転寿司屋で穴子を頼んだ際に「煮」だったのでビックリした記憶がかすかに残っている。

 どちらも好きだが、一つ選べと言われたら「焼」を選ぶだろう。焼穴子をわさび醤油にチョン付けし、焼き海苔で巻くツマミは大好物の一つである。

 ちなみにこの駅弁において「煮」のレベルの高さがチョモランマ級。「焼」も軽くK点越え。福山の地酒300mlがあっという間に滅失した。

 東広島市のカップ酒を取り出し、2ヶ目の「元祖珍辨たこめし」。‘元祖’に矜持が感じられる。フタを外して嬉しい驚き。見本写真よりも蛸が大きくたっぷりだった。

 どうすればこれほど柔らかく煮込めるのか。噛むほどに旨味が洪水。他のおかずも充分な満足感。気づけばカップ酒も2ヶ滅失していた。

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なかなかの充実。

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岡山駅弁が幅を利かせている。

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宴のはじまり。

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焼と煮。

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柔らかな蛸。

posted by machi at 08:40| Comment(0) | 駅弁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年04月09日

第3893夜:東九州からあげ対決【駅弁】

 松栄軒様。鹿児島県を統べる駅弁の調整元である。私はフリーになってから鹿児島県が未踏ゆえ本場で駅弁を捕獲できないが、小倉駅で入手できることがある。陸路(電車)で本州と行き来しようとすれば、すべての線路は「小倉」に通ず。

 延岡から大分で乗り換えて小倉へ。特急2本乗り継いで4時間弱。さらに小倉から新神戸まで2時間新幹線。延岡は県北だが、もし宮崎駅ならさらに1時間はかかりそうだ。

 小倉駅新幹線改札内へ。乗車まで10分。駅弁売場を覗く。小倉駅弁はとっくに食べ尽くしたと思っていたが、九州各地の駅弁が増えていた。本州(西日本)の駅弁もそこそこあったが、さすがにそれをわざわざ九州の玄関口で買う気は起らない。

 余談だが、毎回大分駅では乗換時間3分。改札内に駅弁売場どころか売店すら見当たらない。改札を出る時間もなく、大分駅弁やご当地麺を現場で対峙できないこが幾分残念だ。

 この日は土曜である。新神戸までの2時間強、久々に駅弁夕酌に。「桜島鶏のから揚げ御膳」「中津風唐揚げ弁当」の2ヶを捕獲。1ヶは自宅晩酌用である。

 唐揚で全国的に有名な中津は大分県。桜島鶏は推測するに鹿児島県。調整元はどちらも<松栄軒>様。鹿児島の雄がどんどん攻め上がっている。明治維新のようである。

 グリーン車と同じゆっとり感が最高な「さくら号」指定席乗車。秋の訪れを感じさせる冷えた「秋味」ロング缶をカシュ、グビビビビ。

 まずは「桜島鶏のから揚げ御膳」。唐揚メインの幕の内。中型サイズのから揚げ4ヶを軸に煮物、ポテサラ、キンピラ、玉子焼など隙なき陣立て。ライスの上の錦糸卵や高菜も嬉しい。

 から揚げはあっさりだが味深い。煮物も出汁が効いてビールが進む。錦糸卵や高菜は酒の肴になる。ポテサラのコクに笑みが漏れる。ビールが瞬殺したので、缶ハイボールのロング缶。

 唐揚げ(鶏)は牛や豚と比べて冷えても旨い。広島を通過したあたりで完食した。

 まだ1時間ある。自宅晩酌のための「中津風唐揚げ弁当」の掛け紙を外してしまった。カバンから宮崎県内限定「霧島」カップ焼酎を取り出す。黒・赤・茜でない「霧島」である。

 中津「風」唐揚げ、大きい。色もより醤油色というか。濃い。煮卵が圧倒的存在感を放っている。唐揚げにかぶりつく。下味に時間をかけているようだ。

 この2種類のから揚げ(唐揚げ)駅弁、値段の際は数十円。「からあげ」の漢字の当て方も異なっている。しかし、ふと違和感があった。からあげは全く異なるが、他のおかずが何となく似通っている。掛け紙をガン見。「桜島鶏」は松栄軒。「中津風」は…<博多松栄軒>?

 系列なのか支店なのか分からない。オトナの事情も絡んでいるのかもしれぬ。鹿児島、宮崎、大分、小倉。東九州沿岸の「からあげ駅弁」対決、まさかの同門決戦だった。勝敗は…がっぷり四つの水入りである。

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鹿児島の唐揚げ駅弁。宮崎の焼酎で。

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絢爛な酒のツマミ弁当(鹿児島)。

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大分(中津風)の唐揚げ弁当。鹿児島と色が違う芸の細かさ。

posted by machi at 07:17| Comment(0) | 駅弁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする