2026年03月15日

第3869夜:勝手に今治焼豚玉子飯対決【Aho-Boiled】

 今治焼豚玉子飯。全く存じ上げなかったが、愛媛県今治市の名物料理という。今治といえばタオル、焼鳥しか損じ上げなかった。松山へは何度か行ったことあるが、今治は未踏である。

 蒸し暑さを極めた夜。埼玉春日部駅西口で鯨飲し、定宿への道すがら牛丼チェーン<M屋>店頭に「今治焼豚玉子飯」が猛プッシュされていた。空腹感は無かったが、あまりにも惹きの強いビジュアルにテイクアウトせずにいられない。ついでにミニ牛皿も。

 対面のコンビニで缶チューハイや缶ハイボールなどを捕獲して宿に戻り、すかさずユニットバスに湯を張りザブンと汗を流す。風呂上がりに缶チューハイをグビビ。牛皿をツマミに呑み、缶ハイボールをカシュッ。タフな1日の疲れと凝りが溶けていく。

 まだ温もりの残っている今治丼のフタを外す。2ヶの目玉焼が圧巻。絶対的旨さが保証されたビジュアルに目を細める。

 黄身をつぶし、焼豚と半熟目玉焼と白メシを絡めて頬張る…。焼豚よりも松屋の牛メシのアタマ(具)の方が合うような気がした。

 それから4日後の午後。神戸新長田駅南口の郵便局で急ぎを投函し、三枚刈が1か月で七三分けできるほど異様に髪の伸びが早いため東急プラザ内の理容店に向かう道すがら、定食チェーン<M本むなし>に店頭で「今治焼豚玉子飯」が期間限定で猛プッシュされていた。

 牛丼と定食における2大チェーンで同時期に展開されている「今治焼豚玉子飯」。令和7年の夏、それほどキテいるのか。15時前いう中途半端さだが、気づけば券売機と対峙していた。

 <むなし>のアプリ会員は10回の訪問で500円引きになる。それ以上に惹きの強いサービスが「目玉焼」「生卵」「ポテトサラダ」「ポテトフライ」の中から1品がサービス。私は目玉焼朝定食以外は目玉焼一択。ポテトフライもポテサラも私には酒の肴である。

 今治焼豚玉子飯は950円(味噌汁付・漬物食べ放題・目玉焼サービス)。<M屋>は880円だった。味噌汁付、紅生姜食べ放題である。目玉焼を差し引けば互角といえよう。

 むなしで定食以外を注文するのはいつ以来か。むなし最強サービスはライス食べ放題。ただし定食限定。カレーやドンブリはお代わり不可。今回は未だ見ぬ今治に敬意を表す。

 ブツ降臨。極上のビジュアルである。びっしり焼豚の上にタレが掛かった目玉焼2ヶ。それと、別皿で目玉焼…。

 しまった。いつものクセで目玉焼を無料チョイスしたが、さすがに目玉焼3ヶは持て余す。

 黄身を崩す。ワシワシかきこむ。黄身のとろみ具合はM屋。焼豚の味わいはむなし。完成度は<むなし>だが、<M屋>はテイクアウトして時間を経て食したので比較が難しい。

 むなしは期間限定のご当地メニューフェアの際、2種類でバトルさせることが多い気がする。半年前は富山ブラックラーメンと富山白エビラーメンだった。

 ちなみに今回は、同じ四国の香川県高松市「高松かしわバター丼」。何度か高松へも行ったが、讃岐うどんが無双。続いて骨付鶏か。かしわバター丼など全く聞いたことない。世界は広い。だから、面白い。何故かかしわバター丼を試そうという意欲が湧いてこないのだけど。

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春日部駅西口の<M屋>。惹きの強いビジュアル。

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定宿へテイクアウト。

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新長田駅南口の<M本むなし」。熱い四国どんぶり対決。

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目玉焼3つは持て余した。好きだけど。

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2026年01月02日

第3821夜:ドランカー東のプラプラ勃ち喰い麺・東北編【Aho-Boiled】(その4)

🍜宮城・仙台駅構内<社>の「えごまたまごセット(ミニかけそば)」

 えごまたまご。宮城県色麻町の大自然に包まれながら、無農薬栽培の「えごま」を飼料に加え、丹精込めて育てられた親鳥から産み落とされた極上のこだわり卵という。普通の生卵よりカロリーが低めにも関わらず、α―リノレン酸という何やら強そうな成分が豊富らしい。

 十数年前、仙台駅構内の立喰いそば屋<杜>にてかき揚げそばを注文。余談だが、そばトッピングの揚げもの系において、東日本は野菜たっぷりかき揚げが、関西はほんのわずかの干しエビが埋め込まれた衣だけを固めた天ぷらが主流。私は関西風のモロモロする安っぽい天ぷらの方が圧倒的に好みだった。それから十数年、どちらも大好きに

 小銭を券売機に入れ、ボタンを押そうとした瞬間、券売機周辺に張り巡らされた色艶やかなPOP類に何気なく目を移した。数あるおススメメニューの中で、圧倒的な存在感を放っていたのが「えごまたまごセット」だった。

 えごまたまごなる極上の生卵が2つ、丼に入った熱々の白飯が1杯、そして味噌汁がわりなのかミニかけそば(ネギ・ワカメ入り)も添えられている。わずか420円(当時)。アツアツごはん最強の友として、生卵はかなり上位にランクインしている。

 かき揚げそばボタンを押そうとした指を決死の思いで急降下させ、生卵白飯ボタンに指を衝突させた。わずか2秒ほどの間に脳内で葛藤の一大ドラマが繰り広げられたため、ぼんやりしてしまいお釣りを取り忘れるところだった。

 厨房で戦場の炊き出しのごとくそばを茹で、天ぷら系を揚げまくっている店員熟女に県を渡し、番号札を代わりにいただく。水道水を呑みながら、しばし待った。

 「31番札をお持ちの方〜、お待たせいたしました〜」の声に我に帰り、31番のメタボ男(私)はセットを受け取った。もちろん立喰いである。

 2ヶの生卵を二つとも湯気をたてる白飯の上に落とした。黄身の色と形がたまらなくセクシーだ。心の震えが止まらない。

 箸で黄身を少し崩し、カウンターに備え付けられている「エゴマ醤油」を垂らした。卵かけご飯専用のダシ醤油である。完全に混ぜ合わせるのではなく、8回ぐらいかき混ぜ、白身と黄身がそれぞれ主張を残しておく程度の混ぜ具合がポイント。私は生卵ご飯自称3段の腕前だ。

 まずはかけそばの出汁を啜る。かつおだしが良く効いており、二日酔い気味の体に優しい。ワカメとたっぷりのネギが入っているので、すでにかけそばの領域を超えている。

 白飯を手に取り、箸でえごまたまごが絡んでトロトロになった飯つぶを啜りこんだ。……。濃い、甘い、旨い。新鮮極まりないマイルドで官能的なノドごし。あまりの旨さに勢いが付き過ぎ、鼻からも吸い込んでむせてしまった。〔終〕

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15年以上前の死蔵ネタ。1�oも覚えておらず。

(付記)

 福島県の郡山駅構内は改札内と改札外に立ち蕎麦屋が私の知る限り2軒ある。私は改札内を主に利用。郡山は乗換ばかりで用事もなく途中下車することが基本的にないため、改札から出るのが面倒だからだ。

 店名も分らぬが「自慢の三品」が大きくフューチャーされている。海老天が3本入った「海老天そば」「唐揚げそば」「月見とろろそば」である。喜多方ラーメンも絶品だが、郡山駅改札内立ち蕎麦三部作もスルー出来な逸品トリオである。

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2026年01月01日

第3820夜:ドランカー東のプラプラ勃ち喰い麺・東北編【Aho-Boiled】(その3)

🍜宮城・仙台駅ホームの「黒石つゆやきそば+黒石やきそば」

 黒石つゆやきそば。青森県黒石市のB級グルメとして確固たる地位を築き上げている東北の雄である。東日本大震災の前年、仙台駅在来線ホームで昼食を兼ねた遅めの朝食を腹に入れようとホーム中ほどに見える立ちそば屋を目指した。空腹のため急ぎ足だ。

 券売機の前で、我が目を疑った。定番中の定番・天ぷらそばを注文しようとしたが、メニューにない。あるのは3種類。「ラーメン」「黒石やきそば」「黒石つゆやきそば」のみ。呼吸と指が止まってしまった。これは面白い。

 1000円札を投入。黒石系のどちらのボタンを押すか迷った。13秒ほど悩みに悩み、決断した。両方のボタンを押した。程なく130円のお釣りが吐き出された。

 調理熟女に2枚手渡した。「2種類両方ですね」と何度も念を押された。大きな誇らしさと、小さなし恥ずかしさを感じた。

 焼きそばは作り置きと思っていたら、何と鉄板で一から調理し始めた。駅のホームの立ち麺屋にて、鉄板がある店など他に知らない。私は度肝を抜かれた。ジャージャー、ジュッジュという音色とともに、スープの香ばしい香りがホームに立ち始めた。

 まずは「黒石やきそば」(380円)。ソースの暴力的なまでに魅惑的な香りが鼻に飛び込んでくる。少し酸味の効いたソースが平打ち麺に見事に馴染んでいる。出来たての旨さに痺れる。

 続いて真打ち「黒石つゆやきそば」(390円:当時)。調理過程をつぶさに観察していたのだが、先程のソース焼きそばを皿ではなく丼に入れ、ツユを注いて刻みネギと天かすをトッピング。ダシは真っ黒。黒石の名に恥じない力強いビジュアルである。

 まずはダシ。……。うどんダシに焼きそばからにじみ出たソースが溶けだしている。ソース味の和風だしというのか、とにかく怪しげな旨さだ。ソースの味が少しする細うどん、といった風情。うどんと焼きそばの固定観念を覆す全く新しい味といえる。

 ソースと和風だしをうまく取り持っているのが天かす。天かすからにじみ出るコクが両者を絶妙に融合させている。国際結婚を取り仕切る神父のような存在と言えばよいのだろうか。

 とにかく怪しげな旨さだ。完全にハマってしまうと抜け出せそうにない。結局ダシも麺も一滴一本残らず食べつくした。もちろんダシに浸かっていない黒石やきそばも完食。当たり前だが満腹だ。つゆ入りの方が10円高いだけ(当時)という芸の細かさにも感心する。

 おそらく家庭でも似たような味は再現できるのかもしれない。うどんダシにソース焼きそばをぶち込めばよいのだから。私は試そうとも思わないが、決して上手くいかない気がする。やはり免許皆伝を得た本場の秘伝が隠されているはずである。〔次夜最終〕

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(付記)

上ネタも年明けうどん代わりに15年以上前の死蔵ストックより。このバカブログをご笑覧のセニョール&セニョリータ、新年あけましておめでとうございます。旧年中もご愛顧賜り誠にありがとうございました。本年も半年〜1年の遅れの時空歪み投稿になりますが、何卒御贔屓に。

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