🍜宮城・仙台駅構内<社>の「えごまたまごセット(ミニかけそば)」
えごまたまご。宮城県色麻町の大自然に包まれながら、無農薬栽培の「えごま」を飼料に加え、丹精込めて育てられた親鳥から産み落とされた極上のこだわり卵という。普通の生卵よりカロリーが低めにも関わらず、α―リノレン酸という何やら強そうな成分が豊富らしい。
十数年前、仙台駅構内の立喰いそば屋<杜>にてかき揚げそばを注文。余談だが、そばトッピングの揚げもの系において、東日本は野菜たっぷりかき揚げが、関西はほんのわずかの干しエビが埋め込まれた衣だけを固めた天ぷらが主流。私は関西風のモロモロする安っぽい天ぷらの方が圧倒的に好みだった。それから十数年、どちらも大好きに
小銭を券売機に入れ、ボタンを押そうとした瞬間、券売機周辺に張り巡らされた色艶やかなPOP類に何気なく目を移した。数あるおススメメニューの中で、圧倒的な存在感を放っていたのが「えごまたまごセット」だった。
えごまたまごなる極上の生卵が2つ、丼に入った熱々の白飯が1杯、そして味噌汁がわりなのかミニかけそば(ネギ・ワカメ入り)も添えられている。わずか420円(当時)。アツアツごはん最強の友として、生卵はかなり上位にランクインしている。
かき揚げそばボタンを押そうとした指を決死の思いで急降下させ、生卵白飯ボタンに指を衝突させた。わずか2秒ほどの間に脳内で葛藤の一大ドラマが繰り広げられたため、ぼんやりしてしまいお釣りを取り忘れるところだった。
厨房で戦場の炊き出しのごとくそばを茹で、天ぷら系を揚げまくっている店員熟女に県を渡し、番号札を代わりにいただく。水道水を呑みながら、しばし待った。
「31番札をお持ちの方〜、お待たせいたしました〜」の声に我に帰り、31番のメタボ男(私)はセットを受け取った。もちろん立喰いである。
2ヶの生卵を二つとも湯気をたてる白飯の上に落とした。黄身の色と形がたまらなくセクシーだ。心の震えが止まらない。
箸で黄身を少し崩し、カウンターに備え付けられている「エゴマ醤油」を垂らした。卵かけご飯専用のダシ醤油である。完全に混ぜ合わせるのではなく、8回ぐらいかき混ぜ、白身と黄身がそれぞれ主張を残しておく程度の混ぜ具合がポイント。私は生卵ご飯自称3段の腕前だ。
まずはかけそばの出汁を啜る。かつおだしが良く効いており、二日酔い気味の体に優しい。ワカメとたっぷりのネギが入っているので、すでにかけそばの領域を超えている。
白飯を手に取り、箸でえごまたまごが絡んでトロトロになった飯つぶを啜りこんだ。……。濃い、甘い、旨い。新鮮極まりないマイルドで官能的なノドごし。あまりの旨さに勢いが付き過ぎ、鼻からも吸い込んでむせてしまった。〔終〕
15年以上前の死蔵ネタ。1oも覚えておらず。
(付記)
福島県の郡山駅構内は改札内と改札外に立ち蕎麦屋が私の知る限り2軒ある。私は改札内を主に利用。郡山は乗換ばかりで用事もなく途中下車することが基本的にないため、改札から出るのが面倒だからだ。
店名も分らぬが「自慢の三品」が大きくフューチャーされている。海老天が3本入った「海老天そば」「唐揚げそば」「月見とろろそば」である。喜多方ラーメンも絶品だが、郡山駅改札内立ち蕎麦三部作もスルー出来な逸品トリオである。

