2025年06月04日

第3690夜:神々の神有月【出雲(島根)】

 神有月。日本(世界?)中の八百万の神々が出雲に集う期間である。旧暦では10月中旬、新暦()では11月中旬という。その間、出雲以外は「神無月」となる。

 出雲に神様が帰省する2日前、6時間かけて2週間ぶりに出雲入りした。

 18時前に出雲市駅に到着し、1830分から出雲大社、代官町(歓楽街)と並ぶ出雲3大聖地「中町商店会」にて濃密濃厚な2時間ミッションを終え、東京から出雲入りされた私の神々(クライアント様方)と出雲の幸を堪能すべく駅前の炉端居酒屋へ。

 生で乾杯。私のこの夜の御神酒は2杯目からメガハイボール。ジョッキに「デカッ」の印字されており、思わず口から「デカッ」と感嘆が漏れる。

 この日はバッタバタで朝昼固形物を腹に入れることができず、1食目は21時となった。空腹で腹の中の神様がお怒りモード。慌てて御神酒でなだめる。

 お通し3種の中で「蛍烏賊沖漬」に目を細める。地酒が呑みたくなるも、ジョッキの重みが心地よい夜である。白いかの天ぷらも秀逸。塩にチョン付け。柔らかい。笑みが漏れる。

 店名を冠した看板メニューが刺身盛合せの「かば盛り」。山陰の海の幸(たぶん)を卓上の「しじみ醤油」で。甘過ぎない風味。山陰のこだわりを感じさせる。

 料理名は分からぬが、恐らく親鳥の山賊焼。豪快である。噛みしめるほどに奥深い野性的な滋味があふれ出す。メガハイが進む。

 「出雲そばサラダ」なるものを頼んでみた。これまで駅構内の麺屋で幾度か啜ったことあり。まあ、これはサラダにせずともノーマルに啜れば良かったか。

 注文はスマホでQRコードの読み取り。神様歴2年目の若手に操作を委ねる。ツマミを追加し、メガハイお代わりを繰り返し、いったんお開きに。

 東京から降臨した二神は明日、出雲空港から東京へ戻るという。時間は22時半頃。大国主様は早朝便らしく御宿へ戻られた。白兎様は翌日余裕らしく、代官町1か月前に飛び込んでボトルをキープしたスナック<Jag>へ。

 ボックス席でハイボールを鯨飲しながら白兎様と話し込む。店内はひっきりなしに客が入れ替わるも常に満席。恐らくヨソモノは白兎様と私だけ。

 夜中1時前になった。白兎様と別れ、私はコンビニへ。小腹が空いてきた。外は冷え込んできた。ここは神有月の山陰であることを思い出した。神有月は神々だけでなく日本中、世界中から観光客も殺到する。我が定宿も満室だ。神々の飛行船(羽田→出雲)も満席だったらしい。

 ホットケースに豚まんが。寒空の下、熱々を頬張りつつ定宿へ向かう。寒い冬の屋外の熱々豚まんと揚げたてコロッケは、八百万の神々も国譲りしてしまう禁断のエデンの果実である。

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2025年05月20日

第3678夜:神々のかに寿し【出雲(島根)】

 山陰の海の幸。出雲市内の呑み屋街を歩いていると「のどぐろ」が圧倒的に『推し』であることが分かる。地味だが超高級魚。しかし、世間一般的には「かに」だろう。

 私の知る限り、JR出雲市駅構内には2か所で駅弁が販売されている。そのうちの1か所は土産物売場内。そこで「かに寿し」を見つけた。しかも、松江でなく出雲市内の調整元様である。

 私はあまり「かに系駅弁」に手を伸ばさない。まず、高い。次に、おかずが少ない。そして、そもそも剥くのが面倒なので、かにが特段嫌いでもないが決して大好物でもない。

 見つけた「かに寿し」、山陰のかにを9月上旬という季節外れっぽい時期だが1,585円で味わる。高いか安いか分からない。自宅に持ち帰り、地酒とヤる作戦を立てる。

 出雲の地酒は「十旭日(じゅうじあさひ)」と決めている。この蔵元、我がミッション先の商店街内に本店を構えているから。

 出雲から神戸までの遠さを痛感しつつ、自宅でフタを外す。かに身は半分。残りは錦糸卵。

 発泡酒2本で喉を開き、まずはかに身…。オヤ?酢がきつくない。剥きたての風味が濃い。甘く淡泊で上品。酢飯部分も酢が穏やか。

 地酒で追いかける。かにの風味が増す。海神が口の中で踊る。量的には物足りないが、駅弁とはこのようなもの。かにの旨味を十分に堪能できた。

 それから2カ月ほどたった秋雨の朝。JR出雲市駅構内のそば&ラーメン&その他なんでもな食堂居酒屋で「かに寿し」を捕獲した。この食堂居酒屋は朝10時から開いており、私が見つけた2つの駅弁売場のもう一角である。

 ここは松江市が調整元の駅弁を3種類販売している。これまで2種類味わった(邪気退散招福ちらし・島根牛すき焼きもろみ丼)。残る一種が「かに寿し」だった。

 お値段は1,630円。駅弁の中でも1500円越えはかなりのパンチ。ちなみに前述のかに寿しより45円お高い(2024年秋時点)。

 捕獲から7時間後。自宅でしずしずとパッケージを外す。鮮やかな桃源郷が広がっている。冷蔵庫からストックしておいた出雲の地酒300mlを取り出し、まずはノドを湿らせる。

 カニの身から…。すかさず地酒で追いかける。こんどは酢飯と一緒に。酒が膨らむ。かに寿し、量は決して多くない。チビチビ食べるためにも、酒は欠かせない。

 あっという間に食べ終えた。神々の聖地で捕獲した2種類のかに寿し駅弁。私はよく勝手に食べ比べ対決しているが、ほぼ互角と乱筆してきたことが多い気がする。

 今回は…最初に味わった出雲市内の調整元の「かに寿し」の圧勝。この調整元、かに以外も寿司系が確かあったような。試さずにいられない。

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出雲市内の調整元様のかに寿し。大社の御神酒とともに。

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駅弁にはその地の地酒が合う。

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松江市内の調整元様のかに寿し。かにたっぷり。

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2025年05月19日

第3677夜:神々のしじみラーメン【出雲(島根)】

 しじみラーメン。出雲名物といえば「出雲そば」「出雲ぜんざい(らしいです)」「のどぐろ」「しじみ」か。そばとぜんざいはともかく、のどぐろとしじみは島根県全体の名物っぽいが、「しじみラーメン」も出雲の名物という。

 ラストオーダーに絡めとられ1軒目を25分で退店し、残尿感を抱えた神々の聖地・出雲市駅前の蒸し暑い夜22時過ぎ。1軒目を出た私に「ラーメン」の文字が飛び込んできた。

 フラフラと惹き寄せられる。「石引き手打ち 出雲そば」とある。屋号は<ほしえん>さん。出雲そばに負けぬ「餃子 ラーメン」文字が心強い。23時半まで開いている頼もしさだ。

 ドアを開ける。店内はかなり広いが8割は埋まっている。カウンターが空いていた。メニューを拝見…。英語と日本語の並列である。外国人観光客も多いのだろう。

 出雲そばは特に喰いたくない。とりあえず瓶ビール(いわゆるトリビー)。ツマミに‘おすすめ’とある「手作り餃子」を召還。ただ、餃子は焼くまで時間が掛かるだろうから「チャーシュー」も。

 一番搾りの瓶が染み込んでくる。チャーシュー、グッときた。分厚く大きなセクシーが数枚。タレというか、スープに浸かっている。旨そうである。

 チャーシュー、トロトロ。スープは醤油味。醤油ラーメンスープかもしれない。これ、大当たりである。程なくして餃子も。ニンニクが効いている。これも絶品。

 ひっきりなしにお客が入れ替わる。ビールや酒を楽しむグループも多い。出雲市でこれまで何度も吞んだが、どこも流行っていてとにかく客層が若い。

 そばよりもラーメンを頼む常連が圧倒的に多い。しかも「塩」。ラーメン欄には塩が‘おすすめ’とある。出雲大社近くの海水で作られた藻塩らしい。

 普段なら醤油だが、オススメに従うべきか。チャーシューはすでに単品で味わっている。「塩」で締めようとした私の視界にグランドメニューとは別に「期間限定」と銘打たれた商品は全力プッシュされていた。「しじみラーメン」。

 スープは塩と同じ。しじみは宍道湖でなく「新西湖」の大粒らしい。そして、ものすごく小さな字で控えめに「出雲名物」の4文字が。

 値段は税込1100円。しじみスープだけなら900円。満腹の後にどうしてもスープを飲みたい時、私は麺抜きを注文することもある。しかし、今日は1軒目の残糞感を引きづっている。

 予定では年度内に残り4〜5回出雲入りする。しかし、もう来るなとミッション先から出禁を喰らうことも充分に想定できる。最後の出雲の夜になるかもしれぬ。期間限定は逃せない。

 多分地元民は啜らないだろう「しじみラーメン」召還。程なく降臨。たっぷりである。底にも溜まっている。麺よりもスープを味わうべき一品。しかし、麺も旨い。スープはあまりしじみっぽくないが、肝臓がロンダリングされている気分になる。

 半分啜り終えた。しじみはすべて細々と喰いつくした。そして、ツマミで頼んだチャーシューがまだ3枚も残っている。

 チャーシューをすべてラーメンに載せた。しじみはもうない。茶褐色のタレもぶち込む。白濁淡泊なしじみラーメンが、一瞬で濃厚そうな醤油チャーシューメンに早変わった。

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そばがメイン?

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そばとラーメンの2枚看板。多言語標記メニュー。

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スープだけのメニューも存在。わかってらっしゃる。

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おつまみチャーシューが絶品。

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餃子も抜群。

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肝臓に優しい〆ラーメン。

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しじみを食べ尽くした後はおつまみチャーシューを載せてチャーシューメンに。

posted by machi at 05:23| Comment(0) | 島根県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする