バラパン。70年以上出雲市民に愛され続けているソウルフードであるらしい。出雲市駅構内のコンビニで4種類販売されている。POPには、すべて手作りと書かれている。
2024年9月上旬時点で、出雲へ3回足を運んだ。合計滞在時間は睡眠時間を除けば24時間も満たない。そんな出雲ほぼ初心者の私でも、出雲からの帰り道にバラパンを買わずにいられない。神戸市民の私にとって、出雲はそばでもぜんざいでものどぐろでもなく、バラパンである。
食パンらしきものをぐるぐると巻き、その間にクリームを挟んでいる。抹茶クリームとコーヒークリームもある。ノーマルは何ともいえないシャリシャリした甘みでジャンク感たっぷり。
ノーマルが1ヶ160.00円(税込)。コーヒーと抹茶が183.60円(税込)。小数点以下も表示しているあたりが少々謎めいているが、誠実感が溢れている。
1ヶのボリュームがすごく、満腹になる。私なら2ヶ。個人的にはコーヒークリームがお気に入り。抹茶とコーヒーはパン生地にも練り込まれている。
ある残暑厳しい土曜の朝。出雲市駅前の定宿をチェックアウト。特急出発15分前に構内のコンビニへ。迷わず4種のバラパンをレジへ。ノーマルと、もう一つノーマルっぽい商品がある。値段は10円ほど違う。中身は一緒だがパッケージが違うからか。
出雲から神戸の自宅までたっぷり5時間かけて帰宅。発泡酒2本でノドを開き、出雲の地酒(旭日)と出雲市内の調整元様の駅弁(かに寿し)を満喫した後、バラパンと向かい合う。
かりに私が空腹時でも、4ヶイッキ喰いは難しい。翌日も2ヶ堪能することに。この夜は2ヶ。
毎回ノーマルに齧りついているが、ここは我が城。魔改造も可能である。
バラパンの花弁(というのか)は食パンのような素材。トーストすればどうだろう。
閃いたら、もう止まらない。焦げないようにほんのり焼き色が付く程度を心掛ける。
トースターから取り出す。満開である。さらにそこにチューブバターを垂らしてみた。生クリームとの融合。魔改造により、究極のカロリーモンスターが神戸(私の自宅)に爆誕した。
かじりつく…。パン生地のサクッの後に、シャリシャリした生クリームのジャンクな甘みがヌラリと滑り込む。バターのコクがすべてを抱きしめる。口も手もべとべとに。このモンスターには黒糖焼酎のストレートが相応しい。すっきりと洗い流してくれる。
コーヒークリームのバラパンもトースターへ。生地も茶色。そして、バラの花弁が焦げて黒味がかかった。「黒薔薇の小太刀」、爆誕である。
圧倒的な推し。
全種類ゲット。
出雲市駅弁と地酒。
魔改造の夜。
(付記@)
地元のTV局で月から金まで週5日間、朝7時半から『うる星やつら』(20世紀Ver)全話終了後、『らんま1/2』全話放映。もちろんすべて録画鑑賞。ゆえに『黒薔薇の小太刀』であります。
(付記A)
それから約半年後。出雲市駅構内に売店が新設されていた。そこで「和風バラパン」「夕日バラパン」が販売されていた。迷わず捕獲。和風は美味しいのだがどのあたりが和風が良く分からぬが、夕日は生地も絶妙。満足を極めました。