揚物。巷間では年を取ると苦手になる。私は逆に、年を取るごとにより惚れた気がする。
冷え込む神々の聖地の夜。7回目となった中町商店会で全集中。東京や広島から応援チームが同行している夜は終了後に酒席を共にすることが多い。今回は独り。さて、どこに入ろうか。山陰屈指の歓楽街「代官町」を攻めるも良し、呑み屋で賑わう夜の中町商店会も良し。
中町アーケード街の<串カツ サンキュー>さんはいつもに満席っぽいが、この夜は氷雨が降り続いているためか空席があった。カウンターに陣取る。
最初の1杯目だけは口頭で、以降はドリンクも食い物もQRコード読み取り。瓶ビールを煽る。今日も充実の一日だった。
神戸人(関西)の私が山陰の旨し幸で溢れる出雲で串カツを喰わなくても。しかし、これが7回目の余裕である。一応、栃木県鹿沼市<串カツ ジューソー>の大家でもある。神々の地の串カツを攻め、鹿沼ジューソーチームへ変わり種の逸品などを伝えることができれば。
まずは「豚」「紅生姜豚巻」「カレー」「チーズ」「レンコン」。卓上のソース、アジ塩&一味、醤油を駆使しつつ、攻めていく。安い串は100円という正義である。
紅生姜豚巻はなかなかの妙味。紅生姜だけなら酸っぱすぎる点を豚がまろやかに包み込む。カレーは何かの串カツにルーが垂らされている。あるようでない逸品である。
メガトマトサワーをグビビとヤリつつ唐揚を召還。串ではなく、ド直球。熱々が3ヶ。塩をパラリ。熱々でジューシー。私は年間、唐揚を何ヶ喰っているだろうか。熱々の油と脂をトマトサワーが爽やかに洗い流していく。串カツ第2陣は「ナス」「玉ねぎ」追加。
店員さんは皆さん若い男性だが、気さくに話しかけて下さる。出雲の情報をいろいろ教えて下さる。一番嬉しかったコメントは「最近、商店街に活気が出てきた」。思わず笑みが漏れてしまい、メガトマトサワーをお替りする。
<サンキュー>さんはこれまで2回訪れた名店中の名店<ミートショップサイトウ>さんの姉妹店という。旨さに激しく納得。2年ほど前にオープンしたそうだ。
「牡蠣フライ」を頼んでみた。大ぶりサイズが3ヶ。たっぷりとタルタル小鉢を従えて。
外は寒い。熱燗でヤリたくなった。この店の数軒隣が出雲地酒「旭日」本店。旭日の燗をヤリながら、熱々の牡蠣フライ。贅沢な山陰の揚物祭り。50歳になったが、いつまでも揚物を食べ続けるバカオヤジでありたいものである。
すべて揚物だけのフードメニューで完結。店を出る。雨が上がった。定宿を通り過ぎて出雲市駅構内のコンビニへ。地ウィスキーのフルボトル、ポテチ、ドーナツ、何とか監修の東京濃厚背脂ラーメンなどをカゴに。独り部屋2次会も濃厚アホまつりである。
アーケード街の串カツ屋。
揚物まつり。
爽やかなトマトチューハイ。
カキフライは熱燗で。
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