駅弁風弁当。駅弁とは違う、駅で売られている弁当らしい。駅弁と名乗らないのか、名乗れないのか。生臭いオトナ事情がチラチラしている気がする。
出雲市駅構内の待合所は4席のコンセント付きコワーキングスペースがある。そこを陣取り、特急やくもの出発までPC猿打するのが私の出雲を発つ際のルーティン。
出雲ラストミッション終了。出雲市駅始発の新型やくもで3時間以上、掛け値なく揺られて岡山へ。この日は岡山から神戸の自宅へ直行せず、急遽明石で途中下車することに。
特急やくも入線のアナウンスが聴こえてきた。パソコンの電源を切り、正面を観る。そこにはコンビニ(711)が。見慣れた光景だが、ドアの横に気になるPOPが視界に入った。私は老眼なので近くは見えないが、遠くはよく見える。
『駅弁風弁当』
待合室を出て、思わずPOPに近づいた。「ごちそう(奏)1,404円」「ちらし寿司(楓)1,080円」。駅弁にすれば高くはないが、コンビニ弁当とすれば破格の高単価。
この日、特急やくもは10時半過ぎに出雲市駅を発ち、14時前に岡山へ到着。車内で朝昼兼用で駅弁を喰うつもりだった。
「駅弁風弁当」、コンビニとはいえ駅改札の横で売られているのなら、もはや「風」でなく『駅弁』でないのか。恐らく『駅弁』を名乗るには組合か何かに加盟せねばならないのか。
店内の弁当総菜コーナーへ。前面に「駅弁風弁当」が押し出されている。しかしそこには新たなPOPが追加されていた。
『売り切れました!』
時間は10時半前である。すでに完売なのか。冷やかし半分につもりだったが、そもそも冷やかすことすらできなかった。
昨日も訪れた新たな売店の駅弁コーナーへ。『駅弁風弁当』でなく正真正銘の『駅弁』で勝負。5種類の中から唯一未食だった『島根牛みそ玉丼』。松江の調整元である。値段は1370円。駅弁風弁当「ごちそう(奏)」より34円安い。
特急は動き出した。車窓から宍道湖が見える。絶景にそれほど興味のない私は駅弁の掛け紙を外す。真ん中にプリンプリンの半熟玉子。箸でつついて黄身を溢れさせる。
肉系単品駅弁は酒の肴というより昼飯が相応しい。半熟と肉を絡めつつワシワシ。掛け紙に掛かれている味噌や使用している料理酒のこだわりを読みふけりながら。しかし、頭の片隅から「駅弁『風』駅弁」の謎を解明したい探求心が離れなかった。
2種類の「風」。
10時で完売!?
肉系は酒の肴というより、昼メシに好適。
半熟をつぶす時はいつもドキドキ。

