2024年08月13日

第3478夜:親子の絆【米子(鳥取)】

  親子。人間であっても動物であっても、「絆」はなかなか切り離せないものである。しかし、人間界においては絆が滅失する例も少なくない。では、ニワトリとタマゴの親子はどうか。

 <このみ>は米子入りの際、最も足を運んだ昼飯屋。半年間で6回のうち4回訪れた。あとは<ローダン>というラーメン屋。あと1回は何も食べる暇がなかった。

 米子のソウルフードは「牛骨ラーメン」らしい。「さばしゃぶ」も名物。さばしゃぶは2回目の夜の思う存分満喫した。

 <このみ>も我がバカ舌に自信はないが「牛骨」。どこにもその表記ないが、たぶんそうだろう。豚骨でも鶏ガラでも魚介でもない、独特の風味だからだ。すっかりハマってしまった。

 私が米子入りするのがたまたまだが何故か14時半前。飲食店がシエスタの時間帯である。この店はシエスタせず働きっぱなし。

 故に14時半や15時という微妙な時間でも、昼のゴールデンタイムを逃した地元の常連客がひっきりなし。注文に耳を澄ませると、焼き飯や定食が人気のようだ。

 過去3回は「チャーシューメン」「スタミナラーメン&お好み焼きセット」「チャーシューメン+唐揚&生卵トッピング」。最後の昼餐は…。米子へ向かう特急車中でひたすら何を頼むか考えていた。気づけば2時間を経過し、米子駅に着いていた。

 メニューを見る。チャーシューメンに気持ち9割傾いたが、土壇場で定食が捲ってきた。そして、差した。「唐揚定食」をライス大盛で注文。そして、ラーメントッピングメニューである生卵を別皿で追加。私も常連風の頼み方ができるようになってきた。

 店内のスポーツ新聞に目を通していると、若い男性がご来店。焼飯をご注文。続いて女性の独り客で焼飯に紅生姜多めというツウっぷり。常連の風格に目を細めていると、ブツ降臨。

 巨大な唐揚が6ヶ、ライスも大盛どころか特盛サイズ。生卵の黄身が眩しい。鶏唐揚と生卵。親子丼ならぬ親子定食である。

 まずはスープ…。嬉しくなった。牛骨ラーメンのスープのようだ。旨い。スープが啜りたかったので、結果的に定食は大正解。

 唐揚、何もつけずに旨い。ジューシーで味が濃い。ライスに合う。生野菜に添えられたマヨネーズや卓上の一味も駆使しながら、大きなサイズを6ヶ平らげた。箸休めの昆布佃煮もシブい役割を果たしている。

 ライスが3分の1になった。卓上の醤油を生卵に垂らし、軽くかき混ぜてライスにオン。一気に啜り込む…。ほんの少しの違和感を感じた。その後、違和感が確信に変わった。醤油でなく、ソースだった。

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15時頃の救世主。

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ボリューム満点。

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2024年05月10日

第3415夜:県西テイクアウト晩酌【米子(鳥取)】

 米子駅舎。2023年2月に初めて米子入りした際は工事中で、コンビニも土産物屋も駅舎外の仮設だった。そして2023年9月下旬、米子駅は完全リニューアルし、見違えっていた。土産物売場も仮設が本設に。広さも数倍に拡張していた。

 米子ミッションを終えた翌朝。北九州のM渡氏から目玉おやじの日本酒とぬりかべの米焼酎を頼まれていた。妖怪の町は言わずと知れた「境港」だが、米子駅ホームには境港へ向かう「0番線」がある。

 氏のご要望は売っていなかったので、代わりに目玉おやじの芋焼酎とねずみ男の米焼酎を北九州の秘密基地<ムーラン>へ送る。私が乗る特急は11時半前。まだ1時間以上ある。

 駅前の<イオN>へ。老朽っぷりが半端ない。この夜の晩は自宅。米子の魚介は本当に旨い。総菜売り場を物色する。隣町・境港の「鯖バッテラ」があった。迷わず籠に入れる。魚介でないが「大山おこわ」なる品も。おこわは酒のツマミにもなる。

 鮮魚コーナーへ。このコーナーに限らず、何故かこの日のイOンは「北海道フェア」真っ最中。北海道の名産土産ばかり売っている。何故か鮮魚コーナーも北海道産ばかり。北海道、山陰から遠くないか。むしろ鮮度は下がるのでは。

 そんな心配を胸に物色していると、鯵の開き4枚発見。境港の漁港で揚がったらしい。

 私は干物など買ったことも焼いたこともないが、生魚と異なりそのまま魚焼コンロにぶち込めばいいはず。徳島産のスダチは毎年夏に箱買いし、鰹たたきや焼酎に活用している。地酒も購入。米子の稲田本店「ゲゲゲの鬼太郎」純米酒720mlだ。

 特急の時間までまだ40分。駅の土産物売場に戻り、駅弁コーナーへ。米子駅の駅弁、かなり旨い。その中から米子市内の調整元<米吾>様の「かに寿司」を購入。

 自宅の夜の大充実が約束された。米子の地酒とかに寿司(駅弁)。境港の鯵のひらきと鯖バッテラ、そして帰宅してから知ったが境港の会社が製造した大山おこわ。思わず笑みが漏れる。

 時間は11時。まだ時間はある。何か昼飯を喰いたいが、ラーメン屋に行くと25分後の特急に間に合わない。駅構内の飲食店は何故か1軒だけ。それも仙台系の牛タン専門店。

 立ち蕎麦などを探したが、ない。買った駅弁や総菜は家で酒をヤリながら楽しみたい。何故なら、元気揺れの特急やくも車内で狂ったようにPC猿打せねばならぬからだ。

 米子で仙台牛タンを喰う気になれず、ホームのベンチでぼーっと過ごして特急に乗り込む。途中、携帯の電波が入らない区間がある。ゆえにテザリングもできない。

 何とか猿打を終え、電波が入った瞬間を逃さずメールを送る。一息つくと、眠気襲来。ウトウトして目を覚ますと、岡山駅到着まであと3分。慌てたが、全く到着する気配がない。 

 乗換20分の新幹線を予約していた。余裕こいていたら、アナウンスが。思いっきり遅れているらしく、乗換できぬお詫びが流れている。どうやら寝ている間に何かあったらしい。

 岡山駅には20分遅れで到着。在来線ホームに降り立った時、私が乗るはずの新幹線発車。新幹線が遅れたのなら特急は発車を待つこともあるが、その逆はめったにない。

 予定より2本遅い新幹線に振り替えたことで、20分の空き時間が生まれた。腹が減ってきた。岡山駅新幹線ホームには「倉敷名物ぶっかけうどん」がある。在来線改札内にはメニュー豊富な<吉備>がある。

 <吉備>へ向かった。牛肉が2.5倍という「得盛うどん」のボタンを押す。生卵も追加。計870円。ブツを待つ間、目の前のPOPが視界に。「ままかりの押し寿し」270円。追加しようしたが、米子で鯖のバッテラとかに寿司を買ったことを思い出して思いとどまった。

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岡山駅改札内の名店。

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肉たっぷり。

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宴の始まり。

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宴の踊り子たち。

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2024年05月08日

第3414夜:チーズフォンデュとジャズライブ【米子(鳥取)】(後編)

 奥のボックス席がかろうじて空いていた。店内は満席だが、女性が9割。男性だけのグループなど皆無。そして、客層も若い。若者の間でジャズが流行っているのだろうか。

 要所で観客が拍手する。そのタイミングが分からない。思わず、普段のクセで「いょお〜ッ!」と合いの手を叫びそうになる。そんなことを出来る雰囲気ではない。

 1ドリンク1フードらしく、豊富な飲み物メニューからジンリッキーを注文。2杯目からは有料だが、1杯500円の均一価格。

 そして、フード。先ほど、対面のイタリアンでたらふく腹に入れていた。しかし、せっかくなのでナッツかチョコにしよう。チーズはもう十分に食べたので、視界に入れたくない。

 フードメニューを観た。4種類あり、その中から1人1品選ぶ。思わず目を剥いた。

・ドドドライス(チキンカツのせオムライス)

・甲イカ&海老のタイカレー

・やみつき鶏唐揚げごはん

・ベーコンeggごはん

 全部、コメではないか。それも、ツマミでなく主食っぽい。ドン引きしたが、もし1軒目であるとすれば実に心強いフードメニュー。よく分からず、とりあえずベーコン以外の3品に。

 ジンリッキーをお代わりし、演奏に耳を傾ける。生音はやはり違う(気がする)。私は楽器などスナックでタンバリンとマラカスとカスタネットしか鳴らしたことないが、憧れはある。

 演奏も佳境に入ってきたころ、3品のフードが運ばれてきた…。ウッと胸が詰まる。多い。そして、どれも濃そうだ。

 唐揚1ヶとカツを口に運ぶ。満腹中枢はリミットを超えているが、旨さを十二分に感じられた。ジャズライブのツマミがご飯もの一択というあたり、米子スタイルなのか。そういえば、「米」という一字が地名に含まれている。微笑ましい魅力に溢れている。

 ライブが終わる22時に、理事長はタクシーを予約した。いつの間にかステージは10名以上に膨れている。客席と変わらない数。どうやら、演者も客席で楽しんでいたらしい。

 ライブ終了。そもそも、ジャズライブに「アンコール」はあるのか。ステージ上では演者が楽器を片付け始めている。

 理事長のタクシーが来たという連絡が店スタッフから入った。理事長は、最後部席から「アンコールはないのぉ?」と大声で叫んだ。それを機に、会場から手拍子が。M本所長は「いょお〜ッ!」の場違いなオヤジ掛け声を放っている。

 縁者たちはアンコール演奏を始めた。ほぼ同時に、理事長はタクシーへ。我らも追いかける。盛り上げるだけ盛り上げて、何も濁さず、何も残さず立ち去る。オトコの美学である。

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人生初(たぶん)のジャズライブ。

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コメ推しのフードメニュー。

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圧巻の完成度と量と迫力。

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本当にありがとうございます。

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理事長と別れた後に。

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オッサンワールドへUターン。

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