2019年01月30日

第2124夜:サイクリストいらっしゃい!【行方(茨城)】

 「行方ふれあいまつり」。広大な敷地の霞が関ふれあいランドで繰り広げられる茨城県行方市最大最強のお祭りである。

 ある秋の朝。土浦駅前ホテルからタクシーで霞ケ浦ふれあいランドへ。ホテルの方が「1時間はかかります!」とおっしゃるので8時前に乗り込んだら、30分も掛からなかった。会場に早く着きすぎて我ら行方商業協同組合ブースはまだ誰も来ていない。

 8時半過ぎに組合の皆さまと合流し、会場設営。「第5回行方ふれあいまつり」、ふわっとユルい雰囲気で幕開けである。

 広大な会場に2つのステージ、そして150ほどのブース。かなりの広大な規模である。市町村合併前の産業祭がルーツなので、第5回といえど50回近く開催。段取りの良さと安定感が実に頼もしい。警察、自衛隊、消防、税務署、市、様々な業界団体……。行方どころか周辺の様々な団体が参加しているようだ。

 行方商業協同組合はサイクリストの聖地と自転車利用客に対する街なか回遊推進などを目指し、ド一等地ブースでアンケート調査。「ぐるっとNAMEGATAプロジェクト」の一環である。

 アンケート回収者を2つに分類。行方商協は今回のプロジェクトに向け、様々な企画とオリジナルグッズを開発した。市民向けにはエコバッグ、サイクリスト向けにはボトル。アンケートを実施し、今後の収益化と商品改善に繋げていく。干し芋「シルクスィート」の無料試食も併催だ。

 エコバッグ、無料ゆえか来場者が殺到しいきなりのカオス状態。50人を想定していたが、とても足りぬ。50人にはエコバッグを、それ以外の協力者には干し芋の試食に振り替える。

 サイクリストなど、本当に来るのだろうか……。全くの杞憂。東京、木更津、いわきなどからも団体または個人のサイクリストがどんどんブースへ。サイクリストにとって一般イベントの中に応援ブースがあることが嬉しいらしく、皆さん爽やかに協力的。軽装の方はボトルをもらっても持てぬので、サコッシュを急遽選択肢に加える臨機応援ぶりを商協は発揮。圧巻である。

 干し芋、そして焼き芋(シルクスィート)を試食させて頂く。新食感。パサつき感ゼロ。焼き芋なのにスィートポテトな食感。上質でなめらか。まさに「なめらか」な「なめがた」だ。

 初日で想定の倍以上ブースへのご来場を頂いた。合間を見てイベント全体を見渡す。

 ヘリコプターが上空を飛んでいる。有料の遊覧飛行という。テニスのN織選手もステージに来場。様々なパフォーマンスを披露して笑いをとっている。各ブースも工夫を凝らし、産業祭だがオトナ向けばかりでなく子供も楽しめる工夫が凝らされている。

 餅まきは圧巻。殺気だったオトナの男が体当たり。特に「親餅」を投げた時は引いた。けが人がよく出ないもんだとある意味で関心する。「子供は入らないでください!妊婦さんは絶対に近づかないでください!」というアナウンスが壮絶だ。

 親餅をゲットすると、次に家を建てねばならないらしい。棟上げ式の餅まきなので、ブーケのようなものという。日本は広い。色んな風習があるものである。

 サイクリストの聖地・行方。サイクリストは男性が多かったが、彼ら彼女らを街なかの買物行動に繋げていただく重要なミッションがある。自転車すら乗らない私には縁遠い世界だったが、サイクリストの世界の一端に触れ、可能性をビンビン感じることができた。

 帰路の新幹線。ふれあいまつりで買った焼鳥3本300円、唐揚6〜8ヶ300円、やきそば300円をロング缶3本で。どれも冷めても抜群に旨い。駅構内の半値以下で、味は倍以上。1本と1パックの割合で名古屋まで楽しむ。後は缶ハイボール。氷はもちろんたっぷりでオーダーである。

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サイクリスト向けオリジナルボトル。

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市民向けオリジナルエコバッグ。

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大勢のサイクリストがブースへ。

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餅まきは引くほどに加熱。

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帰りの新幹線にて。
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2019年01月29日

第2123夜:一人肉フェス、カレーフェス【土浦(茨城)】(後編)

 串盛も運ばれてきた。グツグツ煮える間にかぶりつく。どこの部位が分らないが、5種類。辛子と一味で味を引き締める。どれもジューシーで柔らかくて旨い。ホッピーが加速する。

 肉豆腐が煮えた。まずは、牛。……。蕩ける。むふぅ〜という呻きが漏れる。味はまるで極上霜降り肉のすき焼。生卵が欲しくなる。豆腐が貴重に思えてくる。ネギも煮えて旨い。

 激しい肉弾戦が繰り広げられた。普段安い赤身肉しか口にせぬゆえ、極上霜降り波状攻撃に最初は浮かれていたが、44歳オヤジには少々厳しくなってきた。

 「ぬか漬」を召還。150円モヤシナムルと迷ったが、この濃さに対抗するには漬物だ。大根、胡瓜、人参のバランスもいい。幾分塩キツめだが、酸っぱさも程よく脂で濃厚になった口中をさっぱりさせる。一気にペースが戻る。

 800円もしないローストビーフ召還。生肉よりも火を通した方が私は好む。ローストビーフは赤身だろうからさっぱり味わえるだろう。

 ブツが運ばれてきた。……。びっしりと牡丹の花が咲いている。何枚あるのだろうか。こんなに多いとは。自家製と思しきマヨネーズもお願いし、味にアクセントをつけようと試みる。

 ポン酢に浸して口に運ぶ。……。赤身肉の上品さとコクのある旨さが駆け巡る。ポン酢もキツめでタルンタルンした口内には嬉しい悲鳴。私は、肉を喰らっている。

 2軒目はどこかでラーメンを、という気持ちが消えた。せっかくの肉フェス。この店で完結してもよい。ニンニク焼飯に惹かれたがオススメボードにあった「牛もつカレー」を選択。土浦が5大日本カレー都市であったことを思い出したからだ。

 スポーツ新聞を花形の野球欄からマイナースポーツ、政治、芸能、エロ欄まで隅々まで読みつくす。濡れようが汚れようが気にしない。読み終えたらサクっと捨てれるのも新聞の魅力だ。

 カレーが飛んできた。刻み葱たっぷり。ライスが異様に多い。もつもたっぷり。

 まずはルーを絡めたもつだけ。……。風味を消さぬようカレーは薄味。次は、ライスと一緒に。……。渾然一体。6杯目のホッピーを飲み干しながら、夢中で貪り食った。

 いつの間にか広い店内は満席。店内は若い男女ですべて埋まっている。何故か全員、名札をしている。すると、幹事役らしき女性が立ち上がり、挨拶し始めた。……。

 合コン、もしくは街コンだった。仕切っているのは、女性。肉酒場を舞台にする肉食ぶりが心強い。心なし、男性陣が草食動物に見える。

 大満足で店を出る。この店、ラッキーストライク。仕事や用事なくともこの店に、土浦に立ち寄りたい。土浦名物のカレーも味わえたし。

 腹をさすりながらホテルに戻る途中、ふと気づいた。先ほど味わった〆の牛もつカレー、れんこんが入っていなかった。ということは、土浦カレーとは言えないのではないか……。

 私は満腹腹をポンポン叩きながら、蓮根入りカレーが味わえそうな店を探すか思案し始めた。

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たっぷし。

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絶妙無比の口休め。

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土浦と言えば、カレー(らしい)。
posted by machi at 13:39| Comment(0) | 茨城県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月28日

第2122夜:一人肉フェス、カレーフェス【土浦(茨城)】(前編)

 れんこん。私はあまり野菜を食べないが、好物の根野菜である。特に天ぷら、串カツを愛している。では、れんこんの日本最大の産地はどこか。茨城県土浦市である。2018年11月上旬、土浦駅構内の巨大看板を見るまで存じ上げなかった。駅構内の観光案内所でホテルの場所を聞くついでに、パンフをもらう。

 11月10日から2日間「第15回土浦カレーフェスティバル」が開催されるという。8万人を集客するらしい。全国最大級のカレーフェスらしく、C(カレー)−1グランプリもあるそうだ。全国のご当地カレーも参戦するようで、50ブースもある。気になるが、私は朝8時からタクシーで行方市へ向かわねばならない。諦めるしかない。

 同日に土浦では「第42回土浦市産業祭」も開催されている。この両日は我がミッション先の行方で「行方ふれあいまつり」が開催。近隣市町が競うようにイベントを繰り広げているのか。

 土浦はれんこんだけでなくカレーの街という。土浦カレーにはれんこん入りが特徴だそう。しかも5大カレー都市のひとつらしい。「らしい」「だそう」を連発しているが、土浦は初上陸。知らぬ世界が広がっている。ちなみに他の4都市は横須賀、横浜、郡上、鳥取。

 土浦も海軍カレーのゆかりらしい。「土浦ツェッペリンカレー」なるレトルトが土産であるそうだが、どこにいけば捕獲できるのだろうか。

 外は雨模様。ユニットバスに湯を張り長旅の疲れと凝りを解す。我が生涯最初で最後であろう土浦。一人呑み、どこを攻めようか。少なくとも夜なので、カレーライスの気分ではない。

 呑み屋が集まる西口へ。密集感はあまりないが、良さ気な店が多そうだ。ホタホタ歩いていると、少し曲がった所に`大衆肉酒場‘というキャッチが飛び込んできた。前夜は神戸駅前の海鮮居酒屋ゆえ、肉に惹かれる。外から丸見えなので中を確認すると、広い店だがまだ客はいない。

 我が土浦呑み最初で最後の夜。<肉丸>にダイブ。屋号も力強くて分かりやすい。「1人ですが…」「どうぞ〜」。ゆったりしたカウンターに案内して頂く。店員さんたちも機敏そうで心強い。

 ホッピーセットを頼み、道中コンビニで買ったスポーツ新聞を広げる。私の一人居酒屋呑みに活字は欠かせない。中でもスポーツ新聞が最も好もしい。

 おススメボードから「肉豆腐」、メニューから「おまかせ5本盛(牛串)」を注文する。

 お通しは「タン」。いきなりの、肉。おすすめボードも牛タン系が充実していたが、あえてスルーして正解。一人なのであまりたくさん注文できぬ。タン、しっかりといい仕事されている。期待が高まる。この店、大当たりの予感だ。

 目の前で固形燃料がセット。小鍋に肉豆腐が運ばれてきた。……。思わず目を剥いた。豆腐はほんのちょびっとだけ。その代わり、霜降りの生肉がこれでもかというほど鎮座している。普通の肉豆腐とは真逆の世界観。メニュー再確認。……。550円。見間違いではない。〔次夜後編〕

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2018年最大級の衝撃。
posted by machi at 13:32| Comment(0) | 茨城県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする