2020年02月03日

第2371夜:魔法の蒟蒻【行方(茨城)】

 世界一の大さつまいも掘りフェスティバル「おいも掘りでギネス記録🄬に挑戦!」。さつまいもシーズンとなる秋、さつまいもの一大生産地・茨城県行方市「なめがたファーマーズヴィレッジ」で開催された。

 当初は2019年10月中旬だったが、台風災害を考慮し11月4日に延期。見事1233人の世界記録が認定された。

 浮世のやんごとなき事情で私はこの一大プロジェクトの総合アドバイザー的な役割を仰せつかっていた、芋掘りなど未経験だし、農業分野の知識など髪の毛ほどもないのだが、このプロジェクトは私が2018年度からお世話になっている行方商業協同組合の共催事業でもあった。

 しかし、肝心の本番の日、私は岩手県宮古市に滞在しており、ギネス達成の瞬間に立ち会えなかった。その翌日の会議で状況を確認。以降、月1回ペースでギネス達成後の展開について話し合いを重ねてきた。

 ギネス達成から20日ほど経過した土曜の正午過ぎ。行方商業協同組合事務所で3回目の会合が開かれた。その席でO竹理事長が冬場だけ蒟蒻を製造販売していることを知った。

 確か理事長は牛乳屋さん。夏はアイスキャンディもだったか。理事長曰く、冬はアイスが売れないので何かやろうと蒟蒻を作り始めたという。それも完全に手作りだ。

 旨そうですね!と叫んでいたら、理事長が待ってろと中座。程なくして大量の蒟蒻と味噌を手に戻ってこられた。理事長はT美さんに調理方法を指示。後から知ったが、蒟蒻を4等分し、お湯で2、3分茹でて温めただけという。食べ方は田楽がオススメという。

 味噌田楽、風情がある。理事長が私の腹を一瞥しながら「食べても太らないから」と一言。嬉しい気遣いである。

 早速味噌のかかったところを齧りつく。……。思わず目を剥いた。柔らかい。臭みゼロでフワフワ。味噌も抜群。この田楽をイベントでは2本100円で販売しているという。自店でしか販売していないそうだが、皆さん分かっているのでどんどん買いに来られるという。T美さん曰く、いくら煮込んでも硬くならないらしい。まるで魔法ではないか。

 昔、八王子の居酒屋で食べた蒟蒻おでんも強烈に旨かったことを思い出した。白湯で温めただけでこの旨さなら、出汁で煮込んだらどれだけ確変するのか。夏場は日持ちしないらしく、冬場だけしか作らないという。しかも私が試食させて頂いたのは出来立て。旨さ、ギネス級である。

 理事長からお土産に数枚頂く。ずしりと重い。出張中だが、明日には帰神できる。夜の晩酌は蒟蒻だ。おでんにする時間はないが、湯がくだけでこの旨さ。どう調理してやろうか……。

 私は料理ができないので、白湯で温めることしかできない。帰りに田楽用の味噌をどこか買わねばならない。何故なら自宅で独身の中年オヤジがただ蒟蒻をお湯で温めていたら妙な誤解を生みそうだからである。

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おめでとうございます。

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魔法の蒟蒻。
posted by machi at 09:44| Comment(0) | 茨城県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月11日

第2315夜:世界が変わる【行方(茨城)】

 台風15号。令和元年に気象庁の方曰く「世界が変わる」ほどの破壊力で房総半島を中心に甚大な被害がもたらした超弩級台風である。停電の影響が社会問題となった。

 そんな超弩級が関東方面に向かって北上している最中、私は午前中に栃木県小山市から東京駅を経由してバスで茨城県行方市方面へ向かっていた。空ひとつない快晴。風も無風。「世界が変わる」ほどの台風が近づいているとは1gも感じられない。嵐の前の静けさか。

 正午に水郷潮来IC着。行方商業協同組合のⅯ田副理事長に迎えに来ていただき行方へ向かう。

 商店街役員の皆さまとミッション開始前に昼食。組合事務所すぐ近くにオープンしたらしい<まいさー>というパスタ、ピザ、カレーなどがウリのお店へ。すでに大人気で満員。びっしり予約が入っているようだ。

 私はペペロンチーノに。最初にサラダが出て、追加で頼んだシーフードピザを全員でツマむ。クリスピーな感じ私好み。

 食後のはずのアイスコーヒーを呑み終えたころにペペロンチーノ登場。時間があまりなくなり慌てて熊啜する。

 「買い物するならふれあいカード」。行方商業協同組合のキャッチコピーである。それに基づいていろんな提案を頂いたが、加盟店を増やしていくことは当然の基本戦略。

 新しくオープンしたパスタ店、加盟して下さるだろうか。店独自のスタンプ式ポイントカードを有しているようだが、ふれあいカードも使える店になってほしい。

 Ⅿ田副理事長に再度水郷潮来ICまで送っていただく。バスは満席。台風直撃前に移動試みる人が多いのかもしれない。

 車中でひたすらネット検索し、台風情報を確認していた。JRは17時から徐々に間引き運転し、夜半には全面運休。飛行機は18時以降が条件付き。欠航の可能性が極めて高い。

 私はその日、18時半ごろの羽田発の飛行機で那覇へ飛ぶ予定だった。飛ぶかどうかは、イチかバチか。空港まで足を運んで欠航を喰らうと立ち直れない。翌朝午前便は確実に全滅だ。

 翌朝一番の神戸空港発那覇行きが1席だけ空いていた。1分ほど迷い、羽田発をキャンセルし、神戸発に振り替えた。つまり、今日中に新幹線で帰神せねばならない。

 完全運休に突入する前に台風直撃の関東圏を脱出しなければ。慌ててネットで新幹線を検索。東京駅には17時ごろ到着する。17時から間引き運転開始。グリーン車も満席だが、普通シートをかろうじて予約できた。

 夕焼けが美しい車窓を眺めながら、「世界が変わる」前に関東圏から脱出するばかりである。

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ペペロンチーノ。

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嵐の前に。
posted by machi at 10:38| Comment(0) | 茨城県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月28日

第2264夜:魅せる農業の可能性【行方(茨城)】

 「なめがたファーマーズヴィレッジ」。4年前(2019年7月現在)に行方市内で開園した66万uを誇る‘農業のDィズニーランド’である。

 年間数十万人の来場があり、圧倒的な集客力がある。大阪府内の食品会社が運営している。そんなファーマーズヴィレッジが我がミッション先である「行方商業協同組合」に加盟した。

 2019年7月の肌寒い梅雨空の日曜の正午過ぎ。水郷潮来ICで組合のH本氏に迎えに来ていただき、IC付近の蕎麦屋で「カレーつけそば」。さっぱりなのに濃厚で実に旨し。カレーつけそばなど初めてだったが、思わず笑みが漏れる実力である。

 行方ミッション終了後、「なめがたファーマーズヴィレッジ」のK下マネージャーから園内をたっぷり3時間以上ご案内頂くことができた。

 特に驚かされたのが、山ほどある農作、畜産物の中でも「さつまいも」に圧倒的に特化していることである。おしゃれ極まりない宿泊キャビンもあり、大自然を満喫できる。廃校になった校舎を最大限活用しているが、とても学校っぽさは感じられない。あえて「やきいもファクトリーニュージアム」だけが学校の特色を最大限活かしている。

 この日はすでに閉館していたが、特別に見学させて頂く。マニアック極まりない展示に思わずトリップしそうになる。

 土産物売場やレストランはよくこれだけさつまいも押しで商品を構築できるもんだと圧倒されっぱなし。途中、芋密けんぴやさつまいものポタージュ、特殊な粉末をトッピングした干し芋などを試食させていただく。酒にも合いそうな極上の上品な甘さ。施設内にはさつまいもに特化したおしゃれ極まりないBARまである。

 この日は雨空にも関わらず大勢の来場があったようで、土産売場は売り切れが相次いでいる。一部施設を除き、基本的に無料で楽しめる。行方市内だけでなく関東全域から家族連れ、カップル、学生グループが殺到しているようだ。地域雇用にも凄まじいほど貢献している。

 年間を通じてイベントが予定されているが、2019年の秋には世界一を目指す某企画が検討されている。

 この施設を運営しているのは、行方市、JAなめがたと連携した大阪府守口市にある食品会社。まさに「魅せる(見せる)農業」である。この施設の取組は平成25年に6次産業化として認定されているが、12次産業化を目指しているという。農業にも無限の可能性が広がっている。

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蒸し暑い昼に好適。

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熱心にご議論いただきありがとうございます。

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自然豊かで広大。

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大充実。

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さつまいもミュージアム。
posted by machi at 17:39| Comment(0) | 茨城県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする