ある熊本市内で懇親会が終わった夜。電車の待ち時間に駅隣接スーパーで熊本系インスタントラーメンを出張中に関わらず、銘柄もしっかり確認せず20ヶ以上狂い買い。それから2か月ほど自宅で熊本系を満喫することができた。
自宅で啜る一麺を選択する際、どの`肥後もうじょ(肥後もっこすの女性版らしい)´とランデブーするか迷うことも大きな楽しみの一つである。その際、2種類の姉妹を何気なく手にした。
「味千拉麺監修熊本豚骨ラーメン」「味千監修熊本海鮮ラーメン」。
豚骨がクリムゾンレッド。海鮮がコバルトブルーのパッケージに包まれた2人前入り棒ラーメンである。
`味千拉麺監修´、熊本なのに`海鮮´というキャッチに惹かれてカゴに入れたのだろう。ところが、それ以上に私の心を鷲掴みにしたキャッチが視界に飛び込んできた。
「熊本県宇城産小麦使用」。
宇城は白玉や生姜だけでなく、小麦も名産なのだろうか。
私は2017年1月から熊本市水前寺、宇城市小川町2か所の熊本地震被災商店街の復旧・復興ビジョンづくりのお手伝いを仰せつかっている。水前寺は超有名だが、宇城市は知名度としては少々マニアック。ゆえに「宇城産」を強調した商品との出会いに刮目させられた。
さらにこの棒ラーメン、「第1回農商工連携事業計画において開発した麺です」と書かれている。オール熊本をひしひしと感じさせるがあまりにもメッセージ性が強すぎる。
まずは「熊本ラーメン」。手順通り2分半茹で、粉末スープとマー油を鍋に投入。冷蔵庫に常備している刻みネギ、袋麺用のスライスハムをトッピング。後半から紅生姜を投下する。
スープを啜る。……。熊本で何店舗が攻略し、かなりの熊本系袋麺もお手合わせしてきたが、かなりのレベルの高さ。本格的である。
宇城産小麦麺を啜る。……。もちもちである。麺がスープを吸っても旨い。啜っている途中に電話が掛かってきて対応してしまい、すっかり伸びてしまったかと思いきや、ふやけずコシが残っている。噛みしめると小麦のかすかな香りが鼻から抜ける。
「熊本海鮮ラーメン」は熊本なのに、海鮮。新鮮である。こちらは2分半でなく3分。芸の細かい注意書きである。スープの色は塩ラーメン系。
啜る。……。塩分キツめだが、魚介の香り豊潤。舌に蕩けていく。小麦の香りがくっきりする。ネギもメンマもいらない。宇城産の麦とスープのラボを存分に満喫。枯淡の境地である。
宇城市で麺類を啜ったことはないが、棒ラーメンといえばマルタイがすべての基本。熊本の雄・五木食品の各シリーズも天晴の極致。宇城産小麦使用棒ラーメン以外は。割とスーパーで容易に手に入る。ぜひお啜りあれ。
入手困難かもしれませんが、ぜひお試しあれ。

