2017年06月24日

第1728夜:農商工連携事業計画開発麺【宇城(熊本)】

 宇城名物。熊本地震で大被害を受けた宇城市は白玉を用いたスィーツが名物であるようだが(ガイドブックで知った)、その他の食材はなかなか神戸人の私には思いつかない。

 ある熊本市内で懇親会が終わった夜。電車の待ち時間に駅隣接スーパーで熊本系インスタントラーメンを出張中に関わらず、銘柄もしっかり確認せず20ヶ以上狂い買い。それから2か月ほど自宅で熊本系を満喫することができた。

 自宅で啜る一麺を選択する際、どの`肥後もうじょ(肥後もっこすの女性版らしい)´とランデブーするか迷うことも大きな楽しみの一つである。その際、2種類の姉妹を何気なく手にした。

 「味千拉麺監修熊本豚骨ラーメン」「味千監修熊本海鮮ラーメン」。

 豚骨がクリムゾンレッド。海鮮がコバルトブルーのパッケージに包まれた2人前入り棒ラーメンである。

 `味千拉麺監修´、熊本なのに`海鮮´というキャッチに惹かれてカゴに入れたのだろう。ところが、それ以上に私の心を鷲掴みにしたキャッチが視界に飛び込んできた。

「熊本県宇城産小麦使用」。

 宇城は白玉や生姜だけでなく、小麦も名産なのだろうか。

 私は2017年1月から熊本市水前寺、宇城市小川町2か所の熊本地震被災商店街の復旧・復興ビジョンづくりのお手伝いを仰せつかっている。水前寺は超有名だが、宇城市は知名度としては少々マニアック。ゆえに「宇城産」を強調した商品との出会いに刮目させられた。

 さらにこの棒ラーメン、「第1回農商工連携事業計画において開発した麺です」と書かれている。オール熊本をひしひしと感じさせるがあまりにもメッセージ性が強すぎる。

 まずは「熊本ラーメン」。手順通り2分半茹で、粉末スープとマー油を鍋に投入。冷蔵庫に常備している刻みネギ、袋麺用のスライスハムをトッピング。後半から紅生姜を投下する。

 スープを啜る。……。熊本で何店舗が攻略し、かなりの熊本系袋麺もお手合わせしてきたが、かなりのレベルの高さ。本格的である。

 宇城産小麦麺を啜る。……。もちもちである。麺がスープを吸っても旨い。啜っている途中に電話が掛かってきて対応してしまい、すっかり伸びてしまったかと思いきや、ふやけずコシが残っている。噛みしめると小麦のかすかな香りが鼻から抜ける。

 「熊本海鮮ラーメン」は熊本なのに、海鮮。新鮮である。こちらは2分半でなく3分。芸の細かい注意書きである。スープの色は塩ラーメン系。

 啜る。……。塩分キツめだが、魚介の香り豊潤。舌に蕩けていく。小麦の香りがくっきりする。ネギもメンマもいらない。宇城産の麦とスープのラボを存分に満喫。枯淡の境地である。

 宇城市で麺類を啜ったことはないが、棒ラーメンといえばマルタイがすべての基本。熊本の雄・五木食品の各シリーズも天晴の極致。宇城産小麦使用棒ラーメン以外は。割とスーパーで容易に手に入る。ぜひお啜りあれ。

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入手困難かもしれませんが、ぜひお試しあれ。

posted by machi at 08:38| Comment(0) | 熊本県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月30日

第1708夜:芸達者あふれる小川町【宇城(熊本)】

 <高岡>。熊本県宇城市小川町で屈指の風格を誇る老舗料亭である。しかし熊本地震で店舗が全壊。工事業者の手配がつかないようで、本格再建は2017年の冬らしい。現在(2017年1〜2月時点)は仕出し料理の出前が中心であるそうだ。

 小川町商店街のミッション開始は19時。私は平均して18時過ぎの小川駅に到着し、商店街M本会長に迎えに来ていただいて会場である<まちや>へ。設営を済ませた18時半ごろ、T岡氏が毎回料理を出前して下さる。M本会長と打合せを兼ねてお食事をいただく。

 温もりが冷めない御飯と汁物、数品のおかず。どれも凝っていて真心が籠った絶品料理である。思わずビールが欲しくなってしまう。

 私はミッション開始の3時間前は固形物を腹に入れない。空気頭に血流が回って眠くなるだけでなく、集中力も散漫になるからだ。ところか、高岡さんの仕出しは腹だけでなく心まで満たされる。震災の苦境を乗り切ろうとする心意気も味のスパイスだ。

 2017年2月下旬、全6回ミッションの前半3回が終了。後半は3か月ほどインターバルが発生する。小川町は震災の影響もあり夜遅くまで開いている飲食店が少ない。その中の貴重な1軒である焼鳥屋さんへ会長や商店街若手メンバーと訪れた。3回目にして小川町初呑みである。

 生ビールもチューハイも焼酎も驚くほど安い。おでんも焼鳥も一品料理もヨソモノの私が不安になるほどのリーズナブルさ。それに反比例し、ボリュームはしっかりと満たしている。

 若手メンバーが料理に挑み、杯を重ねる。ところが私はミッション前の仕出し出前が胃に残っており、全く箸が伸びない。しかし、液体は別腹。生ビール、チューハイの後は熊本の米焼酎「白岳」をロックでガンガン呷る。

 初めての懇親会。会長以外の若手メンバーと話し込むのは初めてである。メンバーは皆さんスポーツが凄まじく万能。甲子園常連高校野球部にて地区予選決勝で敗退した漢、水泳の強化選手だった漢、箱根駅伝にあと一歩で出場できた漢……。皆さんの体育会話を聞いているだけで面白い。体罰やシゴキ全盛の時代を生き抜いた漢たちは一味も二味も違う。

 余談だが、九州全体では野球熱が高いが、宇城市は「サッカーの町」であるそうだ。イケメン長身の元日本代表も宇城のご出身であるという。

 料亭主人のT岡氏も遅れて合流された。氏が遅れた理由は、合唱の練習という。何かの合唱大会が近いらしい。小川町商店街のサムライたちは一芸に秀でた芸達者が揃っている。

 24時頃お開き。小川町域内の宿泊施設は震災の影響で休業中か、工事関係者が制圧して予約できない。私はM本会長のご自宅に泊めていただくことに。夜中1時頃まで会長ご夫妻や御令嬢と話し込み、爆睡。翌朝、朝食までご馳走になってしまう。

 腹も満たされ、一服がてら外に出る。夜は気付かなかったが、会長のご自宅横は凄まじく広大な空地がある。2017年度中に大型店が出店するかもしれないという。小川町は復旧期だが、本格復興への槌音が朝日とともに聞こえてきた。

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私にとって初の小川町呑み会。

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心配になるほどの安さ。
posted by machi at 17:31| Comment(0) | 熊本県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月14日

第1699夜:熊本ラーメン放浪記【熊本(熊本)】(後編)

 水前寺公園でミッション&懇親会を終えた夜。熊本駅前のホテルに帰ろうと水前寺駅に向かったが、電車は20分待ち。時間つぶしにほぼ隣接するスーパーへ。私は出張先で、その地でしか手に入らぬローカルなご当地カップ麺&袋麺の捕獲をこの数年のライフワークとしている。

 フラフラと麺コーナーへ。……。思わず目を剥いた。熊本即席麺の雄・五木食品様の作品が所狭し。五木作品は関西でも捕獲できるが、種類の豊富さが本場では違う。五木作品に外れなく、視界に入ると無条件でジャケ買いモードに。

 五木以外にもメジャー、ローカル含め即席麺メーカーが熊本をテーマにバトルを繰り広げている。ほぼ無意識で買物カゴを手に、未食の熊本麺を片っ端からカゴに投入。ズシリと重い。レジで驚愕。20種類以上も出張中であるにも関わらず捕獲してしまった。ホテルで広げて気付いたが、五木の3食入り焼きそば(半生麺)まで購入。重いはずである。その一部をご紹介。

 「バリうま熊本風黒とんこつラーメン」は東洋水産の作品。出張中にホテルで湯を入れて啜る。……。半端ない再現力に瞠目。黒マー油の破壊力無敵。ガーリックチップもパワフル。麺はカップなのでチヂレだが、スープはスゴイ。これで128円なのだから恐れ入る。

 「火の国熊本とんこつラーメン」は五木食品の作品。ホテルの部屋から一歩も出ずに朝から昼過ぎまでぶっ通しPC猿打。少し目途つき前夜狂い買いしたこのブツに湯を注ぐ。……。スープの再現力に落涙。五木外れなし。外出する暇なく、せめてもの熊本気分をホテルで満喫。

 気になるネーミングの「アベックラーメン」も五木食品。宇城から熊本駅前ホテルに戻ってきた夜23時過ぎ。出歩くにもホテルの周りは店が少ない。その日は18時半ごろ夕食を取っているのでそれほど腹が減っているわけでもない。

 12泊13日という長期出張中にK岡氏から飯塚でオミヤに頂いた海軍カレーカツ(駄菓子)16枚入りをツマミに飯塚のG屋氏から頂いた2月4日搾り日本酒をグビグビ。ホロ寄ってきた。小腹が空いてきたので、大量捕獲のカップ麺でシメにしよう。

 手にしたのが「アベックラーメン」。棒ラーメンもカップ麺も捕獲していたが、棒はホテルで調理できぬ。土産売場ではイチオシ扱いだったから熊本ラーメンと定義してよいだろう。

 湯を注いでみる。熊本系特有の黒マー油がない。スープを啜る。……。醤油なのだが豚骨でもあり、ミルキーなのに澄んでいる。これは呑んだ後のシメカップ麺としては無敵ではないだろうか。思わず刮目。なぜアベックなのかは謎が深まるばかりである。

 出張中にご当地カップ麺をホテルで啜る。野暮と粋が同居した微妙な振る舞いである。自宅には当たり前だが出張中に啜りきれなかったご当地熊本ラーメンがたっぷり。熊本に行けぬ昼や夜、熊本の一日も早い完全復興を願いつつ啜る。

 大手メジャーや五木の作品はどれも再現力が凄まじい。啜れば啜るほど、神戸の自宅が熊本になっていくようである。

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出張中に、狂い買い。
posted by machi at 16:44| Comment(0) | 熊本県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする