2024年09月17日

第3501夜:組合未加入問題の流儀【春日部(埼玉)】

 春日部市商店会連合会。約30の商店会各々で悩みも多い。その解決の一助として「商店会課題解決のヒント〜その傾向と対策〜」と称した私の漫談が霜月最終日に決行された。

 開始前に豪華絢爛なお弁当を支給されたがグッと我慢。満腹になればただでさえ働かないアタマがますます冴えなくなるからだ。

 事前にアンケート形式で様々な悩みが寄せられた。会員数減少、店主および役員高齢化、役員なりて不足、世代交代の遅れ、顧客高齢化、商店会内の戸建て住宅化、認知度不足…。数ある課題をすべて取り上げたが、その中で「組合加入問題」に特にフォーカスした。

 組合未加入問題の根は深い。以前と異なり構成する業種業態の多様化が最大の起因。そこから派生する様々な理由。

 この問題は商店会(商店街)にとどまらない。過疎地における消防団や自治会への未加入で「村八分」なんてニュースをよく目にする。商店会では村八分事例はあまり聴かないが、ゼロではないかもしれない。メンタルが強靭か、店を辞めてしまうだろう。

 春日部駅東口商店会連合会の若手で構成する「粕壁NEXT商店会」は若手商業者の加盟が増えているという。4つの部会が有機的に連動し、5年間で約60店が新規出店。貸し出せる空き店舗がほぼゼロに。

 私はこの若手団体と2019年からお付き合いしている。実に心強いド酒飲みの皆さまだ。加盟増加理由をお聞きしたが、ここでは敢えて割愛する。それ以上に衝撃を受けたのが、組合未加盟に起因する「組合脱退」問題だった。

 ある春日部市内商店会曰く、2023年だけで数店舗が脱退。理由に度肝抜かれた。その店の顧問税理士だか会計士だかが、経費削減のため真っ先に商店会脱退を勧めているという。

 完全に盲点だった。そんな輩からは資格をはく奪すべき。この発言、重たい空気と雰囲気で進んだ研修会の最後の最後にあった。そして、一気に盛り上がった。

 街路灯の負担金は誰が支払っているのか。自治会の場合もあれば、商店会の場合もある。組合未加入、もしくは脱退した店は街路灯のありがたみを実感して頂きたい。真っ暗になる。

 私の最後の総括が「商店会の街路灯を消灯してしまえば、組合加入の必要さが伝わるのではないか」だった。それまで盛り上がっていた空気が一瞬で深海に。ドン引きされたようだ。

 終了後、春商連でなく「東商連」NEXT若手チームの懇親会に参戦。重鎮のO川会長やY口先生もご臨席。私もホッピーを鯨飲しながら絶品のもつ焼や刺身、小鉢に舌鼓。

 このお店、店主の娘さんが新たにNEXTに加盟したという。私もご挨拶。笑顔の素敵な明るい美女。組合未加入問題に関し、未加入店舗で商店会として飲み食いしてお金を使えば、加盟してもらえることもあるだろう。順序は別にして、一つの真理である。

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春日部ミッションの勝負ネクタイ。

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気合一発。

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小鉢最高。

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鮮度抜群。

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天下無双。

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NEXTメンバーの皆さまと。

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持ち帰った仕出し弁当。

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Cエさんからオミヤでいただいたアヅマ煎餅。

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2024年09月03日

第3495夜:大黒様の流儀【春日部(埼玉)】

 ふじ麺小豚。この5文字で二郎(インスパイア)系の香りを嗅ぎ取った御仁は上級のジロリアンである。春日部駅西口から徒歩5分程度の<大黒屋本舗>様で味わうことができる。

 連泊でもせぬ限り春日部であまり昼飯を喰うチャンスはないのだが、2023年度は昼ミッション中心。朝7時半ごろ神戸市内の自宅を出れば、スムーズなら正午過ぎに春日部入りできる。

 初秋の陽気に逆戻りした11月下旬。春日部日帰りミッションを決行した。前日に北九州から帰神し、翌朝に紀伊田辺へ移動する。その間隙を縫うため、日帰りとなった。せめて旨しラーメンを啜り、爪痕を残したい。

 その1か月ほど前、超人気店<金狼>でつけ麺を啜った。その際、同じ道沿いに<大黒屋本舗>を発見。次回はココと決めていた。飛びこむ。カウンターはなくテーブル席のみ。

 メニューを見る。2大推しが「ふじ麺」と「つけ麺」。他にも醤油、味噌、鶏塩、煮干、担々麺、麻婆麺まで揃っている。確か、まぜ麺もあったか。

 券売機でないことも好ましい。メニューを観ながら戦略を練ることができる。一般的に最上段「左側」がナンバーワンポジション。「ふじ麺」ゾーンだ。メニューが写真入りなのですぐに二郎インスパイアと判別できる。

 ノーマルが1,050円。ふじ麺小豚が1,350円。小豚がいわゆるチャーシューメンなのか。辛ふじ麺は1,180円。余談ついでに、ふじ麺とつけ麺以外は1000円以下だった。

 初めての二郎系店舗で大盛は危険。チャーシュー増しも危険だが、惹きに抗えぬ。麺量は中盛がプラス100円、特盛が250円。追加料金のない並盛を軸に生卵を別途追加。二郎における私の欠かせない味変アイテムである。

 トッピング系のマシマシ呪文がない(もう説明不要ですね)。しかし、セルフで「辛天かす」「漬ニンニク」が取り放題。辛天かす、大宮や川口で啜った二郎インスパイア系の有名店のトッピングメニュー。なかなか心強い。

 水を飲みながらぼんやりしていると、ブツ降臨。しっかり二郎系である。

 普段はスープからだが、二郎の場合はこんもり小山の野菜から…。首肯した。しっかり味付けが施されている。ただ茹でただけの味のない野菜をこんもり盛っている店もあるが、ひとシゴト加えられているだけで旨さが保証される。これは、当たりだ。

 スープは二郎系というより、魚介に近い。確かに店内にどこにも「二郎」をはじめ呪文を示す文言がない。完全にこの店オリジナルの世界観。我が十数年に及ぶ二郎歴の中でもトップクラスの絶品ぶり。夢中で啜る。分厚いチャーシューも柔らかく味が染みている。

 3分の1を食べ終えたところで辛天かすと漬ニンニク投下。一気にジャンク感、二郎感が増す。90分後にミッションなのだが、マスクするからまあいいや。

 残り3分の1で、生卵を使う。麺や野菜を浸して啜る。スープがあっさりなので生卵の力を借りずとも最後までイケたかもしれぬが、この味変は我が不動の戦法。ヤメラレナイ。

 さすがにスープは呑み切らん。しかし、麺、野菜を軽く啜り切った。春日部の我が定宿からなら徒歩3分程度。力強い店を発見した。

 私は体型も腹も大黒様であり、恵比寿様であり、布袋様。妙に親近感の沸く屋号である。

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最初居酒屋と思った

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初めての店では左上が基本

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大満足

posted by machi at 07:40| Comment(0) | 埼玉県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年07月05日

第3449夜:金狼の流儀【春日部(埼玉)】

 『蘇る金狼』。M田優作主演のハードなアクションである。以前、再放送で見たことがある。内容はあんまり覚えていないが、松D氏の狂気溢れる演技が危険な香りに満ち溢れていた。昭和のアナーキーさ全開。コンプラなど1gも感じられなかった。

 春日部駅から西口の我が定宿に向かう途中、<金狼>という危険な香りがする屋号の人気ラーメン店がある。何度も店の前を通ったが、営業時間や私の腹都合などで啜るタイミングがなかった。

 ある秋の正午前。春日部ミッション開始まで100分の待ち時間。ふと『金狼』を思い出す。

 店前は3人の常連風が並んでいる。さすがである。私は普段並ぶなど限りなく避けたいが、時間はたっぷり。むしろ少しなら歓迎である。前の行列客が1人づつ順調に入っていく。そして、私の番で流れが止まった。

 不思議なことに気づいた。客は1人づつ、時間を空けて入って行ったのに、誰も出てこない。ドアは開いて、長い暖簾が掛かっている。店内の様子が全く分からない。私語も聞こえない。店内から流れるBGMだけ。もしかすると、客は金狼に食べられたのか。単に入口と出口が別々なのか。

 15分待っただろうか。メニュー表などが店頭にあればじっくり戦略を立てられるのだが、貼ってあるのは営業時間や注意書きだけ。店の前での並び方も実に細かく表記されている。

 店内は「イヤホン禁止」。私は長時間歩くとき、飛行機やバス、新幹線では電車内、喫茶チェーンではイヤホンをする。しかし、ラーメン屋や居酒屋だけでなく「食事」「飲酒」の店内では絶対にしない。何となくだが、店主の気持ちが分かる。激しく首肯した。

 しかし、不安になる注意書きがあった。「大きな荷物禁止」(スーツケース等)。

 私はこの日、スーツケースでなくビジネスリュック。ただし30g容量であり、小さめのスーツケースより容量があり、大きい。15分待って入店を断られたら…。

 バイトらしきお姉さんに入店を許された。カウンターで7席程度。券売機スタイルである。

 この店は屋号の前に「つけ麺・らーめん・煮干そば」の順でショルダーネームが記されていた。いつもならラーメンなのだが、つけ麺が最左。この店の「推し」とみた。

 つけ麺の中から「肉増しつけ麺」のボタンを押す。そして「麺特盛」も。

 水を飲みながらカウンターの注意書きを読む。携帯電話での通話禁止とある。しかし「商品撮影はご遠慮なくどうぞ!」。力強い。商品に対する圧倒的な自信を感じさせる。

 年齢不詳のマスター、かなりたっぷりな注意書きルールでかなり気難しい方かと思いきや、素晴らしく丁寧で愛想も良い。少しも金狼じゃない。安堵する。

 肉増しつけ麺特盛、降臨。圧倒的サイズ感である。ガンガン商品撮影する。しかし、店内の客は誰も撮影してない。無言で丼とダンスしている。私も追いつかねば。

 ドブンと麺を浸す…。かなり濃厚な魚介豚骨。小麦の香り豊かな太麺と絶妙に抱き合っている。紙エプロンは無いようだが私はこの日、紺の上下作業着。ハネなど1gも気にならぬ。

 焼豚も分厚くて私好みの部位。つけ汁の分量と麺特盛のバランスに留意。つけ汁ならともかく、麺だけ残ったら目も当てられない。私はタレにどっぷり派なので、バランスに苦慮する。

 きっちり同時に無くなった。キマった。しかし、隣の若き常連が「スープ割り」を頼んだ。

 エッ、そんなことができる張り紙は見かけなかったが…。私も頼もうとしたが、つけ汁がすでに無くなっていた。

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いつも行列な雰囲気。

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素晴らしい注意書き。激しく首肯。

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超人気も納得。

posted by machi at 09:32| Comment(0) | 埼玉県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする