フリーになり14年目(2023年12月時点)。全国各地でアヅマ流兵法を磨いてきた。総菜・弁当コーナーの陣へ。
どれも旨そうである。大充実である。手作りチャーシューに心惹かれぬなら、人ではない。
気合のこもったPOPと占拠スペースを誇り、明らかに看板メニューっぽいのが「みっちゃんの愛情たっぷり弁当」。巨大な出汁巻玉子が2ヶ。ミンチカツや唐揚、ひじき、焼魚、会津産米…。迷わず籠に入れた。店内はこの「みっちゃんシリーズ」がいくつかある。
POP曰く、みっちゃんとは「瀞流の宿かわち先代女将」。私が柳津に泊る際は100%この宿。毎回最高のおもてなしを堪能している。役得を噛みしめている。私がお世話になっているのは2代目女将だったのか。
ソースカツ丼は会津名物。若松はそのまんまだが、柳津はご飯とカツの間に薄焼き卵が敷かれている。若松版は税抜288円、柳津版は328円。この場所は若松だが、本拠地は柳津。「会津柳津のソースカツ丼」もカゴに入れた。
おむすびが気になる。豊富な具のバリエーションから「青唐肉みそおにぎり」「元気が出るにんにくみそおにぎり」各税抜138円もカゴに。しかし、こんなに食べられるのか…。
ふと、アヅマ流兵法が解を弾いた。みっちゃん愛情幕の内を遅い朝食に、柳津ソースカツ丼を車内の遅い昼飯に、みそおにぎりは春日部で呑んだ後の深夜の夜食に。
高揚してきた。脳内陣太鼓のスピードと音量が上がった。
西若松駅へ。野岩線の会津田島行きを50分以上待たねばならぬ。寒いので、駅ホームの暖房の効いた待合小屋へ。50分前ゆえか、誰もいない。独占である。
みっちゃんを取りだす。朝5時起きゆえ空腹。ガツガツ喰い進める。みっちゃんの愛情がたっぷり体内に注ぎ込まれた。
会津田島で特急に乗り換え、川治湯元を越えたあたりで「会津柳津のソースカツ丼」。零れる笑みを押さえられず喰らいつく。
これまで食べてきたスーパーのソースカツ丼系ではダントツ1位。玉子が無双のアクセント。量もたっぷり。カツも甘みがありジューシー。これで税抜328円は安すぎる。
その夜。春日部でたっぷりと鯨飲した後、風呂に入って缶チューハイをカシュッ。かわちやの2種類の味噌おにぎりを頬張る。旨すぎて泣ける。会津地酒のカップを買うことを失念してしまい後悔が押し寄せる。
おにぎりの勢いを保持したまま、会津田島駅で特急待ち時間30分の間にうっかり捕獲してしまった「ソースカツバーガー」もかぶりつく。旨すぎる。ただし、このバーガーだけはアヅマ流かわちや兵法から逸脱した予定外の奇襲だったけど。
愛情たっぷり(無断撮影)。
玉子なしの「若松」とありの「柳津」(無断撮影)
西若松駅ホーム。
愛情たっぷり弁当。
安くてボリューム満点で冷えても旨し。
深夜に春日部の定宿にて夜食。
会津田島駅で捕獲した予期せぬ戦利品。