2023年04月13日

第3149夜:いい肉の日の割引率【会津若松(福島)】

 11月29日。年に12回ある「29(肉)の日」の中でも最強の日(いいにく)である。このプレミアムで生暖かい夜、私は会津若松に居た。

 ミッション終了後、神明通り商店街A田専務&F島県中小企業団体中央会H氏とオヤジ3人呑みを決行。さて、どこに行くか。肉、魚、鶏…。いやいや、肉一択でしょう。激しく一致する。

 会津若松、人口規模に比すれば、和歌山県田辺市と双璧の呑み屋の多さでないか。会津若松も田辺も侮れぬのは、夜の歓楽街(路上)に人は歩いていなくても、店の中は満席率が極めて高い。

 田辺では足を運ぶ1軒目の店は一択(きまま)であり、誰かが私を忖度して毎回予約して下さっている。会津若松では、予約せずに理事長らとフラリ出かけたら、1軒目OK率は50%を大きく下回る。この夜も向かった先はそこそこ広そうだったが、満席で断られた。

 専務がどこかに電話を入れた。向かった先は<牛ぞう>。焼肉屋である。ところが、入口に「満席」札が掛かっている。どうやら、我ら3人で満席なったらしい。

 店内は清潔で美しくモダン。個室に通される。妙に落ち着く。掘りごたつも嬉しい。生で乾杯。

 いろいろな部位の盛合せコース、キムチ、ウィンナーを注文。店員さんは壁を指さした。気づかなかったが、本日限定のオススメだった。「11月29日はいい肉の日 厳選5品を驚きの価格で 限定でそれぞれ10食」とある。

・厚切りリブロース 2,200円
・特上カルビ 2,200円
・特上サーロイン 2,970円
・特選ロース 3,080円
・特選カルビ 3,300円

 うわぁ、高いと思った一瞬、それらの下に「全部 1,129円!!」。うわぁ、安い。しかし、普段高い肉をあまり口にしない私にはそれでも一瞬高く感じてしまう不甲斐なさ。

 今日は肉の日。祭りに参加せねば。

 特選カルビが売り切れという。特選ロース、特上サーロインを追加注文。元値段と割引率の高いメニューを好みに関係なく瞬時に選択してしまう点に、我が貧乏性を痛感する。

 厳選の2品降臨。サシが美しい。レアで味わうべきか。赤身なら私はレア好きだけど、霜降りは焼いた方が旨い気も。塩コショウで味わう…。脂が溶ける。すかさず、生で追いかける。2切で十分すぎる満足感に浸る。

 サンチュと一緒にコースの肉が登場。かなりの迫力である。6種類ほどが各6切。牛タン、豚トロ…。あとは何だろう。厳選ほどでないが、サシが美しい。

 塩タンはネギをたっぷり乗せて、豚トロはカリカリに焼いて塩コショウで、他の肉は豆板醤を落としたタレに浸して。時おりサンチュで巻いてリフレッシュ。ハイボールのピッチが上がる。

 会津若松神明通りと御縁を頂いて丸4年以上。お気遣いに毎月感謝しながら大満足のままお開きに。時間は21時半頃だったか。少し飲み足りないが、40代になり、独りでの外飲みが億劫に。定宿の部屋で独り呑みながらW杯の熱戦を観戦する。

 コンビニで赤ワインをボトルで。600円程度だが、我がバカ舌には充分。ツマミは、チョコレート、そして「このどん兵衛 すべてが主役 日清の最強どん兵衛かき揚げそば」をカゴに。

 蕎麦を手繰り、出汁を飲む。そして、酒(ワイン)を飲む。おしゃれな創作系蕎麦居酒屋みたいである。そんな店、行ったこともないけれど。

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我らで満席に。

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あっぱれな割引率。

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いい肉すぎる日。

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普通も旨し。

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ウィンナー大好き。

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ゆで卵大好き。

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どん兵衛大好き。

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2023年03月16日

第3131夜:45度の死角と刺客【会津若松(福島)】

 避難路沿道建築物。「建築物の耐震改修の促進に関する法律」に寄る用語である。2022年11月中旬、恥ずかしながら初めて知った。

 会津若松市の中心・神明通り商店街ではこの時、空き店舗ゼロプロジェクト・シーズンUに向けた計画づくりの佳境を迎えていた。

 その検討過程において、避難路沿道建築物という用語が飛び出した。神明通りは「避難路」に指定されているらしい。その避難路の「沿道」の「建築物」で神明通りは構成されている。

 避難路における沿道建築物は、前面道路の中心線から45度の角度に建物が斜線上に掛かると、耐震補強の「努力義務」が課せられる。

 あくまでも「努力」義務で強制でないが、耐震診断の結果および物件所有者の今後の対応意向が思いっきりHPに公表されている。主に住居も兼ねた4階建てビルが引っ掛かっている。神明通りも空き店舗ゼロプロジェクト対応物件をはじめ複数が不適合建物として公表された。

 該当建物の所有者は耐震改修、減築、解体等の対応を迫られている。これらの処置を取らなくても法律で罰せられることはないと現時点で推測されるが、行政関係施設だけでなく全国展開する企業の当該物件への出店は期待できない公算が強い。

 郡山市では警察と消防が共同して該当建物の既存不適格建物であることを証明する張り紙を掲示している該当エリアもあるらしい。にわかに信じがたいが、結果的に解体を余儀なくされた物件も出ているという。

 住民の安全、不動産オーナーの利益。どの視点で正義を判断するかで真逆になるが、安全を旗頭にされると事業者は太刀打ちできぬ。

 所有物件が思いっきりHPに公表されてしまったD平理事長たちと新しくオープンしたらしい沖縄料理店へ。<かりゆし>という店名に、内地の沖縄料理店の香りが漂う。沖縄県内ではまず見かけない店舗名だからだ。

 オリオンは缶しかなく、生はサッポロ。オリオン生は沖縄で呑む方が旨いのでサッポロで充分。

 メニューは本格的。沖縄へは2年ほど足を運んでいない。豆腐よう、フーチャンプル、ソーミンチャンプル、もずく天麩羅を注文。2杯目からは琉球ハイボール(泡盛のソーダ割)に。

 島らっきょうは残念ながら品切れだった。ポーク玉子はぜひ今後メニューに付け加えてほしい大好物。味付けはかなりマイルドだが、十分に会津で沖縄を満喫できた。

 ちなみにマスターは沖縄が大好きでよく足を運んだ方、ママは山形人らしい。どちらもウチナンチューではないという。私の方はよっぽどウチナンチュー顔だ。

 呑んでいても、話題は避難路沿道建築物の耐震結果公表対応。ちなみに理事長の所有物件、強烈な鉄骨が基礎深くまで入り込んでおり、震度7でも絶対倒れないどころか、倒すことが不可能なほど頑強と構造計算屋は判断。しかし、耐震不適合建物として公表されている。

 耐震改修を実施したビルに関しても一部不適合が指摘されており、商店街組合員にも混乱が生じている状態だった。空き店舗ゼロプロジェクトに法律の壁が立ちはだかるとは。

 避難路に関係なく、いっそのこと日本中すべての建物を診断して公表してもらえないか。または、神明通りを避難路から除外してもらえないだろうか。

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2023年02月05日

第3101夜:お店が発表する不人気メニュー【会津若松(福島)】

 凄い氷雨。郡山からバスで会津若松・神明通り商店街に14時半過ぎ着。隣接する定宿にチェックインできるのは15時。昼メシがまだゆえ、ラーメンを啜りたい。可能であれば喜多方を。

 商店街アーケードを超えてちょっとだけ歩いたところにラーメン店があったのを思い出す。何度か前を通ったことがある。しかし、14時半に開いているかだろうか。激しい氷雨ゆえ、ずぶぬれなのに入れなかったときのショックは計り知れない。

 迷ったら、GO。座右の銘に従い向かう。数カ月ぶりに履いた革靴もびしょ濡れに。店が見えた…。暖簾が出ている。「営業中」の札が掛かっている。思わずガッツポーズ。店内に飛び込む。

 大将と女将さんが切り盛りしている様子。店内は誰もいない。もしかして昼休憩のタイミング…?どうぞ〜と中へ通された。安堵感で心が満ちる。

 水と漬物(胡瓜)が運ばれてきた。酒を頼んでいないのに、嬉しいサービスである。

 メニューを観る。かなり豊富である。小さな字でびっしり。老眼鏡を取り出すのが面倒。

 最初に視界に入った6種類990円均一のセットメニューがあった。中でもAセットは「当店自慢の組合せで超お得 当店一押し」とある。構成は4種類のラーメン(会津醤油・喜多方・味噌・塩)から一つ、後は餃子2ヶにミニチャーハン。

 初めての店では店の一押しに従うことは天地開闢以来の理。ラーメンは、喜多方だ。

 水を飲んでいると、テーブルにPOPがあった。会津ラーメンと喜多方ラーメンの違いが詳細に記されている。やっぱり違うのか。

 再度メニューを熟読。麺類だけで30種類ぐらいあった。餃子も焼き方で5種類、他の単品も10種類は超えている。すべてのメニューに説明書きがある。6種類のセットの中に、学生限定の特別メニューも。学生を応援するお店はこれまでの経験上、絶対にハズレがない。

 何より驚かされたのは、すべてのメニューに「人気度」が★の数で記されている。こんなのは初めて観た。私が頼んだセットは★が6つの最高クラス。気になって目を通す。5つ星もあるが、リアルに3つ星、2つ星も。そして、星が無いメニューがあった。

 お店が発表する人気ゼロメニューは「ミルクラーメン」「餡かけチャーハン」。ちなみにミルクラーメンの説明は「牛乳需要促進」。SDGs過ぎて笑ってしまった。人気ナンバー3ぐらいまではお店が公表することあれど、人気のない商品を公表しているメニューやポップなど未経験。

 全く飽きさせないメニューに夢中になっていると、ブツ降臨。ラーメン、焼飯、餃子。この3種が同じタイミングで出来立てが登場することにも凄い技術と年季である。

 喜多方、たっぷりである。焼豚も大きくて分厚い。胡椒パラリ、まずはスープ……。目を細める。旨い。これぞ、喜多方。麺もつるつるのモチモチ。焼豚も噛みしめるほどに味わい深い。

 途中、餃子を挟む。1ヶ目は醤油とラー油で。2ヶ目はそれに酢を追い足し。カリっとジューシー。旨い。この店はラーメンと餃子がウリのようだ。

 麺を啜り終えた。残ったスープをおともに、チャーハン。これが泣ける旨さ。チャーハン単品大盛りで勝負したい絶佳っぷり。夢中で喰い終える。スープを飲み干す。夢心地である。

 水を飲みながら営業時間を再度確認する。昼の部は15時半までで、15時がラストオーダー。喰い終えた時間は14時55分。ギリギリだった。

 究極のメニューを発見した。「会津醤油ラーメンと喜多方ラーメンの食べ比べセット」。990円。次回は絶対にこれを注文する所存。そのためには、14時半までに絶対に神明通り商店街へ到着できるスケジュールをくみ上げねばならない。

 その夜は神明通り堂平理事長とサシ呑み。呑みながらいろんな話に改めて驚愕させられた翌朝。この日は神戸に戻るだけ。ホテルチェックアウトは10時。

 昨昼感動した<関さん>は11時半オープン。どこか喫茶店で1時間半ほどPC猿打し、会津醤油と喜多方を食べ比べるか。

 旨し店、美味しラーメンとの出会いは一期一会。会津には今後も1年半にわたり月イチペースで足を運ぶゆえ、機会はあるだろう。しかし、いつ隕石が衝突するか分からない…。

 しかし、二日連続では感動が薄れるのではないか。果報は寝て待て。丸坊主の後ろ髪を惹かれながら、私は神明通り商店街から郡山へ向かうバスに乗り込んだ。

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神明通り商店街からすぐの超名店。

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衝撃のメニュー、その1。

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衝撃のメニュー、その2。

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1番人気。

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その日の夜、その1。

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その日の夜、その2。

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