2026年06月16日

第3945夜:御座敷終電列車【井原(岡山)】

 秘密基地。井原町商店街に2025927日爆誕した。物件オーナー様、市役所様等のご理解ご支援を受け基地を立ち上げたのが「ともつく会」。爆誕から1か月後、秘密基地で秘密会議を決行した。詳細は書けないが、基地のポテンシャルに度肝抜かれた。

 秘密基地は井原駅から徒歩2025分に位置する。井原鉄道清音駅から井原駅まで約40分。片道840円である。両替してちょうどの現金と整理券を下車時に車掌さんに手渡そうとしたら、不足しているという。エッ…?料金改定で1010円に。

 地方の3セク鉄道は貴重な足であり、沿線住民で守り続けねばならぬ財産。ヨソモノの私も十二分に理解しているつもりだったが、250円の値上がりに冷や汗。せめて10円安ければ。

 井原駅から秘密基地前の道中に食品スーパーが屹立している。時間に余裕があったのでスーパーでチーズ揚げ、稲荷寿司、のり塩ピーナッツ、そして半額だった馬刺を購入。秘密基地ミッションを終えて宿の岡山着は23時半を回る。呑みに行くのも面倒故、ホテル晩酌の肴に。

 秘密会議終了後、駅までブラブラ歩く。ただ、駅で30分待たねばならない。お店で時間をつぶす余裕はない。10月下旬とはいえ、寒い。スマホで気温を確認したら一桁だった。

 道中にコンビニ(Lーソン)へ。カップ麺でも啜ろうか。腹も減った、とにかく寒い。そんな気分で店内を物色していると、酒コーナーに岡山の地カップ酒(新見市)を見つけた。しかもレンジで温め可能タイプ。一応、いつものクセで冷たい缶チューハイも購入。

 レンジと対峙。アルミふたを外す。カップ表示には500Wで60秒とある。コンビニのレンジは1500W。計算に自信ないが20秒なら同じか。20秒だけ温めると、ちょうど良い燗具合に。

 コンビニの前に灰皿がある。煙草に火をつけ、熱燗を啜る。胃の腑から温まる。最高に旨い熱燗シチュエーションかもしれない。もしカップ麺なら、カップヌードルの醤油味が屋外の寒空に好適。箸でなくフォークで啜ると味わいが増しそうである。

 料金改定に合わせたのか、清音方面の終電が7分ほど早くなった。誰もいないホームに佇み、22時ジャストに入線。井原鉄道は個性的な車両を数多く運行させている。

 美術館列車か、武将列車か、星空列車か、子供の絵画展示列車か、何もないノーマルか…。度肝抜かれた。超お座敷列車だった。豪華なテーブル付きの内装。居酒屋の個室っぽい。しかもガラガラ。これなら値上がりプラス250円の価値以上。

 馬刺はさすがにヤリすぎなのでチーズ揚げと稲荷寿司で缶チューハイをカシュッ。ペットボトルに入れ替えた赤ワインで海苔塩ピーナッツを満喫する至福の異世界異空間な40分。

 22時40分過ぎに清音駅到着。寒い。いつものことながらホームは誰もいない。寒さをよける場所もない。私の他に立っているのは、自販機だけ。

 終電が早まった分、清音駅にも早く着く。しかしJRダイヤはそのままなので待ち時間が増えただけ。岡山着時間は変わらない。むしろ、移動時間としては増えた。

 赤ワインチビチビでも寒い。ホットの缶コーヒーを買おう。ポタージュでもいいや。いっそ、ぜんざいでもいいや。熱ければ。

 自販機へ。すべて掛け値なしに「冷たい(コールド)」だった。

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ともつく会の秘密基地(ともきち)。

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暖を取る。

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終電入線。

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異世界?

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夢?

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ヤるしかない。

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喰うしかない。

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吞むしかない。

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清音駅ホームの惨劇。

posted by machi at 06:43| Comment(0) | 岡山県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年06月15日

第3944夜:商人十面相【岡山(岡山)】

 K人二十面相。E戸川乱歩先生が生み出した名探偵A智小五郎最大最強のライバルであり、日本史上屈指のピカレスクヒーローである。ただし実在した二十一面相は日本史上屈指の犯罪者。二十一面相はせいぜい卑劣犯との二面相だろうが、二十面相はその名の通り変装の名人。百面相にしてしまうと単なる比喩に陥るが、二十という数字に妙なリアル感がある。

 巷間には様々な役職を兼務されている御仁が数多くおられる。私はせいぜい二から三面相。商店街系まちづくり業界において数多くの「顔()」を持つ男を私は数人存じ上げている。

 その中でも中国地方屈指なのが協同組合連合会岡山市表町商店街連盟のY部理事。その肩書名刺の裏には10ヶの兼務役職が記載されている。

 ある秋の正午。「商人十面相」であるY部氏が表町商店街で営む<ソバラ屋>へ。岡山市内で最も老舗(200年?)であるウン代目当主を加えたら十一面相になる。超多忙なY部氏に私はアブラを売るためだけに、予定より5時間早く岡山入りした。

 新幹線改札内は外国人旅行者で溢れかえっている。駅構内の国籍を問わず老若男女で大賑わい。ブラブラ歩いて表町商店街へ。数年ぶりか。複数個所で巨大工事が進み勢いを感じる。

 無印良品は1か所ド〜ンでなく複数店舗で業種ごとに展開。新たに楽器専門店や絵本中心のセレクトブックショップもそれぞれ複数展開していた。新たな取組にも様々にチャレンジされている。もともとあった多様な個性にますます磨きが掛かっている。「正しい日本の商店街」が晴れの国・備前岡山には存在している。

 商人十面相(Y部氏)は私のダラダラまとまらないウダ話を根気よく笑顔で聴いて下さり、的確なアドバイスやご意見を下賜して下さる。その間も電話やY部氏と話をしたい高齢男性客などひっきりなし。10以上ある顔を強引に集約し「商人の鏡」という尊称が最も相応しい。

 お昼休憩のパートさんが戻られたので、氏と二人で昼メシへ。氏が狙っていたお店は1軒が定休日、もう一軒が長蛇の列。私はヒマなので何時間でも待てるが、超多忙な商人十面相は午後からも予定がびっしりらしい。とても氏は並んでいられない。

 氏が向かったのはアーケード下にある<誠悠堂>。老舗ハンコ屋みたいな屋号だが、かなりおしゃれなラーメン店だった。氏は期間限定の味噌を、私は肉玉そば醤油をさらに肉増しに。

 啜り終えて<ソバラ屋>に戻り、再び私のウダグダ話。あっという間にY部氏が私に付き合える時間が終了。帰り際に、自分の眼と緩み切った空気頭にカツを入れるべく目覚まし時計を<ソバラ屋>で購入。愛用していた餃子の王将目覚まし時計が狂ったまま正気に戻らず、単なる餃子型オブジェと化してしまったからである。

 本稿を「十面相」としたが、掛け値なしに「二十面相」かもしれない。この漢、無欠の人格者なのに驚くほど高く飛ぶ。平成末期に氏と知り合えた事実は、怪盗垂涎のお宝である。

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割烹のごとき店構えと白暖簾。

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チャーシュー追加。

posted by machi at 07:19| Comment(0) | 岡山県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年05月03日

第3913夜:トモツク会の秘密基地【井原(岡山)】

 トモキチ。井原町商店街と地域の未来を共に創る会(トモツク会)の‘秘密基地’の名称(屋号)である。秘密基地ではあるが、駄菓子屋として思いっきり地域や全世界に開放する。

 2025年9月27日グランドオープンの3日前、18時からプレオープンが決行された。私はプレにお邪魔した。

 17時半になると日が沈みこんでくる。逢魔が時に妖しく煌めく幽玄極まる4つの提灯。トモツク会メンバーやその応援団、市役所の皆さまが集結していた。看板を設置し拍手万来。

 秘密基地(サードフレイス)ミッションが始まったのはプレオープンの1年2カ月前。その時から私は月1回ペースで井原を訪ねた。

 トモツク会は商店主も加盟しているが、主婦や高校生、自治会員、他市の井原ファンなど多様なメンバーで構成。圧倒的な女性パワーがビンビンである。井原町を愛し行動力溢れる面々トモツクを引っ張るのは若き男性リーダーM上氏。今後40年に渡って井原町を牽引することは間違いのない未来である。

 井原は「デニムの聖地」でもある。暖簾やスタッフエプロンのデニムが実に決まっている。この日の販売スタッフは背の高いイケメン高校生と笑顔のステキな妙齢の女性たち。高校生も遠慮することなく見事なレジ業務。実に頼もしい。

 駄菓子のラインナップを眺める。この日の時点で私は51歳。40年前、いくつも近所に「駄菓子屋」があり、50円で楽しんでいた。100円使えるヤツはかなりのブルジョワ。それからすっかり呑んだくれダメオヤジになり下がり、駄菓子は場末スナックでたまに出されるチャームとしてツマむ程度に。

 うまい棒が15円だった。40年前は10円だったか。5割の値上げとなると一般的な相場観だが、実質5円しか寝上がっていない。他の駄菓子も20〜40円程度。値上げ著しい令和時代、駄菓子価格上昇率の据え置き感が凄まじい。いつまでも子供の、安酒をたしなむオヤジ(私)たちの強い味方のままだ。

 私もカゴを手にし、駄菓子を買うことに。ただし、酒のサカナになるモノを。最強無双「ビッグカツ」が無かったので、私の選んラインアップは以下。帰路の井原鉄道はいつもガラガラかつ4人掛け。途中で缶ビールを買って車内のツマミにする作戦である。

・ポテトフライ(40円)

・ジャッキーカルパス(12円)

・うまい棒明太味(15円)

・さくら大根(85円)

 ポテトフライは子供の頃知らなかった。最強に旨すぎる駄菓子である。カルパスはサラミ風のオトナ味。うまい棒の安定感は言わずもがな。さくら大根は栃木県佐野市のメーカーの作品。分厚い2切入り。駄菓子というより、もはや総菜の領域である。

 発車ギリギリに井原駅着。切符を買って電車に乗り込む…。まさかの横一列シート。ガラガラのはずが思ったより乗客がおられる。恥ずかしいが、ビールが冷えてしまう。思い切ってカシュっと開けた。駄菓子を封切る蛮勇は持てなかった。

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プレオープンに向けて最後の準備中。

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令和と思えぬ雰囲気。

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レジ台もレトロに工夫。

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いざ、プレオープン。

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子どもも大人も殺到。

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レジの訓練。

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期待しています。

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私の戦利品。

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お待ちしています(毎週水曜14:00〜17:00)。

posted by machi at 08:45| Comment(0) | 岡山県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする