2021年04月03日

第2656夜:違和感の正体【岡山(岡山)】

 商店街空き店舗総合支援パッケージ事業。コロナ禍ゆえ当初よりスケジュールを1年後ろ倒しにしつつも着実に計画づくりを進め、2020年4月以降(コロナ禍以降)も退店数より新規出店者数が上回っている商店街がある。備前岡山最大最強商店街・表町商店街である。

 晩秋の土曜の21時半過ぎ、表町商店街の旦那衆と商店街内のラーメン居酒屋<桃太郎商店>へ向かった。コロナ以降、岡山入りが月1回から3カ月に1回になり、私も久々の突撃である。

 店頭におでん屋台が出現。3人ほどが呑んでいた。若い女性アルバイトが頑張って屋台部分を切盛りしている。ラーメン屋だか居酒屋メニューも大充実である。

 蛸の唐揚、手羽唐、ネギチャーシュー……。ハイボールが進み過ぎるのでメガハイの切り替える。グツグツ煮込まれたおでんの盛合せも味がよく染みて旨い。

 店頭のおでん屋台から見繕ってくれたのだろうか。煙草を吸いに外に出た際に、女性バイトちゃんの背中越しに「寒いのにお疲れさま」と声をかけた。……。無反応。ガン無視。

 一瞬の切なさの後、違和感を感じた。あまりにも微動だにしない。

 前に回り込んだ。……。マネキンだった。マスクしているから余計にリアル。妙に憂いを帯びた表情をしている。お店の看板娘らしいが、賛否両論らしい。

 Y部氏がラーメンを注文した。私はメガハイ数杯とおでんや揚物でかなり満腹気味。ラーメンは余裕でスルーするも、一抹のうらやましさも。

 24時前にお開き。ホテルに戻る道すがら<Cイン>の灯りがついていた。この店には外出自粛宣言発令直前に独りで飛び込んで以来。キープのラフロイグは流されず生きているだろうか。

 店内はキレイな女性が一人だけ。ママと女子会状態で呑んでいる。ラフロイグは残っていた。ママも私のことを覚えてくれていた。

 ママと女性の会話が自然と聞こえてくる。……。ふと、違和感を感じた。ひっかかるワードがあった。「〇〇〇ちゃん」。

 ……。たしか、最後にこの店に訪れた際、店内ガラガラなのに私の隣に座り、喧嘩した彼女に電話するかどうかウジウジ悩みながらもひたすら大声でママや私に大声で恋を語っていたオッサンが「O〇〇ちゃん」ではなかったか…。

 そのことに触れると、その女性はその時の会話に出ていた彼女だった。今もお付き合いされているという。違和感の正体が分かった。私もよく覚えていたものである。

 ラフロイグ2杯呑むと、ようやく小腹が空いてきた。Y部氏が1時間ほど前に啜っていたラーメンを思い出す。30分で切り上げて中央町エリアへ。3連休の初日ゆえか、深夜1時ごろだが人出も多く、タクシーも多い。しかし平日は厳しいという。

 <Y富士>は実食済ゆえ他店にチャレンジ。最初に視界に入った店と決めた。すぐに<麺T郎>という巨大看板が。<桃太郎>からCインを挟んで<M太郎>。日本昔話みたいな気分である。

 店内は酔客や呑み屋のオネエチャン方でほぼ満席。営業時間は夜から明け方。夜しか開いていないラーメン屋に(あまり)外れナシ。客層も期待大だ。お客でひっきりなし。観光客風はゼロ。来店客の注文や足取りに迷いが感じられない。

 イチオシっぽい「みそラーメン」にチャーシュー追加。ぼんやり水を飲んでいると、ブツ降臨。

 眩しい。まずはスープ。……。札幌進化系ほど飛んでいないが、十分に重層的で奥深い。麺とのカラミも良い。チャーシューはバラ。私はロースが好みだけれど、これは完全に好みの差。

 天晴な仕上がりである。麺1本、汁1滴残さない桃太郎啜。冷える夜の酒の〆に無双。深夜のラーメンに違和感なし。背徳感はあるけれど。

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ネギチャーシュー。

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絶品の手羽唐。

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おでんが染みる。

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表町商店街の旦那衆と。いつもの呑みメンバー。座り位置も毎回固定。

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メガハイをガンガン。

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違和感の正体。

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ラフロイグをロックで。

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強そうな店構え。

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違和感ではなく、背徳感。
posted by machi at 07:48| Comment(0) | 岡山県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月02日

第2655夜:第三のカツ丼【岡山(岡山)】(後編)

 ミニサイズとはいえ、デミグラスソースたっぷり。カツが見えぬほど。付け合わせの生キャベツは余計だが、まずはカツを一口。……。洋食屋さんの味である。

 一般的な煮込み玉子とじかつ丼、会津若松や敦賀のソースカツ丼、新潟のタレカツ丼などご当地かつ丼に挑んできた。これはどれとも違う。しいて言えば食べた記憶ないが加古川名物「かつめし」に限りなく近い。というより一緒。丼か皿かの違いである。

 ワシワシと喰い進める。このサイズなら麺類との付け合わせに抜群。デミカツ丼専門店はあるのかどうかわからぬが、「デミカツ丼」に出会うという新たな旅の道しるべが生まれた。

 翌昼。同じ「さんすて岡山」へ。昨昼は2階。今昼は1階を物色。

 <讃岐の男うどん>という店のショーケースに「デミカツ丼」があった。讃岐うどんは男かどうかはともかく瀬戸内を挟んだ香川のソウルフード。ここは岡山なので讃岐うどんは特別啜りたいわけではなかったが、名物のデミカツ丼とはしっかりと対峙したい。

 デミを頼んだ後、メニューをボンヤリ鑑賞。当たり前だがうどん系充実。ノーマルなカツ丼も魅力的なビジュアルだ。うな丼(小うどん付)1,300円(たぶん税抜)も男気価格である。

 左隣の男のカレーうどんが運ばれてきた。洗面器サイズである。右隣の女性2人組も洗面器サイズを軽く完食されている。

 ブツ降臨。小うどん付だった。生卵の黄身が眩しい。昨昼のミニデミカツ丼に卵はなかった。しかし、どのタイミングでつぶせばよいか分からない。

 まずは小うどんの出汁。……。安定の味である。うどん出汁を啜るとき、日本中フラフラしている私だがDNAレベルでは西日本人であることを痛感。薄口醤油と昆布だしが産湯である。

 デミカツにかぶりつく。……。旨し。デミグラスソースの味の違いは私にはよくわからないが、自家製のソースならなお嬉しい。しかし、生キャベツの処理に戸惑う。食べにくい。

 とりあえず一気に野菜を喰って「無かったこと」にした。ようやく落ち着きが生まれた。

 ワシワシ食べ進める。コシの強い讃岐うどんを啜りながら、ワシワシ食べ進める。いつ黄身をつぶそうかとグズグズしていたら、いつの間にか割れていた。

 デミカツを絡める。……。思わず笑みが漏れた。何とも下品だがコクのあるマイルドさ。トロントロンな気分。魔性の味である。ここまで壮絶に相性が良いと、修羅の道しか残されていない。

 あっという間に滅失。小うどんで満足感がさらに増している。この店のデミカツ丼にハマったが、他の店のも試してみたい。次回訪問は約4か月後。どの店に我が羅針盤を向けようか。

 ド定番の玉子とじ煮込み系カツ丼、エッジの効いたソース系カツ丼に続く、第三の刺客。カツ丼を喰えなくなったら、オトコとして終焉を意味する。前述のタレカツ丼のごとき未だ見ぬご当地カツ丼と対峙すれば、迷わず召還するオヤジであり続けたいものである。

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力強い店名。

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魔性。
posted by machi at 10:39| Comment(0) | 岡山県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月01日

第2654夜:第三のカツ丼【岡山(岡山)】(前編)

 デミカツ丼。デミグラスソースをカツにぶっかけた丼である。岡山市B級ご当地料理らしい。

 岡山名物といえば私は真っ先に「ママカリ」を思い浮かべる。続いて「桃(太郎)」「きびだんご」あたりか。「マスカット」は球場名として認識している。

 コロナ禍の前年から岡山と御縁が本格的になった。私が一応拠点を構える神戸市(兵庫県)とはお隣なのだが、近畿地方と中国地方というだけでかなり異なっている。岡山は関西弁というより広島弁。岡山は比較的タイガースファンが多いことぐらいが関西っぽさを幾分感じさせる。

 岡山に定期的に足を運ぶようになり、黄ニラ、キムラヤのパンなども名物と知った。……。えびめしというソース味のピラフのような駅弁も食したことはある。

 日本全国フラフラ徘徊している私は、夜はほぼその街の皆さまと呑み会が。店選びもメニューも同行氏たちにお任せだが、昼はほぼ独り。タイミングさえあえば、ご当地名物で勝負したい。

 この十数年、ネットで検索すればいくらでも情報が得られる。私はたいてい「〇〇駅 ラーメン」と検索。ラーメンが基本で、たまにカツ丼が絡む。

 岡山独特のラーメンはあまりピンとこない。検索するといくらでも店が出てくるが、あまり統一感はない。ゆえにあまり店選びに固執せず、駅から、ミッション先から、ホテルから近い店を必然的に選ぶようになる。

 11月とは思えぬ蒸し暑さな三連休初日で大いに賑わう土曜の遅い岡山駅の午後。エキナカショッピングモール内の<麺屋T>へ。一番近いラーメン屋だった。ただそれだけの理由である。

 白が基調の外観はお洒落でクールでcafe風。決して普段私のようなオヤジが近寄らないタイプの店構えである。店内の客もほとんどが若い女性である。

 再度の店選びも億劫。ぼんやりと飛び込み、入口から一番近いカウンター席に陣取る。

 メニューを開く。イチオシっぽいのが豚骨。続いて醤油、塩。私は北九州から岡山入りしたのでわざわざ豚骨を啜ろうと思わない。どれも900円弱。かなりの高値だ。

 店選びを誤ったか……。その3品の下に「岡山名物 黄ニララーメン」があった。

 これである。値段は990円とチャーシューメン級だが、黄ニラは一度喰ってみたかった。ニラはラーメンに合う。そして、もう一つの岡山名物が。「デミカツ丼」。880円だが、ミニサイズ(385円)があった。ミニサイズもセットで召還。これで岡山名物そろい踏み。贅沢な午後になった。

 ぼんやりしていると、2大スター降臨。まずはラーメン。……。ニラの香りが素晴らしい。スープはあっさり鶏ガラだけどなかなかに重層的。私の好きなタイプの鶏ガラ醤油である。ニラの風味を活かすなら、醤油か塩なのだろう。麺が伸びぬうちに一気に桃太郎啜。

 黄ニラは写真よりもかなり少なめだが、普通のニラほどエグミはなく柔らかい気も。チャーシュー、卵をアクセントに啜り切る。残ったスープを汁物に、ミニデミカツ丼に挑む。〔次夜後編〕

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オヤジには入りにくいオシャレな外観と内装。

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黄ニララーメンとミニデミカツ丼のセット。
posted by machi at 11:23| Comment(0) | 岡山県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする