2017年07月20日

第1745夜:熱い兄貴たちのサンライズキッス【八戸(青森)】

 誇屋。八戸日本酒世界の東の横綱・八鶴様が直営する大正時代の建築物を活用したロマンあふれる料理店である。畳の上のテーブル&イスに文明開化の香りを感じさせる。

 蔵元オーナー差し入れの限定酒をガバガバやりながら、絶品コース料理に舌鼓。ささみにしゃぶしゃぶは生での味わえる逸品だが、さっと加熱することで歯ごたえと旨みが凝縮する。

 八戸には平均して月1回ほど訪れている気がするが、来るたびに新しい発見と驚きがある。特に恒例の懇親会席上で毎回驚愕の事実を伝えられる。

 八戸周辺は屈指のブロイラー養鶏地域でもある。また、超プレミアがつきそうな少量生産の八戸ワインプロジェクトも進行中であるらしい。

 本州最東端といえば、岩手県宮古市。宮古の浄土ヶ浜は三陸どころか日本屈指の初日の出ご来光の地。ところが八戸にも360度ではないが270度オーシャンビューのご来光スポットが存在するという。

 私も酔ってウル覚えだが、街なかの至る所に「熱い兄貴集まれ!」というニュアンスの張り紙が現れたという。熱い兄貴。濃厚男汁と薔薇族的香りがプンプン漂ってくる字面である。ちなみにその張り紙には日時も集合場所も書かれていなかったらしい。

 270度のオーシャンビューでは、1か所のポイントで会場のサンライズ&サンセットを観ることができるそうだ。これはかなりスゴイことかもしれない。

 サンセットと同時にカップルがキスをすると、願いが叶うか何かのいいことがあるらしい。しかし、サンライズキッスはあまり現実的でないという。何故なら、早朝過ぎて女性のお化粧が間に合わないからだそうだ。また、サンライズキッスが実現しても、あまりにも早朝すぎてこの後の行動に支障がきたすことも広まらない理由かもしれない。

 では、熱い兄貴たちを集めたらどうだろうか。基本的に男だからそもそも特別な方を除けば化粧に時間はかからないはず。爽やかな朝の海岸で、熱い兄貴たちが集って日の出とともにキス。……。面白いことは面白いが、悪夢のような光景になることも否定できない。

 こんな話で盛り上がった後、我が定宿「八戸ワシントンホテル」H本社長と美女で溢れる八戸屈指の高級スナック<ターコ●ズブルー>へ。この店の内装というか、カウンターの使い方がかなりユニーク。

 そして3軒目は定員5人の超絶妖艶美人ママのクラブ<●坂>へ。この店の内装も極上中の極上。夜中1時半まで話し込む。

 H本社長はかなり熱い兄貴である。しかし、兄貴は男性より女性の方を好まれているはず。熱い兄貴とハシゴする、美女だらけの花園。私は熱い兄貴たちも好きだが、ステキな美女の方がもっと大好きである。

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熱いアニキたちかもしれない。

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鶏のしゃぶしゃぶ。

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最後は<A坂>で。
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2017年04月19日

第1683夜:みんな「なかよし」【八戸(青森)】

 なかよし。幼年向けの雑誌でも、人間の名字でもない。1980年に八戸市長賞を受賞した(らしい)珍味である。では、何と何が仲良しなのか。「チーズ」と「いか」である。

 北東北屈指の大都会・青森県八戸市の中心街に2015年冬からほぼ月1回ペースで通っている。その間、南国唐揚や八戸鯖など様々な店で八戸グルメを堪能し、地酒やせんべい汁などの土産を捕獲してきた。かなり八戸のディープな情報は知り得たつもりだった。

 八戸に通い出して1年が経過したある夕方。八戸は飛びっきりの観光地というわけではない。中心街のビジョンやコンセプト策定過程において、私は敢えて問うた。八戸最強の土産物は何か。

 十数人おられた出席者はほぼ全員異口同音に同じ答えを発した。「なかよし!」。土産として他地区へ持参するだけでなく、自家消費することも頻繁らしい。

 なかよし?見たことも聞いたこともない。老若男女含めて八戸最強のソウルフードであるという。土産物売場だけでなく八戸市内のコンビニでも取り扱っているらしいが、これまで視界に入ってきたことはなかった。

 その夜。恒例の懇親会でワシントンホテルH本社長が私のために「なかよし」をわざわざ途中のコンビニに発ち寄って持ち込んで下さった。珍味定番の「チーズ鱈」とも異なるらしい。

 さっそく試す。……。いか特有の歯ごたえの後、濃厚なチーズが後を追う。口の中は混然一体。確かにありそうでなかった食感と味である。ネーミングも秀逸だ。

 これまで幾度となく八戸市内のスナックに足を運んだが、「なかよし」がお通しとして登場したことはなかったはず。理由を聞くと、実に明快な答えが返ってきた。「値段が高いから」だ。

 以降、コンビニや八戸駅の土産物売場や売店で思いっきり「なかよし」が視界に入ってくるようになった。今まで気づかなかったが、思いっきり前面で展開されていた。値段は高額とはいえしれている。あまり嵩張らず重くない。八戸らしさもにじみ出ている素晴らしい逸品である。

 「なかよし」と邂逅してから1か月半後。八戸中心街の旦那女将衆と洒落たイタリアン系の店で1次会を終え、2次会の焼鳥屋へ。ガンガン喰って呑む。

 3次会は私に「なかよし」の世界をご教授いただいたワシントンホテルH本社長と2人で超絶妖艶美人ママの定員5人クラブへ。ウィスキーを痛飲し、ホテルに戻ろうと屋台村「みろく横丁」を抜けようとすると、横丁最強のラーメン店<味のめん匠>さんのカウンターに2次会一緒だった商店街メンバーがズラリとカウンターに。店のオーナーも一緒だ。

 私はかなり泥酔気味だったが、店に飛び込んで4次会に合流した。ちなみにそのメンバーの3次会は焼肉だったらしい。スケールに圧倒されつつ、カップ酒を飲み、啜る。八戸中心街の旦那女将衆は皆さん大の「なかよし」である。

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八戸のソウルフード(らしい)。

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コンビニにも。

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駅の売店(八戸駅新幹線ホーム)では猛プッシュ。
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2017年03月16日

第1660夜:深夜の夢の台所【八戸(青森)】(後編)

 全員で色んなものを注文する。私は看板にあった「ハンバーガー」を注文。しかし、店内はどう見ても年配のママが一人。捌けるのだろうか?深夜12時を回っているはずだ。

 ところがママは嫌そうな顔一つせず、というより最初からシブい表情のまま全く崩さずにオーダーを書き留めていく。

 ビールを呑みながら談笑していると、一気に料理が10品ほど運ばれてきた。どれもボリューム満点である。
私は目の前のハンバーグを観て口が半開きに。めちゃくちゃデカい。かぶりつく。……。ハンバーグは何と焼き立て。レタスもシャキシャキ。抜群に旨い。ペロリと平らげてしまった。

 「エーグサンド」をつまんでみる。かなりのボリュームである。齧りつく。……。旨い。たまごの焼き加減とマヨの辛み具合も見事。パンもトーストされて香ばしい。

 同行氏の一人が忙しそうにしているママに「このパン、おいしいね〜。どこのパン?」。ママは「コンビニ」と明快に一言。思わず笑ってしまった。

 皆さんもガンガン喰っている。気になる「ハムエーグ」も2玉で、パスタ付。冷し中華、お茶漬…。同行氏たちは私も含め1軒目で蕎麦シメしたはずだが、ガンガン腹に入れている。

 私は一服がてらカウンターへ。ママと少し話す。創業50年を超えているという。しかも明け方4時まで開いているそうだ。ママはおいくつなのだろうか。

 かなり満腹だ。煙草休憩していると、誰かがラーメンを頼んだ。え?まだ食うのか?ところが運ばれてきたブツのビジュアルが今や絶滅危惧種に指定されそうな透き通った鶏ガラ醤油、焼豚、刻み葱、メンマという正統派。

 私もこの店でハンバーガー、エーグサンド、ハムエーグを腹に入れたばかりなのに、思わずラーメンを注文してしまう。看板にあった`ラーメン ハンバーガー’を制覇したことになる。

 出てきたブツは古風で可憐で奥ゆかしさすら感じさせる。しかし焼豚の大きさに恥じらいの中の大胆さが垣間見えてセクシーだ。

 啜る。……。期待通りの正統派。鶏ガラスープが最高に旨い。二日酔いの翌昼は煮干し系スープが嬉しいが、神戸人の私にとって呑んだシメは鶏ガラ醤油スープが最も相性が良い。

 まさに夢のようなスナック風呑みシメ屋。何屋と定義したらよいのか分類不能な屹立ぶり。夢見心地で麺1本、スープ1滴残さず啜りあげた。朝目覚めた時、火のついた鉄球が胃袋で暴れているような胃もたれぶりに、昨夜は夢で無かったことに気付かされたけれど。

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巨大ハンバーガー。たしかたったの300円。

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エーグサンドも絶品。

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ハムエッグ大好き。

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呑みシメの正統派。食べ過ぎだけど。

posted by machi at 07:52| Comment(0) | 青森県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする