「やっぱり中心街」。八戸市内中心部12街区(12商店街)で約2年間にわたり策定した活性化コンセプトにおけるキャッチコピーである。観光客ではなく八戸市民および圏域住民を対象としたコピーであり、詳細は割愛するが実に秀逸である。また、12街区それぞれのコンセプト(キャッチコピー)も策定することができた。
私はこのコンセプトづくりを2015年冬からお手伝いさせていただくことになった。それから2018年2月まで頻度にばらつきはあるものの平均月1回ペースで八戸に訪れ、ミッション後の飲み会や翌日の買物、二日酔いを蹴散らす八戸ラーメンなどを満喫してきた。特に呑み会は毎回12街区それぞれの呑み屋に突撃するという凝った手法だった。
2018年2月下旬、2年以上に及ぶ我が八戸ミッションが終了した。何となくだがやりきった感もあり、感無量である。
終了後、金剛ビル<丹念>にて16人で打ち上げ懇親会。八戸二大酒造メーカーの東の横綱「八鶴(八戸酒類)」社長持参の日本酒も落涙の旨さ。遠慮せずガバガバ鯨飲。
新たに発売されすでに品薄プレミア状態の「八戸ワイン」も試飲させていただく。日本中にある盆百のご当地ワインとは一線を引く見事さ。私の中のご当地ワイン3強は「池田」「富良野」、そして「八戸」になった。
料理もオーナーO久保氏の気合が感じられる絶品創作懐石のオンパレード。冷菜盛合せ、刺身、味噌ポトフ、鯖寿し、トマト茶碗蒸し、天ぷら、つけ麺……。万華鏡である。
2軒目は同行親分たちの同級生が営むスナック。そしてラストは定員5人イチゲン不可超絶妖艶美人ママのクラブへ。24時閉店なのに24時過ぎに定員越えの6人で押しかけ。深夜2時頃まで。ママに多謝。
ド二日酔いの翌朝。我が定宿ホテル(ワシントン)絶品の朝食をスルーすると朝食券を「八戸せんべい汁」と交換していただける。それを受け取りチェックアウトしていると、オーナーのH本氏ともばったり。H本氏はコンセプト策定の責任者。私は2年間本当にお世話になった。さらなるオミヤにせんべい汁以上のソウルフード「なかよし」を頂いてしまう。多謝。
八戸は中心市街地に2軒の百貨店(三春屋・さくら野)がツインタワーを形成している地方都市としては稀有な地。中でも<三春屋>3階のカンタベリコーナーは専門店以上の充実ぶり。しかも常に半数の商品が少し季節落ちとはいえ3割〜5割引である。
私は特殊体形なのでラガーマンご用達のカンタベリがフィットする。そして、訪れるたびに業者のごとく買いこんでしまう。最後の昼もコート、Yシャツ2枚、長そでシャツ購入。超絶に嵩張るが笑みが止まらない。
我が八戸の有終は<味のめん匠>で飾る。鬼ニボこってり(濃厚煮干し)大盛にチャーシューを別途追加。二日酔いの食欲減退はどこへやら。中毒性高すぎる絶品。濁っていないクリアな濃厚煮干。私の知る限り、八戸と宮古でしか味わえない至極の逸品である。
腹ごなししながらブラブラ歩いて本八戸駅へ。各店にユーモラスな「つぶやき」が貼られている。私は八戸観光に欠かせない八食センターも種差海岸も訪れる機会はなかったが、中心街で大満足。「やっぱり中心街」である。
それから1か月後、八戸で捕獲したカンタベリのYシャツ(LLサイズ)を着込んだ。……。ボタンが閉まらない。……。2年間でたっぷりの想い出と素晴らしい仲間たちを得ただけでなく、脂肪もさらにたっぷりと得たようである。
すでに幻化していた発売間もなかった八戸ワイン。
2軒目のスナックにて。
最後はやっぱりココです。
鬼にぼコッテリ、最高。3か月以上啜っていないので中毒症状気味。
2018年06月03日
2018年02月08日
第1883夜:鯖と煮干しを追いかけて【八戸(青森)】
「絶対に振らないでください」。恐怖の但し書きステッカーがたすき掛けされていたのが、八戸酒類のご当主が八戸中心商店街連絡協議会コンセプト形成委員会忘年会にて<酒菜屋>に持ち込まれた「三戸のどんべり」である。
刺身も小鉢もあんこう鍋も旨い。生ビールも染み込むが、シュワシュワとした発泡感が最高に旨しなにごり酒のピッチが上がる。三戸のどんべり、最高である。
2軒目は市の石H氏&会議所K井氏と2週間前にオープンしたらしい<だいつ>という炉端屋へ。最先端と炉端の伝統が絶妙に共存したセンスを感じさせる店である。ただし、入り口は恐ろしく分かりにくいが。
炙り〆鯖の炙りパフォーマンスが豪快である。キュッと檸檬を絞り、口に運ぶ。冷たいのに、温かい。すかさず熱燗で追いかける。グッとくる。
私にとって八戸の鯖の旨さは日本一と疑わぬ。「鯖のぬか漬焼」。へしこではないゆえ塩っからくなく、旨みがさらに凝縮されている。熱燗が止まらない。南部せんべいと味わうチーズ豆腐の上品なプルンプルンは、酒にアテにもなる極上デザートといったオモムキだ。
熱燗をヤリすぎてノドや食道がコピリとした時、生ビールを一気に流し込む。最高である。
閉店時間30分前に電話を入れ、定員5人のイチゲンアウトな超絶美人ママのクラブへ3人で押しかける。この店に来るたびにボトルを入れてしまうほど毎回鯨飲してしまう。私には高級クラブでも場末のスナックでも呑み方や振る舞いは変わらない。もちろん、場末寄りだ。30分につもりが、2時間。極上の夜である。
翌朝。前夜の喰い過ぎ呑み過ぎでさすがにホテルの朝食バイキングが腹に入らず、11時半ごろチェックアウト。ようやく空腹を覚えてきた。電車まで約1時間。二日酔い気味の朝(昼)は煮干しの効いた八戸ラーメン一択だ。
昨日と同じく<めん匠>に向かおうとした途中、居酒屋が思いっきりランチメニューを展開していた。安い。しかも旨そうだ。<弁慶>という私は未踏の店へフラフラ。客はまだ誰もいない。土曜日だからか。
メニューを見る。八戸イカ天丼とブリ照り焼丼が500円。繰り返すが、500円。しかも八戸前沖産である。金目鯛竜田丼、イワシの蒲焼丼、白身魚の味噌カツ丼が680円。これも八戸前沖産だ。青森県産豚丼、鯖味噌定食、八戸漁師丼……。目移りする。
この綺羅星のごときメニュー群で最もイチオシされているのが「八戸煮干しラーメン」。八戸産煮干しを使用して濃厚という。610円。この中途半端な値段設定に努力とギリギリ感と誠実を感じさせる。やはりこれを頼まぬ選択肢は私にはない。
一気に食欲が跳ねてきた。麺大盛りはなさそうだ。イカ天丼も頼もうと思ったが、さすがに胃に入らないだろう。ライス単品も味気ない。
ビジュアルはなく文字だけの「しお焼サバまぶしおにぎり」があった。200円。シャケ、ブリバージョンもある。私にとって、八戸の海といえば鯖。サバおにぎりを護衛につけよう。
煙草を吸いながらボンヤリ新聞を読んでいると、ブツが運ばれてきた。ラーメン、透き通って旨そうだ。胡椒をパラリし、まずはスープをひと啜り。……。ハズレなき安定感である。
我がサイドメニューセット注文時の奥義である「麺一気食い後半スープ作戦」決行。チャーシューも分厚く食べ応えあり。居酒屋のランチメニューという余暇感はない本格派。サバおにぎりが煮干しの効いたスープと合う。
箸を割ってから、麺1本、汁1滴、飯1粒残らず我が胃に消えるまでの所要時間5分。鯖と煮干しを追いかける鯨のごとき勢いである。
絶対に振ってはいけない日本酒24時。
毎回ありがとうございます。
派手な演出。
毎回ありがとうございます。
頼まずにいられない。
際立つ安定感。
刺身も小鉢もあんこう鍋も旨い。生ビールも染み込むが、シュワシュワとした発泡感が最高に旨しなにごり酒のピッチが上がる。三戸のどんべり、最高である。
2軒目は市の石H氏&会議所K井氏と2週間前にオープンしたらしい<だいつ>という炉端屋へ。最先端と炉端の伝統が絶妙に共存したセンスを感じさせる店である。ただし、入り口は恐ろしく分かりにくいが。
炙り〆鯖の炙りパフォーマンスが豪快である。キュッと檸檬を絞り、口に運ぶ。冷たいのに、温かい。すかさず熱燗で追いかける。グッとくる。
私にとって八戸の鯖の旨さは日本一と疑わぬ。「鯖のぬか漬焼」。へしこではないゆえ塩っからくなく、旨みがさらに凝縮されている。熱燗が止まらない。南部せんべいと味わうチーズ豆腐の上品なプルンプルンは、酒にアテにもなる極上デザートといったオモムキだ。
熱燗をヤリすぎてノドや食道がコピリとした時、生ビールを一気に流し込む。最高である。
閉店時間30分前に電話を入れ、定員5人のイチゲンアウトな超絶美人ママのクラブへ3人で押しかける。この店に来るたびにボトルを入れてしまうほど毎回鯨飲してしまう。私には高級クラブでも場末のスナックでも呑み方や振る舞いは変わらない。もちろん、場末寄りだ。30分につもりが、2時間。極上の夜である。
翌朝。前夜の喰い過ぎ呑み過ぎでさすがにホテルの朝食バイキングが腹に入らず、11時半ごろチェックアウト。ようやく空腹を覚えてきた。電車まで約1時間。二日酔い気味の朝(昼)は煮干しの効いた八戸ラーメン一択だ。
昨日と同じく<めん匠>に向かおうとした途中、居酒屋が思いっきりランチメニューを展開していた。安い。しかも旨そうだ。<弁慶>という私は未踏の店へフラフラ。客はまだ誰もいない。土曜日だからか。
メニューを見る。八戸イカ天丼とブリ照り焼丼が500円。繰り返すが、500円。しかも八戸前沖産である。金目鯛竜田丼、イワシの蒲焼丼、白身魚の味噌カツ丼が680円。これも八戸前沖産だ。青森県産豚丼、鯖味噌定食、八戸漁師丼……。目移りする。
この綺羅星のごときメニュー群で最もイチオシされているのが「八戸煮干しラーメン」。八戸産煮干しを使用して濃厚という。610円。この中途半端な値段設定に努力とギリギリ感と誠実を感じさせる。やはりこれを頼まぬ選択肢は私にはない。
一気に食欲が跳ねてきた。麺大盛りはなさそうだ。イカ天丼も頼もうと思ったが、さすがに胃に入らないだろう。ライス単品も味気ない。
ビジュアルはなく文字だけの「しお焼サバまぶしおにぎり」があった。200円。シャケ、ブリバージョンもある。私にとって、八戸の海といえば鯖。サバおにぎりを護衛につけよう。
煙草を吸いながらボンヤリ新聞を読んでいると、ブツが運ばれてきた。ラーメン、透き通って旨そうだ。胡椒をパラリし、まずはスープをひと啜り。……。ハズレなき安定感である。
我がサイドメニューセット注文時の奥義である「麺一気食い後半スープ作戦」決行。チャーシューも分厚く食べ応えあり。居酒屋のランチメニューという余暇感はない本格派。サバおにぎりが煮干しの効いたスープと合う。
箸を割ってから、麺1本、汁1滴、飯1粒残らず我が胃に消えるまでの所要時間5分。鯖と煮干しを追いかける鯨のごとき勢いである。
絶対に振ってはいけない日本酒24時。
毎回ありがとうございます。
派手な演出。
毎回ありがとうございます。
頼まずにいられない。
際立つ安定感。
2018年02月07日
第1882夜:毎日八戸らーめんの日【八戸(青森)】
<味のめん匠>。八戸の中心街の夜のシンボル・みろく横丁で恐らく唯一昼営業しているラーメン店である。オーナのS村氏とは勉強会で知己を得た。夜中1時頃まであっさりと深い八戸らーめんを啜ることができる屹立した有難い存在である。私も堪能させていただいているが、常にアルコールをたっぷり摂取した後の寝る前のシメだった。
ある風の強い底冷えする冬の午後。三陸宮古から陸奥八戸入りした私は、取りも直さず<味のめん匠>へ直行。前日呑み過ぎて激しい二日酔いだったが、少し抜けてきた。空腹も覚えてきた。一刻も早く熱々の煮干し香る八戸らーめんで暖を取りたい。中心街で昼間に正統派八戸らーめんを啜ることができるのは、私の知る限りこの店だけだ。
カウンターに陣取る。お客さんが続々と押し寄せてくる。餃子でビールという昼からゴキゲンなオヤジもいる。
私は「鬼にぼコッテリ」を頼むつもりだったが、昼に飛び込んだのは初めてゆえ視界に入ったランチサービスに惹かれた。「八戸らーめん」500円だが、何と大盛り無料という。
店内のポスターに「毎月1日は八戸らーめんの日」とあり、「麺大盛りサービス(八戸らーめん限定)」とある。たまたまその日は八戸らーめんの日(1日)だった。しかしこの店は毎日サービスされているのかもしれない。
極寒の外から暖かい店内へ。ブツが運ばれてきた。熱々の湯気が顔を湿らせる。大盛注文にも関わらず「めかぶごはん」も召喚。漬物付きで、ネバトロのめかぶがたっぷり御飯の上にトッピングされている。八戸旅情が掻き立てられる。普段ラーメン店では大盛か替玉なのでライス系のセットを頼むことはあまりない。しかしこの日の昼は食欲が暴走気味だ。
ラーメン以外にサイドメニューを頼む時、私はまず全力で脇目もふらず麺だけと対峙する。スープ楽しみながら啜り上げる。特に魚介系絶品スープを残すような愚行は侵さない。
麺を啜り終え、スープが半分になったところでサイドメニューに向き合う。利点が2つ。1つ目は麺が伸びる前に啜り終えられること。もう一つは、サイドメニューのスープとして利活用できるからだ。結果的にサイドメニューの旨さも引き立ち、倍加する。
煮干しと鶏ガラの絶妙ブレンドが鼻孔くすぐる。細めのちぢれ麺がスープに絡む。チャーシューはロース。煮干し系に脂多めのバラは似合わぬ。噛みしめるほど旨みがジュルジュルあふれ出す焼豚だ。
大盛麺を一気に啜り上げ、めかぶごはんに挑む。トロントロンのツルンツルン。体にもよさそうだ。海藻の持つパワーが我が毛細血管を刺激する。ラーメンスープを味噌汁のように味わう。外は極寒、中は天国。心も体も満たされる。毎日食べても飽きることなく中毒性が増す。
毎日八戸らーめんの日。そんな人生を送りたいものである。神戸市民ですが。
めかぶごはんとのセット。
お得です。
すばらしい日。
昼の「みろく」で奮闘。
ある風の強い底冷えする冬の午後。三陸宮古から陸奥八戸入りした私は、取りも直さず<味のめん匠>へ直行。前日呑み過ぎて激しい二日酔いだったが、少し抜けてきた。空腹も覚えてきた。一刻も早く熱々の煮干し香る八戸らーめんで暖を取りたい。中心街で昼間に正統派八戸らーめんを啜ることができるのは、私の知る限りこの店だけだ。
カウンターに陣取る。お客さんが続々と押し寄せてくる。餃子でビールという昼からゴキゲンなオヤジもいる。
私は「鬼にぼコッテリ」を頼むつもりだったが、昼に飛び込んだのは初めてゆえ視界に入ったランチサービスに惹かれた。「八戸らーめん」500円だが、何と大盛り無料という。
店内のポスターに「毎月1日は八戸らーめんの日」とあり、「麺大盛りサービス(八戸らーめん限定)」とある。たまたまその日は八戸らーめんの日(1日)だった。しかしこの店は毎日サービスされているのかもしれない。
極寒の外から暖かい店内へ。ブツが運ばれてきた。熱々の湯気が顔を湿らせる。大盛注文にも関わらず「めかぶごはん」も召喚。漬物付きで、ネバトロのめかぶがたっぷり御飯の上にトッピングされている。八戸旅情が掻き立てられる。普段ラーメン店では大盛か替玉なのでライス系のセットを頼むことはあまりない。しかしこの日の昼は食欲が暴走気味だ。
ラーメン以外にサイドメニューを頼む時、私はまず全力で脇目もふらず麺だけと対峙する。スープ楽しみながら啜り上げる。特に魚介系絶品スープを残すような愚行は侵さない。
麺を啜り終え、スープが半分になったところでサイドメニューに向き合う。利点が2つ。1つ目は麺が伸びる前に啜り終えられること。もう一つは、サイドメニューのスープとして利活用できるからだ。結果的にサイドメニューの旨さも引き立ち、倍加する。
煮干しと鶏ガラの絶妙ブレンドが鼻孔くすぐる。細めのちぢれ麺がスープに絡む。チャーシューはロース。煮干し系に脂多めのバラは似合わぬ。噛みしめるほど旨みがジュルジュルあふれ出す焼豚だ。
大盛麺を一気に啜り上げ、めかぶごはんに挑む。トロントロンのツルンツルン。体にもよさそうだ。海藻の持つパワーが我が毛細血管を刺激する。ラーメンスープを味噌汁のように味わう。外は極寒、中は天国。心も体も満たされる。毎日食べても飽きることなく中毒性が増す。
毎日八戸らーめんの日。そんな人生を送りたいものである。神戸市民ですが。
めかぶごはんとのセット。
お得です。
すばらしい日。
昼の「みろく」で奮闘。