2025年09月29日

第3760夜:金魚の湯【栃木(栃木)】

 ミツワ通り。蔵の街大通りが栃木市のメイン通りなら、1本横のこの通りは地元密着でなかなか魅力的な商店街(?)である。この通り、私は非常に良く利用させて頂く。

 1月下旬の夕方。栃木市ミッション開始は2時間後。会場は蔵の街大通り沿いの市役所でななく、ミツワ通りを抜けた先の市民交流センター。ミツワ通りの入口(または出口)に位置する

 <ビッグBーイ>で遅い昼メシ。時間帯ゆえか、広大な店内に客は私だけ。

 17時までランチOKゆえ、最安値の「手ごねハンバーグ」にランチレギュラーセット(ライス&カレー&2種スープ食べ放題)で1000円以下。

 40代後半になってから、ハンバーグが白米にぴったりの食べ物であることに気づいた。白米をワシワシとハンバーグでお代わり。ターメリックカレーライスもルーたっぷりでお代わり。わかめスープもコーンスープもお代わり。食べ過ぎた。これで1000円以下だから恐れ入る。

 いったん駅前の定宿へ。ロビーで無料珈琲を部屋にテイクアウト。カレー後の珈琲は屈指の至福。カバンに仕事道具と風呂道具を詰めてミツワ通りの端から端まで歩いてミッション会場へ。創業塾実践編バーチャル2日目は「バーチャル貸店舗ツアー」。私はガイド役である。

 終了後、ミツワ通り中ほどの<金魚の湯>へ。通るたびに気になって仕方なかった激シブ銭湯である。明治創業らしく、番台のお母さんの笑顔も素晴らしい。400円払い脱衣場へ。

 がっつり濃厚な昭和の花園が広がっている。私はホテルの部屋の備え付けタオルを持ちだして持参していた。時間は21時頃。閉店は22時。浴室は私と常連風オヤジの2人だけ。

 浴槽は三つ。かなり熱いとすぐ近くのバー<ブーザーズ>の常連たちから一週間前に聞いていた。にわかに信じられないが45度を超え、48度もあるそうな。私のベストは41〜42度。48度など火傷レベルである。ゆで豚になってしまう。

 恐る恐る右端のワイン色の湯。ブクブクとしたジャグジー…。おや、それほどでもない。42〜43度な雰囲気。浸かる。底が見えぬが深い。いやはや極楽である。

 朝に神戸を発ち6時間かけて栃木市へ。そこからフル稼働でミッション。1月上旬から2月下旬まで土日含めほぼ休みなし。年度末まで乗り切れる体力と、疲労回復が不可欠である。

 真ん中の湯舟へ。熱いが充分に入れる。実は熱いという情報を聞いた一週間前から熱めの入浴で練習していた。その成果か。

 家の風呂やユニットバスでは不可能な体の芯からの温まり。ぽんわりしてきた。金業の水槽が壁に埋め込まれていた。故に「金魚の湯」なのか。

 たっぷりと浸かり、湯を出る。入る時は気づかなかったが駄菓子が大充実。コーヒー牛乳の誘惑を振り切り、外に出る。体が気温は恐らく零下前後だが、体の芯からぽかぽかゆえ寒さを感じない。着用していたヒートテックをカバンに入れ、Yシャツを直に。

 金魚の湯を出て駅方面に顔を向けると、漆黒の闇にピンクの灯りが見える。<ブーザーズ>である。盟友・M戸氏が先に呑んでいた。私は冷えたハートランドの小瓶を立て続けに2本。

 風呂上がりのバーで呑むビール、無双である。3杯目からはキンミヤ焼酎のソーダ割を鯨飲。〆はアードベッグをロックで。

 マスターやママに銭湯の感想を述べる。その際に一番驚いたことを伝えた。浴室に入った時の違和感である。ガランとしていた。何だろう…。

 気づいた。洗面器と座椅子が無い。どこだ…。入口の横にきれいに積まれていた。ママ曰く、客がすべて出し入れするスタイルが自然に定着したという。殺伐としたご時世、何ともほっこり温かい気分になった。

 お客がガンガンご来店。24時前に満席に。こんなに熱い栃木の夜は初めて。M戸氏を置いて私は一足早く店を出る。

 ミツワ通りのファミレス(Bッグボーイ)に始まり、ミツワ通りの先にあるミッション会場で3時間滞在し、再びミツワ通りで銭湯(金魚の湯)、バー(ブーザーズ)を堪能。Bッグボーイを堪能したのは8時間ほど前。さすがに腹が空いてきた。

 ミツワ通りの起点終点にコンビニがある。そこで何か仕入れて部屋で喰おうと思ったが、その横の某牛丼チェーンのノボリに惹かれた。「焦がしにんにく黒たれ白髪ねぎ牛丼」。誰もいない店内へ。店員さんはワンオペ状態で、一生懸命店内を掃除している。

 味噌汁が呑みたくなった。3点セット200円(味噌汁・おしんこ・生卵)を見つけた。焦がし云々をタッチパネルで選択。並でなく大盛に。特盛を選ばない。ネギをトッピング。私なりのダイエットである。

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栃木駅前のオアシス。

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ファミレス(Bッグボーイ)にて。

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シブいミツワ通り。

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圧倒的な風格。

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いなせの極み。

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夜の社交場。

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風呂上がりに無双。

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再び駅前のオアシスへ。

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ダイエット中。

posted by machi at 07:38| Comment(0) | 栃木県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年09月15日

第3752夜:移住者の推しは?【佐野(栃木)】

 佐野市への移住者。数年内の移住者を対象に第3回グループインタビューを2025年1月に決行。なぜそんなことをしたのかは割愛。第1回は2022年に佐野市内で働く独身女性、第2回は2023年に佐野市内で働く子育て中の女性。3部作最終章が男女4名の移住者である。 

 移住前の佐野のイメージ、移住してから感じたギャップ、佐野の強みや弱み、普段の買物エリア(場所)、買物や飲食の際の店選びの基準、佐野の街なか活性化の秘策…。

 私は2022年度から佐野へ月2回ペースで通い始めるまで一度も佐野入りしたことがなかった。それまで佐野のイメージは「ラーメン」一択だった。3年近くたっても圧倒的に「佐野ラーメン」が1位だが、都内からも大人気のアウトレットモール、厄除け大社も熱い。

 栃木県南4市(小山・栃木・佐野・足利)で、足利は担当外なので全く分からぬが、他の3市は濃密に時を過ごした。佐野は名物が多い。創業者の支援体制が壮絶に充実している。佐野新都心から新宿までバスで90分というアクセスの良さ…。佐野は住みやすいと皆さん口を揃える。企業・創業・開業しやすいとも聞く。私も佐野が大好きである。

 私の最後の質問は「みなさんの佐野の『推し』は?」。空気のきれいさ、水の美味さ、夜空の美しさ、飲食店の豊富さ、都内へのアクセス、おしゃれなカフェの充実…。

 佐野名物といえば圧倒的に「ラーメン」だが、「いもフライ」も名物らしい。未食だが「黒からあげ」なるものも。

 いもフライは駅前の居酒屋で堪能したことある。そのまんま、何の奇策もないいもフライ。ちなみにお隣の栃木市名靴は「じゃがいも入り焼そば」。栃木県南はじゃがいもの産地なのか。

 ちなみに私の「推し」ももちろんラーメンだが、我が3年間ミッション終了間際にドハマリした名物と店がある。佐野市役所県道沿いほぼ正面の<ナカダのパン>。市民でも移住者でもないヨソモノの私の激推しである。

 移住者グループインタビューの直前、大人気ラーメン店で大満足後に会場(市役所)へ向かう途中にこの店を発見。「佐野名物桜あんぱん」がこの店の激推しのようだ。試しに桜あんぱんとブルーベリー&クリームチーズパンを買い、その夜に食べてみた。超弩級の衝撃だった。

 それからちょうど1週間後、再び佐野市役所へ向かう前に<ナカダのパン>へ立ち寄る。前回は午後14時ごろゆえ多くのパンが売切れていたことを知った。この日(一週間後)は午前10時ゆえ品揃え豊富。どれも旨そうで目移りする。すべて200円程度という令和の良心である。

 5つのパンを捕獲。この日は午前中が佐野ミッション、夜に下野&上三川ミッション。小山の定宿にたどり着き、ユニットバスで凝りを解してナカダパン晩酌22時スタート。相棒は近くのスーパーで買ったチキンラーメン付録付き金麦6缶パック。

  • 「ハムカツパン」シンプルでジャンク。ボリューミー。発泡酒にばっちり。バンズが旨い。
  • 「那須の粗びきウィンナーパン」パキっとウィンナーはピリ辛。マヨとの相性エロすぎ。
  • 「豚塩中華パン」一番の謎商品。たっぷり肉は中華味で初めての経験。笑み止まらぬ旨さ。

 金麦6缶が空になった。糖質75%オフだから安心。缶ハイボールのロング缶に切り替えた。

  • 「ブルーベリー&クリームチーズ」私の一推し。たっぷりのとろみ。スィーツでもあり、酒のツマミ。口いっぱいに広がる溢れんばかりの口福。自宅の近所のパン屋さんにも欲しい。
  • 「桜あんぱん」2023年ジャパンフードセレクショングランプリ受賞の「佐野名物」。アンパンが佐野名物というより、恐らくこの店の名物。パン屋の数だけあんぱんがある。子供たちのヒーローでもある。頂点に桜の花びらが1片。

 齧りつく…。あんこ、たっぷり。めちゃくちゃ甘いわけでもない。そして、仄かな苦味。これが桜か。抜群のコントラクション。2口目で桜の花びらが口に。一気に春が満開。掛け値なく、桜の花園。

 これから佐野入りする機会があれば、午前中がねらい目である。

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佐野市役所にて。まさか北九州枝光出身の方もご臨席。

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私の推し。

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見事であります。

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私のイチオシ「ブルーベリー&クリームチーズ」

posted by machi at 07:56| Comment(0) | 栃木県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年09月14日

第3751夜:45分待ちの値打ち【佐野(栃木)】(後編)

 朝からチャーシューメン大盛と決めていた。45分待つ間に、食欲がさらに高まってきた。ハレルヤ餃子5ヶと4種から選べるミニ丼から「麻婆丼」選択。この頃『ドカ食いダイスキもちづきさん』というコミックにハマっていた(今も)。50歳オヤジだが、ドカ食い勝負である。

 充分に間隔のあるカウンター着座。私の左隣は私の前に並んでいた女性独り客。右隣が私より30分ほど早く入店したはずのカップル。男性はとっくに喰い終わっているが女性がダラダラ駄弁っている。客回転に甚大な影響を及ぼしている。

 醤油も宇都宮のこだわり逸品らしく、ラー油も店のオリジナル。様々な味変の手法が紹介されている。掃除の徹底ぶりも素晴らしい。胡椒もどの卓上瓶も清潔そのもの。べとつかない。

 チャーシューメンの大盛り降臨。目尻が下がる。口角が上がる。絶対的な旨さが保証されたビジュアル。迫られて断れる人間は皆無だろう。餃子は佐野らしいジャンボサイズ。麻婆丼は小ぶりだが本格の香りと濃さを感じる。

 胡椒をパラリ。まずはスープ…。キタ。これぞ佐野。透き通っているのにキレ味鋭い。濃厚でないのに、濃い。麺は青竹手打ちでモッチモチのプルンプルン。ちぢれっぷりに官能ビンビン。チャーシューは柔らかさと歯ごたえが抱擁した無双の金瓶梅状態。

 醤油とラー油。私の餃子はまずはこれで始める。熱々をかぶりつく。ピュッと熱々の肉汁。すかさず佐野の美味い水で追いかける。佐野は水が美味しいと評判で水道水もミネラルなみの品質らしい。3ヶ目からは酢を少し足す。胡椒は使わない。

 麺を啜り、スープを呑み、餃子を齧る。ラーメンの葱は青葱と白ネギの2種。気づいた自分自身に感動を覚えるほど芸が細かい。

 餃子を食べ終え、麺を啜り終え、残ったスープと共に麻婆丼…。ここは中国か。ラー油を少し垂らしてみる。悠久の歴史に脳内トリップする。

 店内ポスターやPOPによると、店主は佐野らーめん予備校を卒業。それほど期間も立っていないだろうが、破格の人気っぷり。店主も壮絶に忙しそうだが来店、退店のたび「いらっしゃいませ〜」「ありがとうございました〜」。これほど気持ち良い接客はめったに体験できない。

 最高の満足感で店を出る。店外で45分待ち、入店して5分ほど待ち、チャーシューメン大盛&ジャンボ餃子5ヶ&麻婆丼の完食に10分。並び始めてから退店までちょうど1時間。そう考えると、昼飯にかけた所要時間はそれほど多くない。

 私が席を立つ際、隣のカップルの男性が待ちきれなくなったのか女性のラーメン鉢を奪って一気に啜りだした。外に出る。行列の長さは変わっていない。

 この店は恐らく移転するだろう。もっと広い店に。もしくは広大な土地を入手し、席数を倍以上に、駐車場を4倍以上にして。ただし店主に商売っ気があるか分からないけれど。

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値打ち激あり。

posted by machi at 07:41| Comment(0) | 栃木県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする