2023年02月07日

第3103夜:続・長く栄える町中華【栃木(栃木)】

 東日本屈指の町中華名店。ある秋の夜、腹の芯にブレぬ決意を固めながらブラブラと、はやる気持ちを抑えつつ蔵の街・巴波川沿いを歩く。闇夜に見えてきた。<長栄軒>が。

 飛び込む。1カ月ぶりか。前回は独りで昼に来て、夜も独りで来た。1日に2回も独りで同一店へ足を運んだのは人生初。会津若松の神明通りで昼と夜に同じ店に行ったことあるが、その際は私一人ではなく昼は会食、夜は宴会だった。

 どこに座ってもいいですよ、広いところでどうぞとこの前もおっしゃられたが、混みだして4人テーブル独占は気が引ける。2席しかないカウンターを陣取る。まずは瓶ビール。そして、1品目に頼むと決めていた餃子。

 メニューをよく見ると、2種類の餃子が。調理方法や味の違いでなく、個数が違う。5ヶが500円。6ヶが550円。500円までは1ヶ100円だが、6ヶ目だけが50円になる6ヶ入りを注文。

 王将で生まれ育った私にとって、餃子1人前という単位は6ヶと刷り込まれている。1人前を2人で、3人でシェアする際も割り切れる個数。「6」は平和の象徴的数値でもある。

 ビールと同時に、韓国海苔とキムチが。お通しではない、味わい深く泣けるサービスである。

 店内備え付けの下野新聞を読みながらビールをコップに注いでゴキュゴキュ。海苔やキムチで口を湿らせていると、ブツ降臨。美しすぎるビジュアルである。カリカリの褐色の肌。

 タレにラー油を垂らし、まずは1ヶ…。カリカリと後の、ジューシー。すごい。熱々で焼けた口内をビールで追いかけて冷やす。至福である。

 餃子が残り2ヶに。ビールも無くなった。この日が仕事が溜まっており、ホテルに戻ってカキモノせねばならない。ゆえに居酒屋でなく町中華で、ビールは2本までと決めていた。

 瓶ビール追加。2品目は、着座するまではカツカレーライス一択だった。しかし「ソース焼きそば(じゃがいも入り)」に惹かれた。じゃがいもが入ったソース焼きそばは栃木市名物。ビールにも合う。初志貫徹し、カツカレーにビールか…。

 私は土壇場で転んだ。カツカレーと言うつもりが「ソース焼きそば」と発していた。カツカレーは次回の愉しみに。

 餃子を食べ終え、キムチと韓国海苔をツマミにビールをヤッていると、ブツ降臨。たっぷりである。焦げたソースの香ばしさは鰻蒲焼クラスの破壊力がある。

 さっそく啜る…。好き。好き。濃厚なのにスパイシーでキレがある。

 ソース焼きそばにじゃがいもは必要か論争は、ラーメンに海苔、酢豚にパイナップルほど加熱しないだろうけど、栃木ではじゃがいも入りがデフォルトであり、正義であり、王道なのだろう。

 グランドホテル内居酒屋に続き2度目のじゃがいも入りソース焼きそば。昼よりも夜にビールやハイボールと合わせたい逸品である。

 すべて食べ終えた。ビールも無くなった。スープ50円に惹かれたが、店内はいつのまにか満席に。お会計を済ませて大満足で店を出る。

 闇夜の巴波川沿いを歩いてホテルへ。まさに小江戸な蔵の街。時代劇小説などで、町民が酒を呑んでフラフラ酔っぱらいながら気持ち良さげに歩いているシーンを体感できる。

 ただし私の読む時代小説はミステリか伝奇だけなので、気持ち良さげな独り酔っぱらいを待ち受ける未来は悲惨で目も当てられない結末ばかりだけど。

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巴波川沿いの至宝。

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ビールを頼めば無料サービス(たぶん)が2品も。

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美しすぎるフォルム。

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栃木名物・じゃがいも入り焼きそば。

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風情ありすぎ。

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2023年01月06日

第3084夜:天国に一番近いジンギスカン【小山(栃木)】(後編)

 まずは熟成味噌ラムと茸盛合せ。野菜(モヤシ・玉葱等)は食べ放題という。独りゆえ2枚づつ焼く。焼すぎてはいけぬ。ラム肉の鉄則である。表面にうっすら焦げ目がついたあたりで、濃厚な黄身にティップオン。口に運ぶ。むふふ微笑が零れる。

 羊脂が頂点から下流へ。野菜を美味くする魔法。普段焼野菜など全く興味ないが、ついつい食に運ぶ。店員さんが「おかわりお持ちしましょうか」。野菜のお代わりなど初めてかもしれない。

 ごちゃ混ぜ盛りはラムレバー、ラムヒレ、ラムレッグ、ラムタン、肩ロース。肩ロース以外は初めて。レバーはよく焼きで、他はミディアムレアがオススメと店長さん。とにかく、接客が最高クラスに素晴らしい。

 どれも味わい深かったが、肩ロースにトドメを指す。肩ロースとレッグを各1人前追加。味変え薬味として特製にんにくも。にんにくをタレに投下することでジンギスカンの野趣が増す。

 ハイボールが止まらない。10杯から数えるのをやめてしまった。

 コンビーフポテサラ味玉付きという頼まずにいられない逸品。ハイボールを浴びていると、2回延長の終わりを告げられた。いつの間にか90分経過していたようだ。店内はいつのまにか満席。私は孤独だが充実している五郎さんの気分である。

 〆も充実。JSG(ジンギスカン専用ご飯)、炙りラムユッケ丼、秘伝ラムカレー、旨辛ラム辛麺が気になる。特に、JSG。しかしそれより、メニューに記載されていないが店員さんが最初に勧めて下さったモノがあった。「寿し」である。

 炙りラム肉で寿しを始めたという。3貫(たしか1000円ぐらい)と5寛(たしか1500円ぐらい)。90分呑み放題297円で恐縮の極みゆえ、5貫を注文。呑み放題が終わったので日本酒。寿しには日本酒である。出てきたのが秋田の地酒・高清水のカップ。見事である。

 ポテサラをツマミつつ地酒をチビチビ。鍋の火は消した。狂乱が過ぎ、落ち着きが生まれた。持ち込んだ「こち亀」を読んでいると、5貫降臨。

 目を剥いた。うち4巻は握り。1缶は炙りラム肉とうずら卵の軍艦。握りはトリュフ、ウニ、イクラがトッピング。圧巻である。ガリも多めで嬉しい。

 まずはネギシオ。醤油いらぬ。ラムが柔らかく臭みゼロ。

 圧巻は、イクラ。ラム肉とイクラが合うとは思えなかったが、不明を恥じた。凄かった。ただし、これはプロの技である。

 30分のつもりが、120分。思う存分呑み放題とラムを満喫。飽きることなかった。店内BGMは80年〜90年代前半のポップス。店長、私(48歳)と同世代かもしれない。

 40年以上変わらぬ透明感を保たれているH田知世様の美声が流れてきた。「天国にあ〜なた〜、一番近い島〜♪」。天国に一番近いジンギスカン屋さんである。

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狂乱。

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感嘆。

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安定。

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天国。
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2023年01月05日

第3083夜:天国に一番近いジンギスカン【小山(栃木)】(前編)

 亀山社中。著名な土佐の脱藩浪人が長崎で立ち上げた日本最初の商社である(らしい)。「社中」という2文字に志が何となく読み取れるが、「亀山」も意味深である。意味は知らない。

 A山社中という全国で活躍する日本有数の地域活性化支援コンサル会社が御支援されている栃木県上三川町にて不動産会社2社を訪問。店舗用空き物件を探すことは至難の業というを理解したその前日は栃木市役所で市、会議所、商工会の皆さまとワークショップ。

 全集中90分でクタクタの私を市役所の方が宿のある隣市(小山)まで車で送って下さる途中、たまたま<会茶>の前を通りかかった。緊急ピットイン。オーナーのK部女史とお会いするのは半年以上ぶりか。

 プレミアム濃厚チーズティーが旨い。女子力が跳ね上がってしまう。なんだかんだで1時間ぐらい話し込む。こんなお店が蔵の街(栃木)にあれば観光客、地元問わず女子の人気をたっぷりと集めるだろう。

 小山駅東口の定宿チェックイン。タフな1日だった。朝昼何も喰ってなかったのでさすがに空腹。駅西口まで行く元気もなく、コンビニ気分でもない。

 ホテルの周りを一周すると「30分呑み放題99円」「コンビニより安い」というキャッチが踊っていた。<亀山ジンギスカン>。「亀山」に力強さを感じさせる。オーナーの苗字だろうか。

 コロナ以降、北海道と縁が無くなり、ジンギスカンを食べる機会が完全に滅失していた。独りジンギスカンも悪くない。

 飛びこむ。オッサン(私)独りだが快く通してくれた。カウンターに陣取り、初めてと申し伝えたら、店のオススメや呑み放題システムを丁寧に若いお兄さんが教えて下さる。

 独りでも呑み放題OKだった。しかも、カウンターにもハイボールと炭酸サーバーが付いていた。自分で注ぐスタイル。30分呑み放題99円で、2回延長可能。ハイボールとチューハイが90分呑み放題で297円。凄すぎる。

 おススメにゆだねる。梅昆布胡瓜と熟成味噌漬ラム肉、茸盛合せ、そしてジンギスカンごちゃ混ぜ盛り。5種類の部位が盛られているそうだ。これで第1陣を決める。

 生ビールなら幾度もあるが、ハイボールは初めて。氷もたっぷり。ハイボールはサーバーを手前に引くと出てくる。奥に引くと炭酸水が出て、業務用氷結のペットボトル原液をボディソープのようにワンプッシュ。かき混ぜればチューハイの出来上がり。

 私は市販のレモンチューハイでは氷結が一番好き。これも自分で作れるとは。

 紙エプロンを装着。梅昆布胡瓜をツマミにハイボール。ノドに沁み込む。すかさずお代わり。独りなのでペースが上がる。〔次夜後編〕

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久々に<会茶>へ。

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元気満天のK部オーナー。

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女子力爆上なプレミアム濃厚チーズティー。

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目を惹くファサード。

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夢のシステム。

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魔法の液体。

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箸休めも量多すぎ。

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熟成。黄身が眩しい。

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秋本番。

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ごちゃ混ぜ盛りだけど、丁寧な仕上げ。
posted by machi at 07:41| Comment(0) | 栃木県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする