2024年11月10日

第3538夜:ウェルカム豚汁【佐野(栃木)】

 ウェルカムドリンク。私はビジネスホテルにしかめったに泊まらぬゆえ他をあまり知らぬが、ウェルカムドリンクサービスが増えてきた気がする。

 栃木駅前<ホテルSャンブル>はホットコーヒー、栃木市役所前<Gランドホテル>はソフトドリンクやウィスキーに焼酎も。北九州の<Rートイン若松>もホットコーヒー。

 私が年間最もお世話になっている日本各地の<T横イン>はウォーターサーバーの水。東横の水は24時間呑み放題だが、他はウェルカム時間を区切っていることが多い。

 1月下旬から2月中旬の3週間で6日間も佐野入りした。それも連続日程でなくトビトビ。佐野ミッションの際は小山か栃木で泊まることが多いのだが、朝イチ佐野ミッションが何回かあり、佐野市役所から徒歩2分の定宿にお世話になる。

 ある日曜の夜にチェックインした際、駅からホテルまでチェーン居酒屋以外すべて閉まっていた。チェーンでも良いが、小山駅前の愛してやまない<Jャパンミート>か<Dンキホーテ>で酒肴を仕入れて部屋呑みする習慣が2024年初春から定着しつつあった。

 2023年度佐野ラストミッションを控えたある祝日の夜。神戸から6時間かけて佐野へ。祝日ゆえどこも開いていないだろうとタカを括りジャパンミートで34割引き総菜や500円以下の赤ワイン、缶チューハイなど買い込み、イルミネーションが美しい駅前通りを抜けて定宿へ。

 途中、呑み屋の灯りがいくつも。日曜は定休だが祝日は開いているのか。しかし大量の酒と総菜を手にしており、前を見据えて定宿(Sレクトイン佐野)へ。

 フロントでチェックインしていると、POPが視界に。「おかえり!!豚汁はじめました」

 ちょうど1週間前に泊った際、このようなサービスは無かった。一人1杯まで、セルフサービス、時間は17時から21時までとある。

 このホテルのウェルカムドリンクはホットコーヒー。しかも24時間呑み放題なので心強い。ウェルカムコーヒーは珍しくないが、ウェルカム豚汁は初めてだ。

 部屋で荷を解きユニットバスに湯を張り長旅のコリを解す。冷蔵庫に冷やしておいた缶チューハイをグビビ。この夜の3割〜4割引き戦果はポテサラ、焼そば、油淋鶏、カップ麺など。

 ふとウェルカム豚汁サービスを思い出した。時間は1930分。まだ間に合う。

 サーバーに入った豚汁があった。栃木名産「かんぴょう」入りとある。翌日は朝が佐野、午後が下野。かんぴょうの生産日本一の栃木県においても、下野市はその中枢。下野ミッションも令和5年度は翌日がラスト。何かの御縁を感じる。

 あまり期待せずレードルで器に移す。驚いた。具沢山である。汁だけしか残っていないと思いきや、具で容器が溢れそうなほど。

 独りで不気味な笑みを浮かべながらフタをして部屋に戻る。豚汁を啜る…。しみじみ旨い。ダシも効いている。具沢山なのでツマミにもなる。

 日本には様々なウェルカムあれど、ウェルカム豚汁のインパクトは圧巻。日本中のホテルでその土地の名産をぶち込んだシルモノをウェルカムしていただけないものか。

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グッと惹かれた。

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嬉しい干瓢入り。

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いざ、ウェルカム。

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たっぷりと。

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宴の始まり。

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戦果@

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戦果A

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戦果B

posted by machi at 09:27| Comment(0) | 栃木県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年11月04日

第3533夜:孤独の愉悦【佐野・小山・下野(栃木)】

 さの創業塾実践編2023。21時終了後、すぐさま佐野駅へ。10分後の電車に間に合った。これを逃すと1時間後。一週間前の石橋駅ホームは極寒でカップ酒で体を温めた。この夜はそれほど寒いわけでもない。手袋は必要ない。

 トートバッグから呑みかけのバーボンのボトルを取り出した。キャップを空け、ホームでグビリとやる。胃の腑がカッと燃える。長旅の凝りがほぐれる。

 一人外呑みをめったにしなくなり、出張中でも呑み会なき夜は部屋晩酌が多い。定宿に戻ると大宮の<力>で仕入れたレバカツや焼とんが待っている。しかし、夕方に腹に入れたスーパーのかつ丼が胃に残留中。空腹感はあまりなく、心に余裕がある。

 電車が入線した。車内は暑いほど。そしてガラガラ。バーボンをもう一口やる。仕事気分滅失。小山までの30分、トートバッグからミステリ文庫(ジェフリー・ディーヴァー先生の『カッティング・エッジ(下)』)を取り出した。

 翌日。暖かく天気である。小山駅西口のロブレへ。1階のドンキでショートソックス10足で1078円(税込)を見つけ買ってしまう。2階のツタヤで新刊コミックをチェック。この商業施設の7階にシネコンがある。<シネマロブレ>。

 小山に足しげく通うようになり4年半。昔ほどではないが「映画館」好き。しかしこのシネコンには入ったことがなかった。何故なら、あまりにもマニアック極まりない映画ばかり放映しているから。私の好むアクションや超大作などはまず放映していない。

 ところが小山の盟友曰く、マニアックなラインナップゆえに都内からも映画ファンが足を運び、堅調という。確かに小山は首都圏である。

 この日は2月1日。映画サービスデーだった。ちょうど良い時間で、何か私の琴線に触れる映画をやっていれば観よう。エスカレーターで7階へ。10本ほど放映していた。どれも全くピンとこない…。その中で思わず目が留まった。「ウディ・アレン」の名に。

 アレン氏は確か話題の性加害か何かでハリウッドを干されたのでなかったか。毎年1本、小粋な佳品を送り出していたがすっかり名を見なくなっていた。アレン作品は私のド真ん中ストライクゾーンではないものの、ユーモアとウィットに富んだ良作であることは確実だ。

 『サン・セバスチャンへ、ようこそ』という作品だった。ちょうど10分後に始まる。しかも、1日1回放映。券売機でチケットを購入。正午ちょうどに幕が開いた。

 スペインの街が舞台のラブコメディ。主人公は頭髪の薄い小さなオヤジ。全く誰かクレジットを見ても分からない。しかし、アレン氏そのものである。この映画、掛け値なしに予備知識皆無で観たとしても、ウディ・アレン作品と私ですら分かる佳作だった。

 まだ時間はたっぷりある。地下にもドンキが入っていた。知らなかった。地下があったのか。地下はドンキの食品、日用品、酒コーナー。スペインが舞台の映画を見たので税込437円のスペイン産の赤ワインを1本購入。

 愛してやまないがめったに見かけないジャワティの2gペットボトルが売っていたのでテンション上がりカゴに。凄まじく重い。明日は神戸に帰神する。呑み切れるか。

 その夜は下野市と上三川町共催の創業塾実践編。終了後、石橋駅へ。ホームに降りるとドンピシャに電車が入線。トートバッグのバーボンボトルを取り出すタイミングもなかった。車内もそこそこ混んでいたので、とてもボトルでラッパする蛮勇は起きなかった。

 それから6日後の21時過ぎ。佐野駅から栃木駅へ。ガラガラ車両で車内で呑みかけの赤ワインボトルを紙コップに注いでヤる。車窓を観ながら。けど、真っ暗だった。

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佐野駅前。

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1時間に1本の両毛線佐野駅ホームにて。

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ガラガラ。ゆえに1時間に1本?

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大宮駅前の至宝<力>のテイクアウト。

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冷めても旨し。

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小山駅前のシネコン。

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いかにもウディ・アレン的世界。

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石橋駅ホーム。電車が混んでてラッパできず。

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佐野駅からの夜の両毛線。ワインで安堵。

posted by machi at 07:38| Comment(0) | 栃木県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年11月03日

第3532夜:極寒ホームのカップ酒【下野・上三川(栃木)】

 「下野&上三川創業塾実践編」。栃木県の下野市と上三川町の共催企画である。その共催に我が超弱小極零細一人社長会社(鰹、業タウンマネジメント)も末席を穢している。つまり、3者共催である。

 下野市と上三川町は隣接しているが郡も以前は一緒だったらしいが今は異なり、何かを共催する機会などめったにないという。それが、2年かけて実現した。中東の和平交渉が成功したような気分である。

 極寒強風の辰年1月下旬に2回開催。会場はいずれも石橋駅から車で数分の石橋公民館。凄まじく立派でモダン。下野市は役所庁舎もガラス張りで近代的。ちなみに上三川もこの時点で立派な巨大施設を建造中。令和のご時世だがハコモノ大好きでゴキゲンな感じである。

 初回は下野市と上三川町で創業された2名の女性によるトークセッションが前半。後半は2氏を交えた受講生との座談会。開会挨拶を下野市の課長様、閉会挨拶を上三川町の課長様が務められた。私は司会進行である。

 下野市の創業女性は北海道出身で都内の美容室勤務後、地域おこし協力隊として下野市に赴任。3年の任期を経て市内の自治医大駅周辺で創業。

 上三川の創業女性は理学療法士だったが自宅新築を機に3人の子育てをしながら産後整体というジャンルで起業。整体業だがコロナを機にオンラインで全国展開されていた。

 お二人とも見事であった。私は聞き入った。座談会でもお二人のアドバイスだけでなく、受講生もなかなかパワフル。すでに法人を経営されている方の新たな展開や、大化けすればビリオネラに慣れるかもしれないビジョンらしきものもお伺いした。

 ミッション終了。次回は1週間後。定宿の小山へ向かうため一足先にお暇し。石橋駅まで車で送って頂く。石橋駅から小山駅まで電車で10分。その電車は10分後に入線予定。恐らく電車がガラガラだろう。

 ホームは極寒だが、囲われた待合いボックスが。中は暖房が効いて暖かい。ボックスは私だけ。それどころか、小山方面へ向かうホームに私一人。対面の宇都宮方面は数名が寒そうに身を縮めている。

 このミッションが栃木県5泊6日の最終。佐野へ2回、上三川へ1回、栃木へ1回、下野へ1回。隣県(埼玉)の春日部へも1回訪れた。うち2夜は宇都宮で呑み会だった。翌日にいったん帰神し、ふたたび5日後に佐野と下野へ向かう。

 2日前に宇都宮駅の売店で捕獲したが呑みそびれてカバンの中に放置していた宇都宮の地酒を取り出す。カパっと開ける。チビリとヤる。じんわりと食道、胃が温まる。安堵感が絶妙のスパイス。市を跨いだ初の共催、私は自分で思っていた以上に緊張していたようである。

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posted by machi at 09:17| Comment(0) | 栃木県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする