2021年01月12日

第2604夜:カクテルの街【宇都宮(栃木)】

 カクテルの街(町)。こんなステキな街がヨーロッパではなく日本国内に存在する。東京?横浜?神戸?北九州?会津若松?宮古?沖縄?どれも大外れ。正解は……栃木県宇都宮市である。

 北関東屈指の大都市・宇都宮は「餃子の街」である。もう一つピンとこないが「プロスポーツの街」であるらしい。それ以上にピンとこなかった3つ目の顔が「カクテルの街」だった。

 餃子日本一の覇権を浜松と激しく競り合っていることは、私のような餃子偏愛まちづくり屋にとって基礎中の基礎知識。ちなみに京都市も日本屈指の餃子シティ。1000年の都は奥が深い。

 宇都宮駅改札内の日光線ホームへ向かうエスカレーターの壁面に「プロスポーツの街」「カクテルの街」と書かれている。国民誰もが認めているのか、自称なのかは分からない。たとえ自称でも「カクテルの街」というキャッチの魅力は褪せることなし。

 9月の一気に肌寒くなってきた夜。鹿沼ミッションを終え、22時半ごろ宇都宮へ。同行の若手エース・S木氏とバーで軽く一杯ヤることに。

 かなり呑み歩いているっぽい氏が向かった先は、北関東最大の歓楽街(たぶん)・泉町。呼び込みをかき分けながら<パイフのけむり>へ。マスターと息子さんで切盛りしているっぽい、創業40年を超える老舗バーである。

 壁面のゴルゴ巨大タペストリーに圧倒される。2代目(息子さん)が私の顔を見て「ゴルゴ?」と問いかけてきた。

 歴史を積み上げた風格がある。しかし重さ一辺倒でなく、どこかポップな雰囲気も醸し出している。

 私はバーではギネス、スコッチ、バーボンをヤることがほとんど。しかしここはカクテルの街。「ギムレット」を召還。2杯目はラフロイグの10年ではない見たことなき上物だ。

 バーに煙草はつきものだが、禁煙嫌煙の流れには抗えぬ。私は四半世紀「ラッキーストライク」。しかし最近、電子タバコに必死で慣れようと努力している。電子ならOKな場合があるからだ。

 パイプは吸ったことないが、パイプでなくても煙草のケムリは夜を彩る必須アイテムだったはず……。時の流れに身をまかせ♪ながら深夜1時半までS木氏と話し込む。

 緊急事態宣言中から、再度鯨統一郎先生の著作に改めてハマりだした。年間数冊も発刊する多作の鬼才。私は中でも鯨先生のバーミステリ―シリーズがお気に入り。

 大傑作の『邪馬台国はどこですか?』に代表される歴史の謎を解き明かす<スリーバレー>(バーの名前)。美貌の女子大生が中年オヤジトリオのマニアック極まりないサブカル蘊蓄に耳を傾けながら犯罪を暴く安楽椅子探偵ものの<森へ抜ける道>(バーの名前)。

 私も20〜30代前半まではバーに足しげく通った。最近は足が遠のいている。カクテルの街でバー巡りしながら夜の社会復帰を目指さねばならない。

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posted by machi at 08:23| Comment(0) | 栃木県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月11日

第2603夜:拉麺三国志〜がっつり編〜【宇都宮(栃木)】

 ‘がっつり’。この単語はラーメン界においては一般的に「二郎系」を示す(と思われる)。

 コロナ禍が少し落ち着いたような気がしないでもない初秋の正午前。3日連続で宇都宮駅前商業ビル地下らーめん横丁へ。

 横浜家系の<希家>へ半年以上ぶりに。前回は家系スペシャルだった。今回は「ガッツリらーめん(820円)」。いわゆる‘二郎系’である。‘がっつり挑戦してみませんか’というポスターに挑発される。

 ジロリアンの皆さまには説明不要だが、野菜、脂、ニンニクがそれぞれ「増し」「増し増し」と選べる。私は「野菜増し」「ニンニク増し増し」。この日が終日宇都宮かつミッション無く誰とも会う予定がないからだ。ニンニクをたっぷり体内に注入する。

 ぼんやり呆けていると、ブツ降臨。丘というより、山。これが野菜増し増しだったらチョモランマだ。分厚いチャーシューが2枚、モヤシという名のビッグウォールに張り付いている。

 まずはスープ。……。二郎系にしてはマイルド。実に飲みやすい。初心者向けかもしれぬが、私もまだまだ二郎道の白帯。ちょうどよい浸透圧である。

 野菜に全力で挑む。麺になかなか到達せぬ。大量のニンニクがスープに溶け味が確変していく。

 野菜を喰い切った。極太ごわごわ二郎麵に挑む。手ごわいが、この太さと硬さがスープと組むには必須。チャーシューもかなりのボリュームだが脂少なく好ましい。

 気合で麺、野菜、肉を喰い切った。たっぷりニンニクが浮かぶスープはさすがに飲み干せなかった。

 横浜家系と二郎系。中毒性の高い2大拉麺が1店舗で、それも栃木(宇都宮)で楽しめるキセキ。天孫降臨である。

 マスクの中がニンニクの臭いで循環。満腹で苦しい。少し運動せねばならぬ。そのまま駅前でレンタサイクル(1日100円)を借り、宇都宮市内を3時間ほどブラブラ。久々の運動である。

 翌昼もらーめん横丁。これで4日連続。1日2度の日もあった。海老豚骨塩、煮干し中華、二郎系、鶏ガラ醤油と続いたので、目先を変えて「超濃厚魚介豚骨つけ麺(860円)」。

 私はつけ麺にあまり興味がなかった。2017年から激しく関東へ足を運ぶようになり接する機会が増えたこと、毎月恒例となりつつある北九州市小倉駅構内(フジヤマ55 注:現在改装休業中)での魚介豚骨つけ麺が影響し、私なりのつけ麺カスタマイズが仕上がってきた。惚れてきた。

 飛び込んだのは<春樹>。4日連続5回突撃うち3回が<春樹>。懐の広い店である。

 麺の種類が2種から選べるそうで一般的な「もちもち麺」に(もう一種は良く分からぬが胚芽麺)、そして茹で上がりを水でシメない「あつもり」。ここまでは迷わない。

 問題は量である。並(女性向き)・大盛(男性向き)・特盛(大食向き)・山盛(超大食向き)。並は論外。私は一般男性ではないので大盛もパス。特盛か、山盛か……。

 量はサービスなので、喰いきらんかったらお店に申し訳ない。様子見も含め「特盛(750g)」に。

 8分ほどしてブツ降臨。丼いっぱいに広がる黄金。焼豚、葱、海苔、メンマ、ゆで卵が別皿という点はポイント高し。徐々に味を確変できるからだ。

 まずはストレート…。濃厚。典型的な魚介豚骨。紙エプロンを装着。これが無ければ大惨事だ。

 葱、メンマ、焼豚を投下。絡めながら啜る。時折メンマ、焼豚を齧る。順調である。海苔は麺に巻いて浸して啜る。これも良い。

 半分ほど啜り切った。かなり苦しくなってきた。濃厚極まりないジャブの連打にKO寸前。

 店員さんに早めの「スープ割り」を依頼。この店はなんとつけダレもお代わり自由だったが、ここはスープで割ってあっさりに。啜り続ける。ゆで卵を浸し頬張る。笑みが漏れる。後半のスープ割り作戦が成功し、美しく完食した。

 二郎系、つけ麺特盛。地下闘技場で繰り広げられるガッツリな宴。三国志の群雄割拠ぶりはますます激しさを増しそうである。

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二郎系。野菜増し、ニンニク増し増し。

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腹ごなし。

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特盛。
posted by machi at 07:36| Comment(0) | 栃木県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月10日

第2602夜:拉麺三国志〜昔ながら編〜【宇都宮(栃木)】

 昔ながらの中華そば。この語感からの連想は、鶏ガラ醤油スープ、チャーシュー、海苔、葱、メンマ、ナルト、ゆで卵(固ゆで)などを従えた昭和イメージではなかろうか。昭和生まれの昭和育ちは同じような連想を持つだろう。九州では豚骨かもしれませぬが。

 外呑みせず宇都宮駅前ホテルで独り晩酌していた初秋の夜。酒もツマミも胃袋へ滅失。ミステリ読んでいると小腹が空いてきた。着替えて歩いて3分の駅前の商業ビル(トナリエ)地下らーめん横丁へ。ちょうど宇都宮で4連泊中。このらーめん横丁へ結果的に5回も通ってしまった。

 博多ラーメン<長風>にて「昔ながらの中華そば(780円)」とライス&餃子セット(300円)召還。ブツ降臨。確かに昭和だが、華がある。凄まじく旨そうなビジュアルである。生唾を飲む。

 まずはスープ。……。煮干しがばっちり効いている。完全に私好み。半熟卵も黄も映える。チャーシューは分厚いのが2枚。メンマ、ネギと完璧な美を表している。そばはストレートの細麺。スープとのカラミも良い。呑んだ後には無敵級である。

 翌日の夜。同じホテルの部屋で『麒麟がくる』観ながら呑んでいると、腹が、減った(五郎さん風に)。再度らーめん横丁へ。前夜は<長風>。当夜は一昨昼に訪れた<春樹>。

 昨晩は部屋呑みの後に<長風>の「昔ながらの中華そば」。当夜は部屋呑みの後に<春樹>の「昔ながらの中華そば」。向かうまでのシチュエーションも、隣り合う店舗で商品名も全く同じ。違いは値段。長風が780円、春樹は730円。50円の差を突き止めねばならない。

 レモン水を飲みながら、1日に2度もらーめん横丁に訪れる、4日に3度も横丁に訪れる自分自身を鑑みて疑問と一抹の不安を感じていると、着丼。

 50円の違いを瞬間で見抜いた。チャーシューが1枚(長風は2枚)、半熟卵が1/2ヶ(長風は1ヶ)である。チャーシューは1枚80〜100円の追加料金が相場ゆえ、あくまでもビジュアルだが軍配は長風にあがる。

 問題は、味。見た目は非常に似ている。長風は煮干し風味満点。24時間前に啜ったのでさすがに我がバカ舌も覚えている。

 胡椒をパラリ。レンゲに掬い、口へ……。思わず目を剥いた。呻きが漏れた。全く違う。鶏ガラ醤油だった。それも、かなりパンチが強い。特殊な脂を使っているのだろうか。

 私が最も愛しているのは鶏ガラ醤油。呑んだ後は他の追従を許さない。煮干しはセカンドラブである。

 2つの「昔ながらの中華そば」。赤壁の闘いのごとき熱戦。どちらも大満足で甲乙つけがたし。

 しかし「昔ながら」と「昔」の違いは何となく掴んだ。「昔」の卵は半熟ではなく固ゆで、スープはもっとあっさりしていた。「昔」がすでに昭和ではなく平成なのかもしれない。

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<長風>の「昔」。

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<春樹>の「昔」。
posted by machi at 10:55| Comment(0) | 栃木県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする