2020年02月04日

第2372夜:カマタ行進曲・第二楽章【蒲田(東京)】

 蒲田。JRと京急、東急が乗り入れし、羽田空港からも極めて近い利便性の良さマックス級の街である。洗練されておらず、ガサツで卑猥な空気も漂っている。呑み屋も密集し独特の魅力を放ち続けている。もし私が都内に住むなら、蒲田は間違いなく筆頭候補に挙がるだろう。

 懇親会のない関東の夜かつ翌朝に早い便で羽田から飛ぶ際は、蒲田で泊ることが多い。我が蒲田の定宿ももちろん、JR蒲田駅から徒歩5分にある<T横イン>である。

 ある晩秋の朝。岩手県宮古市からバスで2時間15分かけて盛岡へ。フェザン地下の<柳家>2号店直行。いい具合にカウンターが空いていたので「担々麺こまち」。

 濃厚なごま味噌。ピリ辛の絶妙。挽肉もやしもたっぷり。太麺のモチモチした旨さは言わずもがな。体の芯から暖まる。これが食べたかったんだと一人でほくそ笑みながら首肯する。

 盛岡から東京まで新幹線。そこからバスで水郷潮来ICへ90分間。行方商業協同組合のH本氏に送迎して頂いたミッション終了後、再び水郷潮来ICからバスで再度90分かけて東京駅へ。

 バス車内は珍しくガラガラ。さすがに疲れてPCする気になれず、カバンからダルマ(Sントリーオールド)を取り出し、行方会議で頂いたお茶菓子をツマミにラッパ呑み。五臓六腑に染み渡る。クタクタのシワ無し空気頭がじんわりと弛緩し、ほどけていく。

 東京駅に戻ったのが22時前。後は京浜東北線でお宿の蒲田まで20分。ところが乗車中に人身事故が発生し、もう一息という品川駅で電車が動かなくなった。絶望の後、すかさず京急に切り替えた。私も関東に詳しくなったものである。

 京急蒲田駅は初の下車。駅前からJR方面へ向けて立派なアーケード商店街が伸びている。

 さすがに空腹を覚えた。蒲田に無事辿り着けた安堵感も溢れている。ホッピー&焼とんをヤリたく商店街へ向かうと、間髪入れず商店街入口付近に発見。

 予備知識なく飛び込んだが、大当たりだった。

 本鮪ヅケねぎまみれ、玉子たっぷりマカロニサラダ、焼とん屋のレバーパテ(バケット付)、そして芝浦直送鮮度最高もつ串。ホッピー4杯、カチワリ赤ワインがあっという間に滅失。

 私への殺し文句は「ねぎまみれ」「玉子たっぷり」であることを実感しながらホテルへ向かう道すがら、愛してやまない<喜多方ラーメン坂内>の灯りが。

 迷わず飛び込むと、もう売り切れてしまったという。釈迦入滅級のショックである。他の店へ足を運ぶエナジーも滅失した。

 肩を落としながらホテルへ行進。24時にチェックインし、泥のように眠りこんだ。

 翌朝。6時半始動。年間100泊以上というT横ヘビーユーザーの私だが、おそらくココは1号店。いわゆる聖地である。他の東横とサービスのスタイルも微妙に異なる。実に味わい深い。

 1階でパンやドリンクを部屋に運んで食べるスタイルである(ロビーが狭いから)。ふと気づいたが、アメニティもロビーではなく部屋に設置されている。部屋は幾分狭めだが、その分安い。無料サービスの新聞を部屋で読みながら、スィーツ系のパン3ヶを珈琲2杯で流し込む。

 それから数週間後。蒲田駅でわざわざ用もないのに途中下車し、<坂内>へ脇目もふらずに行進。チャーシューメンでリベンジを果たす。壮大なレクイエム。カマタ行進曲・第二楽章である。

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盛岡駅フェザン地下<柳家>の「こまち(担々麺)」。お気に入り。

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バス車内にて。

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大当たり。

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T横インの1号店らしい。「聖地」であります。

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リベンジ。最高。
posted by machi at 07:26| Comment(0) | 東京都 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月31日

第2349夜:連チャン18番ホーム蕎麦【東京(東京)】

 <東京グル麺>。東京駅新幹線18番ホームに屹立する孤高の駅そば店である。広大な東京駅構内に駅そば店は多数あると考えられるが、私の知る限り駅のホームではここが唯一の存在だ。

 ある昼。八戸に滞在していた私は三沢空港へ向かおうとホテルをチェックアウトした際、濃霧のため使用機欠航メールが携帯に届いた。その日の20時までにどうしても東大阪市に辿り着かねばならない。急ぎ路線検索すると、八戸から東北新幹線に飛び乗り、東京で東海道新幹線に乗り換えれば間に合いそうだ。

 ルート切り替えを即座に選択し、八戸駅へ向かう。中心市街地から路線バスで約30分。新幹線発車6分前に到着。猛ダッシュで緑の窓口へ。かろうじて間に合った。これを逃すと1時間待ち。夜のミッションにも間に合わない。

 車内で安堵しつつPC猿打していると、3時間で東京駅到着。乗換時間は20分。東海道新幹線18番ホームに向かう。駅弁を捕獲するか駅そばを啜るか5秒ほど迷ったあげく、駅そばを選択。私は関西人なので昆布系薄口醤油出汁透明を愛しているが、何故か無性に鰹節系濃口醤油出汁漆黒の関東系を啜りたい気分だった(それから数年。今やすっかり虜です)。

 東京駅ホーム唯一の駅そばが目の前に。<東京グル麺>の券売機前に佇む。この店の看板メニューは「カツ煮そば(570円)」だが、私は季節や期間限定商品にすぐ惹かれてしまう。「季節のかき揚げそば(480円)」のボタンを押した。

 出てきたブツのかき揚げはアサリたっぷり。出汁を啜る。キュッとノドが閉まりそうな東京系の王道。かき揚げがモロモロと出汁に崩れ、油膜が広がり、蕎麦に絡みつく。無我夢中で熊啜。

 季節のかき揚げそばでエネルギーを注入し、20時からの東大阪布施ミッションも無事完了。神戸市内の自宅に辿り着いたのは深夜1時。大移動の疲労もあってかベッドで泥眠する。

 翌朝。今度はまさにほぼ逆ルートで三陸宮古へ向かうことに。伊丹空港から花巻空港へ向かう飛行機がすべて満席。神戸から新幹線で東京へ。東北新幹線に乗り替えて盛岡へ。盛岡からバスで2時間15分かけて宮古へ。9時間の長旅である。

 東海道新幹線が18番ホームに入線した。降りると、目の前に<東京グル麺>が。これも何かの導き。券売機で「カツ煮そば」のボタンを押す。まさか2日連続で啜るとは。

 カツ煮そばは立ち蕎麦の中でも最強クラスのボリュームとコスパである。これに匹敵するのは我孫子駅ホームの唐揚げそば(2ヶ入)ぐらいか。

 玉子でとじられたカツが鉢に浮かぶ。出汁がさらに濃厚になり、甘さも増している。衣が剥がれ落ちるカツに齧りつく。蕎麦を啜る。出汁を含む。シアワセのコンチェルトにうっとりしながら、我がスケジュール管理のアホさ加減に激しく落ち込んだ。

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季節のかき揚げそば。

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まさに必殺。かつ煮そば。

(付記)
このバカブログをご笑覧の全銀河30名ほどの紳士淑女の皆さま、令和元年も誠にありがとうございました。大晦日といえば、年越しそば。よって令和元年ラストは3年以上前に書いて死蔵していた蕎麦ネタで。皆々様のさらなるご多幸を心より祈念申し上げます。よいお年をお迎えくださいませ。令和2年も御贔屓に!
posted by machi at 10:54| Comment(0) | 東京都 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月11日

第2335夜:史上最強級台風の前夜【赤羽(東京)】

 <タリーズ>。煙草の据えるcaféをコワーキングスペースとして活用している私のお気に入りチェーンである。

 台風19号が関東に上陸する前日。鹿沼の定宿を7時半に出て8時半に小山駅構内の<タリーズ>へ。PC猿打し、10時から小山ミッション終了後、再度<タリーズ>へ。

 喫煙ルームでPC中にJRの計画運休が発表され、小走りで切符売り場へ。走っている時間帯が残り5席空いており即確保。まずは第一関門クリアだ。

 小山から東京駅へ。ラガーシャツを着た外国人が異様に多い。それ以上に明日からの計画運休のため何となく騒然とした雰囲気が横溢している。切符売り場もタクシー乗り場も長蛇の列。皆さん心なしか浮かない表情だ。

 落ち着かない雰囲気の中、茨城県行方市方面へ向かうバスに乗車。駅構内コンビニで買って温めたサンドおむすび2ヶ(ロコモコ風・玉子焼と明太子)を腹に入れる。特に明太子と玉子焼きがしみじみと旨い。お茶に合いすぎる。

 行方ミッション終了後、ほぼ満席のバスに90分差再度揺られて東京駅に着き、23時に赤羽へ。東口の定宿チェックイン。さすがに喉の渇きと空腹を覚えた。

 荷を解き、雨足が強まる中、ホテルすぐ裏側の呑み屋が密集する一番街エリアを散策。どこもすさまじく込み合っている。

 この夜はやきとん&ホッピー気分だった。しかし、ほとんどの店がラストオーダー。入れそうなところは一人客お断り。大好きだった赤羽が切なくなってきた。

 それにしても金曜の夜とはいえ、まもなく終電も無くなるだろう。明日は台風で電車が動かない。何故こんなに皆さん呑みまくっているのか。最後の晩餐的なテンションなのだろうか。

 やむおえず関西でもよく見かける激安チェーンへ。カウンターがゆったりで快適。この店は好きなのでたまに行くが(特に十三店)、何も赤羽で入ることはない。しかもメニューはほぼ一緒。

 関西では見かけなかったもつ煮込以外は定番の串カツ2本(和風・ソース)、オヤジ好み玉子サラダにハイボール4杯。新聞で台風情報に目を通しながら。お会計は1800円ほど。

 喰い足りないというより、物足りない。何故か切ない。この店は2階だが、地下が「すしざんまい」。せっかくだから初潜入してみよう。寿司で〆るのも良い。自宅のある神戸(三宮)にもあるが、関東の方が本場っぽい。ところが、深夜12時というのにお客が並んで待っている。

 圧倒されて引き返す。こんな夜に限ってラーメン屋も視界に入ってこない。こんな夜こそ、24時間営業の雄<富士そば>である。

 昔は関東ならどこにでもあると思い込んでいたが、ほぼ都内でしか見かけない。埼玉県内でたまたまかもしれぬが観たことがない。私が関東で御縁ある県は埼玉と栃木、茨城だけだが他では見たことない。

 そばにするか、カレーにするか、かつ丼にするか……。やけ食いモードとはいえ、3つも食べられない。

 券売機の前に佇むと、思わず目を剥いた。「ミニカツカレー丼とかけそば」セット。カツカレー丼とはカレーとカツ丼を微妙に融合させた富士そばオリジナル。

 あまり一般化しないのも納得の仕上がりだが、無性に食べたくなる時がある。しかもミニサイズ。これならそば、かつ丼、カレーの3大欲求を満たすことができる。しかも600円(税込)だ。

 チケットを手渡し、1分も待つと出来上がりを告げられた。ミニカツカレー丼、ばっちりである。最初はかつ丼として、最後は和風カツカレーとして。かけそばもわかめそばかと思うほどわかめたっぷり。

 超大型台風が上陸する前夜、私のブロークンハートは赤羽の呑み屋街の厳しさに暴風雨だったが、富士そばというサーチライトに救われた。

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行方へ向かうバス車中。特に左側が絶品。

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チェーン居酒屋の中では「やる気」と並びかなり好きな「一軒め」。

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富士そば最強セット。
posted by machi at 16:04| Comment(0) | 東京都 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする