2025年06月08日

第3694夜:多治見と長崎のマリアージュ【新橋(東京)】

 全国勉強会。2024年11月中旬の朝10時から17時前まで、全国の商業系まちづくり団体や商店街、市、会議所および商工会担当者が集い、様々なテーマでみっちりと勉強。普段まちづくりの勉強など絶対にしない私も濃厚に学ばせて頂く。

 終了後は三々五々。私は帰路に就く前に、長崎市新大工町商店街のK島理事長、多治見市たじみDMOのO口COOと新橋で呑むことに。2人ともこの夜は都内宿泊。私は前夜に都内宿泊(蒲田)だった。

 二人とも40代後半で50歳の私とそれほど変わらない。しかし、経験値が凄まじい。両氏ともに親しくさせて頂いている。友人が極めて少ない私には極めて貴重なご両人だ。

 新橋駅周辺はサラリーマンの聖地として凄まじい数の呑み屋が密集。ただし、どこも凄まじく混みあう。予約してないので、3人とはいえ店探しに苦労することが予測される。店選びせず、入れそうな店に飛び込むのが私のようなオノボリにとっての新橋の必勝法である。

 1軒目は串カツ屋。生ビールでガツンと乾杯。前夜は蒲田で独り吞みゆえ、気心しれた面子と呑む楽しさは代えがたいシアワセ。嬉しくて8割以上私がベラベラしゃべってしまう。2杯目以降はホッピーの黒をひたすらお代わり。ジョッキ7杯を2時間で空ける。

 串カツ、メガ盛りのポテトフライ、おでん、関西風出汁巻などに舌鼓を鳴らした後、さらに駅に近い店を目指し2軒目へ。

 ジンギスカン屋に飛び込んだ。2024年から北海道と御縁が無くなり、久々にラム肉、ジンギスカンである。匂いがパワフルだが、更なる食欲を喚起する。エナジーが漲る。

 1杯目から私はホッピー黒。ラムを焼いて喰らう。ホッピーをノドに放り込む。キムチで箸休めする。ラム肉もガンガンお代わり。タフな1日の疲労が溶けていく。

 K島氏とO口氏は初対面っぽいが、それぞれに長崎、多治見に御縁があるようだ。私抜きでも充分に会話が弾んでいる。

 東京の新橋で長崎、多治見、神戸(私)が集い酒を酌み交わす奇縁。このような機会を与えて下さったクライアント様に感謝しつつ、杯を重ねる。

 1軒目も2軒目も90分少しで退席を促される。ひっきりなしの来店客を捌くにはやむおえぬ処置。追い出されても、新橋は無限に呑み屋がある。同じように回転する他店に飛び込めば良い。選択肢は無限である。

 立ち食いそばかラーメンで個人的には締めたかったが、もう帰路につかねばならぬ時間帯。お二人とお別れする。車中でポケットバーボンを煽る。よく話した。よく呑んだ。あとは、よく寝てしまい乗り過ごさないように注意するだけである。

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1軒目。

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2軒目。

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2025年06月07日

第3693夜:オールダブル【蒲田(東京)】

 <元祖ニュータンタンメン本舗>。この店のタンタンメンは川崎市民のソウルフードであることを何かで知っていた。西日本にはないはずで、私は未食だった。ただしカップ麺だか袋麺だかで啜ったことはある。味を全く覚えていない。印象ゼロなのでイマイチだったのだろう。

 蒲田の居酒屋を堪能した独りの夜。蒲田もとんでもなくラーメン屋が多い。神奈川に近いためか、家系がハバを利かせている。どうせなら、啜ったことのない分野を攻めたい。呑んだ後かつ汁モノ好き故まぜ麺系はスルー。

 1軒目の近くに冒頭の<元祖ニュータンタンメン本舗>が煌めいていた。ほぼ満席だが、カウンターが1席空いていた。川崎が本場で、蒲田は隣接。普段はタンタンメンにあまり興味惹かれないが、郷に入らばなんとやら。いざ鎌倉、でなく川崎である。

 嬉しいことに、券売機でなかった。初めての店で券売機は戸惑ってしまう。メニューを観ながら戦略を練る。ツマミ系もあるが、とりあえずハイボールを注文する。

 初めての店では王道のノーマルが正しい。「タンタンメン」の「中辛」がど真ん中らしい。ど真ん中を突き進む。

 店内は若い女性が多い。私の両隣は独り客の男性と若い女性。ラーメン鉢が異様に大きい。

 ひっきりなしにお客がご来店。辛さ、トッピングなど好みにカスタマイズする声が聞こえてくる。気になったのが「ダブル」。「たまごダブル」「ひき肉ダブル」などが耳に沁みつく。

 再度メニューを観た。玉子、ひき肉、にんにくをダブルにするようだ。3つとものダブルが「オール」でプラス440円。注文済だったが、カウンター越しに「オールプラスで」と伝えた。麺職人、快諾。間にあったようである。

 ハイボールをヤリながら店内をキョロキョロ。創業60年になるという。「感謝・感激・還暦」というキャッチに微笑させられる。何ともいえないにんにくの刺激的な香りが店内に漂う。食欲が喚起される。

 ブツ降臨。圧巻のビジュアルである。<蒙古タンメン中本>の「北極」ほどではないが、かなり怯む赤さ。玉子の黄色も眩しい。独特の美学が感じられる。

 胡椒は必要なさそうだ。レンゲでまずはスープ…。まさに「中辛」。昔は辛いもの好きだったが、初老になると辛さより旨さ。むしろ甘党になりつつある。

 ニンニクのパンチが凄い。玉子がマイルドである。ひき肉もスープが染み込む。麺は太めのストレート。ツルツルモチモチで絶妙にスープに絡む。凄まじく、旨い。

 麺を啜り切った。ひき肉、にんにく、玉子がたっぷりのスープが半分以上残っている。

 レンゲで掬い、口に運ぶ…。目を細める旨さ。飲めば飲むほどに旨さの角度が上がる。止められない。止まらない。止めたくない。気づけば青磁の巨大鉢から麺1本、汁1滴、具1片残らず滅失していた。

 大満足で店を出る。満腹である。ブラブラと西口の定宿へ向かう。途中、焼肉屋の前を通る。「お一人様大歓迎」とある。店内を除く。カウンターが1席空いている。腹ははちきれそうだが、どうしよう…。

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風格の店構え。

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とりハイ(とりあえずハイボール)。

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力強い営業時間。60周年おめでとうございます。

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オールダブル。

posted by machi at 08:47| Comment(0) | 東京都 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年06月06日

第3692夜:聖地の聖母【蒲田(東京)】

 聖地。ナントカの聖地は数あれど、我が全国の定宿<T横イン>様の聖地は蒲田である(はず)。何故なら、全世界に数百店舗ある中の1号店が蒲田に屹立しているから。外観も当時の面影をふんだんに敢えて残していると推測される。

 都内でめったに宿泊することない私だが、稀に泊まるなら蒲田である。羽田空港が近いため、翌朝早朝便に乗る際や遅い時間の羽田着便の際は蒲田を利用する。宿は聖地1号店一択。ちなみに2024年11月上旬で484ポイント保有(1泊1ポイント。10ポイントで無料宿泊)。

 冷え込みだした11月上旬の日曜。翌朝から都内で用務のため6、7年ぶりに蒲田へ。JR西口からアーケード商店街を抜けて聖地1号店へ向かう。商店街、凄い人出である。歳末のようである。空き店舗など1gもないが「日替わり店舗」はあった。

 聖地で荷を解き、狂ったようにPC猿打。各所にメールを送信しまくった夕刻。ようやく手が空いた。この夜は蒲田の呑み屋を満喫する所存。居酒屋2軒、シメでラーメンと行きの新幹線車内で戦略を練っていた。もちろん、孤独の晩酌である。

 日曜かつまだ夕刻故か線路沿いの「バーボンストリート」はまだ閉まっている店が多い。一方、開いている呑み屋は店外まで客が溢れている。

 JR蒲田駅東口へ。こちらも京急蒲田駅まで商店街が連なっている。蒲田の商店街は飲食店が多いものの物販店もしっかり活躍しており味わい深い。いったん京急蒲田までブラブラ散策。これまでJR西口の聖地1号店周辺でしか呑んだことなかったので、東口を開拓することに。

 いかにも新しいT横インがJR東口に屹立。周囲は呑み屋だらけ。物色していると、居酒屋の前に立つ日本人ではないお姉さんが絶妙のタイミングで「お一人様でもどうぞ〜」。

 これも御縁。<炙金>へ突入。「炙り」という字が入った店にハズレはない気がしている。

 首都圏の楽しみは「ホッピー」「焼きとん」「(豚)もつ煮込」が我が三種の神器。QRコードでホッピー(黒)セットをまず注文。後は本日のオススメを中心に組み立てていく。

 「牛タン醤油煮」はこんもりたっぷりと。私を招き入れたお姉さんが「大盛にしました」と笑顔を向ける。私も微笑する。味が濃く、凄まじく酒が進む。卓上には一味と七味が両方配備。芸の細かい嬉しい気配りである。

 「ネギマ焼き」はてっきりマグロと思い込んでいたが、鶏だった。串に外して皿に盛られている。これも凄い量である。独りでは持て余してしまう。

 店頭の外国人お姉さんが見事な店内誘導を決めていく。私しかいなかったのに、広い店内はあっという間に満席に。後期高齢者グループが何故か多く、老人たちを外国人お姉さんが見事な愛想でさばいていく。老人たちも嬉しそうだ。

 焼とんは「カシラ」2本(塩・タレ)と「シロ」(タレ)。そして「ラム」も注文してみた。どれも抜群。特にラムはエスニックな味付けで刮目させられた。

 どれも味が濃くて旨い。ホッピーの中を2杯お替りしたところで料理がまだ残っている。この夜の私の友は、聖地1号店で無料取得したY売新聞。じっくり普段読まないニュースまで目を通す。4人掛けを独占させてもらっているので、新聞を広げることもできる。

 いい店である。卓上で煙草も吸える。居酒屋2軒、シメラーメンという戦略を諦めた。この店で腰を据えることに。ホッピーセットを再度注文。これでプラス3杯は確定である。

 本日のオススメから「うなぎ出し巻き」を頼んでみる。鰻と出汁巻が大好物の私が頼まぬ選択肢なし。かなり大きな6切。出汁巻は固焼だが、甘くない関西風。テンション爆上がりだ。

 そして、本日のオススメの中で1番気になるメニューがあった。「かまぼこ」である。かまぼこのナントカ、でなく「かまぼこ」。値段は300円。手の込んだ料理が並ぶ中、異彩を放っている。手が加えられているのか、そのまんまか。頼まずにいられない。

「かまぼこ」召還。あっという間に降臨。目を剥いた。そのまんまであるが、斜め上だった。紅白2種で、生姜と、わさびでなく「わさび漬」が添えられている。鼻息が荒くなる。

 小皿にさしみ醤油を垂らし、「板わさ」を楽しむ。板わさは東京の蕎麦屋の粋な肴。5切で数百円するだろうが、この店は十数切れもあって300円。この店に入って良かった。

 まだまだ食べられるが、ラーメン腹を残したい。お会計をお願いすると、野良猫がこっそり入ってきた。私を店内誘導した外国人のお姉さんはしゃがみこんで、笑顔で猫に「おはよ〜」。聖母のようである。動画に残したいステキな光景だった。

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1号店。

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黒ホッピーが一番好き。

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一と七が両方卓上に。このような店はハズレなし。

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意外とたっぷり。

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ネギま。

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紙新聞は普段読まない記事(ネット)も熟読できる。

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かまぼこ。

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う巻。

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ご来店。

posted by machi at 09:12| Comment(0) | 東京都 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする