2024年08月01日

第3468夜:一発ド〜ン!【札幌(北海道)】(後編)

 何気なくメニュー裏面をみたら、びっしりとその他のメニューが。それも食べ放題コースに含まれていた。思わず目を剥いた。本日2度目の「エッ!」が漏れた。

 トッピングが「卵つけダレ」「山わさび」「ネギ塩」。これをすべて追加する。

 ライス系は大・中・小だけでなく、まかないカレーやユッケジャンクッパ、石焼ビビンバもある。とろろ丼や牛トロ丼なども。

 麺も5種類。牛骨ラーメン、ユッケジャンラーメン、自家製冷麺など。スープもワカメとユッケジャンの2種。

 オツマミは11種。キムチ、ナムルだけでなくザンギ(唐揚)まである。ポテトフライもありいつもの癖で頼みそうになったが、他を攻めねばならぬ。

 軍略の再考を迫られた。お残しは厳禁。しかも私は独り。さすがに胃に限界がある。

 北海道にいる高揚感もあり、ザンギ追加。メニュー写真ではミニサイズが2ヶ。実際は大きなサイズで4ヶ。旨いけど、これだけで腹が張る。

 塩ホルを1枚づつ焼きながら、再度メニューと対峙。「焼肉屋のまかないカレー」が実に旨そう。店員さんにルーだけお願いしてみると快諾。

 ブツ、ひき肉たっぷりのキーマ系。ツマミにも最高。これだけでも勝負できる本格派。こんなカレーがまかないで出てきたら誰もバイトを辞めないだろう。

 カレーをルーだけにした分、ライス腹を温存。「牛トロ丼」を注文。ブツはお茶碗サイズのミニでちょうど良い。フレーク状の牛トロがご飯の熱で溶ける。口に運ぶ。バターのような芳醇な旨さと甘さ。残っていた生卵や卵ツケだれを投下して味変。笑いが止まらない旨さである。

 ラーメンを喰いたい。しかし、冷麺も捨てがたい。とにかく、汁モノが欲しい…。

 ユッケジャンスープを指名。これも甘さと辛さが絶妙。具もたっぷり。体の芯から暖まる。

 旨くて熱いスープを飲んだことで、私のシメが決まった。「自家製冷麺」である。キムチと酢で味を調える盛岡またはピョンヤンスタイル。一気呵成のズルルルル。

 たっぷり2時間。ジョッキ8杯、焼肉5人前(塩ホル・牛カルビ・牛すき焼き)、キーマカレー(ルーのみ)、牛トロ丼ミニ、キムチ、薬味3種、ユッケジャンスープ、自家製冷麺、ザンギ。これで本当に税抜4000円なのだろうか。

 お会計する。明細書を持ってきて下さった。初めてこの店の名前が<一発ドン>であることを知った。最高にイカした屋号である。そして、料金。この日最大の「エッ!」が漏れた。税抜でなく、税込4000円だった。

 大満足という言葉で表現できない天国気分で店を出る。11月なのに、雪でなく強い雨が降っていた。しかし、私のホテルは真隣。1秒ほど雨に濡れただけだった。

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メニュー写真は小さめ2ヶ。実物は大きく4ヶ。

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キーマカレーのライス抜き。

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牛トロ丼。

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ユッケジャンスープ。

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オーラスの冷麺。本格的。

posted by machi at 09:01| Comment(0) | 北海道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年07月31日

第3467夜:一発ド〜ン!【札幌(北海道)】(前編)

 Qインテッサホテル札幌すすきの。アフターコロナになってからの札幌の定宿である。便利、キレイ、設備充実、そして安い。

 ある晩秋の日。正午前に栃木県下野市を発ち、19時半頃札幌すすきの着。飛行機出発が1時間遅れた。移動中、ひったすらPC猿打。解放感と達成感を遥かに凌駕する疲労感に襲われた。

 バス停から少し歩いてホテルへ向かう。ホテル真隣が焼肉屋。それは知っていたが、札幌の夜は「七厘の塩ホルモン」一択ゆえ気に留めたこともなかった。ただし、この夜、七厘まで歩くことに億劫さを感じていた。しかも、私一人である。

 焼肉屋の前を通りすぎホテル入口に入ろうとした瞬間「塩ホルモン」なる5文字が視界に飛び込んできた。オヤオヤ。七厘以外にも存在していることは知っていたが、塩ホルを全力で打ち出す店はあまり見かけない。

 4種類ほどのコースメニューで、塩ホルモン可能コースは最安値の4000円。七厘の塩ホルモンが1人前400円ちょっとゆえ、約9人前分。牛カルビも食べ放題に含まれているようだ。

 七厘以外の塩ホルモン。興味が湧いてきた。2カ月前は数年ぶりに七厘会を決行。1か月前は独りで七厘。この夜も独り。ただ、この店が独り客でも対応して頂けるかだけが不安だった。

 ドアを開けてみた。店長らしき方が歩み寄ってきた。独りでも構わないかと尋ねたら、満面の笑みでカウンターへ案内して下さった。1204000円の最安値コースを頼む。

 塩ホルモン、牛カルビ、牛焼きすきを1人前づつ注文。キムチも追加。飲み物は…。呑み放題も4000円に含まれていた。思わず声が漏れた。めちゃくちゃ安くないか。

 ビール、ハイボール、サワー、カクテル、ワイン…。ハイボールを注文。心を落ち着ける。

 炭火七厘が運ばれてきた。かなり大きい。そして、3種類の肉。まずは塩ホルモンをざっと焼く…。旨い。七厘よりも野性的だが、旨さに変わりなし。カルビは塩で味わう。牛焼きすきは生卵が出てきた。すき焼きのように味わう。これも白眉だった。

 2回目からの注文はスマホでQRコード読み取り。私でも対応できる。2杯目は「なまらコーン茶ハイボール」。全く意味不明だったが、コーンの味がした。

 3杯目からハマってしまったのが「薄野珈琲ハイボール」。珈琲焼酎のソーダ割だろう。濃い目、薄めを選べる。濃い目を選択しつづけ、気づけば6杯飲んでいた。最初の2杯を足せば8杯。これだけで4000円以上の価値がある。

 まだまだ食べられる。塩ホルモン追加。メニューを再度見る。味噌ホルモンに惹かれたが、味の想像は付く。トントロ、鶏もも、豚軟骨、ひな皮…。他の店でも、本州でも食べられる気がした。ひたすら塩ホル一択で、ちびちび焼きながら呑み放題を満喫しよう。〔次夜後編〕

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聳えたつ新定宿の真隣。

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独り食べ呑み放題。

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薄野珈琲ハイボール。

posted by machi at 11:20| Comment(0) | 北海道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年05月29日

第3428夜:夜の皇帝な男【富良野(北海道)】

 へそ歓楽街。人口規模にしては相当数の呑み屋が集積する富良野市中心市街地の中でも、特に呑み屋が集まっている一角である。そこに、新たにジンギスカン店がオープンしていた。

 ちょうど20年前に札幌駅に大丸などがオープンした際、大通や狸小路は厳しそうに感じた。しかし、今の札幌は札幌駅、大通、ススキノ、地下街、あらゆる道、店に人が溢れている。

 四半世紀前はこんなに店も人もいなかった。至る所で巨大クレーンが見える。工事真っ盛り。さらに度肝を抜かれた。地下街が札幌駅から大通まで繋がっていた。

 富良野へ向かうためにエスタのバスターミナルへ向かったら閉鎖されていた。再開発のためらしい。バスセンターは地上に凄まじく領域展開。富良野行きは道庁の前。

 かなり離れている。余裕を持って移動して良かった。ちなみに令和10年までバスセンターは仮移転という。スケールが違う。さすが北海道である。

 夜の冷え込みが厳しくなった富良野の夜。新相生商店メンバー7人でジンギスカンの新店<MASAJIN>へ。ジンギスカン鍋を前にすると、いかにも北海道に居る感がグッと強まる。

 店員のお姐さんが懇切丁寧に焼き方や食べ頃をご指南。クラシック生で乾杯し、私は2杯目からハイボール濃い目。

 ラム肉は焼き過ぎてはいけない。焼肉タレとも違うキリっとサラリとしたシャープなタレに浸す。タレにはニンニクと粗びき唐辛子はぶち込みたい。ジンギスカン鍋は野菜を極上にする魔法も仕掛けられている。

 北海道に足を運んでもジンギスカン鍋を囲む機会はあまりない。テンションもグッと上がる。煙もうもうも味のうち。ガーリックライスが異様な旨さだった。

 富良野の2軒目から夜の皇帝・AKIRA氏の世界。氏が向かったのは<キッチュ>。3人でカウンターに陣取ると、他のカウンター客はAKIRA氏の超親友。AKIRA氏の熱唱(M川清氏)が北の大地に響く。AKIRA氏はママの家族とも懇意。どこに行っても氏は富良野の夜の顔である。

 もう一軒行くことに。私には定番の<ニューラベンダー>。ママが私の顔を見るなり「おかえりなさ〜い」。AKIRA氏はここでもカウンター客とお知り合いで談笑。

 ママが私にだけ北海道産じゃがいもとベーコンの煮物を出してくれた。芋、甘い。ベーコンの塩気と絶妙のコラボ。お土産にマスカットを頂いた。私だけに。

 時間は日付を跨いだ。AKIRA氏はまさかのもう一軒モード。さすがにもう開いていないだろう…。開いていた。小玉屋ビルの<SHINE>。店に入るなりママから「Aキラちゃん!最近全然来ないじゃないの!」。

 スナック3軒ハシゴはいつぶりか。お通しの牛肉と白滝の煮物に旅情を感じる。

 AKIRA氏が美声を響かせた後、私も一曲。‘甘いくち〜づけ〜♪’AKIRA氏は立ち上がり、まだ若いカウンターレディとチークを踊りだした。

 富良野の夜はAKIRA氏。AKIRA氏は富良野の夜であり、皇帝である。滋養強壮剤みたいだけれど。

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富良野へ向かう道庁赤レンガ前の臨時バス停(予定では令和10年までらしい)

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傾いた空き店舗。

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新オープン。手前の男性は皇帝。

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ジンギスカンを富良野で初満喫(ラムしゃぶは経験あり)

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皇帝との1軒目。

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皇帝との2軒目。

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皇帝との3軒目。

posted by machi at 06:18| Comment(0) | 北海道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする