2024年09月26日

第3507夜:北海道と日本のヘソ【富良野(北海道)】

 兵庫県西脇市。日本の「ヘソ」に位置しているそうで、北海道の「ヘソ」富良野市と超友好関係にあるという。同じ兵庫県民(神戸市民)だが、2023年冬まで全く存じ上げなかった。

 2023年富良野最後の夜。1軒目は6人で居酒屋へ。外に出ると雪が降りだしシバレてきたが、熱燗で心地よさも。しかし、路面は凍ってとても歩けない。2軒目はAキラ氏と<ニューラベンダー>。お帰り〜の声が嬉しい。

 熱燗をこってりヤった後ゆえ、暖房ガンガンの店内で呷る鏡月の水割が爽やか。本格焼酎(乙類)よりも甲類が北海道に合う理由を何となく体感する。

 ママが鯖味噌と胡瓜漬を出してくれた。味が染みて旨い。北国のスナックの醍醐味である。

 富良野オヤジのアキラさんは神戸までしか西へは足を運んだことがないという。ぜひ神戸に来てほしい。ご案内したい。その旨を伝えると、西脇へは2回行ったことがあるという。

 へ?西脇って、兵庫県の西脇市?するとママは3回行ったとおっしゃる。

 北海道の「へそ」に位置するのが富良野市。西脇市は何と「日本のへそ」に位置しているという。西脇市の人口は富良野の約2倍。しかし、姉妹都市関係を結ぶだけでなく、民間レベルでもライオンズ、ロータリー、JCでも頻繁に相互交流しているという。

 ママが西脇がどんなところか私に教えてくれた。敢えてここには書かないが、兵庫県神戸市でほぼ半世紀神戸オヤジの私が近隣の西脇のことを教えてもらうシュールさ。

 西脇といえば高校駅伝だが、それ以外のイメージ皆無。そもそも私は行ったことがないから全く分からない。車を所有していないので、生涯足を運ぶことはないだろう。

 Aキラ氏が「そして神戸」を唄って下さる。この歌、本人の原曲を聞いたことないが、鹿沼と富良野でアニキたちが歌ってくれる。さすがに私も覚えた。

 Aキラ氏のタクシーに私も便乗させてもらう。ママが帰り際に、ワインのボトルをお土産に豪快に私に手渡した。「ふらのワイン」の50周年記念ボトル。「富良野市内限定販売」とある。私の最後の富良野の夜。最高のお土産になった。

 翌朝。うつらうつらで起きたら7時半。シャワーを浴びる暇が無くなった。何故ならリニューアルされたコンシェルジュ1階<エベルサ>の朝食をご馳走になるから。

 支配人兼社長のA子氏にチェックインの際、朝食を食べて行ってとサービス券を頂いていた。珈琲やジュースはフリードリンク、分厚い富良野産小麦を使ったトースト1枚と新鮮な生野菜、それとパンの塗り材を1種、小鉢を1種選ぶことができる。

 ジャムではなく「北海道バター」、そして「玉子サラダ」を選択。朝起きて20分しかたっていないが、急がねばバスの時間に間に合わぬ。熱い珈琲を吞み、2杯目をセルフした頃、私の朝食が出来上がった。

 トースト、さくふわ。こんなに旨いのか。バターが芳醇で濃厚。熱いブラックコーヒーにたっぷりバターの焼きたてトースト。もうこれ以上何も望みません的コンビネーションがさく裂。それに卵が加わるのだから、天下無双である。

 A子社長にお礼を述べ、再訪を誓いながらチェックアウト。建物を出たらそこは旭川空港へ向かうバス停。ただし、6分待たねばならない。

 昨晩は雨で雪が解けていたが、寝ている間にビッシリ積もっていた。さらに雪が降り注ぐ。たまらなく寒いが、私は北海道の「へそ」に居るという実感を笑顔で噛みしめた。

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味わい深い「へそ歓楽街」。

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北国のスナックらしいお通し。

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50周年。

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朝からエナジー満点。

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お宿の真ん前のバス停。旅立ちの朝、いざ旭川空港へ。

posted by machi at 10:23| Comment(0) | 北海道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年09月24日

第3506夜:聴力アプリ【富良野(北海道)】

 聴力。老眼進行著しいアラフィフの私だが、聴力には自信があった。

 富良野ラストナイトは6人で。クラシック生が染み込む。カキフライ、新じゃがバター、羅臼産ほっけ、氷下魚、蟹の身たっぷり出汁巻玉子…北海道を思う存分体内に取り入れる。

 旭川名物という鶏の新子焼は豪快の極みだった。ほっけも道内以外では口にできない大きさと脂のノリっぷり。新じゃがバターは北海道が詰まっている。

 旭川空港の外は雨。雪が溶けていた。富良野のミッション会場を出て呑み屋に向かう途中、一気にシバれてきた。寒い。熱燗で体を温める。お銚子が破竹の勢いで空いていく。

 話は富良野のこと、空き店舗のこと、商店街のこと…。6人中、最年少は30代後半。その次が私で49歳。必然的に健康(老化)が話題に。

 新相生商店街Y田専務は老舗眼鏡店経営。近眼と遠視、老眼。目に纏わる様々な症例やその対処法をご教授下さる。ちなみに近視でない、いわゆる「目が良い」と言われている人は平均して45歳から老眼が入りだすという。

 私は30歳まで視力が0.03程度しかなかったが、レーシック決行。以降、視力は1.5〜2.0だった。45歳ぐらいから、夜中に寝室で寝転がり漫画を読んでいると、小さな吹き出し文字が霞みだした。単なる疲れ目かと思っていたが、霞みが加速し始めた。そして、老眼を自覚した。 

 48歳の秋、老眼鏡を創った。もはや手放せない。しかし、装着すると首と肩の凝りがひどい。首を回すクセが付いてしまい、長時間のPCや読書ができなくなった。

 そんな窮状をY田氏に訴えた。私は遠視なので老眼鏡は適さないそうだが、何とかなるという。Y田専務率いる<タカラヤ>で老眼鏡を創ってもらうためには富良野滞在時間を増やさねばならない。しかし富良野では毎回、睡眠時間を含めて13〜14時間しか滞在できない。

 この夜、Y田氏は補聴器を付けていた。高い音が聞こえにくくなってきたという。そして、私(アヅマ)の声が聞こえにくいという。何故なら、私の声が高音ゆえらしい。

 似非関西弁ゆえに聞こえにくいのでなく、声質が年配者には聞こえにくい。私に直接非はないが、何故かかなり申し訳ない気持ちになった。

 私より1歳年長の商工会議所K川田氏は今年の健康診断で初めて聴力に不安を感じたという。話題は目から耳に。

 蚊のブ〜ンという不快な音が聞こえるかどうかも一つの聴力指標と初めて知った。そういえば、この数年あの不快な音を耳にした記憶がない。しかし、噛まれて痒い時はある。

 最若手(30代後半)のN村氏が、聴力を確認できるアプリを開いた。彼はただ握っているだけ。不愉快なキーンという音がどのタイミングで聞こえるかの実験が始まった。

 店内は風情ある和テイストのBGMが流れている。かなり音も大きく、それゆえに聞こえないのか。6人とも無言。静かに店内BGMを真剣に聞いている。

 あるタイミングで「キーン」と脳内まで触手を伸ばされる不快な音が貫いた。思わずうわッと叫んだ。その瞬間、N村氏が私に「48歳!」。

 その後、私より年輩者たちも少し遅れて反応し始めた。音はだんだん大きくなり、耳をふさがねばならぬほど。ところが右隣のAキラ氏は平然としている。さすが60代後半である。

 こんなアプリがあるのか。しかも、私は49歳なので誤差の範囲。むしろ耳年齢は1歳若い。きっちり年齢分老化していることを数値で実感した。

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1階、2階、3階、4階すべてお世話になった「コンシェルジュ」。

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土産は毎回<新谷>さん本店で購入。

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店の名物。かにたっぷり。

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ド定番のホッケ。

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ド定番のじゃがバター。

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旭川名物「鶏の新子焼」。

posted by machi at 03:16| Comment(0) | 北海道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年09月23日

第3505夜:勝手に旭川ラーメン対決【旭川空港(北海道)】

 旭川醤油。札幌味噌、函館塩と並ぶ北海道3大ラーメンのエース格である(私にとって)。私は醤油好きゆえ、この三峰では旭川を最も好む。私は富良野へは頻繁に通っているが、旭川で全く用事がない。ただし、中間に位置する旭川空港は富良野から1時間ゆえよく利用する。

 旭川ラーメンの名店は多い。私の実食済は<山頭火><梅光軒>。崩壊した札幌らーめん共和国や新千歳空港内の北海道ラーメン道場、札幌ススキノなどで啜ってきた。

 12月上旬の平日午後ゆえか、満席ばかりの羽田→旭川便が珍しく空席たっぷり。空港着後、富良野へ向かうがバスをちょうど1時間待たねばならない。

 この日は北九州小倉の定宿で朝飯を腹に入れていた。富良野ミッション終了後の呑み喰いは21時頃から。富良野に着けば<山岡家>あれど、啜る時間はない。

 唯一の飲食ゾーンである空港内のフードコートへ。何店舗か連なる中、「赤」の<梅光軒>と「白」の<山頭火>が軒を連ねている。旭川空港内でメシを喰うのは数年ぶりか。

 どちらにするか…。迷う。惑う。ちなみにフードコートはガラッガラである。

 <山頭火>に決めた。券売機と対峙。旭川の代表選手ゆえ「しょうゆ」を啜ってきたが、この店は「塩」がイチオシかつ定番。普段なら迷わず醤油なのだが、あえて「塩」に。

 チャーシューメンにするか、大盛か、並か…。‘ちび’があった。ハーフサイズの意味だろう。並が950円。ちびが850円。100円しか変わらない…。悪魔がささやいてきた。

 隣の<梅光軒>もハーフあり。2店舗のハーフサイズを啜り比べるのはどうか。考えてみれば、旭川空港のこのフードコートしかできない神の御業。しかし、ハーフ(ちび)で850円は空港といえ高い気もする。ハーフでは本質が掴めない気もする。

 結局、最も平凡な選択である山頭火「しおの並」を押した。チケットを調理熟女に手渡し、出来上がりお知らせブザーを受け取る。ここからが自分で言うのも何だが、非凡さを発揮。

 そのまま隣の<梅光軒>の券売機へ向かい、定番の「旭川醤油の並」をタッチ。まさかの「並」サイズの両巨頭食べ比べ。観客がいなくて寂しいほどだ。

 水を入れてテーブルを確保したら<山頭火>のブザーが震えた。受け取って我が島(テーブル)へ。すると今度は<梅光軒>のブザーが。眼前に龍虎が並ぶ。丼のサイズが全く異なる。山頭火、ミニかと思った。30円の違いと言え、啜る前は圧倒的に梅光軒が100馬身リード。

 最初に受け取った<山頭火>から。スープ…。いわゆる「とんこつ塩」。この味にまずハズレなし。麺とのカラミも良い。チャーシューはとろ肉系。醤油より塩を推しているだけはある。

 続いて<梅光軒>…。かなりあっさりな旭川醤油味。チャーシューは私好みの肩ロース。

 ふと気づいた。交互に同じペースで啜り飲んでいるが、ミニサイズに見えた<山頭火>が減らない。何故だ…。

 秘密が分かった。丼のフォルムにあった。真上から見ると梅光軒が大きいが、真横から見ると三角形に近い梅光軒よりも山頭火は角度が緩い。もしかして、同じだけの分量なのかもしれない。宇宙の神秘に触れた気がした。

 大満腹である。どちらもスープは呑み干せなかった。サイズ的にはハーフ2杯でちょうど良かったのだろう。ラーメン2杯はラーメン2玉よりヘビーである。

 外に出た。12月の旭川なのに雨が降っている。気温も5度。マイナスではない。

 空前絶後の旭川ラーメン勝手に食べ比べ勝負、啜る前は梅光軒。啜っている最中は互角。値段は30円安い山頭火。丼の秘密を知ってからは…がっぷり四つの水入りである。

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左が梅光軒、右が山頭火。まさに龍虎。

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コロナ禍のごときほぼ無観客。

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左が梅光軒、右が山頭火。平面図なら梅光軒が圧勝。

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左が梅光軒、右が山頭火。立面図では…。

posted by machi at 05:09| Comment(0) | 北海道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする