2020年07月31日

第2492夜:ポツンとハルキッチン【東川(北海道)】

 東川町。留学生の積極的な受入れをはじめ、木工の町、写真(映え)の町、そして「東川スタイル」を推進して定住促進を進めている世界的に注目を集めている人口8000人の町である。

 ある2月の朝。令和元年度富良野ラストミッション終了。新相生N川氏にジープで旭川空港まで送って頂く。フライトまで時間に余裕があり、途中たっぷりとワーキングバケーション敢行。

 まずは大雪山系の絶景が眺める<六花亭>で無料セルフ珈琲&マルセイバターサンド。濃厚で贅沢な甘み。濃い目のブラックかウィスキーのストレートしか受け止められない。

 雄大な自然を眺めながらジープは中富良野、上富良野、美瑛、東神楽を抜けていく。そして東川町へ。メイン通りは家具屋、雑貨屋などデザインセンス溢れるキュートな店が軒を連ねている。

 国道も鉄道もなく、水道もない東川町。しかし、豊かである。定住促進のための施策も充実しているが、それをウリにせず東川のライフスタイルを発信し、まずは東川のファンになってもらい、それから定住してもらう。人口1万人を切る町に活性化のヒントが詰まっている。

 役場のセンスが抜群である。築70年の小学校を耐震し、リニューアルさせて日本語学校の改築。隣接する図書館も町民以降の場として機能性もデザインも優れている。新築された小学校校舎も圧巻である。役場は質素だが、町民のための施設は立派。金のかけどころが分かっている。

 そんな東川町の山の中で、近くに民家すらない山の中の脇道にポツンと「営業中」のノボリが。かなりの車が店頭に停まっている。<ハルキッチン>。女性が一人で切盛りされている。

 もともとは都内で広告代理店勤務のバリバリなキャリアウーマンだったらしいが、5年前に東川町に移住しレストランを開業。ハンターでもあり、実際に鹿打ちなども実践しているという。

 店内はBGMもなく、日替わりメニューが何種類か。そして、満席である。我らは予約して来たが、外でお客が並んでいる。立地とは何なのだという我が命題が揺さぶられる。

 談笑していると「鹿肉ミンチミートドリア」降臨。新鮮そうな生野菜、マカロニ&ビーンズ、洋風茶碗蒸し、わかめスープを従えている。まさに「鹿の王」である。

 ドリアなど食べた記憶がないのでどうすればよいか分からぬ。この日の朝食は富良野の<エベルサ>でそば粉ガレット。私のイメージから1億光年離れたcaféめしである。

 まずはスープ。……。肉とわかめの中華風。大好きな味である。

 ドリアにはゆで卵が輪切りでたっぷり。フォークを突き刺して口に運ぶ。チーズが伸びる。……。熱い、厚い、篤い、そして旨い。コク、野趣、洗練が同居している。見た目以上にボリュームがある。ドリアが何かよく分かっていなかったが、グラタンのご飯版みたいなものでした。

 めったに食べない生野菜も新鮮の極み。地元産なのだろう。鹿肉も自分で撃ったのかお聞きすると、ハンター仲間から仕入れたそうな。

 店内の一角で小物を販売している。女子受け確実のラインナップ。隠れ家以上の隠れ家だが、誰かに招待したくなる、しかし自分だけ独占したい独特の世界観。

 食べ終わるころ、ドサっと大きな音が。少し驚いて窓を見ると、屋根の雪が落ちてきた。この日は暖かいようだ。天は快晴。私の身も心もほっこりと温かくなった。

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六花亭からの景色。雄大の極み。

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六花亭のサービスに驚嘆。

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マルセイバターサンドと無料珈琲。無敵の相性。

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図書館外観。

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図書館内部。

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革命を起こした書籍。

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役所の柔軟性に驚愕。

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立ち寄らずにいられない。

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周りはなにもなし。

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美味しゅうございました。
posted by machi at 10:16| Comment(0) | 北海道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月28日

第2491夜:マイナス15度の星空【富良野(北海道)】

 ほしぞらバル。この言葉から連想すると、星が煌めく夜空を眺めながらハシゴ酒を楽しむイベントとまちづくり関係者は推測するかもしれない。北海道富良野市では、イベント名ではなく、店名。新相生商店街に新たに加盟したスナック居抜きの呑み屋さんである。

 新型コロナの影響が富良野をモロに直撃する直前だった2020年2月上旬。その1か月前から盛大に開催された外国人おもてなしイベント「FURANOおもてなしマンスリー〜FEEL THE WIND〜」の打ち上げが<ほしぞらバル>で開催された。

 いつもの商店街役員メンバーだけでなく、青年部をはじめ本イベントに多大に貢献してきた皆さまが集結。私は最初からハイボール鯨飲モードに突入する。

 テーブルに並べられる料理が圧巻である。ローストポーク、ビーフステーキ、ジャンボ唐揚、エビマヨ……。大皿にドカンと盛られる。食べても減らないボリューム。お味も肉質も最高で蕩ける旨さ。至福という名の星空が脳内に広がる。

 途中からカラオケ大会に。皆さん、上手いだけでなくとんでもないほど芸達者。爆笑が絶えないステキな打ち上げに。〆のにゅうめんまで圧巻の弾けっぷり。最高潮の肉フェスだった。

 24時ごろお開き。2軒目は当然のごとく<ニューラベンダー>に向かったが、珍しく閉まっていた。いつものメンバーに若手美女も加わり5人で<キッチュ>。

 Aキラ氏の「響」を遠慮なくガバガバ痛飲していると、近くのテーブルで今回のイベントのキーマンだったN村氏が友人と。氏も少し合流。談笑が加速する。

 少し遅れてお通しが運ばれてきた。……。思わず目を剥いた。ミニラーメンである。小ぶりの茶碗にネギ、チャーシュー、メンマ、ナルトまで乗った本格派。直滑降な熊啜を決める。

 さすがに満腹である。深夜2時ごろお開き。外はマイナス15度の世界。

 定宿に戻ろうとしたらAキラ氏が「ラーメン喰いに行くべ!」と叫んだ。ついさっき食べたではないか。……。そういえばAキラ氏はラーメンに手を付けていなかった。

 Aキラ氏がガンガン歩を進める。……。昼もラーメン、スナックの〆もラーメン。富良野最後の夜の〆もラーメン。よし、付き合うか。

 星空を眺める余裕もなく4人でフラフラとラーメン屋に向かっていると、いきなりAキラ氏が正気に戻って「おまえら、今からラーメン喰うのか?バカか!?」。

 ……。雪道でなくてもズッコケそうになりながら、いいタイミングでタクシー来たのでそのまま乗ってお宿へ直行。泥のように爆睡。凍てついた夜の満天の星空を眺めることはできなかった。

 翌朝。久々に<エベルサ>で朝食。和定食ではなく「ふらのガレット」を選択。そば粉を使っているらしい。

 そもそも私はガレットなるものが初めてなのでよくわからない。ナイフとフォークが添えられているが使い方が分からない。エイヤと全部包んで恵方巻のように丸かじりした。1週間遅れの洋風節分である。

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新相生ポーズ。

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中央のこのあとエビマヨが。

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肉フェス。

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2軒目にて。

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響をガバガバ。

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スナックの〆ラーメン。

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2択。

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ガレット。
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2020年07月27日

第2490夜:五郎さんの味噌ラーメン【富良野(北海道)】

 五郎さん。私の中の五郎さんといえば井之頭五郎さん一択(孤独のグルメですね)だが、私より1廻り以上の諸先輩方、または富良野市民にとっては黒板五郎氏が優勢だろう。言わずと知れた『北の国から』の主人公オヤジである。

 前日の朝がマイナス30度をさらに下回り、翌日になって20度ほど気温が上昇した(といってもマイナス10度ほどだが)ある2月の遅めの富良野市内の午後。

 札幌からバスで3時間かけて富良野入りする。通常はミッション先の目の前バス停である「十字街」で下車するが、2つ手前の「本通5丁目」で下車。降りた目の前に我がソウルフード<山岡家>がそびえているからである。なぜ山岡家を啜るのか。そこに山岡家があるからである。

 山岡家富良野店へは昼間初めて。今回は午後2時半だが、普段は深夜2時半だ。近づくと、真隣にラーメン屋が視界に入ってきた。うん?……。近づいてみる。<富良野五郎ラーメン>。

 いつオープンしたのか、ずっと前から存在していたが深夜しかこの辺りに近づいたことがないため気づかなかったのか。今年度の富良野ラストミッション。現時点で(2020年2月)次回の富良野どころか北海道入りが確定していない。少し迷い、<五郎>に飛び込んだ。

 券売機スタイルである。4秒ほど長考し「ねぎ五郎」のスイッチを押した。のり5枚トッピングと小ライスも追加招集する。

 店員さんにチケットを渡す。味噌・醤油・塩を選ばねばならない。どれが定番がお聞きすると「味噌が一番よく出ますね」とのこと。オススメとは言わず一番注文の多い品を応える模範解答。ならば、味噌だろう。

 着座し、ぼんやり店内を見渡す。水はセルフだが、何と珈琲もセルフで無料サービスである。カフェイン中毒の私にとっては心強いサービスである。

 珈琲を味わいながら壁面POPに目をやる。麺にこだわりがあるらしく、味噌、醤油、塩で麺を使い分けているという。その説明書きもかなりの長文。とても転記する気が起こらないほどである。醤油、塩を一通り試さねばならぬという熱い気持ちにさせてくれる。

 ブツ降臨。小ライスも十分な普通サイズ。胡椒をパラリし、まずはスープ。……。安定感溢れる味噌の旨味。重層的である。麺は黄色の太麺でいかにも北海道風。「味噌ラーメンに合う麺」というキャッチ通りの実力である。チャーシューも味が濃く、ライスが進む。

 気づけばあっという間に丼が空になった。麺1本、汁1滴、ご飯一粒残っていなかった。

 残った珈琲を飲み干しながらメニューを観る。ラーメンだけで15種類。こってり五郎、チャー五郎、五郎野菜、五郎の懐かし醤油、五郎の旨塩、五郎の魚ラーメン……。他にも中華丼、あんかけ焼きそば、チャーハン、唐揚定食、餃子定食などメニューはかなり豊富。

 大満足で外に出る。外はマイナス10度近いが、体は芯からポカポカ。雪もキュっと縛れている。ホタホタとスーツケースを引き釣りながら、定宿に向かう。時間はちょうど15時。チェックイン可能時間だ。ミッション開始は16時。完璧な段取りである。

 次回富良野へ来させて頂く機会があれば、今度は塩か、醤油にしようか。……。そういえば五郎押しメニューで溢れていたが「純」と「蛍」はいなかったことに気づいた。

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「ねぎ五郎」にライスと海苔を追加。

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これまでこのあたりは深夜2時ごろしか来たことなかったので気づきませんでした。

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熱いこだわり。
posted by machi at 11:37| Comment(0) | 北海道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする