2024年10月16日

第3522夜:どうするアヅマ【野田(千葉)】

 『どうする家康』。2023年NHK大河ドラマである。主人公は言わずと知れた日本史上屈指の知名度を誇るスーパースター。演じたのは某中年アイドル。

 舞台は400年以上前だが、設定を現代に置き換えることもできる。令和の主人公は愛知岡崎幕府の上様ことM井征夷大将軍。必殺無双の戦略は「まちゼミ」である。

 『どうする家康』、酷評されていたという誰も喜ばないクダラないニュースに目を通したこともあるが、私は毎週楽しく面白く手に汗握りながら鑑賞させて頂いた。

 マツジュン氏の演技というものを初めて拝見。圧巻だった。特に奥方様が亡くなられてからチョンマゲにし、グッと上様(M井将軍)にビジュアルを寄せてから演技に深みが増した。

 ラストの大団円シーン、前年(北条義時氏)のラストシーンが皮肉に満ち溢れていたので実にハッピーな気分になれた。

 そんな令和の将軍様(愛知岡崎幕府のM井将軍)が師走の夕刻、千葉県野田市に下向。商人たちに「まちづくり組織」設立指南を直々に陣頭を振るわれた。その評定の場に、ヨゴレな西の喰い詰め浪人である私も特別に着座を許された。

 終了後、上様を囲んだ園遊会が中国料理<龍華苑>で開催。私も末席を汚れさせて頂く。

 令和4年早々に上様のお供で野田入りし、それから令和5年12月までの約1年半、月1回ペースで野田入りさせて頂いた。その最終回からわずか3週間しか経過しておらぬが、まさかの延長戦で野田入りさせて頂けた。

 人付き合いが悪く、偏屈で頑固で面倒くさい私でも、上様は見捨てずに声をかけて下さる。その御心の広さと深さ、厚さにひれ伏すのみである。

 上様は家業やまちづくり会社をはじめ4つの法人組織の代表を務められているという。中でも「焼き芋屋」に最も執念を注がれているらしく、この分野でも天下統一を目論まれていた。日本全国岡崎化計画が着々と進められつつある。

 野田と春日部は隣同士の市。しかし、千葉県と埼玉県で分断されている。私の主戦場は春日部が属する埼玉。野田は近くて遠い存在だった。延長戦にもつれ込んだおかげで再度の野田入りが叶った。それも上様の差配で。

 まちづくり業界は若手が元気で勢いがある。私のようなロートルは目立たず騒がず後進の邪魔にならぬようにせねばならない。しかし、ピンポイントの個別オファーがあった場合はどうするか。当たり障りなく、細々と地味に土着するだけである。

 上様は日本中の商店街を「まちゼミ」の陣で平定。天下統一を成し遂げた。私は…酒に溺れるだけか。どうするアヅマ…。上様の記憶の片隅に留めて頂けるよう、何か芸を身に着けるか。まちづくり会社設立と空き店舗対策以外の芸を。何の役にも立ちそうにないけれど。

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上様の御下知。

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女中から上様への配膳。

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2024年09月16日

第3500夜:価格の答え合わせ【野田(千葉)】

 <元祥>。醤油と古武道の街・野田の街なかに屹立する激盛中華料理店である。

 野田に通って1年半。市内で昼飯を喰ったのはこれまで2度ばかり。1度は創業200年近い老舗うなぎ屋。もう1度は冒頭の<元祥>。2年に及んだ野田のラストミッションの日。予定より1時間早く野田入りしたのも、ラストゆえ昼飯を喰うためだ。

 鰻屋は調理に時間が掛かる故ミッションに間に合わぬだろう。ファミレスはスルーし<元祥>へ。営業中の看板が出ている。しかし、そのすぐ先に家系ラーメン店が視界に入った。

 迷った。しかし、ここは千葉県。何も横浜家系を啜らずとも。ご当地中華な<元祥>だ。

 入る。客は誰もいない。テーカーのチャイニーズな女性がどうぞ〜。ただし15時閉店という。時間は14時20分。ミッション会場は歩いて5分ほど。楽勝だ。

 ランチメニュー拝見。14種類もあった。ラーメン系も豊富。棒餃子が気になった。野田は丸いホワイト餃子でないのか。

 「豚バラと青菜の炒飯」を選択。小ラーメン付きである。先にお会計を頼まれた。ラストオーダーなのだろう。税込1,188円。高いか安いか分からない。その答えは後程わかるだろう。

 サラダバイキング無料という。生野菜、コーン、キムチ2種(白菜・大根)、搾菜、茶色いゆで卵(後で知ったがジャスミン茶入りという)、そしてフルーツ。

 フルーツ以外を少しづつ小皿に取り分けマイテーブルへ。卓上にお茶が置かれていた。何かの中国茶らしいが、水だけよりも嬉しいサービスだ。

 厨房から聞こえてくる鍋を振る音、麺を湯切りする音、中国語会話に耳を傾けていると、13番ランチ降臨。

 思わず目を剥いた。声にならない声が漏れた。炒飯、量が多すぎる。大盛なんてもんじゃない。ラーメンも小らしいが具沢山。炒飯の横にあるから大きく見えないが、十分な量。丼が小さいだけで、こんもり山ができている。

 まずはラーメン…。オーソドックスな醤油である。しかし、鶏ガラでも豚骨でも煮干しでもない。どれも含んでいるのかもしれないがベースが特定できない。中国6千年の奥深さだ。

 麺もたっぷり。青菜もたっぷり。チャーシューまで大きなものが入っている。

 麺を啜り切ろうとしたが、炒飯に行かねば…。旨い。豚バラ、分厚いチャーシューだった。喰っても喰っても減らない。バイキングのキムチや搾菜は残せない。味変しながら食らいつく。ラーメンのスープで喉を洗いながら。

 喰った。啜った。それでも見通せない。私としたことがスープを5分の1ほど、炒飯を4口分ほど残してしまった。杏仁豆腐も濃厚かつさっぱりだが、半分残してしまった。

 苦しい。明日の朝まで何も入らないかも。価格の答え合わせ、満点の百重丸である。

 店内は誰もいない。お会計は済んでいるのでご馳走様〜と大きめの声を厨房に投げたが静まり返っている。皆さま、どこに行かれたのか。大らかである。

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途中の気になる「素人料理」の看板。

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激盛の店。

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無限の宇宙。

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食べ放題@

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食べ放題A

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49歳オヤジの量ではない。

(付記)

野田ミッション最終回の夜も中国料理<龍華園>。この店での懇親会がたぶん最多回数。昼も夜も中華堪能。最初は昼のランチが効きすぎて全く食欲なかったが、ミドリさんに造ってもらったハイボール濃い目を鯨飲していくうちに箸が伸びだした、レバニラ、玉子トマト炒め、餃子、ポテトフライ、焼き飯…。しみじみと旨かった。野田の皆さま、ありがとうございました!

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posted by machi at 03:11| Comment(0) | 千葉県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年06月30日

第3445夜:親方と新弟子【野田(千葉)】

 親方。相撲の世界ではおなじみの存在である。プロ野球の監督などと違い、それほど憧れるスポーツ系職業でもないが、そのネーミングといい圧倒的な存在感を醸し出している。

 私が有する親方の仕事のイメージの中に、新弟子のスカウトがある。学生服(詰襟・ブレザー)をキツそうに着た学生横綱や将来有望な大器と親方が握手し、フラッシュライトを浴びているシーン。その握手に至るまで、さぞ大器にたっぷりメシを喰わせたことだろう。

 10月下旬の秋晴れの午後、千葉県野田市の街なかで商店街貸店舗ツアーが決行された。1年半の準備の上での本場所である。会場は商工会議所。レイアウトは土俵の円でなくロの字。

 相撲協会では理事長にあたる野田市商連O安会長の貫禄溢れるご挨拶の後、急遽カリキュラムを変更し、野田市商連の取組紹介。その大役を担ったのは、生霊に憑りつかれた肉便器ことK出氏。資料も作り込んでいた。実に有望な大器である。

 その後は私の漫談、ツアー、商店街プロジェクトメンバーとツアー参加者の意見交換会。沖縄からの参加者があったことに度肝抜かれた。

 無事終了。肉便器関が所属するギルド部屋へ出稽古に。たっぷり2時間弱PC猿打。この日は朝にカレーライス大盛を腹に入れていたが(定宿の朝食バイキング)、さすがに空腹を覚えた。ヨゴレなアヅマ親方はギルド部屋の部屋頭でもある肉便器関と彼の運転でメシを喰いに。

 最初に寿司屋を2軒回ろうとしたどちらも満席か何かで入れず、焼肉屋にたどり着いた。関取は車なので烏龍茶(たしか)。私は瓶ビール。

 山形牛上カルビ、和牛上ハラミ、レバー、上塩タンをガンガン頼む。私はセンマイ刺、レバー、ウィンナーなどをツマミながら瓶ビール2本、後はひたすらプレーンチューハイ。

 眼前の肉便器関、たしかダイエットしていたはずである。ところが彼は4人前ほどあった肉サラダをペロリ、1合は軽くありそうなライス大盛をペロリ。網で焼かれた肉を凄まじい勢いで平らげていく。見ていて気持ちがいい。新弟子をスカウトする親方の気分だ。

 女将さんらしき人に彼の大盛ライスをお代わり注文。女将、少し引いていた。

 「よく食べるでしょ。私は親方で、彼をスカウトしてるんです」とすかさずフォロー。女将、何故か納得した表情で厨房へ。

 彼とバカ話して大笑いしていたら、私の上半身からブチっと音がした。この日、上下作業着だった。上着のファスナーが何も触れていないのに弾け飛んだ。これまでズボンのボタンは弾け飛んだことはある。Yシャツの前ボタンも。しかし、ジャンパー系のファスナーは初めて。

 私はタニマチのつもりだったが、完全に親方だった。それも、引退まもない、マゲも落としていない、まだ減量していないパッツパツの。

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新弟子とダイブ。

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すべて注文。

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親方(アヅマ)のツマミ。

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親方(アヅマ)のツマミ。

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新弟子の夕飯。

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新弟子の夕飯。

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親方(アヅマ)のツマミ。

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有望な新弟子。

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