2023年02月26日

第3116夜:「中国」料理と「中華」料理【野田(千葉)】

 <中国料理 龍華苑>。中華ではなく「中国」料理が絶品な野田屈指の人気店である。肌寒い10月下旬の夜、野田市商連の旦那&女将衆や伴走支援侍たち十名以上でこの名店へ足を運んだ。私は当然に初ダイブである。

 このお店に入る2時間ほど前から、「中華」ではなく「中国料理」であることが数名が強調されていた。オーナーのこだわりか、言い間違えたりすると修羅場になってしまうのか。何となくだが、訪れる前は面倒くさい香りが私の頭の中に漂っていた。

 これまで私は中国料理と中華料理の区別など意識したことなかった。そもそも区別があるのかも分かっていない。しかし言われてみれば、中華は大衆、中国は高級なイメージか。

町中華の定義は、オムライスとカレーがあることらしい。私はあまり、どころか滅多にオムライスなど注文することも口にすることもないが、カレーは別格。特に町中華のカレーは異様なまでに美味い。ベースとなるスープに秘訣があるのか。

 先入りメンバー数人でまずは瓶ビールで乾杯。参加者が合流するたびに都度乾杯。この夜は貸切。ウィスキーの角瓶が2本、焼酎1本、大量の炭酸、氷、烏龍茶や水の2gペットボトルもセッティングされている。

 ササミと胡瓜の冷菜は私好みの酢が濃い目。1発目に相応しい。焼餃子の大ぶりで旨い。形は三日月。サイズに大小あれど、日本全国ほぼ共通のフォルムだが、野田名物と言えば饅頭のような形のホワイト餃子。野田でホワイト以外を味わうことに新鮮さを感じる。

 みんな大好き、私も大好きムースーロー(キクラゲと豚肉の炒め)。酒にも合うが、ライスに最強。レバニラよりもライスとの相性良いかもしれぬ。

 揚げ焼きそばもジャンクな旨さ。麻婆豆腐は人気も納得。揚げ茄子が和風テイストで爽やかだ。

 対面のM田PJリーダーがセルフでハイボールを作って下さった。恐縮である。M田氏はまちゼミ、空き店舗対策を含め野田市中心部商店街の活性化をけん引するキーマン中のキーマン。左隣の市商連O安会長もフットワーク軽快な重鎮。素晴らしい両巨頭である。

私は月1回ペースで野田市商連と商工会議所に凄まじくお世話になっている。この夜でまだ6回目なのだが、数年前から野田ワールドに関わっているような気分になる。

 料理の第1陣が終わった。どれも絶品。ますます「中華」と「中国」の境目が分からなくなったが、旨ければすべて問題なし。店を切り盛りする年配ご夫婦、特に奥様のお愛想と接客が心がこもって素晴らしい。店に入る前の香ばしさ、面倒くささが完全に私の中で霧消している。

 ハイボールを鯨飲しつつ左右前と話し込みながら、料理を追加注文。私はレバニラを希望した。やはりハズせない。酒のツマミとして、ライスの友として。

 両巨頭の下で粉骨する事務局K出氏が出先から戻ってきた。キュートな体系のぽっちゃりキャラだが、氏はかなり本格的にダイエットに取り組んでいるらしい。よって、ほとんど食べない。食べてもわずかなヘルシー料理だけ。

 私も相当に太っているが、夜、特に呑み会では実はあまり箸が進まない。酒を呑みまくり、話をする。タバコがツマミになるからだ。後で腹が減るため、2軒目のスナックやバーの後にラーメンなどでシメてしまう。

 そして呑み会では、私は体育会系の良く喰う若手、太っている同年代や若手のために料理を大量に注文し、強引に食べさせる喰いハラ(というのかな)を楽しんでいる。相撲部屋でいうところの「タニマチ」気分を少し味わうことができる。

 ところが、K出氏がダイエットしているので、見渡せばデブは私だけ。しかも年齢も最年少かもしれない。

 M田会長は「焼飯喰うだろ?」と私に食べさせるために注文。焼飯、パラパラとしっとりの間という絶妙。しかし喰い切れるわけもなく、同じテーブルの諸氏に強引に進める。

 焼飯が無くなった。するとM田氏は「中華丼も喰うだろ?」。絶句していると、ブツ降臨。確かに、旨い。これだけ満腹なのに、これほどの旨さを感じるとは。

私はあまり中華丼を食べないが、少なくともこれまでの中華丼経験ではぶっちぎり1位かもしれない。前はいつ食べたのか覚えていないから、1位も何もないけれど。

 喰い終えながら、ふと気づいた。そういえば1か月前も、M田氏は居酒屋で私のために大量のホワイト餃子を注文し「喰え喰え」と勧めていた。

いつの間にか私はM田氏的には力士的大食いキャラになっているようだ。老眼鏡なしでは生活できなくなった間もなく50歳のオヤジなのだけれど。タニマチ気分が、いつの間にか私にタニマチが付いていた。

 翌日、乗換の大宮駅ホームで電車を待っていたら「中華料理 来来軒」が視界に。埼玉無双の町中華「日高屋」の別業態、というより同じ店で屋号が違うだけな感じの名店である。

日高屋も来来軒も、確かに安くて美味い「中華料理」。「中国料理」というイメージは何故かない…。あれ、日高屋にはオムライスとカレーが無く、来来軒には有るから「中華料理」なのか。

「中華」と「町中華」は違うのか。ちなみに「餃子の王将」は中華なのか中国なのか…。

謎が中国4000年級になってきた。まあ、旨ければどちらでも構わないのだけれど。

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中華でなく、中国。

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野田で「ホワイト」以外初めての「三日月」。

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大好き大好きムースーロー。

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麺が柔らかくなる官能。

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熱々の絶品。

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シブくて旨すぎなヒトシナ。

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炒飯の付け合わせスープ。

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宴たけなわ。

posted by machi at 09:07| Comment(0) | 千葉県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年02月23日

第3115夜:キラクさんよりキタさん【柏(千葉)】

 喜多そば。JR柏駅12番ホームの階段下にたたずむ立ち蕎麦屋である。

 私は柏には仕事も用事もないのだが、西から千葉県野田市入りする際、東京駅から常磐線で柏まで乗り、東武野田線に乗り換える。柏から東京方面へ乗ることはまずない。ゆえに、34番線ホームしか経験がない。

 その34番ホームには、関東最大の駅構内立ち蕎麦勢力かもしれぬ<いろり案Kらく>が。私はあまり味の波長が合わぬので、何の悔悟もなくスルーできる。

 新幹線がかなり混みあいだした10月下旬の14時半。北九州小倉から新幹線、常磐線を乗り継いで柏駅に降り立った。昼は当然に喰っていない。東武野田線乗車時間まで15分ある。

 腹が減っている。しかし、いろり庵では私の欲求は満たされない…。ふとお隣の12番ホームに立ち蕎麦屋が視界に。全く別の店のようだ。普段見せぬ軽快さを駆使し、階段を上って下りて12番線ホームへ。冒頭の<喜多そば>である。

 店頭POPではラーメンとミニカレーのセットを推している。春菊と玉葱の天ぷらそばも。心ざわつく。ときめく。季節がらきのこそばもあったが、私の心をとらえたのが「唐揚げそば」。4ヶ入り540円である。

 同じ千葉県内の我孫子駅ホームの巨大唐揚げそばは有名である。私も啜った、というよりかぶりついたことがある。千葉県は唐揚げそばのメッカなのか。

 店内もシブい。感じの良い調理熟女にチケットを手渡す。水を飲みながら待つことたぶん1分ぐらい。ブツが眼前に。

 関東系独特の出汁の黒さである。数年前までは全くこのテの出汁がダメな西日本人だったが、今や楽勝どころか、むしろ好き。人間、変われば変わるものである。

 七味とすりごま(何故か関東の立ち蕎麦屋はすりごまが)を軽く投下。まずは出汁…。キュンとする深み。醤油色の魔力である。そばものど越しが良い。

 唐揚げは出汁に浸す。ソリッド感は滅失するが、出汁を吸った衣も旨し。肉は柔らかく満足感あり。それが4ヶも。至福である。

 気づけば汁1滴残らない熊啜。次回はチャーシューメンにするか。唐揚げそばと同じ540円である。

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シブいタタズマイ。

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いかにも関東な旨さ。

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次回は、これかな。

(付記)

後日、野田で呑んでいる際に柏駅のホーム駅そばが話題になった。私は「喜多そば」を全力で押した。野田の方も喜多そば派だった。願わくば、東武線だけど愛宕駅に駅そば屋がオープンしてほしい。春日部駅7・8番ホームの「東武ラーメン」なら最高なのだけど。

posted by machi at 11:22| Comment(0) | 千葉県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年12月17日

第3065夜:VERY SUPER【野田(千葉)】

 スーパー。語尾にマンを付ければスーパーヒーロー、食いしん坊を付ければ昔の対決系グルメ漫画である。では、語尾に料理名が付いたなら。

 毎月恒例・醤油の街の空き店舗ゼロプロジェクト会合。本番は次年度(2023年)だが、すでにじわじわと効果が出始めている気配である。チンタラした私の遥か前方を快走されている。

 野田ミッション、私には極めて珍しい毎回16時スタート。なぜ珍しいのか。飲食、物販、サービス含め、ほぼあらゆる業種業態で最も店から離れられない時間帯の最大公約数だから。そして、会合は18時に終わる。その勢いで懇親会になだれ込む。

 2022年度は5月から月イチのペースを重ね、今回(8月下旬)で4回目。

 初回、2回目は同じ蕎麦居酒屋。3回目はイタリアンテイストな愛宕駅前の洋風居酒屋。どの店もハズレなしな実力の高さ。野田のクオリティを毎回見せつけられる。

 今回4回目は野田市駅に近い洋風居酒屋。屋号は<VERY>。「グルメティックワールド」というプロレスのようなショルダーネームが力強い。

 トイレの中はプロレス関連の写真やポスターが席巻。それも、しっかり確認していないがほぼすべてがAントニオ猪木氏。私の子供の頃のスーパーヒーローである。今の若い人にとっては猪K氏の掛け値なしなヒーローっぷりが信じられないかもしれない。

 毎回10名ほどが懇親会に参戦。練習(乾杯)を繰り返し、全員が揃えば正式に乾杯。料理は毎回野田の皆さまにお任せで、私がメニューを観て注文することはまずない。特に人数が多い呑み会ではなおさら。地元人に選択についていくことが最も懸命かつ正解である不変の真理がある。

 生ビール、ハイボール、デカンタのワインを鯨飲しつつ談笑していると、料理がどんどん運ばれてくる。どれも超絶なボリューム。定番の料理の他に「スーパー」が付いた料理があった。

 「スーパー揚げ物」。数種類の揚げ物がこれみよがしに盛られている。揚げ物好きの私にはいきなりテンションがマックスに。

 いろいろな味のバリエーションが芸の細かさを演出する「スーパー唐揚」、分厚さが圧倒的な「スーパーピザ」、中華料理の大皿のごとき「スーパーペペロンチーノ」…。スーパーが付かない普通サイズのオリオンリングやその他の料理も充分なボリューム。

 味は繊細で抜群。決して「大味」ではない。繊細と大胆を兼ね備えたスーパーヒーロー軍団はまさに野田のAベンジャーズ。私のような敵の雑魚キャラは瞬殺されてしまう。

 満腹になった。酔いも心地よい。歓談はまだまだ続くようだが、私(栃木県小山市)とクライアント2氏は野田から遥か遠方へ戻らねばならぬ。この店の料理も相当なAベンジャーズだが、野田市商連わくわくPJチーム(空き店舗対策チーム兼)も世界屈指のAベンジャーズである。

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スーパーなお店。

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スーパーな揚げ物。

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スーパーなデキャンタ。

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スーパーなオニオンリング。

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スーパーなスパゲティ。

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スーパーなピザ。

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スーパーな唐揚。
posted by machi at 12:03| Comment(0) | 千葉県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする