『どうする家康』。2023年NHK大河ドラマである。主人公は言わずと知れた日本史上屈指の知名度を誇るスーパースター。演じたのは某中年アイドル。
舞台は400年以上前だが、設定を現代に置き換えることもできる。令和の主人公は愛知岡崎幕府の上様ことM井征夷大将軍。必殺無双の戦略は「まちゼミ」である。
『どうする家康』、酷評されていたという誰も喜ばないクダラないニュースに目を通したこともあるが、私は毎週楽しく面白く手に汗握りながら鑑賞させて頂いた。
マツジュン氏の演技というものを初めて拝見。圧巻だった。特に奥方様が亡くなられてからチョンマゲにし、グッと上様(M井将軍)にビジュアルを寄せてから演技に深みが増した。
ラストの大団円シーン、前年(北条義時氏)のラストシーンが皮肉に満ち溢れていたので実にハッピーな気分になれた。
そんな令和の将軍様(愛知岡崎幕府のM井将軍)が師走の夕刻、千葉県野田市に下向。商人たちに「まちづくり組織」設立指南を直々に陣頭を振るわれた。その評定の場に、ヨゴレな西の喰い詰め浪人である私も特別に着座を許された。
終了後、上様を囲んだ園遊会が中国料理<龍華苑>で開催。私も末席を汚れさせて頂く。
令和4年早々に上様のお供で野田入りし、それから令和5年12月までの約1年半、月1回ペースで野田入りさせて頂いた。その最終回からわずか3週間しか経過しておらぬが、まさかの延長戦で野田入りさせて頂けた。
人付き合いが悪く、偏屈で頑固で面倒くさい私でも、上様は見捨てずに声をかけて下さる。その御心の広さと深さ、厚さにひれ伏すのみである。
上様は家業やまちづくり会社をはじめ4つの法人組織の代表を務められているという。中でも「焼き芋屋」に最も執念を注がれているらしく、この分野でも天下統一を目論まれていた。日本全国岡崎化計画が着々と進められつつある。
野田と春日部は隣同士の市。しかし、千葉県と埼玉県で分断されている。私の主戦場は春日部が属する埼玉。野田は近くて遠い存在だった。延長戦にもつれ込んだおかげで再度の野田入りが叶った。それも上様の差配で。
まちづくり業界は若手が元気で勢いがある。私のようなロートルは目立たず騒がず後進の邪魔にならぬようにせねばならない。しかし、ピンポイントの個別オファーがあった場合はどうするか。当たり障りなく、細々と地味に土着するだけである。
上様は日本中の商店街を「まちゼミ」の陣で平定。天下統一を成し遂げた。私は…酒に溺れるだけか。どうするアヅマ…。上様の記憶の片隅に留めて頂けるよう、何か芸を身に着けるか。まちづくり会社設立と空き店舗対策以外の芸を。何の役にも立ちそうにないけれど。
上様の御下知。
女中から上様への配膳。