2019年04月12日

第2171夜:3つの幻【長崎(長崎)】(前編)

 年末の金曜の21時。日本三大横丁・思案橋は大いに賑わっている。埼玉から直行した私は、一人呑みは寂しくつまらぬので、長崎築町T木タウンマネージャーを呼び出し、人気店ひしめく思案橋横丁の中でも常に満席な焼鳥<武将門>へ。

 キープしている壱岐焼酎が無くなりそうなので追加。私にしては珍しく野菜串中心に。ピーマン、茄子、玉葱、厚揚、ウィンナー、豚バラ……。健康になってしまいそうだ。玉子焼にマヨネーズをチョン付けして口に運ぶと笑みが止まらない。

 お客がひっきりなしに入店されるので、早めにお暇して昭和の香りが充満している<なか川>へ。‘横丁先生’と書かれた壱岐焼酎ボトルをヤリながら、お通しのキンピラゴボウ。店内では常連が昭和の唄を熱唱されている。

 〆は<満福>。出汁が染み込み絶品のおでんをツマみにハイボールを急ピッチ。〆はカレー焼きそば。この店のキラーコンテンツはカレー皿うどんだが、あえて焼きそばに。

 ……。香ばしさに悶絶。ハードな辛さ。オトコの焼きそば。これほど酒が進む焼きそばは世界に類例がないだろう。

 大満足でブラブラと歩きながらホテルに戻る。足の具合も良くなってきた。12月下旬とは思えぬほど蒸し暑い。防寒仕様のロングコートの中は汗ダク。コンビニに立ち寄り、プリン体ゼロの缶チューハイを捕獲して部屋で一気に飲み干した。

 翌朝。新大工町商店街へ。この日は長崎市内の5商店街(新大工・銅座・柳小路・城栄・平和通)の貸物件ツアー。前半(午前)は5商店街による出店希望者へのプレゼン大会。

 昼食は<くさの総菜>でテイクアウト。購入直後に店に戻ってきたK野氏が揚げたてのミンチボールを差し入れしてくれた。買ってしまった冷えたブツはミッションを手伝ってくれる学生たちにプレゼントすることに。

 念願の「まぼろしのみんちぼーる」との邂逅。揚げたて、最高に旨し。唐揚も冷えてもなお旨し。ビールが欲しくてたまらない。外は20度を超えているほどの陽気である。

 13時からバスをチャーターして貸物件ツアー開始。私はインチキ不動産屋のごとき物件案内担当。途中、新大工の貸店舗内でカバンを置き忘れたことに気づいた。

 パソコンさえなければ慌てないのだが、万が一無くなったら悲鳴どころの騒ぎではない。不安になり市役所のTカ氏に取りに行ってもらう。
銅座の物件を紹介しつつも、私はカバンの行方が気になり集中できない。

 途中、タK氏から発見のメッセージが携帯に着信。心の底から安堵。

 すべてのデータが幻と消えれば、私は慟哭どころの騒ぎではない。携帯など無くしても構わぬ、パソコンだけは絶対に死守せねばならぬ。一気にテンションを盛り返したので、元気いっぱいに物件案内を再開する。〔次夜後編〕

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安全安心な日本三大横丁「思案橋」。

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ボトルを追加。

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ヘルシーなラインナップ。

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2軒目でもキープは「壱岐」。

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シミたおでん、無敵。

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新たな深夜のキラーコンテンツ。

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長崎市内5商店街がプレゼン。

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昼飯は幻のみんちぼーる。

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ディープなバスツアー。

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異様な一団に。
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2019年03月12日

第2151夜:朝カツ昼カツ【長崎(長崎)】

 「カツめし丼」。新神戸駅で捕獲した加古川名物をアレンジしたと思しき調整元・淡路屋様の逸品である。ある初冬の朝7時。私はこの濃厚を捕獲。新幹線を待つロビーで早速腹に収めた。

 駅構内セ〇ンイレブンの弁当コーナーの充実ぶりは目を見張るものがあるが、少しでも旅情気分を高めるためにも駅弁を選択。しかし、この駅弁を選択した最も大きな理由はただ一つ。税込650円という超破格値だったからである。

 駅弁は1000円超えも全く珍しくない。むしろ1000円が平均かもしれない。ところがこのカツめし丼は大きなカツ、割と充実のおかず、ソース別添という芸の細かさでこの価格を体現。恐れ入る。

 カツはさすがに歯ごたえあるが、十分な満足感である。朝から濃厚極まりない駅弁を体内に注入し、タフなミッションに備える。

 新幹線、特急を乗り継ぎ正午前に長崎駅着。路面電車で新大工町へ。その日は長崎市内(新大工・銅座・柳小路・城栄・平和町)で15物件ほどの貸店舗を下見するツアーが予定されていた。集合場所は新大工が誇る圧倒的人気一番店<喜助うどん>前。集合時間まで45分もある。

 朝7時に濃厚カツ系駅弁を腹に入れている。普段から朝昼一食ゆえ、空腹ではない。しかし<喜助うどん>には10回以上足を運んでいるが、すべて夜。昼間は童貞だった。

 店内へ。オーナーのK島氏とは2日前に神戸新長田でお会いしていた。氏も奥様もいらっしゃらないが、広い店内はほぼ満席。数多くの店員さんが忙しそうに駆け回っている。

 カウンターに席を確保。メニューを見る。……。凄まじい安さと充実度である。うどん、丼、定食、カレー……。おでんも旨そうだ。目移りして思考が止まる。

 肉うどんにしようか、なべ焼きうどんも温まりそうだ。……。私は、決断を下した。「カツ丼」である。朝はカツめし丼(駅弁)、昼はカツ丼。しかも「ミニうどん付き」と声を発した。

 ぼんやりしてると、ブツが降臨。卵半熟のトロトロでエロ過ぎるビジュアルである。うどんは私好みの細麺。ネギのみのシンプルさだが、卓上の天かす投下でハイカラうどんに確変する。

 七味をパラリし、まずは出汁。……。キリっとしているのに甘みもある極上。麺もノドごし良く、アッという間に胃へ滑っていく。

 いよいよ、カツ丼である。まさ12時半にもなっていないが、本日2品目のカツ料理である。まずは、大胆にカツを齧りつく。……。柔らかい。ジューシー。30年以上継ぎ足している(メニューより)という秘伝秘蔵出汁が絶妙。

 続いてご飯部分を攻める。……。嬉しいことに、つゆだくである。

 出汁は甘めだが、上品である。カツ、卵、出汁、白飯、そしてアクセントの漬物、さらに汁モノとしてのうどん出汁。完璧な美が魔法陣を描いている。

 十分すぎるほどエナジー注入。さあ、5年以上換気すらしていない蜘蛛の巣だらけの巣窟(空き店舗)へ。

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朝7時から新神戸駅弁。

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昼12時のカツ丼セット。
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2018年12月11日

第2092夜:空と陸のあいだ【長崎(長崎)→宮古(岩手)】(前編)

 台風25号。台風24号のちょうど1週間後に沖縄や日本列島を襲った大型台風である。今年(2018年)は初夏から秋にかけて毎週のように週末に台風が日本列島を蹂躙している気がする。

 台風25号が沖縄を北上し、鹿児島あたりに上陸。数時間後に長崎が直撃するというある秋の夜。新大工町商店街<喜助うどん>にて生で乾杯し、談笑しながら鰹のたたき、鯖味噌煮をツマミに生をゴキュゴキュやっていると、携帯が震えた。メッセージを着信したようだ。確認する。……。明日の長崎空港→羽田空港便が欠航とのこと。

 おわぁっと叫び声を漏らしてしまう。明日中に本州最東端の我が約束の地・岩手県宮古市へ向かわねばならない。当初、長崎空港から羽田経由で新幹線にて盛岡。バスで宮古。8時過ぎに長崎を発ち、18時宮古着のプランを思い描いていた。音を立てて崩れ去った。陸路も危ない。特に長崎〜博多間の特急はすぐに運休する。

 ネットで確認すると、明日のJRは大幅な運休や間引き運転が決定しているらしい。残る手段は、バスか。どちらにしても長崎を脱出し、博多までたどり着けば選択肢はあるだろう。

 その夜は落ち着かないながらも関係各所に連絡を取りつつ深夜2時まで鯨飲。宮古までたどり着かないかもしれず、半分以上開き直った気分だった。お天道様には圧勝したいが勝てぬ。

 翌朝早く、航空会社や空港のHPを確認する。長崎空港は全便欠航で、福岡や北九州など九州北部の空港も午前はほぼ欠航。午後も分からないようだ。

 飛行機も新幹線も特急もすべてダイヤは大幅に乱れるため、ネットの情報は錯綜しあまり役に立たなくなる。現地で確認するしか手段はない。

 8時前に長崎駅へ。30分後に特急が予定通り出発するという。指定席は満席だが、長崎駅は始発なので自由席でも大丈夫だろう。

 私は空路を諦め、陸路に切り替えた。字義通り「地を這いながら」三陸宮古へ「這ってでも」たどり着く決意を固めた。路線検索する。

 少し遅れたとしても、8時30分の博多行きの特急に乗れば、博多からは山陽・東海道新幹線で東京へ、東北新幹線で盛岡へ、バスで宮古へ。21時には到着しそうだ。N村京太郎サスペンスである。

 昨晩キャンセルした宮古の定宿を再予約し、列車に乗り込む。定刻に出発。頼もしく感じていると、牛歩のスピードになった。そして駅でもなんでもないところで停車し始めた。

 とても定刻に着きそうにないが、博多まで行けば後は新幹線が運んでくれるだろう。21時宮古着予定だが、22時でも最終の23時でも構わない。我が約束の地へたどり着くことが何よりも大切である。

 博多へ向かう特急車内で長崎駅弁「四季彩弁当」を腹に入れる。今日は移動日ゆえビールを呑みたくなったが、確実に宮古へたどり着ける見込みが立たねば呑んでも落ち着かない。〔次夜後編〕

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長崎駅弁「四季彩弁当」。
posted by machi at 16:20| Comment(0) | 長崎県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする