2019年08月12日

第2252夜:男らしさ【長崎(長崎)】

 カレー、丼、スパゲティ……。我が長崎市の定宿の近くに屹立する野郎たちのパラダイス<キッチン政>。立ち寄らずにはいられない。

 長崎市と御縁を頂き4年目に突入したある初夏の15時過ぎ。これまで様々なメニューを攻めてきたが、いまだ試していない機軸があった。「オムライス」である。しかも商品名は「男のオムライス」。値段はわずか600円。‘店長おすすめです!’というPOPが踊る。

 ところが「オムライスは大盛りできません」と書かれている。男らしくないではないか……。気づいた。その上に思いっきり大きく「スタミナ野郎系 最初からごはん大盛!」とある。男らしすぎるではないか。

 水を飲みながらぼんやり店内のTVを観ていると、ブツが飛来。……。生キャベツを従えて皿いっぱいに黄色い宇宙船が鎮座している。ケチャップではなくソースがかけられている。

 みそ汁を一口飲んで戦闘モードに切り替え、まずはキャベツを平らげて「なかったこと」にする。スプーンを手に、一口分、玉子とライスのバランスを意識しながら口に運ぶ。……。大人の味である。私がガキの頃喰ったことがオムライスとは機軸が違う。スパイシーで濃厚である。子供と大人の違いが何となく感じられる。まさに「男のオムライス」だ。

 童心に帰るかと思いきや、帰らない。帰れない。別腹モードが発動し、一気呵成に平らげた。

 ミッション終了後、10人ちょっとで会場近くで懇親会。2次会は4人で<武将門>1時間勝負。さらに0.1トン倶楽部入会資格取得間近のタカと立ち飲み2軒ハシゴ。特に2軒目は100円小鉢が充実で人気もうなずける。

 途中、若くてスポーティな女性がカバンを肩にかつぎながらいきなりお菓子を売りつけてきた。時間は23時過ぎ。その時は軽くスルーしたが、さらに深夜1時半ごろおんなじ女性が再度売りつけてきた。

 気の毒になってしまい、何のお菓子かすら確認せず2ヶ(1700円)ぼったくられてあげた。ちなみに長崎とは何の関係もない観たことのないお菓子。恐らく1箱100〜200円程度だろう。「男のオムライス」を頬張った成果、妙な男気を発揮してしまう。

 翌昼。空港へ向かうバスに乗る前に20時間ぶりに<キッチン政>。券売機の前で観光カップルがマゴマゴしていたので、私もじっくりメニュー確認させて頂く。今日も未食を攻めたい。

 「陶板黒ごま坦々めし」。よく分からないが‘今が旬’というキャッチが気になる。最高級ラー油とたっぷり黒ゴマを使用しているらしい。味の想像もつかないが、チャレンジ精神を忘れてはならない。エイヤとボタンを押す。赤字覚悟な店主の男気が溢れているメニューばかりだ。

 店内のTVでぼんやりとG20狂騒曲を眺めていると、グツグツと煮えたぎったブツが飛来。紙エプロンを装着し、まずは竜田揚げとチキンカツにかぶりつく。……。目が白黒するほど熱い。その後にコクのある刺激的な辛みと旨味が押し寄せる。

 トッピングを片付けて、飯を攻める。黒ゴマが香ばしい。ぐちゃぐちゃに混ぜる。おこげが香ばしい。温泉卵を絡めながらスプーンでいただく。初体験の味だが、後を引く旨さがいつまでも口に残る。汗が噴き出す。ご飯の量もたっぷり。最初にカツを平らげるのではなく、やはりライスと一緒に行くべきだったかもしれない。

 野郎たちのパラダイス<キッチン政>。すべてのメニュー制覇したくなってきた。私の出っ腹がさらにオトナの、男の魅力がたっぷりと増しそうだけれども。

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男らしいPOP。

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男のオムライス。

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1次会。

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たぶん4次会。

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新機軸。

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初体験の味。

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男気の顛末。
posted by machi at 09:45| Comment(0) | 長崎県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月26日

第2240夜:和菓子+ベーグル=∞【長崎(長崎)】

 大浦天主堂。世界遺産に認定された日本で最も有名(と思われる)協会である。天主堂周辺はグラバー園や孔子廟など観光資源が林立している。

 一方、大浦商店会は生鮮食料品店をはじめ個性的で魅力的な店舗が多く、観光客向けというより生活に密着した商店街である。人通りも多く便利そうだ。

 深夜2時まで思案橋で鯨飲した翌朝、市の方に大浦エリアをご案内頂く。そして2か月ぶりに城栄商店街へ。ぐっと華やいでいる。

 2018年12月下旬の長崎市役所主催アヅマプレゼンツ空き店舗ツアーに参加されたバイタリティ溢れるH山女史が新規オープンさせた総菜&cafe「ikomanne」へ。少し奥まっているが実によい雰囲気である。刺し色のピンクが映える。

 女史は弁当や仕込みも真っ最中だったが、少し雑談するお時間を頂く。オープンして1か月足らずだが、順調そうで誠に喜ばしい。おいしそうだったお弁当を捕獲。空港で昼食として頂こう。

 城栄活性化を牽引するN島会長の和菓子店<島屋>へ。会長のお嬢様が和菓子屋店内にベーグル専門店<SHIMASHIMA>をオープンさせた。

 和菓子屋とベーグル屋のショップinショップ。この2つの商品、実に相性がいい。あるようでない究極のハイブリッドなコラボ。厨房もシェアできるゆえ効率の良さは無限大(∞)である。

 オープンして間もないベーグル店、12時オープンで毎日30分で完売という。すでに伝説かつ幻と化している超絶人気っぷり。

 私たちが店にいると続々とフライング気味にベーグルを買い求める住民が来店。ベーグルがまだと知るやすかさず和菓子へシフトされている。天晴な相乗効果としかいいようがない。

 ベーグル、まだ品数はなかったが何とか捕獲に成功し、相変わらず混んでいるバスに乗り換えて長崎空港へ。

 深夜2時まで皿うどんや餃子を頬張っていたが、もう空腹である。フライト迄1時間。カードラウンジにて城栄商店街で捕獲したお弁当とベーグルを広げる。充実の「城栄ランチ」。お弁当、これで400円はお得。味付けも最高。特に玉子焼に刮目。

 ベーグルに齧りつく。……。私は普段ベーグルを口にすることないが、世界観が一変。こんなに旨い食べ物だったのか。香ばしくてモチモチで仄かな甘みも。

 ラウンジ内にキャラメルシロップがなぜかあったので弁当の空容器にシロップを垂らし、残り半分となったベーグルを浸して頬張る。上品かつ危険な甘みが口内で弾ける。すかさず熱くて香ばしいブラックコーヒーを流し込む。思わず口角があがり、目尻が下がる。

 城栄も大浦も有名な店が数多く、特にパン系が充実している模様。まずは<SHIMASHIMA>のベーグルすべてを制覇せねばならぬ。

 シアワセに満たされた満腹腹をさすりながら搭乗口へ向かった。私の令和一発目の長崎ミッション、何店舗を商店街で花開かせることができるだろうか。

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大浦商店会周辺。

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城栄商店街で新オープンした<ikomanne>。オーナーのH川女史と。

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和菓子とベーグルのシェア店舗。究極のハイブリッド。

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弁当もベーグルも大満足。
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2019年07月24日

第2238夜:真夜中のシュガーロード【長崎(長崎)】

 長崎市商店街持続化推進事業。平成最後の年にスタートし、令和元年も実施される運びとなった。持続化事業の前は商店街リーダー育成事業。この時から長崎市と御縁を頂いている。

 日本中を猛暑が襲いだした令和元年5月下旬。雨の長崎へ2か月ぶりに足を運んだ。

 商工会館(市役所)で打合せ後、O塚氏と新大工町商店街<喜助うどん>へ。新大工町は巨大な再開発事業が本格的に進み、平成最後の年から懇親会場としてすさまじくお世話になってきた喜助うどんも移転する。現有店舗の最後を味わうために店内へ突撃した。

 オーナーのK島氏や奥様のAユミちゃんと談笑し、生で乾杯。蛍烏賊沖漬、かつ煮、薩摩揚げなど絶品をツマミに壱岐焼酎をヤッていると、新大工の若大将・K野氏も参戦。焼酎のボトルが空になったところで店を出て、雨の中タクシーで思案橋へ。

 超絶人気店<武将門>へ。平成も令和も変わらぬ活気である。串焼をツマミに壱岐焼酎をボトルで入れ直してヤッていると、商店会の総会&懇親会を終えた長崎築町T木タウンマネージャーも合流。酒のピッチと会話が加速する。

 O塚氏が帰路に着き、40代半ばの同世代男女3人で<なか川>へ。K野氏は惣菜店3代目。「くさの総菜」といえばほぼすべての長崎市民が知っているようだ。K野氏はこのスナックは初めてだったようだが、ママは当然のごとく氏の店をご存知だった。

 思案橋で夜の社交場としてオープンし、間もなく50年というママのトークも冴えわたる。ちなみにママは昼間の我がミッション時は礼節を守られているのかほぼ何も話さない。

 BGM、雰囲気。風雪を刻み込んだ味のある店内は令和とは思えぬ昭和感に満ち溢れている。

 私と長崎市の関係は思案橋(横丁会)が初っ端である。思案橋には独特の思い入れがある。黄色い提灯と赤いアーチを観るたびに、長崎に帰ってきたという夢心地に浸ることができる。

 我が思案橋ゴールデンコースの掉尾を飾るのは、大人気中華料理店<満福>。ビールで再度乾杯し、カレーではなくノーマルな皿うどんと餃子をたっぷりと召還。さすが本場もの、旨すぎる。おでんも絶品だがさすがに満腹に。そして「満福」に。

 長崎に滞在しすぎると、旨すぎて太りすぎる。安全安心な日本三大横丁・思案橋。そして銅座商店街や柳小路商店街などハマったら抜け出せない魅力と魔力に満ちた、背徳の深夜2時。誘惑過多な真夜中のシュガーロード。私の長崎ミッション4年目が本格スタートした。

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新大工<喜助うどん>にて。

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思案橋<武将門>にて。

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思案橋<なか川>にて。

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思案橋<満福>にて。
posted by machi at 09:19| Comment(0) | 長崎県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする