リアル。現実、写実、迫力…その意味は言わずもがなである。そしてコロナ以降、新たな意味が加わった。「オンライン」に対する反意語。『対面』『現地』などである。
コロナ禍において、現地訪問や顔を突き合わせた直接面談の機会が激減。その代わり、Zoomなどのオンラインが増えた。コロナ初年度の最初はメッセンジャービデオチャットなどを使っていたが、Zoomの便利さは無双。時間制限の無い年会費を支払い続けている。
コロナ禍では「オンライン呑み会」なるものが話題になり、私も数回実践したことがある。4人程度なら違和感なく楽しめた。それと、異様なまでに酒のピッチが上がった。
コロナが5類なり日常に溶け込み、ウィルスが滅失したわけでも弱毒化したわけでもないのに何事も無かったような日々。あの大騒ぎはなんだったのか。
オンライン呑み会の機会が滅失した代わりに、特に令和6年度以降、オンライン会議が異様に増えた。自宅事務所では余裕だが、私は出張が多い。オンラインは逆に場所探しに苦労する。
ある盆明けの15時からオンライン会議が入った。しかし、その終了後に間髪入れず北九州小倉で旦過市場「リアル」会議に参加せねばならない。そして翌朝の9時半から12時前まで再び別件のオンライン会議が組み込まれた。
とにかく小倉にリアルで入ることである。そして、その前後…。市場組合の事務所や市に頼み込んで使っていなさそうな場所を借りるか。Wi-Fi環境など望めに故テザリング一択。ただし場所によっては電波状態も悪く、テザリングすら困難な場合も想定される。
ホテルはどうか。一般的なビジネスホテルはチェックインが15時、チェックアウトが10時。私のオンライン会議開始が15時と翌朝9時半の2本立て。
我が小倉2大定宿の一角<クラウンパレス小倉>はビジネスではないが、旦過市場に近いチャペルもレストランも併設するラグジュアリーなホテル。Wi-Fiもビンビン。そして、チェックインが14時、チェックアウト12時なのである。
初日のオンラインは東京、奈良、兵庫、大阪、広島、そして私の居る福岡(北九州)を繋ぐ。翌朝は滋賀県守山市の「リアル」メンバーを中心に遠方(小倉)の私などはオンライン。
オンライン、喫煙OK部屋ホテルでは煙草を吸いながら会議に参加できる。素晴らしい。
2つのオンラインの間は、旦過市場の役員や事務方メンバーと濃厚かつタフ極まりない悩ましすぎる議題のリアル会議。終了後、4人で居酒屋へ。議題の濃さ、終わってからの安堵の生ビール…。オンラインは人類の進化だが、旧人類の私は「リアル」信奉者である。
旦過ミッション終了後。リアルが一番。