2026年08月11日

第3980夜:至福の研究【福岡空港(福岡)】

 「至福のカツ丼 温玉のせ」。福岡空港内のフードコートメニューである。値段は1,150(コロナ前。令和7年は1,450円に)。提供元は<I出カツ丼>様。

 フードコートは好きでないのでめったに行かぬが、福岡空港フードコートはかなり旨そうな店が揃っている。空港内のラーメン滑走路はすべて制覇(コロナ前)

 コロナ前の朝10時半。遅めの朝食、または早めの昼食である。ラーメンを制覇したので、カツ丼に標準を向ける。1,150円とはいえ「至福」を味わえるのだから期待が高まる。

 ぼんやりセルフ水を飲んでいると、手渡されたブザーが震えた。カウンターで受け取る。スープと漬物が伴走する。トレイにはこの店のチラシというか、紹介が書かれている。

 まずはカツを一口。カットされていて食べやすい。出汁はかなり甘め。ごはん部分も出汁が十分染みている。私はもう少し辛めの出汁が好みだが、慣れるとクセになるのだろう。

 温玉をつぶすタイミングが難しい。半分食べ終えてつぶす。さっと黄身が広がる。コクとマイルドさがさらに増す。

 食べ進めながら店紹介を読む。いきなり「名店育ち」とある。商品名も「至福」というワードを使っている点からも漲る自信があふれ出ている。

 佐賀県内のちゃんぽんの名店の名物がカツ丼。「すべてが詰まっている幸せを運ぶ」とある。タレの返しは60年という貴重さだ。コメ、カツ、玉葱すべてに拘っているらしい。

 2014年には佐賀TVUMK(うまか48)で丼部門1位を獲得……。

 読んでてお腹いっぱいになった。「名店」というのは他者が評価する言葉であって自分で名店と名乗るのはかなりの力技。ここまで突き抜けると逆に爽快でもある。

 それから5年ぶりに福岡空港へ。珍しく朝ラー気分でなかった。井出カツ丼など8店舗が集うフードコート(2)へ。午前中だが8割ほど席が埋まっている。

 ビールをゴキゲンに楽しんでいる御仁が羨ましい。うどんが人気のようで多くの旅人が啜っている。ラーメン滑走路は3階なので、明確に住み分けられている。

 5年ぶりの至福カツ丼に惹かれたが、この5年間で以前ほどカツ丼への渇望が高まらなくなった。老いを噛みしめつつ向かったのは<H多カレー研究所>様へ。

 博多とんこつ黒カレー、あごだしカレーの2枚看板にトッピングを足していく。とんこつか、あごだしか。定番を訪ねると「黒カレーを注文されるお客様が多い」との模範解答。それにカツをトッピングすることに。

 呼び出しブザーを手に待つこと10分。ブザーが震えた。受けとる。漆黒の黒である。紙コップに水を注ぎ、食べようとしたら「美味しいお召し上がり方」というショップカードが添えられていた。ステップ1から6まで細かな字でびっしり。

 老眼で見えぬゆえ、気にせず夢中で食べ進める。甘さの中に辛さが潜んでいる。どのあたりが豚骨か分からぬが、なかなか重層的な旨味である。ルーがライスより多い点もポイントが高い。食べ終えながら、あごだしとの「あいがけ」があればと思いを馳せた。

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posted by machi at 09:03| Comment(0) | 福岡県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年08月10日

第3979夜:17年の万感【北九州(福岡)】

 北九州市。60年以上前に5市が対等合併した政令指定都市である。人口は100万人に迫る大都市だが、2009年までこの市の存在を存じ上げなかった。新幹線の停車駅に博多の手前に小倉という駅があることは知っていたが降りたこともなかった。

 2009年、新型コロナのプロトタイプというべきサーズが神戸発で流行の兆しを見せ始めた頃、御縁あって初めて北九州市の副都心・黒崎へ足を運ぶ機会があった。初めてマスク着用で2時間漫談した。我が漫談を聴く皆さまもマスク着用。11年前から先取りしていたと言える。

 翌年、近畿地区の若手たちを引き連れて黒崎を再訪した。2009年も2010年も1泊しただけと記憶している。それらの御縁が発展し、2011年から本格的に北九州との御縁が広がり、深まった。月1日どころか毎週のように北九州へ通った。

・若松商店街連合会(若松区)

・折尾商連(八幡西区)

・黒崎駅前新天街(八幡西区)

・熊手銀天街(八幡西区)

・枝光本町商店街(八幡東区)

・戸畑天神商店街(戸畑区)

・魚町銀天街(小倉北区)

・旦過市場(小倉北区)

・黄金市場商店街(小倉北区)

・栄町銀天街(門司区)

・門司中央市場(門司区)

・プラザ祇園(門司区)

 上記以外にもお世話になった市場商店街はあるかもしれない。出会いから17年、本格化から丸15年を迎えた2025年冬、旦過市場の夜会議を最後に私と北九州市の太い御縁が終了した。トラブルがあったわけではない。

 いくつかの心残りはあるが、やり尽くした満足感が強い。これからも御縁は続くだろうが、シゴトとしてはせいぜい年1回程度か、プライベートな一人の北九州を愛してやまない来店客、訪問者として。

 最後の夜。旦過市場の会議では冒頭15分だけ参加。懇親会会場に先乗りした。2軒目は、一時休業していた<ムーランルージュ>が復活したとの報を受けて、北九州商工会議所のM渡部長とS元部長と3人吞み。

お二人とも、私が北九州入りするきっかけを作って下さった長年の大恩人である。そして、私が神戸新長田で働いていた時からのお付き合い。最も御縁の深い2人と、私が北九州で最も通った店(ムーラン)でラストを決めることができた。17年間の万感である。

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長年ありがとうございました。

posted by machi at 10:01| Comment(0) | 福岡県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年08月09日

第3978夜:北Qカレー百景2025下期【北九州(福岡)】(その5)

 蒸し暑く夏の日差しが戻ったような9月末の午後。魚町銀天街に向かっていると<カレーの龍>が営業していた。たまたまいつも開いていなかったので初ダイブ。カウンター中心の店内で、愛想のよいオヤジさんが独りで切り盛り。創業者の息子さんか。

 メニューはシンプル。「ビーフカレー」「カツカレー」のみで、それぞれ中と大がある。トッピングは2種(チーズ・玉子)で辛口のランクが50円刻みである。

 迷わず「カツカレーの大」を選択。カウンターのポットから水を注ぎ、喉を潤す。店内はすべてサラリーマンで迷うことなく注文。長年の常連も多そうだ。店主との会話も弾んでいる。

 程なくしてブツ降臨。ルーがかなり黒い。ビーフもたっぷり浮いており笑みが漏れる。福神漬とらっきょは卓上入れ放題。カツの衣も薄めで好感が持てる。

 まずはルーとライス…。サラッサラである。スープカレーよりわずかにトロんでいる程度。しかし、絶妙の辛さと重層感である。ライスと一瞬で混然する。ウスターソースなど一切を必要としない完成度の高さに打ち震える。

 カツは熱々のサクサク。スプーンで千切れる柔らかさ。福神漬とらっきょをお替り追加し、一気呵成。水も旨い。

 満足感たっぷりに店を出る。この一帯がいつか分からぬ再開発されたとしても、創業100年を目指して頂きたいものである。

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【63皿目:黒崎】「アルクイン黒崎プラス」ビーフ&キーマカレー

 深夜2時まで鯨飲した翌朝。ユニットバスで覚醒し、1階の朝食会場へ。空腹感皆無ゆえ珈琲だけを部屋にテイクアウトのつもりが、ついついカレーの刺激的な香りに胃袋が反転し、食欲も目覚める。

 この朝は定番のビーフと、日替わりはキーマ。深皿にライスをモヒカン盛り。両側にたっぷりとルーを相いがけ。福神漬を添えて、カルピスをコップに注ぐ。スプーン片手にいざ対峙。

 まずはビーフから。朝カレーに相応しい安定と王道。ライスよりもルーが多い天地逆転を満喫。キーマは辛口。体中に電流が走る。シャキっとする。夢中で喰らいつく。

 ルーを贅沢に喰らったのでライスが余ってしまった。カレーを継ぎ足そうと皿を手にコーナーへ行くと、明太子チューブを発見。朝の締めは福岡県らしく明太子メシになった。

 この日は14時から黒崎の<ひびしんホール>でミッション。終了後も会議が入り、21時の新幹線乗車まで固形物を口にできるタイミングなし。朝カレーたっぷりで満腹。

 1日の活力チャージを実感しながら荷造りしていると、ホテルから徒歩20秒の<シロヤ>で買ったものの喰いそびれた「焼カレーパン」が袋から出てきた。〔終〕

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posted by machi at 09:14| Comment(0) | 福岡県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする