公共施設。一般のオトナなら何のことか分かるだろうが、定義をご存じだろうか。「原則、24時間解放され、誰でも無料で利用できる施設」である。似たような用語に「都市利便施設」「建築利便施設」がある。
冒頭で引かずにページを閉じなかった紳士淑女、この後もよろしければお付き合い下さい。
亜熱帯な8月初日。汗ドッボドボで旦過市場事務所へ。そこで国交省とその外郭機関(MINTO機構)からたっぷり3時間レクチャーを頂く。
今後の旦過市場の再整備、5年後、10年後、100年後の骨格づくりのための極めて重要なレクチャー。その本番は翌日だが、私は他県へ行かねばならず参戦が叶わない。
そのレクチャーにおいて、冒頭の「公共施設」「都市利便施設」の違いや重要性をご教授頂いた。これ以外にも初めて目に耳にする知識、情報、制度ゆえ我が空気頭が萎んでしまった。
ほぼ間髪入れず旦過市場の商店主や役所とのカイギ。ごりごりの2時間強。改めてコンセプトづくりの重要性や適性賃料と相場賃料のギャップ、熱量の増減を思い知らされた。
濃厚な疲れがへばりついたまま、小倉で一番の人気店かもしれない<焼鳥本陣>へ。ビールの大瓶が380円。何度もこのバカブログに恥筆している。キンキンに冷えた琥珀の奇跡がノド、食道、胃に滑り落ちる。一瞬で体内に吸収される。4人で瓶ビールがどんどん滅失していく。
お通しは「もずく」。私、酢のものが好物である。暑い夜の最高クラスのお通しである。
瓶ビール、テーブルへの着瓶が注文後30秒ほどだった。お通しを堪能すると、すかさず巨大な洗面器サイズのボウルに海鮮サラダが飛来してきた。
ニラレバ、雲仙ハムソテー、ポテトフライ、モッツレラシーズの油あげ包み…。これらの実力ある武将たちが疾風怒濤、電光石火でテーブルという名の陣を固めていく。消費スピードに追い付かない。ビールで乾杯し、武将たちが1分おきに着座。陣明け5分で鉄壁の布陣が敷かれた。
4人で大瓶を10本ほど呑みつつ、時折レモンサワーを挟む。焼鳥の盛合せは圧巻。真打登場の迫力と華がある。
気心の知れた戦友たちとの酒宴。昼のレクチャー、夜の会議では思いつきもしなかった発想の転換に唸る。昼と夜には見えなかった光明が陣に差し込んだ。
<本陣>に当日予約せず4人入れたのは奇跡の行幸。桶狭間クラスの確率である。老若男女、<本陣>になだれ込む。スキなし。空白なし。何回転しているのだろうか。
旦過ミッション終了後、N村氏のご配慮で2回に1度は<本陣>である。暑い夏、渇きをいやし、瞬時に空腹を満たす電光石火っぷり。もはや、公共施設であり、都市利便施設であり、建築利便施設である。