2020年06月15日

第2466夜:第4の麺択肢【宮古(岩手)】

 たぶん本州最東端の立ち喰い駅そば。それは岩手県宮古市の宮古駅(JR・三鉄)である。キュッと魚介の旨味が効いたキリっとした出汁が二日酔いに最高の薬膳となる。

 後日知ったがいろいろとあったらしい2019年「いわて絆まつりin宮古」の前夜。宮古市末広町商店街ミッション終了後、深夜2時まで3軒ハシゴしながら鯨飲。翌朝は当然のごとくこってりとした二日酔いである。

 ホテルをチェックアウト。時間は朝10時過ぎ。こんな朝昼兼用は魚介の効いた宮古ラーメン一択である。他の選択肢が思い浮かばない。しかし、宮古のラーメン店の多くが11時オープン。バス乗車時間が11時過ぎ。残念ながら時間が合わない。

 宮古駅そばにするべ。この店は何故か「にゅうめん(そうめん)」があり、うどん、そばに続く第3の選択肢を提供してくれる。これまで何度啜ってきたか分からない。ある意味で宮古のソウルフードの一つなのかもしれない。

 2019年3月下旬。宮古駅は大きな変革があった。三鉄とJRは同棲し始めた。ホームや切符売り場も共通に。ただし切符売り場は三鉄とJRが別々。このあたりの縦割り感が生みの苦しみを感じさせる。

 宮古駅そばはJRの管轄だっただろうが、そもそも本数が少ないため営業時間も異様に短かった。いつ何時でも啜れるモノでもなかった。

 前置きが長くなったが、バス乗車前に突撃すると、うどん、そば、にゅうめん(そうめん)に続く第4の選択肢が出現していた。「宮古ラーメン」(480円)である。「宮古ラーメン」のノボリが頼もしい。

 宮古ラーメン、三陸鉄道全線開通を記念し定番メニュー化したらしい。定番三銃士よりプラス30秒ほど余分に待ち、ブツを受けとる。プ〜ンと煮干し風味のスープが香る。

 胡椒をパラリし、まずはスープ。……。毛細血管が喜んでいる。五臓六腑に染み込む。血液がスープになる。ちぢれ気味の麺にスープが絡む。
啜りこむ。……。官能の喉ごし。チャーシューも大きくて頼もしい。480円の楽園に浸りながら、麺1本、スープ1滴残さず羆啜。

 宮古ラーメンは(宮古市内の)スーパーで買うことができる。メーカーはハニー様と小笠原様の二強。私はいつも<ミヤビル>か<玉木屋>で大量捕獲し、自宅で楽しんだり宮古ラーメン好きに発送している。

 ふと気づいたが<宮古駅そば>、営業時間もグッと延長し18時までに。そばもにゅうめんもステキ。本州最東端の立ち蕎麦、ぜひお啜りあれ。ラーメンもね。

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三陸の宝物。

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頼まずにいられない。

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二日酔いの早朝に無敵。
posted by machi at 11:55| Comment(0) | 岩手県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月08日

第2462夜:熊汁【宮古(岩手)】

 ジビエ。畜産ではなく狩猟で得た天然の野生鳥獣の食肉を意味するフランス語である(らしい)。特定の宗教に帰依しない限り、一般的には牛・豚・鶏が3大メジャーだろう。地域によっては羊・猪・鹿も頻繁に口にすることがあるかもしれない。

 ある1月上旬の夜。埼玉県春日部市から岩手県宮古市へ直行後、末広町商店街<りあす亭>へ。翌日の神事・黒森神楽の舞台設営をしていた。皆さん、慣れたものである。よって我がミッションは、商店街の皆さまは客席で、私だけが畳が敷き詰められた演台座敷で。

 微妙な感じだったが一応の令和2年初の宮古ミッション終了後、9人で久しぶりに<暖>へ。

 何故か保温ポットがなく、焼酎湯割のための湯が普通のプラスチック容器なのがかなりツラかったが、料理は旨くて安い。人手不足らしく「時間がかなりかかります」という割には配膳もスピーディー。餃子もニクニクシイ。刺身の鮮度も良く、餃子も肉汁溢れるジューシーさだ。

 オススメ手書きボードに気になるメニューがあった。「熊汁」である。ジビエの代表格かもしれない。日本中を放浪している45歳アヅマだが、熊肉はこれまで一度も口にした記憶がない。缶詰ですらない。生肉など観たこともない。

 何かの漫画かエッセイで熊の手が旨いと書いてあった。果物などをその手で剥ぐかららしい。本当だろうか。宮古の商店街の皆さまと9年間呑み続けているが、熊肉が話題になったことはないように記憶する。

 オススメな「熊汁」に初めて挑む。談笑していると、ブツ降臨。小鍋かと思いきや、大き目な味噌汁の椀サイズだった。

 まずは出汁を啜る。……。何というか、初めての風味である。かなり濃厚なコクがある。そして、かなり旨い。しかし、どこに熊肉が入っているのかわからない。どこかにまぎれこんでいるのか。熊汁というより、きのこ汁である。しかしきのこだけではこれだけの旨味と濃味は出ない。

 わずかな肉片らしきものがあった。口に運ぶが、小さすぎて味が良く分からない。しかしほんの小さな肉片でこれほどの旨味を醸し出すのだから、肉が多すぎると逆にしつこすぎるのかもしれない。ちなみに、何熊なのだろうか。宮古ならツキノワか。ヒグマは北海道だろうから。

 熊汁を味わい続ける。熊のような体型の私の右隣は、熊に勝てると豪語するS香親分。熊殺しを自称する親分の隣で味わう妙味。ただし親分は熊も道着を着て爪を切ることが条件らしい。……。熊に道着を着せることができ、熊の爪を切れるヤツがいればそいつが世界最強である。

 2軒目は当然<myフレンド>へ。新年早々熊殺しなS香親分のカラオケを数年ぶりに聞けるシアワセ。M井氏のビブラート効きまくりなムード歌謡も毎回ながら圧巻。アヅマハイボール(超濃いめのメガサイズ)を痛飲しながら楽しいときは過ぎる。

 最後はS香親分と2人で<エルアミーゴ>へ。ギネスをヤっていると、S香親分の長年の知人である県議ご夫妻がカウンターに。私は初めてなのでご挨拶する。

 県議先生のポスターを何度か目にしたことがある。そのお写真はたまたまかもしれぬが毎回1gも笑みを浮かべない鋭い眼光。宮古の街なかにはマタギのごときオヤジばかりである。

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舞台設営。

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妙なポジション。

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熊汁。

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<myフレンド>にて。
posted by machi at 08:24| Comment(0) | 岩手県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月22日

第2449夜:師走の帰宮【宮古(岩手)】

●令和元年12月〇日

 ミッション終了後、中央通&末広町商店街の皆さまと今月2回目の忘年会を<くまのみ>で。2軒目は我が家のごときスナックで久々にS香親分の歌唱を満喫した深夜12時過ぎ。

 翌朝7時半過ぎに宮古を発ち、10時ごろ盛岡着。駅構内の立ち蕎麦屋でかつ丼立喰し、お江戸へ向かう新幹線に乗りこんだ。

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●令和元年12月△日

 伊丹発花巻行きの飛行機出発が少し遅れた。空弁「塩おむすびと玉子焼」420円を腹に入れる。

 花巻着後、バスで盛岡へ。凄まじい吹雪だ。大雪の盛岡で2階建てバスに乗り換える。前に除雪車が走っていたりで大幅に遅れる。途中<やまびこ産直館>で大蒜味噌と唐辛子漬捕獲。宮古着は16時。夢の超特急、40分遅れ。

 <宮古セントラルホテル>チェックイン前に<たらふく>へ近づくと灯りが灯っている。4人掛けテーブル4席だけだが、ちょうど1席空いていた。

 迷わず「一つ」。メニューは「中華そば」630円一択。「そば」とあるから、私にとって宮古での年越しそばだ。これぞ唯一無二。類似する魚介系ラーメンが思いつかない。

 麺のちぢれッぷり、豊潤すぎる濃厚でクリアな魚介風味、噛みしめるほどに旨味湧きだす焼豚。汁1滴残せぬ。他の客が席を立つと、入れ替わるように他の客が。常に満席をキープしている。

 ミッション終了後、年に1度のお楽しみ<若尾>へ。帆立刺、たちポン、烏賊大根、荒巻鮭、天麩羅、にぎり、粗汁……。

 地酒(南部美人)の熱燗と生ビールを繰り返しながらの天国。東日本で最も愛してやまない鮨屋(西日本なら神戸新長田の寿し天)。2次会は6日ぶりに<myフレンド>で深夜1時半まで。

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●令和元年12月□日

 持ち帰り宮古ラーメンを<玉木屋>と<ミヤビル>で1万円近く買い込み、名店<福>へ。いつもは叉焼雲吞麺だが、味噌叉焼麺を試す。

 以前味噌ラーメンを頼んだ際、味噌がなかったのか「ごめんなさい。今は作れないんです」。それ以来幻だった。今回聞いてみたらOKとのこと。グッとテンション上がる。

 岩手日報を読みながら水を口に含む。東日本大震災のグループ補助をまだ受け付けているのか。しかも第25次なのかと半分呆れ気味に唖然としていると、ブツ降臨。

 鉢一杯のチャーシューが嬉しい。「ごま油使いますか?」と聞かれた。何のことか分からず首肯すると、ごま油がそのまんまボトルで運ばれてきた。市販でよく見かけるタイプである。

 いきなり投下せずまずは胡椒のみ。私は味噌ラーも一味ではなく胡椒派。ようやく対峙できた。

 まずはスープ。……。じんわりと滋味深い。あっさりだが重層的。麺もツルツルで絡みも良い。チャーシューは抜群の安定感。寒い三陸の昼に相応しい味わい、昭和感満載の内装風情である。

 3分の1ほど啜り終え、ごま油投下。油膜が広がり、煌めきを増す。スプラッシュなスープ……。グッとコクが出た。そのままでも十分に旨いが、昼の清楚なお嬢様が夜に激しくなる味わいに。気づけば汁1滴、麺1本残っていなかった。

 大満足で外に出る。外は寒いはずだが、体の芯から暖まっている。その勢いで<髪楽>でY下理容師によるゴルゴ刈。プチマッサージと耳掃除が気持ち良すぎ。イキそうになってしまった。

 その夜。令和元年最後のミッションを終えた。<のり平>にキ●ン遠野産ホップ一番搾り生が残っていた。嬉しさ100倍。S香親分とY下理容師も合流。ウィスキーのボトル1本空になる。

 2軒目は当然<myフレンド>。記憶がない。カウンターで爆睡していたらしい。

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●令和元年12月■日

 奇跡的に宮古の定宿で目覚める。ほのかなカレーの残り香が漂っている。枕元には分厚いコンビニコミック『天地を喰らう』が3冊も。

 嫌な予感がしてスマホ画像チェック…。コンビニでカツカレーとバーボンとコミック3冊捕獲し、部屋で深夜1時ごろ狂喰していた模様。

 二日酔いと胃もたれ満開のまま盛岡へ向かうバス車中で爆睡の合間に、記憶なく捕獲した『天地を喰らう』をせっかくなのでパラパラ。

 確か私が小学校の頃ジャンプで連載していたはず。35年ぶりぐらいに最初だけ目を通したが、よくこんな作品を少年誌で連載したたもんだと驚嘆。『ブラック・エンジェルズ』を読み返した時もそうですが。

 10時前に盛岡駅着。駅構内の立ち蕎麦<にはち>で季節限定「ぼりかき揚げそば」に玉子追加。毎月のように利用していたこの店が令和2年1月5日に閉店するという悲報の張紙に泣啜。

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posted by machi at 08:13| Comment(0) | 岩手県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする