2024年12月10日

第3554夜:大当たりの一択【泉南(大阪)】(前編)

 泉南。厳密な定義は知らぬが大阪南部地方を指す(はずである)。私にとって泉南は「水茄子」のイメージが強い。

 令和5年度の年度末ギリギリな寒い昼。「泉南市」商工会の商業振興委員会にお招き頂いた。90分のうち最初の50分はヒアリング、残りは意見交換や質疑応答に。

 大阪府内のシゴトはコロナ禍に八尾で1日だけお伺いした。その前は8年前に遡る。泉南地方は初。恐らく人生で初めて「南海電車」に乗車した。

 商工会のご担当者から最寄りの樽井駅から徒歩10分も掛からないとお聞きしていた。ところが樽井駅、改札が1か所しかなく商工会はその反対側。踏切も超えてグルーッと大回りせねばならない。直線距離では10分未満だろうが、感覚的に20分歩いた気分。

 この日は朝から氷雨だった。天気予報の気温が高かったので私はジャンパーもコートも羽織らず薄着。寒さで震えた。

 委員会のメイン議題は「イベント」。泉南の商環境や課題などもお聞きする。飲食店が極めて少ないことが分かった。隣接市へ食べに行くか、そもそも外食する習慣もないそうだ。

 この日のミッションは17時過ぎに終了。神戸の自宅まで数回乗り継いで2時間半。毎週のように通っている北九州と変わらぬ。乗換回数と徒歩移動距離を勘案すればむしろ遠い。

 関西空港に行くことはあっても泉南市に足を運ぶのは今宵で最後だろう。自宅に帰りつくまで何か腹に入れたい。できれば泉南の地の肴でイッパイやりたい。樽井駅前から商工会へ向かう途中、確かに飲食店はあまり見かけなかった。チェーン店など微塵もない。

 終了後、ブラブラと樽井駅へ向かう。途中、とてもイチゲンで入れそうにない場末感溢れるスナックは2軒ほどあったが居酒屋などを見かけない。

 間もなく駅に到着してしまうタイミングで、インドかネパール系の本格的なカレー屋が見えた。その手前に居酒屋があった。16時から開いているようだ。<和来>さん。「地魚料理」「手作り一品」の文字に惹かれる。

 探せば他にも呑み屋はあるのだろうが、寒い上に空腹が激しい。デキとしてはイマイチだった我がミッションだが、とりあえず終えた安堵感もある。

 外から中の様子は全く見えないが、暖簾を潜る。毎度のことながらイチゲンで飛び込む時の期待と不安を抱えて。冒険である。

 カウンターに常連客が陣取っていた。「ご予約席」のプレートも視界に。入口から見えぬが奥にテーブル席があるようだ。厨房は私と同年代と思しき大将と女将が。

 一人でも良いかとお聞きしたら笑顔でどうぞ。寒いがイチゲンらしく入口に一番近い席に陣取る。しかしすぐ後ろにファンヒーターがあり、結果的に正解だった。

 瓶ビールを頼むとお通しが出てきた。揚げたての白身フライ。手の込んだお通しである。この店、大当たりの予感がする。

 定番メニューも充実しているようだが、独りなので頼める品数に限界がある。よって「本日のオススメボード」を中心に組み立てる。イマイチどころかイマハチだった私のデキも自分の中で帳消しにできそうだ。

 鮮魚系のメニューがボードを埋め尽くしている。刺身、フライ、揚物、煮付…。ユッケまである。迷ったが「地物」というワードをスルーできない。ただし、私は泉南の地物が何か分からない。海域から考えても神戸とあまり変わらない気もする。

 ちなみにメニューに水茄子は無かった。時期がずれているのか…。先ほどの会議で出席者から水茄子は泉南地方の名物であるが「泉南市」ではないという発言を思い出した。〔次夜後編〕

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初上陸。

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ミッション会場。

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突入。

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戦略を構築する。

posted by machi at 07:42| Comment(0) | 大阪府 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年03月21日

第3381夜:ハイハイタウン【上本町(大阪)】

 ハイハイタウン。近鉄上本町駅と谷町九丁目駅に直結した商業ビルである。何階建てが分からぬが、呑み屋がびっしり。大坂第一〜四ビルの地下的世界が広がっている。

 2023年の夏まで、恥ずかしながら私は「ハイハイタウン」を掛け値なしに1gも1oも存じ上げなかった。上本町は難波と鶴橋の間に位置する。何度も電車で通り過ぎたことはあるが、上本町で下車した記憶があまりない。

 インボイスとやらが本格導入される約1か月前。我が超弱小零細自宅事務所社員零一人社長会社の顧問先である大阪総合労務会計事務所のツートップ・S藤先生とA部先生とインボイス他の相談も兼ねて暑気払い。場所はS藤先生ご指定「ハイハイタウン」。集合時間は15時。

 地下の改札から直結しているため、地上に上がる必要なし。そして、どの階もびっしり呑み屋がひしめいている。多くのお店がハッピーアワーの時間帯。ハイボール、99円である。瓶ビール大瓶が399円である。ここは、天国か。お店は先生方にお任せする。

 なぜ「ハイハイ」なのか。這ってでも帰れるほど駅に直結しているからか。酔っ払いが通路をハイハイしているからか。テンションがハイになり過ぎて二乗になるからか。どちらにしても、無駄にシャレておらず、覚えやすく分かりやすい素晴らしいネーミングセンスである。

 1軒目は<Oードリー>。サッポロ赤星(大瓶)を数本。咽を潤しながら鶏と肴の刺身盛合せ。どちらもたっぷり。しかも安い。カレーポテトサラダなど分かってらっしゃる品も追加。

 ゆで卵入りの肉豆腐、肉がこぼれんばかり。豆腐より肉の方が多いのでないか。セロリもさっぱりとした箸休め。メガハイボールに途中から切り替えた。

 2軒目は<Sカグラ>。メニューを観てオススメとあった鶏刺盛合せ、蟹味噌スパゲティサラダ、土手焼豆腐を注文。ジムビームのメガハイボールをヤリながら談笑。先ほどの同じようで違うメニューの妙。いや、ほぼ一緒か。

 3軒目は<Hなきん>。半分オープンカフェ状態。日本各地の地酒がグラス390円で楽しめる。メニューの左上から順番に「土蜘蛛(徳島)」「十勝(北海道)」「白露垂珠(山形)」を注文。肴は鰹たたきとホルモンの天麩羅。常連さんが手渡してくれるので恐縮する。

 二十歳そこそこのバイトのお兄さん、会津若松出身という。私が毎月会津若松を訪問していることを伝えると、何故かドン引きしていた。

 最後は<Cエちゃん>。ホッピー&焼とんの店である。黒ホッピーの中(焼酎)をお代わりながらシロ、カシラなどを満喫。栃尾揚げを齧っていると、ここは大阪でなく首都圏の居酒屋に思えてくる。

 4時間4軒。とんでもないぐらいどこも安かった。ハイハイタウンを出ると、目の前が近鉄の改札。一歩も地上に、外に出なかった。しかも上本町から神戸三宮までの直通快速が来た。

 約50分着で三宮着。地下鉄に乗り換える前に地上を出て駅構内<Y野家>で牛だく牛丼。数日前、連ドラ『ペンディングトレイン』の録画を一気鑑賞していた。主人公が牛丼を喰うシーン、あまりにも旨そうだったからである。

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天国へのゲート。

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1軒目@

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1軒目A

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1軒目(たぶん)B

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2軒目A

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3軒目

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4軒目@

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4軒目A

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三宮駅構内にて独り5軒目(酒は吞まず)
posted by machi at 08:53| Comment(0) | 大阪府 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年05月30日

第3179夜:細いが切れない糸【八尾(大阪)】

 河内山本駅。近鉄八尾駅から一駅隣のなかなか状況客の多い駅である。八尾市内に位置する。この駅に年1回、それも12月29日に足を運ぶ。ビーダッシュ忘年会が開催されるからである。

 2022年師走29日。日が沈み切る直前、ビーダッシュY田社長に河内山本駅まで迎えに来ていただき、カーライフサポート鰍フ第二社宅越南荘へ。忘年会会場である。

 カーライフサポートS楽社長が毎年料理の腕を振るって下さる本忘年会も5年目。私は1度だけ行けなかったが、4度も参加させて頂いている。

 この日は環山楼塾(八尾の若手経営者と幹部候補生グループ)メンバーが4名、カーライフサポートメンバーが4名、私の9名が集った。私はS楽社長もメンバーな環山楼塾運営をお手伝いした御縁。それも数年前の話だが、髪の毛よりも細いが切れそうで切れない糸でつながっている。

 S楽シェフの鯛を一匹まるごとあしらった豪快極まりないアクアパッツァ(というのか)。ビール、白ワイン、チューハイが進む。鶏鍋も登場。〆のスパゲティはお代わりするほど旨かった。

 恒例のビンゴ大会に移行。確か去年はリーチになると「リーチマイケル!」と叫ぶことが暗黙の了解に。今年は「リーチ」の後に何か言葉を足すことに。ちなみに私が言い出しっぺだ。

 皆さん、リーチの後に何か言葉を足す。当然ながら、スベる。リーチマイケル以上のキメ言葉など浮かばない。スベることで厄を落とし、新たな新年を迎えることができると割り切ることに。

 私もリーチに…。「リー…チン〇」。「〇」はご想像にお任せします。くだらなさすぎる下ネタである。再びリーチに…。「リー…チンチ〇」。ご想像にお任せします。スベるどころか、場はドン引き。厄落としどころではなかった。

 私はこの夜、終電で神戸に戻らねばならなかった。時間が近づいてきた。

 最後のゲームは、何か一つのテーマを設定し、全員に1点から100点までの数字がランダムに記されたメモを手渡される。テーマは「中華料理」。要するに、中華料理の「人気度」を勘案し、自分が手渡された点数のメニュー名を伝える。

 野菜炒め、中華ちまき、春巻、パン、チンジャオロースー、チャーハン…。それぞれの料理名で1番点数が低いと思われる者からオープンする。

 ちなみに、私は91点。ラーメン、チャーハン、餃子で迷った。私は、餃子を選択した。味の好みは千差万別なので意外なほど奥が深く、知的で、妙に盛り上がる。いい感じで進んでいく。

 私が91点で餃子なら、ラーメンか焼飯は98点か100点のはず。結果は…。実に面白かったとだけ記しておこう。

 河内山本駅から鶴橋、阪神尼崎、三宮で乗り換えて自宅。待ち時間のない効率を極めた移動だが、優に2時間はかかる。

 私の神戸の自宅から八尾は遠い。新幹線なら名古屋か広島の方が近い。自宅から北九州小倉でも2時間半である。しかし、年に1度、12月29日に大阪の河内地方へ足を運ぶ貴重な機会。

 私も八尾と仕事上の御縁が無くなって数年たつが、このように仲間に入れて頂けるだけ光栄。コロナ初年度も1日だけだが環山楼塾OB会にお招き頂いた。我が超弱小零細会社の会計顧問先も八尾市内。細い糸だが、ワイヤーのような力強さである。

 令和5年の暮れもお招きいただけるように精進せんば。極細の糸が切れないように。

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posted by machi at 10:49| Comment(0) | 大阪府 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする