2026年07月27日

第3969夜:おそらく4度目のサヨウナラ【新長田(神戸)】

 ホーム。家、故郷、本拠地と訳語は様々なれど、私にとっては25年以上通っているスナックを指す。屋号は<Home>。ある意味、私にとっては掛け値なしに‘ホーム’でもある。

 2000年に初めてこの店でボトルを入れてから26年目の秋。ホームのママから年内(2025年)に店を閉めるから顔出してねというメッセージが届いた。

 ママは漂泊の女である。私が最初にこの店に入った時は新長田駅前だった。それから三宮に移転した。三宮においても確か店舗移転したのではなかったか。そしてコロナによる緊急事態宣言発令の直前に店を畳んだ。

 それから確か新長田で店を再開し、再度閉店。そして、何度目か分からぬ復活だった。ママとは四半世紀以上の付き合いだったが、ママと私はお互いのメールアドレスどころか携帯電話の番号すら知らなかった。移転や復活開店のたびに、ママの長年片腕でスナック業界を退いたEミママを通じて知らされていた。そういえばEミママとも10年近く会っていない。

 何度目か分からぬ新長田の水笠公園隣のスナックビルで再開した際、私の掛け値なしに数少ない大学の友人と訪ねた。ボトルには「アヅマ カワハラ」と記した。そのK原氏を誘った。

 氏は北海道出身で日本最大の重工業会社勤務のエリート。職場が兵庫県内の工場で、兵庫県の奥さんを娶り、神戸で子育てし、神戸で家を建てた。彼の結婚披露宴会場は私の自宅から歩けないこともない場所だった。そんなK原氏とは1〜2年に1度鯨飲する。

 氏とは私が1999年から通っている居酒屋(Aみさき)で呑んだ後、<ホーム>に流れるのが通例だったが、1年ほど前にAみさきへ行こうとしたら店が無くなっていた。不動産会社になっていた。そういえばAみさきのマスターもママも私の携帯番号など知らなかったはずだ。

 1軒目は通い始めて25年になる新長田タンク筋<寿し天>。黒ラベルの瓶をヤリながら鯵たたき、鱈白子焼、お兄ちゃんの玉子焼、社長巻(穴きゅうのシャリ抜き)、きずし(〆鯖)、とり貝酢味噌、烏賊下足焼を満喫。途中から熱燗鯨飲モードに。

 烏賊、帆立、赤身、中とろ、焼穴子を1貫づつ握ってもらい、赤出汁でフィニッシュ。私の左隣(K原氏)も満足したようで、今度家族と来る旨をマスターらと相談していた。

 そのまま新長田駅の高架下を越えて、私と彼の<ホーム>へ。普段ママは店にあまりいないが、この日の朝、ママに訪れる旨をメッセージしておいたので待機していた。

 ママはビール、私とK原氏は二人で入れたバーボンボトルで乾杯。ママは柿を剥いてくれた。いろいろ話し込む。ママは超絶に元気で賑やかだが、本格引退の決意は固そうだ。

 これで、私が神戸市内でボトルをキープしている店が三ノ宮で1軒だけになった。現時点のチーママを務めるAキ嬢に今後どうするのか尋ねたら、自身がママとなって店を持つ計画が進んでいるらしい。

 嬉しいニュースである。詳細が決まったら教えてねと伝える。Aキ嬢が店を開いたら、ママが再び刺激されて何度目か分からぬ転生を果たすかもしれない。

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鯵たたきでスタート。

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社長巻。

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きずし。

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塩レモンで。

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赤身と中とろ。

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赤だし。

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おそらく4度目のサヨウナラ。

(付記)

それから約5カ月後、ママから新長田駅前の鳩ビルでオープンしたからよろしくというLINEが届いた。

posted by machi at 09:02| Comment(2) | 兵庫県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年03月26日

第3879夜:神戸牛の大輪【三宮(神戸)】

 花火。ベランダや玄関先でコソコソ楽しむ手持ち花火は30年以上、夏の花火大会も20年以上体感していない。花火プロジェクションマッピングは東武鉄道武里駅前で体験したか。

 イベント的なモノも無くひたすら夜はアニメばかり見ていた令和7年の夏。数カ月ぶりに三宮で呑むことに。向かった先は割烹<亀遊>。店内はほぼ満席。予約しておいて正解だった。

 生ビールが一瞬に瞬殺。手の込んだ先付三寸をツマミに生をお替り。日本酒に移りたいがノドの渇きが収まらぬ。ハイボール濃い目を数杯ヤる。

 鱧の湯引きが登場。これほどの純白はめったに目にできない。眩しい。淡泊の奥に潜む地味に目を細める。夏の清楚なワンピースを連想させる。ホースの打ち水が似合う雰囲気だ。

 私がこの店で絶対に注文するのが、自家製のカラスミ。ねっちりと分厚く、塩加減が酒のピッチを音速にする。付け合わせの生大根が最優秀助演女優賞である。

 メニューを見ると、土瓶蒸しがあった。もうそんな季節か。秋を先取りしたいが、8月中旬ゆえ先取りにも程がある。旬を幾分過ぎたかもしれないアスパラの天麩羅を注文する。瑞々しく体が浄化されていく。

 メニューボードで存在感を放っていたが注文したことがなかった神戸牛のたたきを注文してみる。私は51歳で(令和7年8月現在)、うち神戸市民で無かったのは5年ほどだが(札幌・福山)、神戸牛など10年に1度も口にすることはない。新神戸駅弁や格安ランチステーキで経験はあるが、神戸牛の定義が分からなくなる。

 日本酒に切り替えたあたりで、神戸牛が降臨。目を剥いた。口が半開きに。感嘆の呻きが漏れた。大輪の花火が眼前に広がっている。深紅の断面が夜空の烈火。どんな夜空の打ち上げ花火より、室内のテーブルに広がる神戸牛の大輪に私の心は鷲掴みされた。

 まずは1切…。すべての品種や産地を超越した、牛肉である。あっさりと上品なのにどこまでも奥深い。柔らかく蕩けつつも噛み応えがある。

 神戸牛のたたき、降臨するまでは5切れほどかと思っていた。線香花火どころか、私のようなオッサンのキレの悪い残尿程度かと。とんでもなかった。超弩級の勢いである。何切れあるのか数え切れない。食べても減らない究極の贅沢だった。

 3時間ほど堪能して東門街へ。同じく久々に<マリン>へ。駄菓子をツマミながらハイボールを鯨飲。会計したあたりまで覚えているが、そこで記憶が飛んだ。目覚めれば、タクシーで自宅の最寄り駅。運転手さんに言われるまでどこかも分かっていなかった。

 翌朝、寝室でなく居間で寝ていた。久々の二日酔いである。2軒目のスナックを出た後、タクシーに乗る前に行きつけのバーに行ったようである。財布から明細が出てきた。私のバカ頭もおめでたい大輪状態だったようである。

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この数年の超絶お気に入り割烹。

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先付三寸。

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鱧。

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自家製からすみ。

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アスパラ天ぷら。

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咲き乱れる神戸牛。

posted by machi at 10:28| Comment(0) | 兵庫県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年12月23日

第3812夜:神戸deラーメンU:家系篇【三宮(神戸)】 

 私は横浜家系「も」愛してやまぬが、それは神戸市外でのコト。神戸市内で「横浜」も2文字が視界に入ると、異国に蹂躙されている気がして落ち着かぬ。神戸人のDNAか。

 久々に「神戸市内の異国」へ。券売機と対峙。私、醤油一択なのだが、横浜家系に関しては「塩」も割と好き。「濃厚とんこつ塩ラーメン」(930円)のボタンを押す。

 普段ならここでチャーシュー追加だが、この日はセットに。「A」。ライスに餃子4ヶで380円。そして、ライスは食べ放題。高菜漬もついてくる。辛子高菜でないが、ここは福岡か?

 店内は弾性率95%。残り5%はバイト女性なので、実質100%。二郎系と同様に、家系の年齢層は若いのも特徴。私が店内の平均年齢を上昇させている。

 「とんこつ塩」がライスを伴って降臨。胡椒や胡麻を振りかけていたら餃子4ヶが遅れて到着。餃子、味噌ダレが添えられていた。味噌ダレで食べる餃子を「神戸餃子」という。

 神戸市内のスーパーで味噌ダレを売っているのをごく稀に見かけたことあるが、神戸に生を受けて半世紀。「神戸餃子」なる呼称はオトナになるまで知らなかった。神戸市民の大半は知らぬのでないか。しかし、横浜の中で神戸プライドを垣間見せている。心強い限りだ。

 スープはかなりミルキーで濃厚。麺は中太で良く絡む。ゆで卵が半分添えられているのも嬉しい。ほうれん草は多めで頼もしい。。焼豚は1枚で薄切りだが、大きい。そして、焼海苔3枚に笑みが漏れる。

 家系の海苔はライスに合う。スープに浸し、崩れないように巻き付けて頬張る。スープで追いかける。餃子2ヶ、海苔2枚、半分卵、そしてスープが半分残っている。すかさずライスをお替りした。

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🍜その他アラカルト

 板宿<もっこす>、三宮<第一旭>のチャーシューメンは無性に啜りたくなる魔性。神戸なのに横浜家系も増殖中で北野坂の<三ノ宮商店>は神戸の代表格「たろう」と軒をほぼ連ねて激しいバトルを展開模様。『ラーメン大好き小泉さん』第13巻は神戸にとって神回の連発。

 神戸は中華料理のイメージもあるが、私は「台湾中華」が大好き。<愛愛>の汁そばは我がソフルフード。愛愛に近い<金山園>も吞んだシメに好適である。

 別の機会に乱筆するが<餃子の王将>チェーンの汁麺(ラーメン)への注力が凄まじい。定番メニューが増えるだけでなく、月替わりの限定麺のポテンシャルが壮絶極地。

 私の生活圏ではないのでめったに足を運ばない元町エリア、度肝抜かれるほどラーメン店が増えていた。元町駅対面などラーメンストリート状態。どの店もレベルが半端なく高い。

 王将ラーメン編、元町ラーメン編は別の機会でアップ予定。よろしければご笑覧下さいませ。アップ時期は数年先かもしれませんが。〔終〕

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板宿の<もっこす>

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北野坂の<三ノ宮商店>

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三ノ宮駅高架下の<第一旭>

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三ノ宮歓楽街の<金山園>

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北野坂の<たろう>

posted by machi at 09:08| Comment(0) | 兵庫県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする