もも肉vsむね肉。鶏肉に関し、一般的にももはジューシーで柔らかく少し割高、むねはパサパサ気味だが割安でヘルシーが一般的な巷説でなかろうか。
日向の国・延岡にはその対決に加え、市民を分断しかねない「NちゃんvsおGら」というチキン南蛮の2大巨頭のハルマゲドンがある。ただし、絶対にガチンコ勝負はありえないらしく、そもそも誰が仕切れば土俵に上げられるのかもわからないという。
山下新天街に近接する<Nちゃん>はチキン南蛮発祥と言われている。いつも10〜30人の行列がある。店舗はココだけなので、オンリーワンの希少性が凄まじい。そして、タルタルソースを掛けないという、初めて対峙した際、神戸人の私が勝手に思い描いていたチキン南蛮の定義を崩壊させた。市外どころか県外からも店を目掛ける来訪者がひっきりなしという。
一方の雄<Oぐら>は駅前や街なかというより少し郊外に何店舗かあるらしい。2026年1月上旬時点で私は未踏未食。タルタル派の首領らしい。宮崎市にも店があるようで(本店は延岡?)、宮崎市では大行列だが延岡ではめったに並ぶことなく入れるという自虐気味の利点をお聞きした。ファミレスっぽいらしく、入りやすいらしい。市民の支持が熱くて厚いという。
そんな話で盛り上がったミッション終了後、山下新天街K梠理事長と勾玉屋のT山先輩と向かったのが<M乃寿司>。数階建ての大型店でいつも予約でびっしり満員という。
アーケード商店街(山下新天街)から川を2本超える一角に「松乃村」と言いたくなる一角がある。寿司だけでなく、一帯のほとんどが専用駐車場だ。
広々と清潔で格式とカジュアルが融合した1階の広々個室へ案内される。アラフォーの理事長も古希の先輩も寿司屋の社長と旧知の仲らしい。お二人ともよく利用されているようだ。
生ビールで乾杯。お通し4品が凝っている。宮崎県限定焼酎「霧島」5合瓶を湯割しながらタッチパネルでたこ唐揚、イカゲソバター焼、アスパラビール揚を注文。蛸も烏賊もアスパラも日向(延岡)産か分からぬが、抜群に旨くて焼酎が進む。
そろそろ寿司に行こうかとタッチパネルをいじっていたら、チキン南蛮を見つけた。延岡では寿司屋にもチキン南蛮があるのか。しかも定番とオリエンタル。オリエンタルが気になるので、思い切って両方頼んでみた。
談笑していると、まずはオリエンタル。…。エッ?タルタルは…? 直ちゃん(タル無し)派なのか。大きな塊が6ヶほど鎮座している。
一切れを口に…。サクっとはしていない。とろみある甘酢が情熱的である。それ以上に、私のようなバカ舌でもすぐ「もも肉」だったことが瞬殺で把握。プリプリである。
もも、「あり」である。後から社長にお聞きしたが、タレを普通より濃厚にしているからもも肉の方が合うだろうとのこと。気づかなかったがタルタルもサイドに添えられていたようだ。
続いて王道降臨。はっきりとタルタルの海に溺れている。オリエンタル2切でかなり満腹感があるものの、ノーマルを口に…。こちらはむね肉だった。いわゆる皆がイメージするディス・イズ・チキン南蛮。エロい味と食感である。
まさか、寿司屋でチキン南蛮を味わえただけでもスゴいのに、ももとむね、タルありとタルなしを両方味わうことができるなんて。ちなみにランチタイムはチキン南蛮が凄まじくオーダーが入るそうだ。誰が頼むのか社長に聴いたら「地元の人」とのこと。
寿司の8貫盛に目を剥いた。どれも細かで丁寧な仕事っぷりである。ひむか鯖の押し寿しも最高。ただし社長曰く、この日の鯖は太いのが獲れなかったという。吸物サービスが嬉しい。
ちょくちょく「社長曰く」と書いているが、ひと段落した社長が大ジョッキに生ビールを入れてグビグビ吞みながら我らと1時間近く談笑していたからだ。
閉店時間になった。掛け値なく腹いっぱい。お会計もリーズナブル。超人気も納得しながら歓楽街へ。延岡の2軒目はスナックと決まっている。
私が行ったことない店をリクエスト。見たことのない地場コンビニを通り過ぎたビルの2階の<SARA>。素敵なママが独りで切り盛り。
セットなのに「ラフロイグ」を飲ませて下さった。厚かましく4杯グビグビ。ボトルも空になった。お会計も延岡相場(神戸の3分の1以下)。T山先輩の科学で解明できない不思議で心温まる話をBGMに、何故か当分チキン南蛮が食べなくてもいいかなと日和そうになった。
眩しい気合満点のお通し4品盛。
小鉢も最高。
宮崎限定焼酎で。
タルタル無し・もも(Nちゃん風?)。
タルタルあり・むね(Oぐら風?)。
炙りが美しい4貫。
手のこんだ至高。
ひむか鯖。
しみじみ吸物。
2軒目のスナックにて。

