2026年06月10日

第3939夜:光速の海老天づくし【小倉(北九州)】

 <Fじしま>。魚町銀天街の小倉駅寄りの地下で煌めく天ぷら専門店である。これまでこの店の間を通りかかったことは数え切れぬが、地下に降りたことがなかった。何となくだが、小倉で昼メシに天ぷらを食べようという発想が沸き上がらなかった。特に理由はない。

 新飯塚へ向かう途中に小倉駅で下車。空腹である。そのまま魚町銀天街へ。かなり前から気になっていた地下の<ふじしま>へ予備知識ゼロでダイブ。階段を下りつつ貴重感が高まる。

 店内は20名弱の弓型カウンター。テーブル席なし。カウンターびっしりだが奥に2座席だけ空いている。厨房は6,7名の店員さんが見事な分担でキビキビ動かれている。

 入口で食券制なのだが、自動券売機でない。注文し、札を受け取るのである。何とも昭和の食堂チックだが、郷愁に浸っている場合でない。早く選ばねば。

 3種類の定食から選択する。ノーマル(5品)、海老天付(9品)、それぞれご飯も小・中・大を選べる。ノーマルの中が750円、海老天付が1050円。いやはや安い。

 第3の選択肢を見つけた。「海老天だけ」。海老天だけが5本で中ライスが950円。海老天だけというあるようでない贅沢。ご飯大盛(1000円)を選んだ。

 カウンター席に着くまでにライス、味噌汁、沢庵、天つゆがセットされている。セルフの水を汲みに行くよりも早く眼前に海老天5本が降臨。

 小倉駅新幹線ホームに降り立ったのが12時44分。目の前に海老天だけ定食が並んだのが12時54分。立ち蕎麦よりも早いのではないか。世界最速かも。研ぎ澄まされた無駄を徹底的に省いたオペレーションのなせる技巧。いつ開店したのか知らぬが、歴史の重みを痛感する。

 味噌汁で心を落ち着ける…。めちゃくちゃ旨い。味噌汁の旨い定食にハズレなし。白味噌のコクと奥深さがマントルの領域だ。

 卓上に塩はない。つゆ一択。すべて海老天ゆえ、迷うことがない。まずは1匹、つゆに浸して齧る…。油っぽさ、皆無。サクッ、フワッ、プツン。すかさず白飯を追いかける。

 これは旨い。2匹目、3匹目。時折沢庵でリフレッシュ。海老天づくしの天ぷら定食。至福である。単品もいろいろ追加できるようだ。

 大満足で地上へ出る。しかし、なぜか一抹の寂しさがある。プロ野球しかり、大人数アイドルしかり。すべてがエースでも4番でもセンターでも成立しない。様々な個性が織りなすハーモニーと戦略立案の楽しさを噛みしめた秋の午後だった。

 ちなみに繰り返すが、12時44分小倉駅新幹線ホーム下車、12時54分魚町銀天街で揚げたての海老天だけ定食満喫、13時8分に駅構内の<ミスド>で珈琲である。

ふじしま@.jpg

魚町銀天街の地下。

ふじしまA.jpg

工夫された店内レイアウトとオペレーション。

ふじしまB.jpg

着座とほぼ同時。

posted by machi at 06:52| Comment(0) | 福岡県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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