ほか弁。牛丼3大メジャーが「Y野家」「M屋」「Sき家」ならば、ほか弁3大メジャーは「Hっともっと」「Hっかほっか亭」「本家Kまどや」か。「Oリジン弁当」はほか弁というより私の中では総菜チェーンである。
私の生活圏に3大メジャーがないため利用する機会はあまりないが、たまの機会があれば99.4%の確率で「のり弁」である。残りの1000分の6はよほど惹きの強いフェア商品か。のり弁の大盛にタルタルソースを付けてもらうのが我が絶対的な流儀である。
師走の冷え込む土曜の夜。武里駅東口商店会で開催された懇親会に参加した私は19時過ぎに中座して武里駅へ向かう。本来は宿泊予定だったのだが、この夜は何故か春日部市内のみならず埼玉県内、東京都内もホテルが取れない。空いていてもショボいホテルで1泊5万以上。とても泊まれない。スーパーアリーナあたりで大イベントでも実施しているのか。
武里駅改札口で時間を少し間違えていたことに気づいた。10分ほど早く着いてしまった。武里からせんげん台で乗り換えて北千住へ。JRに乗り換えて東京へ。21時前の新幹線で帰神する。
懇親会会場(小湊)で生2杯、地酒を数杯短時間で痛飲していたが、食欲だけは依然旺盛。この時間帯では駅弁もほとんど売切れているだろう。キオスクでパンやおにぎりも味気ない。
ふと、武里駅西口の<H家かまどや>の存在を思い出した。10分あれば間に合うかもしれない。店長さんは我が武里ミッション会議に時間の都合が付けば参加してくださっている。
10分勝負を試みた。閉店間近ゆえか、たまたまお客がいない。あまり待つことなく入手できそうだ。ただし10分を超えると電車に乗れず、新幹線にも間に合わない。ちなみに東武鉄道やJR在来線が遅れても間に合わない。5万以上でどこか泊まるか、朝までどこかで呑むしかない。
ミポリン急死記事でほとんどの紙面を埋め尽くしてたスポーツ新聞を斜め読みをしていると、私の「のり弁当大盛タルタルソース」が出来上がった。このご時世、わずか460円。スーパーやコンビニののり弁とは全く別次元の旨さである。
熱々ののり弁を抱きしめ、乗換の北千住駅構内の焼鳥屋(チキンディッシュ)が閉店間近で130円均一だったので数本購入。のり弁を受け取ってから90分後、最終の新幹線は動き出した。
駅ホームの売店で買った缶チューハイロング缶をカシュっと開けてグビビ。まずは焼鳥から。2本目は缶ハイボールの濃い目ロング缶。呑み干した頃、焼鳥6本を食べ終わった。
カバンから呑みかけの赤ワインフルボトルを取り出す。紙コップに注ぐ。そして、のり弁のフタを外す。ほのかにまだ温かい。
のり弁は出来たてよりも時間を置く方が良い。海苔が白米と馴染むからである。実際、何かの本で出来上がり20分後が最も食べごろと書いてあった記憶がある。
竹輪天には小袋醤油、白身フライにはタルタル。ほか弁はすべてが酒のツマミになる。赤ワインをヤリながら、ほか弁と抱擁を交わす。
右手に箸、左手には赤ワイン。時折コンビニコミックを挟みながら。至福の新幹線のり弁晩酌である。駅弁を使わないのはマナー違反であることは承知の上なのだけれど。
武里駅西口駅前。
北千住駅東武改札内。滑り込みセーフ。
宴の始まり。
マイ個室状態。
どうしてこれほど旨いのか。
食べ過ぎ呑み過ぎ。

