メガ。デジナルなメガバイト、居酒屋でのメガ生ビールやメガハイボールなど大きさを表す21世紀の新しい単位である。最近は「ギガ」サイズのチューハイもある。心強く頼もしい単位である。私も居酒屋などで「メガ」があれば1杯目からメガである(またはギガ)。
少し蒸し暑さを感じさせる晩秋の夜。ミッション先である春日部市武里地区にミッション開始2時間前に到着してしまった。前夜は和歌山県田辺市の歓楽街(アジコウジ)で20杯ほど鯨飲し、翌朝白浜空港から羽田へ。正午過ぎには大宮までたどり着いてしまった。
大宮駅東口(南銀)は朝から居酒屋が開いている。ミッションを控える身ゆえダイブなど許されるわけもなく、本屋で新刊(漫画)をチェックしたり、カフェチェーンをハシゴしてPC猿打などしていたが時間を持て余し、武里に早く着きすぎた。
腹も減ってきた。ミッション終了後は懇親会だが、21時前になる見込み。時間もたっぷりあるため、ミッション会場である武里駅東口商店会からさらに足を延ばす。東口は魅力的な呑み屋が多いことに改めて気づかされていると、住宅街に迷い込んだ。
歩を進める。どんどん灯りが減っていく。引き返そうかと思った時、遠くに車が激しく往来する様子が視界に入った。幹線道路か。時間は充分にある。あそこまで行ってみよう。
重い荷物を背負い汗をかきつつ幹線道路へ。牛丼3大メジャーのロードサイド店があった。 さらに周囲を見渡すと、ロードサイド沿いで見かけるがラーメン野郎の私がいまだ未踏の店があった。<幸楽苑>。車を持たない私の生活圏にないラーメンチェーンである。
飛び込んでみた。もっと町中華的雰囲気かと思いきや、ファミレスのようである。注文はタッチパネルで、メニューが備え付けられている。
目を剥いた。醤油ラーメンが税込490円。日高屋の390円(2024年当時)も衝撃だが、令和6年のご時世にラーメンが500円以下で啜れるとは。味噌、塩やトッピングもセットメニューも一品も豊富。かなりのマトリックスである。
期間限定メニューもいくつかあった。初めての店ゆえ定番の王道を頼むところだが、期間限定との出会いは一期一会。この店に2度と来る機会がないこと可能性も充分にある。
定番メニューの一つっぽい、にんにくたっぷりな雰囲気のスタミナラーメンに惹かれるも、90分後にミッションを控える身。マスク着用を辞めたので、にんにくは少々危険である。
期間限定とあった「メガチャーシューめん」をタップ。990円。分厚いチャーシューが丼から豪快にはみ出したビジュアル。豊満である。セクシーである。
店内は作業着姿の独り客や子供連れ家族など多様。ぼんやり水を飲んでいると、ブツ降臨。
…。一瞬、固まった。あまりにも写真指名と実物が異なっている。
チャーシュー、メガどころか丼にこじんまり収まっている。その代わり野菜がたっぷりで、にんにくがこんもりと山頂に盛られている。まるで二郎系だ。
胡椒をパラリし、まずはスープ。優しくオーソドックスな醤油味。激しい主張はないが、万人受けする、老若男女に優しい味わいだ。
野菜はシャキシャキ、麺ももちもちのツルツル。焼豚、1枚当たりがかなりデカい。メニュー写真は載せてある感じだが、実物は深く沈んでいた。疑ってすまぬ。かなりの満足度だ。
食べ進めるにつれ、にんにくがスープと混じる。二郎系の味わいに変化した。二郎ほど激しくないが、それでも二郎風。二郎との違いが、スープが柔らかく優しいので余裕で呑み干してしまったことである。
それから3時間半後、懇親会。満腹もどこへやら。生ビール、ハイボール、希少極まりない地酒をヤリながら、<小湊>店主様(ミッション先の商店会会長)の絶品料理も思う存分味わった。
約1年ぶりの航空機。
初ダイブ。
力強い期間限定。
ビジュアルよりもソフトな期間限定。
小湊にて@
小湊にてA
小湊にてB
小湊にてC
小湊にてD

