熱い。チーズが伸びる。焼カレーにはチーズが欠かせない。カレーも本格的な旨さ。カレーパンともカレーまんとも違う、まさに「ビストロまん」。具がたっぷり詰まっているので満足感高いが、王道の焼きカレーも喰いたくなる。
私がこの後、電車に乗り込めば15分ほどで焼きカレーの聖地・門司港に到着する。到着後も30分ほど集合時間に余裕がある。食欲が余計に刺激された。さて、どうするか。
【51皿目:門司港】「門司港レトロコミュカフェ」焼カレー
小倉駅ホームで「ビストロまん(焼きカレー)」にかぶりつき、食欲が溶液に刺激された私は門司港着後、焼きカレーを喰える店を探した。
9カ月以上ぶりの門司港、夕日に映えている。関門海峡の対岸・下関が見える。集合時間まで約30分。風景を愛でつつ駅周辺で焼きカレーの店を探す。店は凄まじく多いのだが、時間帯が遅いのか定休日なのか閉まっている店ばかり。
その中で空いているっぽかったのが海峡プラザ1階のコミュニティカフェ。焼うどんや焼きカレーなど北九州名物と思しきラインナップを取り扱っている。ちなみに、小倉名物という焼うどん、小倉で食べるのは地味に至難の業である。
外のオープンデッキにも席があり、外国人客がドリンクを楽しんでいるが、暑いのは嫌なのでエアコンの効いた店内へ。スィーツやドリンク豊富だが、何となくフードコ―トぽい。ゴミステーションや返却台もある。焼カレー935円を注文する。何故か期待値が上がらない。
失敗したかと絶望する前に、店員さんがお席にお持ちくださるという。出来上がりのブザーとか渡されて受け取りに行く行為だけは勘弁してほしいという懇願の気持ちが通じたようだ。
期待せずぼんやり店内でスマホをいじっていると、ブツ降臨。電子レンジで温めて注文して90秒とかで出てきたら切ないなと思っていただけに、10分の待ち時間に誠意を感じる。
グツグツと熱そうである。なかなかのボリューム感。焦げ目が美しい。
スプーンで端から攻める…。熱い。そして、旨い。私がこれまで食してきた門司港焼きカレーの中で1番かもしれぬ。期待を大きく上回ってきた。我が不明を恥じる。
中に半熟卵が眠っていた。スプーンで崩して黄身と混然一杯。マイルドな官能が増す。これで1000円以下は、むしろ非常に安い。カツカレー一択は揺るがないのだが、チーズ&卵の焼きカレー、食べるほどに沼っていく。
大満足で店を出る。集合時間まで10分。駅と商店街の中間にある<ローソン>へ。ここは店頭に灰皿スタンドがあるだけでなく、今時珍しいゴミ箱まで店外に設置されている。
カレー後の一服は格別。灰皿を使わせて頂くお礼に、店内で300円以上するアイスを購入した。カレー後のコーヒー代わりの「ショコラ&ミルクワッフルコーン」である。〔次夜その6〕