2025年06月25日

第3703夜:かしわとかしわ汁【小倉(北九州)】

 かしわ汁うどん。かしわうどんではない。「汁」の1文字を見逃してはならない。北九州の至宝<資さん>の「復刻メニュー総選挙堂々1位!」を獲得した古豪である。<資さん>でかしわうどんを啜ったことはあるような気がするが、どこが異なるのか。

 ぐっと冷え込みが増した深秋の夕刻。小倉駅78番ホームで約1年ぶりに「かしわうどん」を啜った。ネギと月見(たまご)をトッピング。

 変わらぬ安定した絶品ぶりに目を細めるも、注文しようと券売機に対峙した際、一瞬ためらった。どれがいくらとはっきり言えぬが、全般的に値上がりした気がした。このご時世、やむおえぬ。ファンは啜って応援するのみである。

 その翌日。旦過市場ミッション前に何か腹に入れて気合入れるべく魚町の<資さん>へ。冒頭の「かしわ汁フェア」を展開していた。

 「かしわうどん」が620円、限定復刻「かしわ汁うどん」が690円。「汁」一文字で70円の差がある。しかし、今後我が生涯で「汁」に出会えるのは最後かもしれぬ。

 24時間前は小倉駅ホームで屋外立ち食いの「かしわ」、そして商店街で屋内座り喰いの「かしわ汁」。食べ比べようではないか。

 かしわ汁うどんには3つのセットメニューがあった。天ぷらセット、ミニ葱鶏天とじ丼、そして「かしわづくし食べくらべセット」。ミニかしわうどん、ミニかしわ汁うどん、かしわおにぎりの超絶トリオで890円。数量限定とある。迷わず「食べくらべ」を押した。

 ノーマル(かしわうどん)の説明は省くが、「かしわ汁」の正体を要約する。かしわ、ごぼう、玉葱を塩と胡椒でスパイシーに炒めて出汁とうどんを味わう一品で、今も根強いファンが多い伝説のメニューとある。期間限定復活だそうだ。

 それほどの人気メニューがなぜグランド(定番)から去らざるおえなかったのか。考察する間もなくブツ降臨。圧巻のビジュアルである。見た目の区別がつかない。

 どっちがどっちか分からぬが、何となく右側から。出汁を口に…。小倉駅ホーム(北九州駅弁当)や折尾駅改札内(東筑軒)と似ている安定の味。おそらく「かしわうどん」だろう。

 この駅系両者は「かしわうどん」の店だが、資さんでは人気ナンバーワンで無かったはず。私も資さんでかしわを啜ることはない。肉ごぼう天か、カツカレーぶっかけのいずれか。またはかつ丼にミニうどん付き。

 左側の丼へ…。出汁、はっきり違う。胡椒が効いてコク深い。似て非なる別物。全くベクトルが違う。クセになる味である。リピーター化しそうで、根強いファンの存在も理解できる。

 かしわおにぎりを齧りつつ、両方の丼に卓上のとろろ昆布と天かすをぶち込んで味変。後は一気呵成。もしこの復刻が定番として転生するなら、私はリピートするだろう。20回に1回の頻度だろうけど。

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小倉駅ホームの至宝は旦過市場でも熊啜可能。

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何度喰っても最高な小倉駅ホームのかしわうどん(月見)。

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魚町2番街の至宝。

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見逃せない一期一会。

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どっちがどっちだか。

posted by machi at 08:21| Comment(0) | 福岡県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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