2025年06月05日

第3691夜:スーパーホリデー【総社・井原(岡山)】

 スーパーホリデーパス。岡山県を縦断する井原鉄道が土日祝限定で1日乗り放題となる切符である。2024年から1年間限定発売らしく、値段は大人が1400円。

 ある秋晴れの土曜。神有月の島根県出雲市から特急やくもに揺られ揺られて約3時間、総社駅で降り立った。岡山県は「晴れの国」に相応しい快晴。総社駅から井原鉄道に乗り換えて井原駅へ向かう。その際、乗換時間が30分以上発生した。

 総社駅は通過したことあれど、改札を出たのは初めて。予備知識ゼロ。ホームから改札に向かう壁面に総社にまつわる昔話などが記されている。

 知らなかったが、室町時代の坊主兼絵師の雪舟氏は総社が生まれ故郷であるという。雪舟氏と一休氏の区別もつかない無知無学の私だが、愛読コミック『ギャラリーフェイク』で確か取り上げられていた記憶がうっすらある。

 駅前の観光案内所で井原鉄道ホリデーパス1400円を購入。往路は総社から井原まで。復路は井原から清音まで。合わせて1680円。280円もお得である。スーパーの缶チューハイなら2本買ってお釣りが出るスーパーっぷりだ。

 全国の3セク系ローカル鉄道の苦境はニュースで取り上げられることがある。井原鉄道は総社から神辺までの14駅。途中「吉備真備」なる風流な駅名もある。

 2024年7月から井原町商店街と御縁を頂くようになり、平均月1回ペース通うように。その都度、井原鉄道にお世話になる。

 ある日曜のイベントに足を運んだ時、清音駅の窓口で井原までの往復切符を買おうとしたらスーパーホリデーパスを駅員さんに激しく推された。沿線内の施設やお店で様々な特典を享受できるという。

 井原鉄道は1車両。ただし、工夫に満ち溢れている。星空をモチーフにした車両、大原美術館とコラボした美術館風車両、戦国などの武将を前面に押し出した時代劇車両…。

 この日、ホームに停まっていたのはラッピングのない通常車両。一抹の寂しさを抱えながら乗り込むと、そこには子供たちの絵画がびっしり。井原商工会女性部様主催「井原線ギャラリー列車 令和6年度絵画コンクール ぼくの自慢 わたしの自慢、入賞作品展」だった。

 会議所女性会会長賞、会議所会頭賞、井原鉄道社長賞…。小学生の作品と思えぬ力作がずらり。大原美術館コラボ車両にも全くひけを取らない。

 14時過ぎに総社を発車。清音駅で老若男女かなり乗り込んでくる。土曜なのに学生服が多い、あっという間に満席に。立ち客もかなり多い。「車内混みあいまして大変恐れ入ります」というアナウンスが苦境3セクとは一味ふた味違う力強さを感じさせる。

 約50分後、井原駅着。ブラブラと20分歩いて井原町商店街へ。老若男女十数人が集うミッション終了。10月下旬に開催された神事であって神事でなくやっぱり神事かもしれない「鬼まつり」が議題。

 鬼祭りのポスターが井原駅に貼ってあったことを思いだした。その事を伝えると、無料で掲示して下さったらしい。前述の商工会議所女性部主催作品展も無料らしい。皆さん、井原駅を清掃されているらしい。企業と住民のウィンウィンな幸せなカンケイに目じりが下がる。

 たっぷりノンストップミッション2時間終了。タフな3日間完遂。皆さんはこれから懇親会。私は神戸に戻らねばならず、翌朝の東京出張に備えねばならない。

 井原鮮魚店の女将さんから酒のアテにと岡山最強名物「ままかり」を賜った。大感謝。ともつく会メンバー最年少のⅯ山氏に井原駅まで送ってもらう。清音方面行きは10分後に発車。

 帰路の車両も井原線ギャラリー列車だった。ただし、往路と違う。復路は「井原線こども絵画コンテスト入賞作品展」。なんか、シアワセないい日だった。スーパーホリデーである。

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総社駅前。

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観光案内所。アマビエが懐かしい。

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井原鉄道に乗って。

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子どもアート列車・その一。

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ジーンズバス(乗ったことありませんが)。

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帰路も別の子供アート列車。

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土日祝限定なスーパー。

(付記)

帰宅して風呂に入り、冷蔵庫で冷やしていた尾道の地酒をヤリながら、オミヤで頂いた「ままかり酢漬」と「ままかり寿司」堪能。これまで口にしたままかりの中でダントツに旨しだった。

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posted by machi at 09:23| Comment(0) | 岡山県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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