錦らしさ。京都らしさと置き換えても良い400年以上に歴史を誇る錦市場商店街の「らしさ」とは何か。定義は数あれど、売っている商品、つまり業種業態からも「らしさ」をある程度は掴むことができる。
京都の最強にハイシーズンな神無月午後。神様はすべて出雲へ、観光客は世界中から京都へ向かう。錦市場は相変わらず凄まじい人。外国人が9割か。立ち止まれない。歩けない。
烏丸方面の錦市場入口から突き進む。20分後に錦市場商店街事務所でミッションを控えている。順調に済めば、18時には神戸に帰宅できる。今夜の晩酌の肴を錦で揃えよう。
6店舗で6品購入。酒は重いので自宅近くのスーパーで京都伏見の酒を買えば良い。ホクホクと事務所へ。先客の中に小倉のパブ(ムーラン)でいつだかお会いした美人さんがおられて度肝抜かれた。名刺交換の際に「実は初めてじゃないんです」と言われて思い出した。
自宅に帰り、風呂に入ってまずは缶ビールを一気飲み。自宅近くのスーパーで買った伏見のパック酒(月桂冠)をガバガバとコップに注ぐ。錦晩酌の始まりである。
まずは外国人で賑わっていた魚屋さんの「はもカツ」。鱧と言えば京都。1串に大きなカツが3ヶも刺さって600円(税込)はお得である。
トースターでカリっと温め、添えられていた塩をチョン付けを齧りつく…。京らしい淡泊な白身が油の衣を纏う。遊郭な味わいである。2ヶ目からはソースでさらに乱れさせた。
豊富極まりない品ぞろえだった漬物屋さんの「ゆず味噌牛蒡」。秋から冬の京野菜の漬物に目移りするが、この逸品は京都限定とかなり推しが入っていた。ゆず味噌、牛蒡。京都である。サクっとした野趣。ゆず味噌のマイルドと刺激。540円の満足。月桂冠のピッチが上がる。
総菜屋さんで捕獲した「京のだし巻き」。‘百年の手焼き’というキャッチは錦ならでは。九条ねぎ入りで2分の1本が580円も高いと思わない。歴史の重みを加算すれば安い。
レンジで温める。やはり、甘さのある硬焼より、出汁の効いた甘みのないふわとろ関西風が私は好き。醤油を垂らさずとも上品かつしっかりした味わいが最後まで楽しめる。
箸休めに捕獲した「ちりめん山椒」。ピリリとした山椒の香りが素晴らしい。これも京都らしい逸品。熱々のご飯に振りかけたら3杯は軽いだろう。
塩干屋さんの「にしん棒焚」。わずか400円で無限に酒が飲める。柔らかく、味が濃い。にしんそばを喰ったことないが、にしん棒煮は酒のアテだ。
白眉だったのが鶏肉屋さんの「鶏チャーシュー」。ボリュームたっぷりな1本700円。柔らかく味が染み込む。日本酒だけでなくハイボール、焼酎、ワインとなんでも合うだろう。
湯葉、練天麩羅(蒲鉾)、和菓子など他にも狂おしいほど買いたいものがあったが、帰路に<餃子のO将>で焼餃子を買った。王将は錦でないけど京都発祥であり本店。これも一種の京都らしさと言えぬこともない。そうなれば、京都発祥の<T下一品>のこってりラーメンも京都らしさを体現したラーメンと言えるかもしれない。錦らしさは1gも体現していないけど。
これ、絶品でした。
100年以上の伝統。
巨大なハモフライ。かなりお得。
酒と米が無限ループ。
今回の白眉。
自宅で錦晩酌。

