2025年01月16日

第3582夜:赤いきつね全国味くらべ【Aho-Boiled】

 全国味くらべ。どこの味を比べるのか。「西日本」「東日本」「北海道」である。何の味か。「赤いきつね」である。

 平成後半あたりから、どん兵衛や赤いきつねシリーズなどで東と西の出汁の味を変えていることが広く知れ渡り、それを打ち出した商品も多く観られた。

 私は生まれも育ちも現住所も「西日本」だが、2011年以降は出張族になり「東日本」へ足を運ぶことが増えた。当然、東の「出汁」と対峙することになる。

 最初は濃口醤油&かつおだしに慣れなかった。薄口醤油&昆布だしの「西」がDNAだったから。しかし、食べなれると東の濃さも愛するように。

「北海道」は20代前半に4年住んでいたが、うどん(そば)を啜った記憶がほぼない。ラーメンばかりだった。

 ある雨の初夏の夕方。近所のスーパーで「赤いきつね」全国味比べ、前述の「西・東・北」が発売されていた。西日本でなく「関西限定」なら実食済。気づけば3種ともカゴに。

 だし比べするなら、同時に食べるのがベスト。4人、または2人いればそれも可能だが、私の独り暮らしには超S級の荒業。なるべく間隔を開けず、季節風のごとく西→東→北と日本を蹂躙する計画を立てた。

 まずは「西日本」。かつお・昆布・雑節に煮干を合わせ、淡口醤油で仕上げたとある。昆布と淡口(醤油)は西日本っぽい。ちなみにどん兵衛の「西」は昆布×本鰹とあった。

 お味は…キリっとした淡麗だが、甘みゼロ。九州の出汁は甘みがある。もちろん食べなれた味だが、「西日本」と唄うならウィングを広げすぎ。やはり関西として「九州」は別に編むべきだろう。ちなみに赤いきつねはどん兵衛と比べて麺が縮れてジャンク感強め。

 味の記憶があるうちに比べねば。翌日は「東日本」。かつお・昆布・宗田がつおに濃口醤油とある。「薄口」「濃口」が最大の違い。

 啜る…。好き。濃い中に甘みもある。中毒度も高い。私は西日本人だが、コッチが好み。アイデンティ喪失の瞬間である。

 中一日挟んで、ラストは「北海道」。かつお・利尻昆布を利かせている。「利尻」に北海道の矜持がある。色目は東日本と同様の濃さ。お味は…。東日本の味から濃さを抜いた感じ。むしろ「九州」に近い。好きな味だが、この3種では「東日本」が私の推しに。

 今回の食べ比べバカブログ、数夜前のどん兵衛食べ比べと構成を同一に。南、西、東、北。日本の多様性や文化を目で、舌で知ることができた。

 今度は、どん兵衛と赤いきつねの同一地域での食べ比べを試みようか。無限ループである。

250116赤いきつね全国味くらべ.jpg

posted by machi at 06:06| Comment(0) | あ〜ほボイルド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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