ウェルカムドリンク。私はビジネスホテルにしかめったに泊まらぬゆえ他をあまり知らぬが、ウェルカムドリンクサービスが増えてきた気がする。
栃木駅前<ホテルSャンブル>はホットコーヒー、栃木市役所前<Gランドホテル>はソフトドリンクやウィスキーに焼酎も。北九州の<Rートイン若松>もホットコーヒー。
私が年間最もお世話になっている日本各地の<T横イン>はウォーターサーバーの水。東横の水は24時間呑み放題だが、他はウェルカム時間を区切っていることが多い。
1月下旬から2月中旬の3週間で6日間も佐野入りした。それも連続日程でなくトビトビ。佐野ミッションの際は小山か栃木で泊まることが多いのだが、朝イチ佐野ミッションが何回かあり、佐野市役所から徒歩2分の定宿にお世話になる。
ある日曜の夜にチェックインした際、駅からホテルまでチェーン居酒屋以外すべて閉まっていた。チェーンでも良いが、小山駅前の愛してやまない<Jャパンミート>か<Dンキホーテ>で酒肴を仕入れて部屋呑みする習慣が2024年初春から定着しつつあった。
2023年度佐野ラストミッションを控えたある祝日の夜。神戸から6時間かけて佐野へ。祝日ゆえどこも開いていないだろうとタカを括りジャパンミートで3〜4割引き総菜や500円以下の赤ワイン、缶チューハイなど買い込み、イルミネーションが美しい駅前通りを抜けて定宿へ。
途中、呑み屋の灯りがいくつも。日曜は定休だが祝日は開いているのか。しかし大量の酒と総菜を手にしており、前を見据えて定宿(Sレクトイン佐野)へ。
フロントでチェックインしていると、POPが視界に。「おかえり!!豚汁はじめました」
ちょうど1週間前に泊った際、このようなサービスは無かった。一人1杯まで、セルフサービス、時間は17時から21時までとある。
このホテルのウェルカムドリンクはホットコーヒー。しかも24時間呑み放題なので心強い。ウェルカムコーヒーは珍しくないが、ウェルカム豚汁は初めてだ。
部屋で荷を解きユニットバスに湯を張り長旅のコリを解す。冷蔵庫に冷やしておいた缶チューハイをグビビ。この夜の3割〜4割引き戦果はポテサラ、焼そば、油淋鶏、カップ麺など。
ふとウェルカム豚汁サービスを思い出した。時間は19時30分。まだ間に合う。
サーバーに入った豚汁があった。栃木名産「かんぴょう」入りとある。翌日は朝が佐野、午後が下野。かんぴょうの生産日本一の栃木県においても、下野市はその中枢。下野ミッションも令和5年度は翌日がラスト。何かの御縁を感じる。
あまり期待せずレードルで器に移す。驚いた。具沢山である。汁だけしか残っていないと思いきや、具で容器が溢れそうなほど。
独りで不気味な笑みを浮かべながらフタをして部屋に戻る。豚汁を啜る…。しみじみ旨い。ダシも効いている。具沢山なのでツマミにもなる。
日本には様々なウェルカムあれど、ウェルカム豚汁のインパクトは圧巻。日本中のホテルでその土地の名産をぶち込んだシルモノをウェルカムしていただけないものか。
グッと惹かれた。
嬉しい干瓢入り。
いざ、ウェルカム。
たっぷりと。
宴の始まり。
戦果@
戦果A
戦果B