ポテトサラダ。まあ、嫌いな人はあまりいないだろう、究極かつ最強の総菜かもしれぬ。
定食の付合せ、弁当の一員、サンドイッチなど用途は広域かつ広大。値段も手頃で身近。その一方、自分で作れば非常に面倒な料理も少ないだろう。ちなみに私の食する「三大サラダ」はポテトフライ、ポテトサラダ、マカロニサラダである。
新年1発目の外泊出張となった北九州小倉の夜。旦過市場関係者6人で紺屋町2階のお好み焼き屋へ。奥の座敷に向かおうとしたら、カウンターに馴染の顔が。旦過市場で惣菜店を営むI井氏だった。
氏はたしか御年古希を迎えたはずだがお元気。総菜は大人気で遅い時間は日々売り切れ。週休3日だったがバイトが入るようになり週休2日に。その代わり、競馬をする時間が無くなったそうで、現在は年間600レース程度らしい。以前は1500レースという。
そんなI井氏だが、建築設計士の顔も持つ。私などより遥かに様々なことにお詳しい。
氏も座敷に合流。ハイピッチで麦焼酎を干しながら、話題は総菜に。I井氏のポテサラがとにかく旨いという。もちろん私も堪能済。本当に旨い。ポテサラ以外もどれも旨い。
氏は毎回、私から金を取ろうとしない。逆に買いにくいというか、店に行きにくい。ここぞとばかり、封を切っていない予備の煙草を1箱進呈する。
じゃがいもの味は糖度が左右するらしい。誰かがI井氏のコロッケやポテサラが甘くなったと言い出した。芋の糖度が原因かと思いきや、お店のスタッフが調理を担当するようになり砂糖を多用するからという。一瞬、場が固まった。店の味やレシピをバイトが変えてよいのか。
大らかというか、おおざっぱというか、ある意味のスケールがデカい。こんな話をしていたら、ポテサラが無性に食べたくなった。
22時半頃、3人で<大太鼓>へ。カウンターがちょうど空いた。1軒目でビールと麦焼酎水割を痛飲していたため、1杯目から熱燗に。おでん屋なのだが、一品料理も旨い。漬物盛合せとポテトサラダを頼んだ。
ポテトサラダが最もおいしいシチュエーションがある。寒い冬に暖かい店や家で、熱燗をヤリながら味わうことである。ポテサラの冷えてまったりした味わい。キュウリやタマネギ、ハムなどの食感も嬉しい。夏のビールもよろしいが、冬の熱燗が最強である。
私はポテサラに無条件でウスターソースをドボドボぶっかける習性が幼少からあった。お招き頂いた家で、味見もせずぶっかけて顰蹙を買ったこともしばしば。当時、何故顰蹙を買っているのかも分からなかった。しかし、味見してからぶっかける方が失礼かもしれない。
熱燗が4本空に。おでんも一品。ウィンナーを選択。ポテサラとウィンナー。おでん屋と思えぬ禁断の組合せである。
翌日。スーパーで2種のポテサラ購入。ノーマルとベーコン入り、福岡県の地酒のパック(2g)も。自宅で熱燗にして、暖房の効いた部屋で録画アニメを観ながら満喫する作戦である。
紺屋町2階のお好み焼き鉄板屋にて。
2軒目は<大太鼓>で熱燗とポテサラ。
小倉駅前地下で2種類のポテサラ捕獲。
自宅で熱燗ポテサラ晩酌。