<丸ちゃん>。若松商店街の活性化起点・明治町商店街&若松商店街連合会&若松がんばろう会合同事務所から激近の焼鳥居酒屋である。老舗感、味、雰囲気。どの要素も北九州屈指の超名店である。
2011年からほぼ毎年、年6〜10回ペースで若松入りしてきたが、何故か<丸ちゃん>へ足を運ぶ機会はあまりなかった。通算でも2回ぐらいか。ただ、その2回が鮮烈な印象。再訪したい気持ちに駆られていたが、私に若松呑み会における店の選択権はない。
通算13年間(実質12年間)に及んだ若松入りも後2回となった秋の夜。空き店舗ゼロプロジェクト事務局チームで私の希望で<丸ちゃん>へ。20代の女子2人、40代のオヤジ2人(アヅマ&U島)。シブすぎる座敷席へ。
この夜は3連休明けの火曜であり、臨時休業の店も多く、そもそも飲み歩いている御仁も少数。座敷席を我ら4人で独占状態。1人ないしは2人客はカウンターで楽しんでいる。
私はひたすらビールの大瓶。焼鳥、串カツ、唐揚…。どれも絶品。串カツすら他店と一味違う。唐揚のレベルが極めて高い北九州でも先頭集団な旨さ。焼鳥は言わずもがなである。
揚げ銀杏を見つけると、必ず注文してしまう。半熟卵の天麩羅もあった。銀杏と月見(半熟卵)。秋を全力で取り込む。
揚げたての厚揚げには度肝抜かれた。スーパーの厚揚を自宅のオーブントースターでカリっと温めるブツとは、それこそ月とアヅマ。とろとろ、サクサク。鬼熱だが、すかさず流し込むビールの冷苦が舌、食道、胃をリフレッシュさせる。
M岡トークは今夜も全開だけど、普段よりも毒舌はマイルド。職場の後輩(オス)に慈愛を発揮している。オスの後輩氏、ストックホルム症候群らしい(意味わからん方はネットで自分でお調べあれ)。別の意味で心配になる。
20代女子が2人いるので2軒目は<三庵>。この店も激シブ。ここにたどり着く頃には満腹ゆえ、毎回酒しか飲まぬ。ふんわりとした時間が心地よい。人口100万弱のメガシティ・北九州においても若松は時間の流れ方が違う気がする。
生き急ぎ気味の紳士淑女、ぜひ若松で住み、働き、食べ、飲み、寝ることをおススメする。ただし、若松の時の流れに身を任せると、もう引き返せなくなるかもしれないけれど。
ストックホルムならぬワカマツ症候群に感染している御仁、私が知っているだけでも公務員や団体職員を中心に複数おられる。私も症候群のキャリアである。
名店の風格。
座敷にて。
銀杏。
厚揚げ。
2軒目。