2023年11月26日

第3300夜:シメの定食【宇都宮(栃木)】

 典満餃子。宇都宮駅前の我が定宿の真ん前にオープンした餃子専門店である。専門店といっても、定食や逸品料理、アルコールも豊富で守備範囲も極めて広い。

 梅雨入りしたっぽい6月上旬の夜。半年ぶりに宇都宮に宿泊した私は、その日の夜をどうするか決めかねていた。仕事でご一緒している私より十数歳年下の若手たちを誘ったが、フラれてしまった。最近、すっかり一人でソトノミすることが無くなった。

 宇都宮宿泊は久々とはいえ、数え切れぬほどこの数年間泊った。名物は餃子だが、それほど惹きは強くない。呑み屋が密集するエリアはホテルから歩いて20分かかる。さて、どうするか。

 コンビニでいいか。部屋でナイターかミステリを読みながらも悪くない。しかし、コンビニだけでは味気ない。どこかの餃子屋でテイクアウトするか。しかし、熱々が食べたいし…。

 グズグズしていると、冒頭の餃子屋がホテル真ん前に。この店はいつか忘れたが実食済。どうやら数カ月前に移転してきたらしい。テーブル席は埋まっているが、カウンターは座れそうだ。

 フラリ飛び込む。とりあえずドリンクメニューを見た。嬉しいことにホッピーがあった。セットで注文。まさか餃子屋でホッピーが呑めるとは思わず、テンション爆上がりに。

 焼餃子、マヨネーズと葱がたっぷりの揚餃子を注文。焼上がるまでの箸休めは岩下の新生姜。我ながら完璧な第1陣である。

 この日は午前中が佐野、午後から上三川。宿は宇都宮。栃木県南部からじわじわ北上してきた。ホッピーが染み込む。すかさず中をお代わり。

 揚餃子から出てきた。実にジャンクな味わい。マヨとポン酢の愛称も良い。焼餃子は醤油とラー油のみで勝負。ホッピーのスピードが加速。第1陣で外1本、中4杯。快調すぎるペースだ。

 まだまだ入りそうである。唐揚、ポテトフライ、水餃子、天ぷら、レバー野菜炒め…。

 レバー野菜に惹かれた。820円である。注文しようとした矢先、カウンターの隣の酒を呑まず定食勝負を決めている若い男性にレバー野菜炒めの「定食」が運ばれてきた。

 目を剥いた。レバー野菜炒め以外に百花繚乱。メニューを見る。単品より260円高い1080円。しかしライス(大盛っぽい)、味噌汁の他に焼餃子3ヶ、玉子焼2ヶ、モヤシナムル、漬物が2種類もついてくる。これらは充分にツマミになる。

 私は、レバー野菜炒め定食を頼んだ。若い女性バイトさんは私がすでに餃子を喰っているのを知っているので「単品でも大丈夫ですよ〜」と気遣ってくれる。しかし私は引かなかった。少し恥ずかしさを覚えた。

 ホッピーセットをお代わり。持ち込んだミステリ小説を読んでいると、定食が飛来。圧倒的迫力である。レバー野菜炒め、皿から零れそうなボリューム。玉子焼も大きい。

 モヤシナムルや玉子焼で呑む。汁モノで酒を呑むのが大好きな私にとって、具沢山の味噌汁もツマミになる。ホッピーのペースは落ちるどころか加速するばかり。

 ホッピーが8杯目に。ちょうど外も空になった。フィニッシュへ向かう。ライスの上に餃子3ヶ、2種類の漬物を載せた。醤油とラー油を垂らして、餃子漬物丼を自作。

 いっきにワシワシと食らいつく。喉を押し広げる感覚が気持ち良すぎる。心も腹も大満腹。定食が酒のツマミになることを知った。最後のシメになることも。

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左定宿、右標的。

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定宿前に屹立。

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ホッピーが嬉しい。マヨネギ餃子と岩下新生姜。

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羽が嬉しい。

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定食をツマミに締める。

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ラストはすべてライスにオン。

posted by machi at 07:02| Comment(0) | 栃木県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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