お好み焼。神戸新長田のソウルフードであり、世界一の面積当たりお好み焼き店密集地でもある(はず)。
ある秋の午後。北九州小倉から新神戸まで新幹線で2時間。新神戸から新長田まで地下鉄で15分弱。2号線を渡りって<さんぺい>というお好み焼き屋へ。六間道商店街のM井氏が幹事の緊急呑み会に参戦。
当日にワクチンを打ったという近畿タコシーM崎社長も参戦。名目は欧州米国2週間出張から帰国されたIT盟友・M好氏の報告会である。
この店、存在は知っていたが私はたぶん初めて。店に入ってビールを頼もうとしたら「アンタ、〇〇のところの子やろ」と親子と思しき女性店主2人から混みあって忙しそうなのにステレオで私を糾弾。40年前と私は全然変わっていないそうな。久々な下町の圧力にタジタジする。
メニューにない料理も注文。鉄板お好み焼だから可能な技。目玉焼、各種海鮮炒め、ホルモン野菜、そして、ねぎすじ焼。生から始まり、チューハイ、ハイボールをド鯨飲。
2軒目は丸互市場<今井やん>で黒糖焼酎。準備中の札が掛かっているのに開けて店に入るのも新長田スタイルといえる。
瓶ビールで始め、ツマミはベビーハムを焼いてもらう。そして、明石産の蛸のネギまみれポン酢。M崎社長と居ると無性に蛸が喰いたくなる。ガンガン鯨飲。M好氏の冒険記、成田をテイクオフしてから進まない。私たちが脱線ばかりするからである。
23時半ごろお開き。よく呑んだ。タクシー会社の社長なのに自社のタクシーを意地でも呼ばない、使わないM崎社長を別会社のタクシーに乗せて、社長の家を経由して自宅へ戻る。
その日の昼は北九州枝光のタクシー会社社長たちとジ・アウトレット正面の蕎麦屋で昼食、夜は神戸長田のタクシー会社の社長たちと呑み会。不思議な御縁である。
神戸の友達が限りなく少なくなってきた私だが、新長田時代の盟友たちと呑んでいると20年前にタイムスリップする。まさか、この夜は40年前にさかのぼるとは思いもしなかったけど。
それから約1か月後の夜、再び新長田へ。4年連続となった高校後輩・N星一家との会食である。いつの間にか、家族ぐるみの付き合いに。
長男のHナタくんは高校1年になり、身長は190pに近い。長女のAヤコちゃんは小6で3カ月後に受験。すっかり大きくなっている。年に1度しか会わぬから、成長ぶりが伝わる。親戚のおじさん気分である。
駅北の焼肉店<のぎく>へ。最近の新長田焼肉事情は分からないが、一番流行っているのではないか。相変わらず分かりにくい場所で入りにくいことこの上無しなのに店内超満員。90分制でひっきりなしに予約客で入れ替わる。我らは18時に入ったが、すでに我らの一画を除き満席。
子供たちは辛口が好きという。よって肉多めの大皿の辛口。キムチ盛合せにナムル2種盛も。大人はビールで、子供はコーラで乾杯。ガンガン焼き、ガンガン喰う。
生センマイ、皆さん初めてらしく、Aヤコちゃんも美味しいと喜んでいるので追加。将来は酒呑みになるだろう。Hナタくんは長身だが痩せている。しかし食欲旺盛。ライス大盛を3杯お代わり。頼もしい限りだ。
私は2杯目からハイボール。大皿も無くなり、牛タン2人前や甘口の中皿の肉多め、クッパなどをガンガン。時間は気づけば90分を過ぎていた。他の客が待っているだろうからお会計。
私にとっての新長田は、お好み焼と焼肉。しかし、新長田と縁が無くなり十数年。今の新長田と言えば何だろう。いつまでもお好み焼と焼肉であってほしい、元新長田っ子の願望である。
大人気店。
私はお好み焼屋で呑むときは目玉焼きから。
これぞ長田焼。
新長田時代の盟友たちと。
丸互市場のカクレガ。
ゴキゲンな感じ。
予約必至の超絶人気店。
大皿辛口肉多め。
センマイ刺、好き。
これで4年連続。いつの間にか家族ぐるみのお付き合い。