鹿沼から高速を使わず下道で会津へ向かうならば、最短ルートである。下野から会津への主要道といえないこともない。ただし、車であれば。これが「自転車」だったなら。
全国初のシウマイ課長として栃木県内外にその名を轟かしているのが、K沼商工会議所のM越氏。半年以上前の真夏、私(とO山商工会議所S氏)が会津若松市の神明通り商店街で理事長や専務と歓談していたら、自転車で颯爽と現れた。
全員度肝を抜かれた。車でも3時間かかるヘビーな山道を自転車で6〜7時間で走破。氏は私より2歳年上。タフである。お会いできた嬉しさよりもドン引き感が優った。
M越ルートで南会津の手前までは車で訪れたことはある。その時でもすごい道だなと恐れ入った。3月下旬。平地は暖かだったが、M越ルートは残雪がたっぷり。生態系が異なっている。
いくら走っても日光市を抜けられない。さすが日本で3番目に大きな市である。ちなみに私は鬼怒川を抜けて川治温泉あたりまでは2021年度だけで4回も通った。
途中ドライブインで休憩を挟む。会津田島で「とうがらし味噌(にんにく入り)」を2ヶ捕獲。
会津田島でしか何故か入手できない激辛の逸品。私は田島にピットインできたときはこの品を買い込む。我が家の冷蔵庫に常に常備。テイクアウトした焼鳥に塗って頬張るのがお気に入りだ。
外は暗くなり、ようやく会津若松市内へ。神明通りが本店だったスーパー<Lオンドール>で酒とツマミを大量に捕獲し、18時半ごろ<御宿東鳳>着。たっぷり4時間は掛かっている。このルートを自転車で走破するとは。
宿は金曜の夜ゆえかかなり混みあっていた。駐車場はほぼ満車。まん延防止が解除になり、経済が動き出していることを痛感する。地元の利用客も多そうだ。
アラフィフとアラサーで2部屋に分かれ、浴衣に着替える。部屋は十二分に広く清潔。1部屋で6人は優に泊れそうだが、あえて3人で利用。金のない学生時代の団体旅行と異なり、オトナの余裕と貫禄である。
大浴場へ。露天風呂は無限に浸かっていられる極上の至福。空を見上げれば星が煌めく。街なかに近いので夜空も周囲も明るめだが、それでも都会の夜空とは比較にならない。
食べ放題ビュッフェ会場へ。オプション料金で呑み放題を選択できる。呑み放題の場合は首から「呑み放題90分(70分)」カードを吊り下げる。賑わう会場でこれを吊り下げるのは「いかにも呑むぞ」感がにじみ出すぎて少々恥ずかしい。そして、呑み放題の御仁はほとんど見かけない。
ここに大きな命題がある。「食べ放題」と「呑み放題」の両立問題である。〔次夜その3〕

第1弾。

第2弾。

第3弾(ラスト)。

戦いを終えて。