2021年10月10日

第2785夜:東西の分岐点【浜松(静岡)】

 東日本と西日本。どこが境目なのか私も分かっていないが何となく名古屋か静岡あたりかと推測される。厳密にはこのあたりは「中部(中日本)」だろうけど。

 東日本と西日本の違いは何か。西はうどんで東はそば。西は牛で東は豚(肉じゃが・もつ煮込など)。西日本では豚串(やきとん)にあまり出会わないが、東では鉄板である。

 鰻しかり。西は腹開きで東は背開き。西は蒸さずパリパリに、東は蒸すのでふっくらさっぱり。

 神戸人の私は西日本人だが、東と西をフラフラ行き来してると、どちらにも当然の良さがある。

 私にとっての西と東の最大の違いは、(立ち食い)そばにおける「出汁」の違いに尽きる。味も色目も明らかに異なる。

 ある7月の夕方。舘山寺温泉門前通りのスナックの私とたぶん同世代ママに浜松駅まで送って頂く。ママのマシンガントークを拝聴しながら、話題はラーメンの話に。

 舘山寺エリアは深夜にラーメンを啜れる店がなく、ママにシメのラーメンをお願いする客が後を絶たないという。その気持ち、痛いほど理解できる。

 ママは湯を沸かし、カップ麺を提供するそうだ。呑み屋で啜るインスタントラーメンは、なぜか自宅で啜るよりも億倍旨い。値段は市販の5倍以上になるけれど。

 ママは圧倒的な「どん兵衛」派であるという。私もどちらかといえば同派閥。何年か前から明らかに麺の質が変わった。たまに赤いきつねのジャンクな縮れに抗えない夜もあるけれど。

 どん兵衛も赤いきつねシリーズも、西日本と東日本で出汁の味が異なっているのは、麺道の有段者には周知の事実。薄口醤油&昆布だしの西日本と、濃口醤油&鰹だしの東日本。

 フタには「W」と「E」の記号が印字されている。Wが西日本、Eが東日本。どん兵衛はさらに北海道バージョンもある(北の利尻昆布バージョン)。

 浜松はどちらか。ママもあまり意識したことないそうだが、恐らく東(E)とおっしゃる。

 そんな不毛だけれどシアワセな会話を楽しんでいると、浜松駅に到着。昼のうなぎが全く消化されておらず空腹感は皆無だが、ノドは猛烈に乾いている。うなぎは喉が渇く。

 駅前のチェーン居酒屋へ十年来のクライアント戦友氏と飛び込む。19時までドリンク半額だったので、きっちり19時まで静岡らしく生茶ハイを喉にガンガン放り込む。うなぎの脂をさっぱりと洗い流してくれる。それから旧友と会うために、私は夜の帳へ消えた。

 翌朝。浜松駅に着いたら新幹線15分以上の待ち時間。特段腹は空いていないが、視界に飛び込むのが改札内の立ち蕎麦屋<自笑亭>。浜松駅弁界の絶対王者である。

 「立ち喰い天ぷらそば」注文。昨日、浜松のうどん出汁は東日本系か西日本系かを確かめるチャンスである。

 結論……出汁は東日本、天ぷらは西日本。

 そういえば、東日本の天ぷらは具沢山のかき揚げだが、西日本はほぼ天かすだけのストロングスタイルだったことを思い出す。浜松、まさに日本のど真ん中であった。

211010自笑亭@.jpg
駿府の絶対王者。

211010自笑亭A.jpg
東西の分岐点。
posted by machi at 10:13| Comment(0) | 静岡県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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