2020年05月13日

第2442夜:1992年の復刻版【stay-home】

 ラ王。1992年に発売された(らしい)日清の大ヒットカップ麺である。2017年現在も袋麺や様々な味に確変し、進化を溶け続けている。

 発売から15年が経過したある日。コンビニでラ王を見つけた。ラ王そのものはコンビニのド定番ゆえ珍しくもないが、パッケージに記載されている4桁数字に目を惹かれた。「1992」。さらに近寄ると「1992年復刻版」と銘打たれている。値段は200円ちょっと。

 1992年といえば私は高校生。一浪して1994年に大学に入り、寮生活していた。貧乏な寮生にとってインスタントラーメンは欠かせないアイテム。

 ラ王は当時の私にとって高価だったが、狂ったように啜っていた。寮生たちとの麻雀やドボンで負けたヤツはその都度吹雪の中歩いてビールやラ王を買いに行かされていた。

 私も何度も遭難しそうになりながら吹雪の原生林を歩き往復40分かけて負け分のビールやラ王を捕獲。基本的にビールが200円ちょっとで、ラ王がほぼ同値段だったためラ王かビールを選択できた。

 当時は定番のあっさりカップ麺ばかり。ラ王の鶏ガラ醤油だが濃厚で重層的な旨みは他の追従を許さなかった。これほど本格的でヘタなラーメン屋より美味く、濃厚なカップ麺はこの世に他に存在しないと思い込んでいた。実際にそうだったのかもしれない。

 当時、カップ麺を啜った思い出はどん兵衛、赤いきつね、カップヌードルの各シリーズしか思い出せない。

 コンビニの店内で1992年復刻版を目に前に20歳を少し超えたあたりの学生時代の寮生活に意識がタイムスリップした。ふと我に返り、1ヶ掴んでレジへ。

 それからしばらくした極冬の昼。外はみぞれ雨。一歩も外に出る気がしない。PC猿打の合間にラ王復刻版を召喚。湯を注いで5分。ノンフライ麺と書かれている。8角形の容器も今思えば独特だ。

 5分経過。コブクロを投入し、胡椒をパラリ。当時は胡椒などかけなかったなと苦笑しながらスープを啜る。
 
 ……。え?……。もう1度啜る。……。こんなにシンプルであっさりした味だったのか?麺を啜る。当時はこれほど腰のある麺は他にないと思っていたが、下あごが外れていても啜れそうな柔らかさだ。

 登場から25年。私は1日1麺以上を貫いている。カップ麺も袋麺も数えられないほど様々な種類を啜ってきた。最近のカップ麺は何味が想像もつかないものも多い。淡白より濃厚に走っている。エッジが効きすぎて角度があまりにも急で戸惑う味さえ数当たる。

 ラ王の復刻版は、今や絶滅寸前の鶏ガラあっさり醤油味。しかし、啜りながら懐かしさが込み上げてくる。ノスタルジーな味わいだ。ラ王は原型をとどめていないほどの進化を遂げているのだろう。

 定期的にこの復刻版を世に出していただきたい。販売から50年たった2042年、同じようにコンビニで見かけたら私は昔を懐かしんで手にするのだろうか。それともボケて当時のことなどすっかり忘れてしまっているのかもしれない。

200513日清ラ王1992年復刻版(2018年2月実食).jpg

(付記)
 日々緊急事態宣言自粛要請解除または緩和のニュースの一喜一憂。我が兵庫県は大阪府が解除されぬ限りコバンザメ状態だろうが、やむおえぬ。
 この数年、何故か私の担当エリアは拠点のある関西「以外」がほとんど。その傾向はますます加速。今回のコロナでしみじみ関西(兵庫)に拠点を構える必要のなさを実感。
 従業員もいない自宅事務所の私は、平日休日関係なく寝間着のまま寝たいだけで寝て好きな時間に起き、ミステリ&漫画読んで、録画観て、泥酔するほど酒呑んで……。「@何の食事制限もない入院」「A限りなく自由な見張りの無い軟禁」「B仕事をリタイアし年金だけで生活する身寄りのない独り暮らしとはいえ割と元気だけど身近に友人がいない高齢男性を疑似体験」と思うこと。Bがキツい。毎日激安立ち呑み屋に通うオヤジさんたちの心情を痛感。
 このご時世、有難いことにシゴトのご依頼だけは緊急事態後もたくさん五月雨式に頂戴しすでに昨年度の発注量に達しているが、軟禁状態ゆえミッションがこなせぬ。自堕落が続くとこのままなら宣言解除後に対応できると1oも思わないので、せめて9時から17時までは書斎(仕事机)に寄生。
posted by machi at 11:29| Comment(0) | あ〜ほボイルド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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