2019年12月08日

第2333夜:麻辣刀削麺の流儀【春日部(埼玉)】

 <山水軒>。春日部市役所に奉職する関東随一の美人公務員にオススメのラーメン店をお聞きした際にご教授頂いたお店である。市役所のほぼ対面という好立地だ。

 ある秋の午前11時。春日部の定宿から歩いてすぐに位置するこのお店へ足を運んだ。

 店外看板には大きく3種類の麺類メニューが描かれている。その最上位が「刀削麺」。「ラーメン」「つけ麺」と続く。

 初めての店や迷ったときは一番最初に表記されているブツを指名することが成功の方程式。なんだかわからぬが「刀削麺」にしてみよう。しかし、そのジャンルにも「刀削ラーメン」「麻辣刀削麺」「刀削つけ麺」とある。

 さらになんだかわからなくなった。3種類とも値段均一で並盛りが780円、大盛が880円、そして男盛りが1000円である。

 ここは一発気合をこめて男盛り……。つけ麺は私の中の選択肢にない。ラーメンか、刀削麺か。

 店内はカウンターなく4人掛けや6人掛けテーブル中心。決して広くないが中華料理店の雰囲気。昼時は市役所職員や近隣の事業所の方々で溢れるのだろう。開店直後(11時)で正解だ。

 ふと卓上に「ランチ」と書かれたメニューが視界に飛び込んできた。「ランチ全品700円 税込」。ご飯系も含め9種のメニューが描かれている。しかも並盛・中・大が同一料金。ライスも+50円で小・中・大が同一料金だ。

 時は消費税が10%(店内飲食)になってから10日目を迎えた体育の日。おそらく値段は据え置きなのだろう。男気が溢れている。一瞬の迷いを経て「麻辣刀削麺」大盛を召還した。

 店内TVでは国会中継が。与党議員による秋の昼に相応しいまったりのんびりした質疑応答に耳を傾けていると、ブツが降臨した。

 思わず目を剥いた。丼に溢れんばかりのボリュームである。そして、こんなのを体内に入れて大丈夫かと不安になるどこまでも深い赤黒色。卓上にコショウがないことに妙に納得させられる。野菜の緑が差し色として映えている。

 まずはスープ。……。麻である。辣である。辛さと痺れが絶妙にベッドイン。そして重層的なコクの深さ。辛いのだがどこか甘みも感じさせる。

 箸で麺をリフトアップする。さらに目を剥いた。これはラーメンではなく、平べったいうどん。刀で削るから刀削麺なのだろう。ラーメンとは明らかに違う。

 啜ってみる。ビロビロのヤワヤワ。これがスープに絶妙。何とも言えない官能が広がる。

 紙エプロンがないと凄まじく危険。しかし、ない。卓上ティッシュを2枚抜き取り、Yシャツに首に引っ掛ける必殺技。あっという間にティッシュは飛沫地獄。

 半分ほど啜り終えたが、全く麺が減った気配がない。大盛料金が別なら残しても構わないが、同一サービス料金の大盛を残すことは究極のマナー違反。許されることではない。

 汗が噴き出してきた。必死に啜り、スープを掬う。汗がドボドボした立ってきた。口の中が麻辣でシビれてきた。しかし、止まらない。完全に癖になる旨さ。もういいやと思いつつも、もう一口、もう一口とスープをレンゲで運んでしまう。

 麺を喰い切った。スープはさすがに全部呑み切らんかった。大きめのガラスコップに入った氷水は最高に旨い。

 大満足で店を出て、春日部駅へ向かう。台風19号が2日後に直撃するとは思えぬ爽やかな秋晴れ。そして、汗をかいたのか私も妙に爽快な気分である。

山水軒@.jpg
春日部駅西口の名店。

山水軒A.jpg
迷うこと限りなし。

山水軒B.jpg
男気溢れるランチメニュー。

山水軒C.jpg
絶品。クセになります。
posted by machi at 17:44| Comment(0) | 埼玉県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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