龍馬の年表が記された掛け紙を読みつつ、龍馬弁に挑む。どれも手抜きなし。野菜寿司はあまり普段口にする機会ないが、さっぱりと旨し。醤油を必要としない。盤石である。高知のカップ酒と合わせるとさらに旨さが増しそうだ。
大満足で食べ終えた。特急は我が未踏の地を突き進む。終点の中村駅まで約1時間。見慣れぬ車窓を楽しむよりも、眠気が襲ってきた。ワシは寝るぜよ。エセ高知弁を心の中でつぶやいた。
翌朝。四万十市のホテルで大浴場を満喫し、昨日買って喰いそびれた岡山駅弁「ままかり寿し」を朝飯に。尻尾があって喰いにくいが、酢もキツめゆえに一晩常温で寝かせても大丈夫と判断。
醤油を垂らす。大きめが6ヶ。昆布に巻かれているあたりがシブい。寿司系もそうだが、駅弁は真夏以外は常温の方がよい。米がぱさぱさになるからだ。特に押し寿しは一晩寝かせる方が旨い(と聞いたことがある)。
9時にホテルのハイエースで中村駅まで送ってもらう。9時24分の岡山行き特急乗車。4時間以上。乗ってすぐ2時間ほど高知まで爆睡。
中村駅にも駅弁が売っていた。この中村駅、妙に充実している。待合室、売店もそうだが、「おつまみ2品とビールで500円 駅員に気軽にお声がけください」というPOPも秀逸だ。売店ではカップ麺に湯を入れてもらえるという。
今日は昼飯を食うタイミングがない。よって駅弁を買っておいた。イチオシの幕の内(700円)がまだ並んでいなかったので、「華かん彩り弁当」捕獲。何種類かあり、鯛めしもハンバーグ弁当も寿司もある。私は焼き魚系に。値段はわずか430円。食品スーパー価格だ。
特急は岡山まで1時間というところに差し掛かってきた。中村駅弁をテーブルに置く。鯖塩焼、野菜系煮物種、ゆで卵、ナポリタン、コロッケ、高野豆腐、海苔&鰹節onライス。ライスもボリュームたっぷり。鯖も絶妙の塩加減。煮物も手抜きなし。おそらく野菜類は四万十産と推測される。
朝、昼、朝、昼。1泊2日で4箱の駅弁と対峙。瀬戸内らしい小技が効いている。中国・四国地方は駅弁の宝庫。私の攻めが甘い地区は南九州、山陰、北陸、甲信越あたりか。
駅そばもたまらぬ魅力を放っているが、駅弁はその地を表現する小宇宙であり、曼荼羅である。まずは47都道府県すべての駅弁、空弁を1種で良いから制覇する所存である。

高知駅弁「龍馬弁」。

岡山駅弁「ままかり寿し」。

中村駅構内。

超絶にリーズナブルな中村駅弁。
(付記)
「駅弁ひとり旅」、新シリーズ(撮り鉄・菜々編)が開幕したようである。しかも一発目が私が鬼のようにお世話になっている北九州特集。ぜひご覧あれ。
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