今回はツインルームをシングルユース。人数単位ではなく部屋貸しなので大勢で泊まるほどお得である。アメニティは有料と無料があり、特に女性は事前にチェックしておく方が無難。
室内は飲食厳禁(ペットボトル除く)なので、2階の自炊可能なキッチンルームで飲み食いは楽しむことができる。ホステルらしくこのルームで国内外を含めた老若男女を問わない様々な交流が生まれることだろう。
2階に市役所の商業部局や商工会議所が入っている。その同じフロアに宿泊客が宴会可能スペースがあるのだから、アナーキーである。ちなみに1階は観光案内。土産物が充実しており、地産地消系レストランも併設されている。
その日は朝8時に長崎を発ち、バス、飛行機2本、バスを乗り継いで17時半前に富良野に到着。移動中ひたすらPC猿打していたので、眼・肩・腰がビッキビキのバッキバキ。少し横になりたいが、ミッション開始が迫っている。すぐ下のフロアの商工会議所へ向かう。
北海道の中心(へそ)は、富良野。富良野最大の祭りが2018年に50回目を迎える「北海へそ祭り」。そのメイン会場が新相生商店街。商店街には「へそ神社」の分祀がある。現在、「へそ」にちなんだ商品・サービスを各店が開発中である。へそには身体的な意味以外にも、親子の絆、中心(中央)といった意味もある。
ミッション終了後、KFCを駆逐した富良野最強<鳥せい>へ。生やハイボールをやりつつ旦那若旦那衆と談笑。焼鳥、炭焼チキン、唐揚、どれも感涙モノ。骨の髄までせせってしまう。
22時半ごろお開きに。普段は2軒目に突入だが、一昨日の大阪北部地震による交通乱れをかいくぐっての神戸から北九州、前日は長崎、そして富良野。蓄積疲労が珍しくたまっていた。まっすぐ部屋に戻る。翌朝は8時過ぎのバスで旭川空港へ向かわねばならない。
コンビニでスキャン&プリントアウトせねば翌朝の業務に差し支える案件があった。マルチ機能の複写機は3大コンビニしか現在私が知る限り常備していない。フラノマルシェ方面に7−11とR−ソンが確か並んでいるはずだ。
腹ごなしもかねて夜道を歩く。肌寒いというレベルではなく。6月下旬だがはっきりと寒い。パーカーを羽織っても寒い。すれ違った年配女性はダウンコートを着ている。
なぜか道に迷ってしまった。コンシェルジュからの位置感覚がつかめていない。なぜか北海道最強のコンビニチェーン(セイ●―マート)についてしまう。
碁盤の目に整備された中心街を20分ほど歩き、ようやくマルチコピー機のあるコンビニへ。用務をサクッと済ませた。外は寒い。20分近く歩くと腹がこなれてきた。
2つのコンビニに挟まれるように、我が札幌時代のソウルフード<山岡家>がギラめいている。夏の夜の蛾のごとく引寄せられずにいられない。時間は23時。
せめてノーマルにすればよいのにネギーチャーシューメンのスイッチを押す。海苔トッピングも追加。
カウンターで道新を読みながら昨晩の日本vsコロンビア戦勝利の余韻に浸っていると、ブツが降臨。スープは飲み切らんかったが、一気呵成に羆啜。半年ぶりの山岡家のスープが、疲労している我が細胞の1ヶ1ヶに浸透していく。ツルツルした濃厚な潤いとエネルギーが体内にいきわたっていくのがわかる。細胞が喜んでいる。
部屋に戻る。飲食厳禁なので、歯を磨いてベッドのシーツを敷いて夢枕獏先生の超伝奇大河小説を読みふける。しかし、5分もせずに睡魔が襲う。そのまま寝落ちしてしまった。
ふと目覚めた。窓景色は明るい。もう朝か。すっきり熟睡し、寝心地抜群だったので蓄積疲労が霧消。完全復活である。気持ち良すぎて目覚ましに気づかなかったのか。慌てて時間を確認する。……。深夜3時半だった。富良野は白夜だったのか。ある意味で眠らない町である。

新相生商店街の新たな核「コンシェルジュ」。

館内大充実。


絶品のチキン。

深夜の抗えぬ誘惑。

明け方3時ごろ。